† アニメ 作品紹介 † |
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ジャンル | 登場キャラクタ :声優 | |
SF ドラマ |
コウタ:鈴木千尋 にゅう(ルーシー):小林沙苗 ユカ:能登麻美子 マユ:萩原えみこ ナナ:松岡由貴 蔵間:細井治 坂東:中田譲治 角沢教授:平田広明 白河/コウタ少年時代:生天目仁美 荒川:石原絵理子 角沢長官:有本欽隆 如月/カナエ/斎藤:山本麻里安 マリコ:川上とも子 蔵間ヒロミ:神田朱未 |
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原作 | ||
岡本倫 | ||
脚本 | ||
吉岡たかを | ||
監督 | ||
神戸守 |
ス ト | リ | |
人類を滅ぼす可能性を秘めたディクロニウスと呼ばれる少女達が居た。彼女達は側頭部に角を
持ち、ベクターと呼ばれる伸縮自在の半透明な腕を持つミュータントであった。そのあまりに危険な
存在が故に、彼女達は隔離され、日本のとあるの国立生態科学研究所で研究の対象となっていた。 ある日、偶発的な事故が発生し、ディクロニウスのルーシーが拘束を破る。彼女は警備員達を多数 惨殺し、研究所を脱走。海に実を投じ、行方を眩ます。その後、ルーシーは逃走の最中に記憶を失い、 鎌倉・鎌倉・由比が浜に辿り着いた。そこで、大学生に進学したばかりのコウタとユカに拾われる。 コウタは記憶の無い無邪気な少女を「にゅう」と名付け、これから住むことになる楓荘に連れて 行くのだが...。 |
† アニメ 作品レビュー † |
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1 |
子供には純粋な残忍さがある。興味本位だったり力を誇示する為に、虫を殺してしまうような。
それでも大人に成長する過程で道理や人情を覚えていき、無駄な殺生はしなくなる。しかし、
大人でさえ自分の都合やエゴのために幾らでも残忍になりうる存在であり、やはり人間は残忍なんだ。
幼年時代に受難の日々を過ごし、人間の様々な負の面に晒されてきたルーシーにとって、人類は復讐の
対象でしかない。そんな彼女にとって主人公の存在が如何に救いだったか。また、本作のもう一人の
主人公と言うべき研究員・室長の蔵間にとって、我が子が如何に大切だったか。精神的に極限まで
追い込まれた彼らの深い葛藤を通じて、人間が持つ正の面・優しさや温もりの素晴らしいさが伝わって
くる。ラストで深い感動を与えてくれた。 完結していない原作をアニメ化しているために謎が謎のまま終わってしまっているのが少し 残念なものの、あのラストシーンで多くの人を感動させているということであれば、作品としては 成功と言えるのではないだろうか。断末魔の叫びと共に人体が切断されていく残虐なシーンが多く、 子供にとても見せられない虐待シーンもある。しかし、この残酷さや凄惨さが作品のテーマに 絡んでいる為、これらがなければ人間の正と負、両面を対置したシナリオの良さが成立しない。 万人向けとはいかないものの、心に残る名作だと感じる。 | |||
評価 | A | 執筆者 | カンガルー【09/01/18掲載】 |