ハウルの動く城(英題:Howl's Moving Castle)
上映時間:119分


† アニメ 作品紹介 †
ジャンル登場キャラクタ :声優
ファンタジー
アドベンチャー
倍賞千恵子:ソフィー
ハウル:木村拓哉
荒地の魔女:美輪明宏
カルシファー:我修院達也
マルクル:神木隆之介
小姓:伊崎充則
かかしのカブ:大泉洋
国王:大塚明夫
ヒン:原田大二郎
サリマン:加藤治子
マッジ:菅野莉央
原作
ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
「魔法使いハウルと火の悪魔」より
脚本
宮崎駿
監督
宮崎駿




 亡き父の残した帽子屋を一人で切り盛りしていたソフィーは、町中で兵士に絡まれたところを、 青年に助けられる。青年は不思議な力を駆使してソフィーを空に舞い上げ、束の間の空中散歩を 体験させる。
 しかしその日の夜分、ソフィーの店に荒地の魔女と呼ばれる恐ろしい魔女が訪れる。荒地の魔女は 呪いの力でソフィーを90歳の老婆にしてしまった。呪いの力で呪いのことを他人に話すこともできず、 ソフィーは自力で解決する道を模索する。荷物をまとめ、一人で荒地に向かった彼女の眼前に、 荒野を四本足で徘徊する不思議な小城・ハウルの動く城が現れた・・・。


† アニメ 作品レビュー †
 宮崎駿監督らしい、幻想的でロマンティックな映像美と世界観が秀逸。冒頭から歩行する変なデザインの城が 登場し、主人公の少女が体験していく魔法や呪いにまつわる不思議な展開で引き込まれる。ハウルの城内部の デザインが変化していく様や、コミカルな火の精霊カリスファーの挙動なども、見ているだけで面白い。 呪いの影響で老婆に変えられた主人公も、ポジティブとネガティブの心境の狭間で揺れ動くことで若返ったり 年老いたりするという描写も上手い。こういった斬新な発想で面白さを提供できる所が、流石宮崎駿監督だと 思う。
 ただ、ストーリーが説明不足だったり、ソフィーの行動原理が不可解な所が多かったのがかなり気になった。 結局戦争はなんのために起きたのか?どことどこが戦っているのか?荒れ地の魔女はなぜ主人公に呪いをかけた のか?案山子(かかし)の正体はなぜ???なのか、などなどの説明が最後までされない。主人公がハウルに 好意をもった動機も弱過ぎるし、最終的に主人公の呪いが解けたのかどうかも良く分からないし・・・。
 部分的にはどれも優れているのに、トータルとして省みると惜しくて、もどかしさが残る。描かれた伏線を、 もっともっと生かして欲しかった。これでも展開がスピーディだったし、2時間じゃ描ききれなかったかも しれない。
評価 執筆者 カンガルー【06/01/05掲載】


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