Overmanキングゲイナー(英題:Overman Kinggainer)


† アニメ 作品紹介 †
ジャンル登場キャラクタ :声優
SF ゲイナー・サンガ:野島裕史
ゲイン・ビジョウ:かわのをとや
サラ・コダマ:小林愛
ヒューズ・ガウリ:草野徹
ママドゥ・アザフ:西凛太朗
ベロー・コリッシュ:大竹周作
コナ・マダヤ:本田真弓
ナン:入江純
トゥン:大林洋平
ヤッサバ・ジン:江川央生
アデット・キスラー:林真里花
アナ・メダイユ:鬼頭典子
メダイユ:宗近晴見
リュボフ・スメッタナ:二村愛
ジャボリ・マリエーラ:田村真紀
ケジナン・ダッド:北沢洋
エンゲ・ガム:小山剛志
キッズ・ムント:佐々木誠二
シンシア・レーン:水城レナ
カシマル・バーレ:藤原啓治
アスハム・ブーン:子安武人
ザッキ・ブロンコ:中村たかし
ミイヤ・ラウジン:中西裕美子
ペルハァ・ペイ:原川浩明
マンマン・ドウットン:麦人
ガッハ・ヴィゲル:岸野一彦
シトラン・ビィ:白神直子
エリザベス:林智子
ルブン・ウォン・ダラ:千葉雅子
エリアル・ニールセン:高橋広司
マルチナ・レーン:沢田敏子
原作
富野由悠季
脚本
大河内一楼
高山治郎
浅川美也
高橋哲子
野村祐一
監督
富野由悠季




 人類は文明の発展の代償として地球の自然環境を悪化させてしまった。そこで、かつて生活を営んでいた温暖な地域を捨て、 環境の厳しい地に巨大都市ドームポリスを建設し、過酷な生活を送っていた。しかし、人間は本来居た土地で 生きるべきだと言う思想が活発となり、各地で都市脱出(エクソダス)が盛んに行われるようになった。
 シベリアのドームポリス「ウルグスク」には、旧ヤーパン地域の住人が移住していた。シベリア一帯の 鉄道路線を運営・管理する巨大組織・シベリア公社によってドームポリスへ食糧・資源が供給されていたが、 食料の配給が一日一度という過酷さから、ここウルグスクでも帰郷運動が活発化していた。
 ウルグスクに住む主人公ゲイナー・サンガは、ネットワーク上の対戦ゲーム「オーバーマンバトル」でキングの 称号を持つ凄腕ゲーマー。エクソダスには全く興味を持っていなかったが、死んだ両親同様「エクソダス主義者」の 容疑をかけられたことで、ある日授業中に突然押し掛けてきたシベリア鉄道警察に逮捕されてしまう。刑務所に 収監されたゲイナーは、そこでエクソダス請負人ゲイン・ビジョウに出会う。ゲインはゲイナーを連れて刑務所を 脱走し、ドームポリスからのエクソダスを果たすべく、メダイユ公爵家に忍び込む。そこで人型ロボットを一体盗み、 それをキングゲイナーと命名する。更に、メダイユ公爵の娘アナを本人の了承の上で誘拐する。ゲイナーが行く手を 阻むシベリア鉄道警備隊をキングゲイナーの力で退けた頃、ウルグスクのドームポリスが動き出した。ゲインが計画した、 ヤーパンの民のエクソダスが遂に始まろうとしていた。


† アニメ 作品レビュー †
 旧約聖書の出エジプト(エクソダス)になぞらえ、抑圧に喘ぐ人々が一丸となって新天地を目指すというのは 物語として如何にも面白そうな下地だし、繰り広げられる物語はコミカルで楽しい。
 監督の富野由悠季からは既存のロボットアニメの殻を打ち破ろうという意気込みが作品を通じて伝わってくるし、 実際その試みは十二分に成功していると感じる。オーバーマン(作中に登場する人型ロボット)に、ドラえもんの 道具のような何でもあり的な能力・オーバースキルを持たせ、従来のロボットアニメではまずあり得なかった 奇想天外なストーリーによる新境地を切り開いて見せた。更に、主人公に成長途上の少年・ゲイナーと、 確固たる信念と行動力を持った青年・ゲイナーを配し、敬意と反発の入り混じった人間ドラマが展開される。 彼等を取り巻くヤーパンの民やシベリア鉄道兵士達などの、個性溢れる人々による人間ドラマも秀逸。この 監督の作品は未だに進化していて侮れない。
 解説なしの専門用語が相変わらず多いのが珠に瑕なものの、完成度が高い作品だと感じる。主人公達の エクソダスの旅はまだまだ続く。主人公達が目指していたヤーパン(Japanのことかな)の地で、キングゲイナーが 畑を耕す勇姿まで見てみたかったのだが・・・。
評価 執筆者 カンガルー【07/10/15掲載】


戻る