無限のリヴァイアス(英題:Infinite Ryvius)


† アニメ 作品紹介 †
ジャンル登場キャラクタ :声優
SF 相葉昴治:白鳥哲
相葉祐希/ケヴィン・グリーン:保志総一朗
尾瀬イクミ:関智一
蓬仙あおい:桑島法子
和泉こずえ:丹下桜
ファイナ・S・篠崎/ニックス・チャイプラパット:愛河里花子
雅明弘/チャーリー:桜井敏治
ユイリィ・バハナ:氷上恭子
ルクスン・北条:島田敏
パット・キャンベル/カラボナ・ギニー:南央美
ミシェル・ケイ:堀江由衣
アインス・クロフォード/クリフ・ケイ:長沢直美
シュタイン・ヘイガー:千葉一伸
チック・クラート/クライス・モラーテ:遠近孝一
ラン・ラックモルテ/市川レイコ:豊口めぐみ
アインス・クロフォー:長沢直美
グラン・マクダニエル/リュウ・ギイル/エアーズ・ブルー:檜山修之
フー・ナムチャイ/ブライアン・ブラブ・ジュニア:江川央生
コンラッド艦長:若本規夫
エリック・キャンベル:堀内賢雄
ネーヤ:佐久間レイ
ソン・トッポ:菅原淳一
原作
矢立肇
脚本
黒田洋介
監督
谷口悟朗




 西暦2137年、太陽系の惑星はほとんどが消滅、地球も南半球が消失し、128億の人間が死滅した。 高温高重力の巨大フレアが太陽から地球の公転軌道に垂直に噴出した、異常現象ゲドゥルト・フェノ メーンによるものであった。月日が流れ、2225年。生き延びた人類は残された北半球に生活基盤の根を 張り、やがて訪れる太陽系消滅の運命を回避すべく必死にもがき続けていた。
 16歳になった相葉昂治は航宙資格を取得するため、弟の祐希や幼なじみのあおいと共に 教習衛星リーベ・デルタで訓練を受けていた。だがある日、ゲドゥルトの海近くを通過中に リーベ・デルタは何者かの襲撃により制御不能に陥り、ゲドゥルトの海と呼ばれるプラズマ雲に沈降を 始める。徐々に圧潰していくリーベ・デルタ。混迷を極める最中、昂治達訓練生はリーベ・デルタ内に 密かに隠されていた謎の外洋型航宙可潜艦リヴァイアス号を発見した。昂治たちはリヴァイアス号に 乗り込みゲドゥルトの海に潜っていく。混乱の中で大人達は皆、未来を少年達に託しながら命を落とし、 487名の少年少女達は混迷の宇宙に乗り出す。この時、彼らには最悪ともいえる数々の苦難が待ち受けて いることを知る由もなかった。


† アニメ 作品レビュー †
 学生達のみによるSF宇宙漂流ドラマ。ロボットアニメでもあるのだが、主人公がパイロットという わけではなく、舞台であるリヴァイアス鑑の中の重要人物ですらない。非暴力不服従(?)が彼の特徴だが、 周囲の賛同を得られているわけでもなく、いつもボコられてばかり。その他、主要登場人物でだけでも 40名以上、シナリオは特殊かつ緻密でお気軽に鑑賞していたらわけが分からなくなる。 閉鎖された航宙艦で、いろいろな人間がグループを作って権力闘争に明け暮れたり、 いじめや格差で相互不信が高まったり、それを力で抑え込もうと狂気が芽生えたりと、 極限状態に追いやられた子供達の精神的未熟さが露呈するさまがシビアで凄まじい。 人間関係が目まぐるしく変遷し、多種多様の個性を有する子供達が衝突し合うこの作品ならではの 面白さが光る。なぜ、少年少女達は狙われるのか?時折現れるスカーレットの服の少女は 何者か?など、SFらしい謎の数々が随所に盛り込まれ、先が気になる人間ドラマもいい。

 ただ、登場人物達が喧嘩腰で自己中な連中ばかりで不毛な言い合いや暴力ばかりが横行して いるため自分には全然感情移入できず、凄惨極まる内ゲバにやりきれないものもあった。 そんなわけでこのアニメ、物語半ばで一旦視聴を投げ出してしまっていた。確かに先は気に なるのだが、見続けるには相当な忍耐力が必要だった。それだけに、ラストのハッピーエンドの 読了感は清々しく、最近改めて結末まで見終えて正解だった。
 アクが強いためかメジャーではないが、ユニークな作品という意味では一見の価値はあった。 しかし、なにぶんストレスが溜まるので、自分にはもう一度見ようという意欲は湧きそうにない・・・。
評価 執筆者 カンガルー【06/07/09掲載】


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