† アニメ 作品紹介 † |
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ジャンル | 登場キャラクタ :声優 | |
アクション 歴史 |
<甲賀卍谷10人衆> 甲賀弾正:小林清志 甲賀弦之介:鳥海浩輔 風待将監:千々和竜策 鵜殿丈助声:平勝伊 地虫十兵衛:伊丸岡篤 室賀豹馬:宮林康 霞刑部:北川勝博 如月左衛門:上田陽司 陽炎:早水リサ お胡夷:木村はるか <伊賀鍔隠れ10人衆> お幻:京田尚子 朧:水樹奈々 小豆ろう斎:青野武 朱絹:渡辺美佐 蓑念鬼:内海賢二 夜叉丸:矢薙直樹 蛍火:沢城みゆき 雨夜陣五郎:魚建 薬師寺天膳:速水奨 筑摩小四郎:羽多野渉 徳川家康:大平透 南光坊天海:麦人 柳生宗矩:若本規夫 服部半蔵:立木文彦 阿福:斉藤貴美子 |
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原作 | ||
小説:山田風太郎 漫画:せがわまさき |
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脚本 | ||
むとうやすゆき | ||
監督 | ||
木ア文智 |
ス ト | リ | |
戦国の世が終わり、徳川家康の治世が幕をあけた。 江戸の城内は長子竹千代派と次子国千代派に分裂し、波乱の火種をくすぶらせていた。徳川家康は事態を 収拾すべく、甲賀と伊賀、二大宗家の精鋭忍者10名による忍法殺戮合戦の結果により三代将軍を決することにした。 次子国千代派は甲賀・卍谷衆に、長子竹千代派は伊賀・鍔隠れ衆に三代将軍の命運が託された。 精鋭に選ばれた忍者達の中にあって、甲賀弦之介と伊賀の朧は深く愛し合う仲であり、一族最強の瞳術使いで あった。戦いに消極的な二人であったが、過去の経緯から互いに憎みあう鍔隠れ衆と卍谷衆の怨念の前に、 二人の想いは虚しいばかり。初代・服部半蔵の元で交わされた不戦の約定が解かれたことで、積もりに 積もった憎悪が爆発、人智を超えた忍術が激突する。 |
† アニメ 作品レビュー † |
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1 |
甲賀忍法帖の原作小説は忍者ブームを巻き起こした故・山田風太郎による忍法帖シリーズ第1弾。
それがせがわまさきによって漫画化され、GONZOによってアニメ化された。 映画版の甲賀忍法帖(※タイトルは「SHONOBI」)は悲惨な完成度で悶絶してしまったが、漫画版とアニメ版の 方は原作の魅力を損なわずに作品化できていた。 アクション面では、10人&10人に分かれた忍者達が激しい肉弾戦を始め、情報戦、騙し、 不意打ち、コンビプレイ、超能力、などなど、個性的技能を十全に駆使してシーソーゲームを 展開。シナリオ運びが巧みで、昨今の漫画のように、敵が死にまくって味方はほとんど死なないという 甘っちょろい勝敗は無いし、能力の生かし方で弱い奴でも強い奴を倒してしまうなどは衝撃度も大きく、 先の展開が読みにくい。 ストーリーでは、主人公とヒロインが織り成す忍者版ロミオとジュリエットとも言うべきシリアスで 悲哀に満ちた関係が何とも切ない。また、これは他の忍法帖シリーズにも言えるけど、 徳川の世継ぎ争いという、実際にあった歴史的出来事や人物を盛り込み、それに架空の忍者や 剣客を絡めてここまで面白いストーリーを仕立て上げてしまうのが山田風太郎の凄い所。 全5巻の漫画を全26話のアニメにしたということは漫画1冊の内容を5話分までに引き伸ばしたわけで、 それが展開の遅さに繋がってしまっているのが残念だった。原作の魅力を損なわないように配慮しつつ、 キャラをより掘り下げて原作のエピソードを丁寧に膨らましているものの、それでもペースの遅さが 気にならずにはいられない。 この調子で、同じ山田風太郎&せがわまさき原作の「Y+M(ワイじゅうエム)〜柳生忍法帖」も アニメ化して欲しいと切に願う。 | |||
評価 | A | 執筆者 | カンガルー【07/04/26掲載】 |