機動武闘伝Gガンダム(英題:Mobile Fighter G Gundam)


† アニメ 作品紹介 †
ジャンル登場キャラクタ :声優
SF
ロボット
ドモン・カッシュ(ネオ・ジャパン代表):関智一
チボデー・クロケット(ネオ・アメリカ代表):大塚芳忠
サイ・サイシー(ネオ・チャイナ代表):山口勝平
アルゴ・ガルスキー(ネオ・ロシア代表):宇垣秀成
ジョルジュ・ド・サンド(ネオ・フランス代表):山崎たくみ
東方不敗マスターアジア(ネオ・ホンコン代表)/ストーカー:秋元羊介
ミケロ・チャリオット(ネオ・イタリア代表):津久井教生
ジェントル・チャップマン(ネオ・イングランド代表):中田和宏
シュバルツ・ブルーダー(ネオ・ドイツ代表)/キョウジ・カッシュ:堀秀行
アレンビー・ビアズリー(ネオ・スウェーデン代表):日高奈留美
キラル・メキレル(ネオ・ネパール代表):麦人
ハンス・ホルガー(ネオ・デンマーク代表):菊地正美
アンドリュー・グラハム(ネオ・カナダ代表):菅原正志
チコ・ロドリゲス(ネオ・メキシコ代表):大滝進矢
レイン・ミカムラ:天野由梨
ウルベ・イシカワ:飛田展男
ウォン・ユンファ:橋本晃一
ミカムラ博士:清川元夢
ライゾウ・カッシュ:有本欽隆
カラト委員長:青森伸
原作
富野由悠季
矢立肇
脚本
五武冬史
監督
今川泰宏




 未来世紀60年。世界各国は宇宙にスペースコロニーを保有し、人類の多くは宇宙に 移り住んだ。その一方で、移住する為の資金が無い貧困層は環境汚染の進んだ 地球に残り、スラム街を形成。コロニーと地球とで、とてつもない地域格差が 生まれていた。
 各国家間は、「ガンダムファイト」によって、一応の平和が保たれていた。ガンダム ファイトは4年毎に各国の代表のガンダムを出し合い、最終的に勝ち残った国が 自らの国に主導権を勝ち取るというシステムであった。
 ネオジャパン代表のドモン・カッシュは、政府の命を受け、第13回ガンダムファイトに 参加する。しかし、彼の真の目的は、自分と両親を破滅に追いやった兄・キョウジ・ カッシュを捜し出すことであった。世界の強豪達と拳を交えつつ、ドモンは兄・キョウジの 行方に迫っていく...。


† アニメ 作品レビュー †
 リアルロボット路線がウリのガンダムシリーズにも関わらず、必殺技をシャウトしながら 拳を交えて闘う常識破りの格闘ロボットアニメを世に送り出してしまった製作陣に呆然。 プロレスのリングでガンダムが仁王立ちしてたり、世界各国の変な造詣の代表ガンダムが 飛び回るオープニングにドン引き。更に、レフリーっぽいおっさんが小指を立ててマイクを 掲げながら『ガンダムファイト!Ready GO!!』と叫ぶなど、スタートダッシュから唖然と するばかりで、自分がリアルタイムでガンダムを見なくなった切っ掛けだったのがこの 作品だった。
 ...今になって見直すと、結構面白かったんだな、と。

 ストーリーが明快、それでいて意外な展開が多くて退屈させない。効果的に盛り込まれた 香港映画やスタートレックなどのオマージュの数々は個人的にツボにはまった。考えるより 行動するタイプの主人公によって、ストーリーがどんどん牽引されいく。かといって、主人公が 単純な熱血馬鹿というわけではなく、ある意味達観している一面を随所に垣間見せてくれる。 闘いを通じて認め合うライバルとの繋がり、葛藤の果てに深まる兄や師への敬意、人類の 反映の裏で進んでいく環境破壊や貧富の差に対する懸念、失うことで認識に至るパートナー への想い。そして、それらが主人公の熱い語りによって巧みに総括され、主人公の成長に 繋がっていく。
 彼を取り巻く脇役達も、奇抜で個性豊か。自分は何のために闘うのかを自問自答し、 各々が自分なりの答えを見つけていく。そして、成長した者達が一丸となって巨悪を 討つといった、ラストへの痛快なシナリオ運びがたまらない。

 今ではこういった型破りなガンダムも認められる。ハイテンションで荒唐無稽な今川 ワールドの魅力を存分に堪能させてもらった、と。
評価 執筆者 カンガルー【09/03/01掲載】


戻る