銀河探査2100年 ボーダープラネット


† アニメ 作品紹介 †
ジャンル登場キャラクタ :声優
SF スバル:富山敬
ヒゲオヤジ:富田耕生
ミラ:勝生真沙子
ミシェル:鵜飼るみ子
プロキオン:鈴置洋孝
ハム:嶋俊介
ランプ:八奈見乗児
ヘック:納谷六朗
バリッシュ:島香裕
スカラペ:青野武
ニューマン:屋良有作
原作/脚本
手塚治虫
監督
手塚治虫




 チャリティー番組『愛は地球を救う』用に製作された長編アニメ第9弾。
 幼い頃から仲の良かったスバル、プロキオン、ミラの3人。スバルとプロキオンはミラに 恋心を抱いていた。アカデミー卒業後、プロキオンが彼女の心をいち早く射止める。 スバルの密かな落胆をよそに、プロキオンとミラは結婚する・・・。
 ある日、仕事で宇宙から戻った探査艇を調査していたプロキオンは、ゲル状に溶けた 人体を発見。それに触れてしまったがために、謎のウィルスに感染してしまう。何も 知らずに帰宅した彼は、潜伏期間が過ぎたウィルスによって発病し、体が溶解して 死に至る。嘆き悲しむ妻ミラも感染している事実が発覚し、発病を食い止めるために 医療スタッフの手で冷凍睡眠装置で彼女を眠りにつかせる。
 このウィルスが地球に蔓延すれば、人類は滅亡してしまう。また、彼女も永遠に 眠りについたままなのだ。彼女を助けるため、そして人類を救うため、ウィルスの サンプルを探す探査艇が地球から飛び立つ。そのスタッフの中に、スバルの姿も あった。果たして彼は、ミラを救うことが出来るのか・・・?


† アニメ 作品レビュー †
 テーマ曲のピアノが何とも良い。この旋律が儚く、美しく感じるのは、ストーリーと演出の 良さもあってのことだろう。さすが手塚治虫。
 相手と結ばれることが叶わずとも、彼女の命を救うために生涯かけて宇宙を探査する。 アイディアも良いが、それをエンターテイメントとして事も無げにまとめ上げてしまう 才能はやはり天才だと思う。ヘンテコな宇宙人が出てくる辺り興醒めではあったが、 主人公の生き方を通じて手塚治虫が訴えたいメッセージや感動は充分伝わった。
 後半は主人公も老いていってしまい、冷凍睡眠で若い肉体のままの彼女とはどんどん 釣り合わなくなっていく・・・。この辺りから悲劇的な結末を予想していたが、案外 ハッピーな終わり方かな。後味もまあ良し。
評価 執筆者 カンガルー【04/11/21掲載】


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