機動戦士ガンダム00(英題:Mobile Suit Gundam 00)
† アニメ 作品紹介 †
ジャンル登場キャラクタ :声優
SF

ロボット
刹那・F・セイエイ:宮野真守
ロックオン・ストラトス:三木眞一郎
アレルヤ・ハプティズム:吉野裕行
ティエリア・アーデ:神谷浩史
スメラギ・李・ノリエガ:本名陽子
フェルト・グレイス:高垣彩陽
クリスティナ・シエラ:佐藤有世
リヒテンダール・ツエーリ:我妻正崇
ラッセ・アイオン:東地宏樹
ヨハン・トリニティ:小西克幸
ミハエル・トリニティ:浪川大輔
ネーナ・トリニティ:釘宮理恵
アレハンドロ・コーナー:松本保典
リボンズ・アルマーク:古谷徹
王留美(ワン・リューミン):真堂圭
紅龍(ホンロン):高橋研二
イオリア・シュヘンベルグ:大塚周夫
グラハム・エーカー中尉:中村悠一
ビリー・カタギリ:うえだゆうじ
沙慈・クロスロード:入野自由
ルイス・ハレヴィ:斎藤千和
パトリック・コーラサワー少尉:浜田賢二
カティ・マネキン大佐:高山みなみ
アリー・アル・サーシェス:藤原啓治
セルゲイ・スミルノフ中佐:石塚運昇
ソーマ・ピーリス少尉/ハロ:小笠原亜里沙
マリナ・イスマイール:恒松あゆみ
シーリン・バフティヤール:根谷美智子
原作
矢立肇
富野由悠季
脚本
黒田洋介
監督
水島精二




西暦2307年。人類は、枯渇した化石燃料の代替エネルギーとして、宇宙太陽光発電システムと軌道エレベーターを実用化 していた。しかし、このシステムの恩恵を受けられるのは、莫大な製造コストを投じてこれらのシステムを所有する 一部の大国とその同盟国に限られていた。3つの軌道エレベーターを所有するのは、アメリカ合衆国を中心とした 『ユニオン』、中国、ロシア、インドを中心とした『人類革新連盟』、ヨーロッパを中心とした『AEU』であった。 各超大国は軍備拡張による冷戦を継続し、その他の小国は貧困による紛争や内戦に明け暮れていた。
 そんな折り、公開軍事演習を行っていたAEUは、額に“GUNDAM”と刻印された正体不明のモビルスーツの襲撃を受ける。 それらの機体は、桁外れの性能でAEUのモビルスーツを圧倒する。更に、彼らは全世界に宣戦布告する。「我々は ソレスタルビーイング。戦争・内乱など世界中のあらゆる武力紛争に武力をもって介入し、戦争根絶を目指す」と。


† アニメ 作品レビュー †
 第一期と第二期でシナリオの流れが大きく変わってしまったけど、第一期の方が断然良かったと思う。

 製作陣は「他シリーズのガンダムとは一切関係なく、意識していない」みたいなきことを言っているけど、 実際はSeedシリーズを意識しているんじゃないか、と思えなくもない。戦争は止めたくても止められない。 ならどうするか?武力で武力を否定する矛盾、戦闘を仕掛けて正義を掲げる矛盾、そういったSeed勢が 振りまいていた偽善を排除して、どう解決すべきなのか。
 00の製作陣が提示した1つの答えは、相互理解を求める(強要する)ような安っぽさ(その裏に潜む偽善)とは 真逆に、主人公達ソレスルビーイングが憎まれ役となることで世界をまとめていくという方法。圧倒的な 戦闘能力を駆使し、世界情勢に翻弄されつつも、主人公達ソレスルビーイングは信念に基づいて着々と目的に 近づいていく。発想としては奇抜だったし、超大国の思惑を取り入れた政治ショーとしてもなかなか興味深い ものを見させてもらったかなと。クライマックスに向け、主人公達が一転して劣勢となる怒涛の展開が 待ち受けていて、右肩上がりに面白くなっていった。
 第二期からは、戦争根絶のための計画が頓挫し、挫折したソレスタルビーイングが世界の革新にどう 再チャレンジしていくかという話だが、国家間の政治劇の要素は無くなってしまい、敵勢力がアロウズ& リボンズに単純化されてしまう。一期の後始末に奔走する主人公達も、圧政に反抗する普通のテロ組織に なってしまった。何よりも家族、知人、恋人など、個々人の安いメロドラマだらけになってしまったことが 痛い。戦闘シーン以外で、見所と言える場面がそれほど無いし、メインヒロインのマリナ・イスマイールは 存在意義がほとんど無く、戦場の外から存在感を一生懸命アピールしてたのは空気が読めてないとしか 思えない。
 分かり合うことで戦争を回避する、相互理解や平和は口にするだけなら簡単、戦争はもはや無関係じゃない、 みたいな結論も悪くはないし、二期での奮闘が無駄だったとまでは言わないが、一期のラストに比べると かなりのスケールダウンを感じてしまう。まして、それらは一期のラストでも言えたこと。皮肉なことに、 一期で終わりだったら今よりかなり評価は高まったんじゃないだろうか。

 戦闘シーンは全編通して会心の出来で、流石ガンダム最新作。
評価 執筆者 カンガルー【09/08/14掲載】


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