2002年6月16日
田方郡大仁町
町民の森にて

梅雨の晴れ間に久々に訪れた「町民の森」
広い森には夏を待ちきれずに
さまざまな花たちが咲き競う
それはまるで
森の精たちの奏でるオーケストラ
遠くからかすかに響く野鳥の鳴き声がアンサンブルを添えて
そこは自分だけの為の贅沢な異空間
次に来るときには
君の手作りのサンドイッチとワインを手にして
二人占めのピクニックとしゃれ込もうか
いずれがアヤメかカキツバタ
はたまた白いハナシヨウブ

あるときは白の似合う純潔な少女
かと思うと
次の瞬間には紫の似合う妖しい女
変幻自在な女心に
翻弄されるばかりの愚かな男
でも良く見ると
しっかと根を張りながら
大地に立つ君の様は
誰にも変えられない
一つの思想に支えられている
雨の似合うアジサイ

梅雨という夏の呼び水を思う存分吸収して
葉の一枚一枚
花の一片一片に
みなぎる土と水からの養分を湛えて
真夏の到来を拒むかのように
そこにいる君
いつまでも梅雨が明けなければ
ずっと咲き続けられるのにと
無理な事を君は願っているのかい
でも
たとえ梅雨明けの太陽が君の花弁から水気を奪っても
今年の君の誇らしい姿は僕の記憶に焼きついているよ
そして来年の今頃には
今年と変わらぬ君の姿がそこにあることだろう
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