破壊魔定光


† アニメ 作品紹介 †
ジャンル登場キャラクタ :声優
SF
アクション
椿定光:上田祐司
神代やよい:田中理恵
ポンコツ:山路和弘
椿明信:小杉十郎太
九重千恵子:梶原真弓
高杉光子:野川さくら
トール:岩永哲哉
ノリヤス:家富ヨウジ
クロン:山崎樹範
ヒサジン:森訓久
バンチョー:金子はりい
ミチオ:斉藤信行
原作
中平正彦
脚本
赤星政尚
監督
大畑晃一




 2000万体にも及ぶ宇宙犯罪者「流刑体」が、突如地球に飛来した。
 不良高校生・椿定光は、流刑体を回収するためにやってきたデータ生命体・随行体(ずいこうたい)と遭遇。 流刑体に体を破壊された随行体は、自分に課せられた任務を定光に託す。定光は随行体の頭部をかぶることで 超人的な能力を獲得し、次々と襲い掛かる流刑体に立ち向かう。そんな彼の前に、ヴァルチャーと呼ばれる 人型兵器が現れる。ヴァルチャーは定光を上回る圧倒的な力で流刑体を始末していく。そんなヴァルチャーに 興味を持つ定光。そして、明かされるヴァルチャーの正体は・・・。


† アニメ 作品レビュー †
 原作コミックは全12巻にも及ぶ巨編。主人公・定光がヒロイン・神代やよいと共に、 宇宙から飛来した「流刑体」と呼ばれる凶悪生物と戦う。やがて、殺された定光の母・椿 やよいの過去を知るのを発端に、大国が絡む一大プロジェクトが明るみとなっていき、 崩壊の危機に瀕した平行世界を渡り歩きつつ、流刑体を操って定光を襲う「敵」の存在に 迫っていく。そういった謎が謎を呼ぶSF的世界観と奇想天外な展開が良かったが、アニメ では全くその素材は生かされていない。それも、まだ連載が始まったばかりの段階での アニメ化となれば無理からぬことではあるが。原作が完結している現在だから言えることでは あるが、起承転結の"起"に過ぎない原作1巻(2巻も?)から真相を妄想して、それをアニメ化 せざるを得なかったというのが何とも勿体ない。
 流刑体は単なるアナクロニズムな凶悪宇宙生物として扱われ、キーパーソンの定光の母・椿やよいは 名前すら出てこない。タイトルの"破壊魔"という言葉も、原作とは違った意味で使われてるし。 特に前半から中盤辺りまでのヘタれた展開と密度の薄さが痛い。後半は神代やよいに関する アニメ独自の設定で興味を引かせつつ綺麗にまとめていったが、やはり原作の壮大な ストーリーとどうしても比較してしまう。原作は好きなので、あれを忠実にアニメ化して欲しいと 思うのだが・・・。
評価 執筆者 カンガルー【07/08/14掲載】


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