コードギアス反逆のルルーシュ
(英題:CODE GEASS Lelouch of the Rebellion)


† アニメ 作品紹介 †
ジャンル登場キャラクタ :声優
ロボット

ドラマ
ルルーシュ・ランペルージ:福山潤
枢木スザク:櫻井孝宏
C.C.(シーツー):ゆかな
カレン・シュタットフェルト:小清水亜美
ナナリー・ランペルージ:名塚佳織
シャーリー・フェネット:折笠富美子
ミレイ・アッシュフォード:大原さやか
リヴァル・カルデモンド:杉山紀彰
ニーナ・アインシュタイン:千葉紗子
ロイド・アスブルンド:白鳥哲
セシル・クルーミー:井上喜久子
ジェレミア・ゴットバルト:成田剣
ヴィレッタ・ヌゥ:渡辺明乃
ディートハルト・リート:中田譲治
玉城真一郎:田中一成
篠崎沙世子:新井里美
藤堂鏡志朗:高田祐司
千葉凪沙:千葉紗子
朝比奈省悟:私市淳
仙波崚河:島香裕
卜部巧雪:二又一成
皇神楽耶:かないみか
桐原泰三:辻親八
扇要:真殿光昭
クロヴィス・ラ・ブリタニア:飛田展男
ラクシャータ・チャウラー:倉田雅世
ブリタニア皇帝:若本規夫
コーネリア・リ・ブリタニア:皆川純子
ユーフェミア・リ・ブリタニア:南央美
アンドレアス・ダールトン:梁田清之
ギルバート・G・P・ギルフォード:幸野善之
キューエル・ソレイシィ:加瀬康之
脚本
大河内一楼
監督
谷口悟朗




 皇暦2010年8月10日、世界制覇を目指す神聖ブリタニア帝国は日本に宣戦布告した。
 本土決戦においてブリタニア軍は、人型兵器ナイトメアフレームを始めて実戦投入。その 圧倒的な能力を前に、日本の防衛ラインはことごとく突破されていった。日本はブリタニア 帝国の属領となり、自由と権利と名前を奪われた。植民地『エリア11(イレブン)』、それが 敗戦国・日本の新しい呼称であった。
 ブリタニアの学校・アッシュフォード学園の生徒であるルルーシュ・ランペルージュは、 実はブリタニア帝国の第11皇子であった。母マリアンヌが宮殿で襲撃されて命を落とした際に、 彼は皇位継承権を失い、日本に追放されていたのだった。彼は身分を隠して学園生活を送りつつ、 密かに復讐の機会を伺っていた。
 そんな折、シンジュクゲットーでテロリストとブリタニア軍の抗争に巻き込まれてしまう。 ルルーシュはそこで、ブリタニア軍が搬送していた謎の貨物から一人の少女を発見する。 少女はルルーシュに不思議な力を与える。どんな相手にも一度だけ絶対服従の命令を与える ことができる、『ギアス』と呼ばれる力。
 ルルーシュは行動を起こす。母・マリアンヌの死の真相を知る為に。そして、半身不随となった 妹・ナナリーが幸せに暮らせる世を創る為。黒い衣装と仮面でその身を覆い、『ゼロ』という 偽名を駆使し、黒の騎士団を結成して神聖ブリタニア帝国に戦いを挑む。


† アニメ 作品レビュー †
 非日本人の主人公が日本の独立を指揮し、日本を支配する帝国側の急先鋒が日本人(名誉ブリタニア人)と いうのは、なかなか斬新だと思う。意外性のあるストーリーライン、謎が謎を呼ぶ展開、ナイトメアフレームに よる激しいバトル、毎回先の展開が気になる幕引き、高いセンスを感じさせるクールな台詞の数々と、この 作品に感じる魅力は枚挙に暇がない。リアルタイムのTV放映は観ていなかったが、全話一気に視聴、非常に 引き込まれた。

 波乱に満ちた学園生活、親友との友情、妹との交流、ギアスを駆使した破壊工作、黒の騎士団の統率指揮...。 様々な切り口で主人公ルルーシュの魅力は発揮されている。アンチヒーロー的なルルーシュと、正義(独善?)に 燃える親友スザクとの対立は特にドラマチックで、対比の仕方が巧み。犠牲や悲劇を覚悟し、激しい後悔に 苛まれながらも目的を果たそうとするルルーシュと、犠牲や悲劇を省みず、確固たる正義感で目的を果たそうと するスザク。彼らを中心に、膨大な登場人物達が多様な物語を織り成していく。

 『王の力(ギアス)はお前を孤独にする。』という言葉通り、ルルーシュは孤独だ。肉親や友達が居ないという 意味ではない。元々彼が王室の出であるという出生の秘密を抱えていたのに加え、『ゼロ』の仮面で正体を 隠しつつ立ち回るようになり、更にギアスという類稀なる力を有したことで人の世の摂理から外れた存在となって しまった。母の死の真相究明と妹の安息の場を造るという2大目的は彼の宿願であり、限られた選択肢の中で彼に のし掛かる苦しみはその重量を増していく。それは、共犯者のC.C.を除けば誰にも理解し共有されることはない。

 そして、製作者のサディスティック性を感じさせるかのような怒涛のラスト4話が凄まじい。中世騎士道物語の 悲劇の様に、些細なルルーシュのうっかりがとんでもない惨事を引き起こす。親友だった2人の進むべき道は 完全に分断され、引き返す道ももはや無くなった。半端な綺麗事など世界に通用しない。流した血を無駄にしない ために、更に血を流さなければならない。その繰り返しの中で、意図せぬ犠牲が出てしまうことは避けられない。 多くの人を欺き、多くの人を死に追いやり、苦しみ抜いたその果てで、彼は自らの忌まわしい過去を打破し、 運命を克服できるのか?続編のR2でも未だその答えに到達していないが、人が人であるが故の業をこれほど ドラマチックに表現できた作品を自分は知らないので自然とこの評価に。
評価 執筆者 カンガルー【08/07/13掲載】


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