鋼の錬金術師 シャンバラを征く者
(英題:Fullmetal Alchemist:The Conqueror of Shambala)


† アニメ 作品紹介 †
ジャンル登場キャラクタ :声優
SF
ファンタジー
アクション
エドワード・エルリック:朴路美
アルフォンス・ハイデリヒ:小栗旬
ホーエンハイム・エルリック:江原正士
エンヴィー:山口眞弓
ラース:水樹奈々
グラトニー:高戸靖広
ロイ・マスタング:大川透
リザ・ホークアイ:根谷美智子
アレックス・ルイ・アームストロング:内海賢二
ジャン・ハボック:松本保典
ハイマンス・ブレダ:志村知幸
ケイン・フュリー:白鳥哲
ヴァトー・ファルマン:室園丈裕
ウインリィ・ロックベル:豊口めぐみ
ピナコ・ロックベル:麻生美代子
ロゼ:桑島法子
ノーア:沢井美優
デートリンデ・エッカルト:かとうかずこ
カール・ハウスホーファー:津嘉山正種
ルドルフ・ヘス:小山力也
フリッツ・ラング:柴田秀勝
グレイシア:三石琴乃
ヒューズ:藤原啓治
グラトニー:高戸靖広
ハスキソン:石塚運昇
原作
荒川弘
脚本
會川昇
監督
水島精二




 アニメ版「鋼の錬金術師」最終話の続きを描いた劇場版。
 1923年の現実世界のドイツ(ワイマール)に飛ばされたエドワード・エルリック。時代は第一次世界大戦終結後。 ヴェルサイユ条約で多額の賠償金を支払わされたドイツは、インフレによる貧困に喘ぎつつ、復興に向けて懸命に 生きていた。
 エドワードは18歳となり、弟似のアルフォンス・ハイデリヒと同居し、ロケット工学の研究をしていた。ある日、 街のカーニバルに参加したエドワードは、ジプシーの女性ノーアに出会う。彼女は触れた相手の記憶や心を 見る特殊能力を持っており、謎の組織に追われていた。そんな彼女をエドワードは匿い、アルフォンス・ハイデリヒ と共に同居を始める。
 一方、錬金術世界のアメストリスで13歳になったアルフォンス・エルリックは兄エドワードを探し出すために旅に出る。 兄と旅した4年の記憶を失っていたが、純粋に兄との再開を願うアルフォンス。そんな錬金術世界に、現実世界を巻き込む 異変が起ころうとしていた・・・。


† アニメ 作品レビュー †
 現実世界のドイツと錬金術世界を結び付けた世界観や、ヒューズ、大総統等の一度死んだキャラを 別世界で再登場させる手法は野心的で面白そうだったのだが、全体的なストーリーが微妙。
 TV版は概ね満足だったのだが、TV版は「他人の命を犠牲にしてまで元の体を取り戻すべきか?」 「人体練成はなぜ禁忌なのか?」「無用な戦争をどう無くすべきか?」「本当に世の中は等価交換なのか?」 といったテーマや葛藤の掘り下げが巧みだったし、キャラにもほぼ感情移入できた。それに対し、劇場版は そういった哲学性が弱い。ホーエンハイムやエンヴィーなどは用済みキャラとばかりにあっさり退場して それっきり。そして黒幕があまりにも力不足。単純な狂人で噛ませ犬でしかなく、盛り上がりに欠ける。 何より、自国がヴェルサイユ条約で大変な目にあっている最中、わざわざ錬金術世界で破壊活動に 励む動機が希薄。エド&アルが最終的に現実世界に残留した動機も希薄。
 各キャラのその後も含め最終的にきっちり完結できていて、美麗で迫力ある活劇も申し分 ないけど、後味が悪く、拙速で消化不良感が残ったってことでこの評価。
評価 執筆者 カンガルー【07/05/03掲載】


戻る