攻殻機動隊 Stand Alone Complex Solid State Society


† アニメ 作品紹介 †
ジャンル登場キャラクタ :声優
SF ドラマ 草薙素子:田中敦子
バトー:大塚明夫
トグサ:山寺宏一
イシカワ:仲野裕
サイトー:大川透
パズ:小野塚貴志
ボーマ:山口太郎
タチコマ:玉川紗己子
荒巻大輔:阪脩
茅葺首相:榊原良子
プロト:杉山大
カ・ゲル:天田益男
マ・シャバ:魚健
ラジ・プート:岩尾万太郎
コシキタテアキ:内田夕夜
原作
士郎正宗
脚本
神山健治
菅正太郎
櫻井圭記
監督
神山健治




 攻殻機動隊Stand Alone Complex 2ndGIGの続編。1話完結のOVA。
 西暦2034年、「個別の11人事件」が解決し、草薙素子が失踪してから2年が経過していた。 公安9課はトグサが現場を仕切るリーダーになり、メンバーも増員して再編された。
 シアク共和国の特殊工作員によるテロ計画が判明し、それを追う新生公安9課。ところが、 工作員達は次々と連続自殺を遂げる。自殺した工作員の1人は、「『傀儡廻し』が来る!」 という不可解な言葉を残すのであった。
 一方、草薙素子失踪後から彼女に対する想いを断ち切れずいたバトーは、連続自殺事件の捜査を 単独で行っていた。その最中、バトーは素子と再会する。素子は「Solid State には近づくな」 という警告を残して再び姿を消した。
 捜査が進むにつれ、一連の事件を背後で操る『傀儡廻し』と呼ばれる存在が、超A級の ハッカーである可能性が濃厚になる。更に、『傀儡廻し』の正体こそ、草薙素子本人ではないかという 疑惑が浮上していくのだが...。


† アニメ 作品レビュー †
 待望の新作。
 音楽、グラフィック、シナリオ運びなどが、相変わらずハイレベル。扱っている社会問題とその 調理の手腕もお見事。2ndGIGシリーズが鬱屈した重い話が多かったのに対し、今回は痛快だった 1stシリーズのポリスアクション的ノリが戻ったように感じた。
 老人介護の問題、少子化問題、児童虐待などは今の日本が抱える重要な社会問題であり、それらが 近未来ではこうなっているかもしれないという、製作者の考え出した独特の世界観はリアルで説得力が 感じられる。
 素子失踪後の公安9課は、組織として大胆に様変わりした。中でもリーダー的資質を発揮しだしたトグサと、 素子のことで葛藤するバトーは、2ndGIG後の誰もが気になる部分。そこに草薙素子が事件の容疑者として 絡み出すという様々な見所を用意して、一気にそれぞれの答えへとストーリーが収束していった。
 こういった実社会(近未来だけど)を舞台に社会問題について考えさせるようなアニメは希少で、 何より各キャラのその後が楽しみといった終わり方だった。更なる続編が作れる素地は残してくれたと 思うのだが、果たして今後はどんな展開を見せてくれるのか・・・。
評価 執筆者 カンガルー【07/04/30掲載】


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