† アニメ 作品紹介 † |
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ジャンル | 登場キャラクタ :声優 | |
ドラマ |
月島雫:本名陽子 天沢聖司:高橋一生 月島朝子:室井滋 バロン:露口茂 地球屋主人:小林桂樹 高坂先生:高山みなみ 月島汐:山下容莉枝 絹代:飯塚雅弓 |
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原作 | ||
柊あおい | ||
脚本 | ||
宮崎駿 | ||
監督 | ||
近藤喜文 |
ス ト | リ | |
読書好きで空想壁のある中学三年生・月島雫は、図書館に足しげく通うのが日課になっていた。 ある日、図書の貸し出しカードに、「天沢聖司」という名前を見つける。彼の名前は、 自分が今まで読んだ本の貸し出しカードになぜか必ずあった。 やがてアンティークショップで、当の「天沢聖司」に出会った雫は、彼の評価がだんだん 嫌悪から好感に変わっていく。やがて、中学を卒業したらどうするか、聖司は将来のことを 語る。進路について深く考えたことがない雫は、自分を振り返り、将来への道を模索しようとする・・・。 |
† アニメ 作品レビュー † |
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1 |
宮崎駿は黄金期の初期作品を除くと凡作が多いが、これは例外として頭一つ抜けていると思う。従来のような
華美なアクションやユーモアには乏しいが、悩みや不安の多い思春期の一部分を描いた名作。王道モノでない
からと忌避する人は、一見の価値はあるかと。 主人公・雫と聖司の関係は、見ている方が気恥ずかしくなるような典型的な思春期の恋愛関係そのもの。 初々しく、ひたむきな生き方は不器用だけで心温まる。なんとなく、学生時代のノスタルジックな気分に 浸れた。 老人が雫の書いた小説を正直に酷評する場面もいい。背伸びしたい年頃の雫のためを思っての厳しい一言は、 年長者としての優しさに満ちている。進路の重要性は、ティーンエイジャーの内は重要度は頭で理解できても どうしていいか分からずに苦悩するもの。そんな一幕を見て、影響を受けた若い学生も多いかと。 以前、NHK番組に出演していた宮崎駿が、インタビューアーに宮崎ファンの絵を紹介され、評価を迫られる 場面があったが、彼はコメントを頑なに拒んだ。オンエアで、著名人としての自分の立場で褒めてもけなしても 良い結果にならないことを監督は分かっていたからであろう。ああいったところは、年長者として流石だと 感心させられてしまう。 | |||
評価 | A | 執筆者 | カンガルー【06/01/14掲載】 |