もののけ姫(英題:Princess Mononoke)


† アニメ 作品紹介 †
ジャンル登場キャラクタ :声優
SF
時代劇
ファンタジー
アシタカ:松田洋治
サン/カヤ:石田ゆり子
山犬:渡辺哲
エボシ御:前田中裕子
ジコ坊:小林薫
甲六:西村雅彦
トキ:島本須美
タタリ神(ナゴの守):佐藤允
ゴン:ザ上條恒彦
牛飼いの長:名古屋章
モロの君:美輪明宏
ヒイさま:森光子
乙事主/エミシの長老:森繁久彌
原作
宮崎駿
脚本
宮崎駿
監督
宮崎駿




   時は室町時代。かつて大和王朝と争い敗れ、歴史の表舞台から姿を消したエミシ一族の王家の末裔・ アシタカは東北の隠れ里で相棒のヤックルと共に狩をして暮らしていた。そんな一族を、呪われた荒ぶる 猪神・タタリ神が襲う。アシタカは猪神を見事討ち果たして村を救ったが、代償として右腕にタタリ神の死の呪いを 受けてしまう。アシタカは呪いを解く方法を探すために村の巫女ヒイさまからお告げを受ける。西の国で 不吉なことが起こっており、そこに呪いを解く方法があるかもしれない、と。明朝、アシタカはヤックルと 共に、西へと旅立った。
 やがてアシタカは、シシの森にたどり着く。そこで、森の神々とタタラ製鉄の村のエボシ御前が率いる 製鉄集団が壮絶な闘いを繰り広げているのを目の当たりにする。そして、森の神々のために闘う少女「サン」と 遭遇する。彼女は人間の子でありながら山犬に育てられた「もののけ姫」だった。サンは獣達と共に、人間に 戦いを挑む。そしてアシタカは・・・。


† アニメ 作品レビュー †
 大学時代に友達と映画館に足を運んで鑑賞してしまったこの作品、行くまでは車の中でテンション高かったが、 帰りは口数が少なくなってしまった・・・。はっきり言って興行収入が元日本映画界1と 馬鹿売れした(※事実)程に素晴らしい作品とは思えない。商業的に成功していても、クオリティは低い。
 映像や物語の構成はそこそこの出来。始まり方は割と壮大さを感じさせてくれはした。その後の 本編に対する期待を充分高めてくれた。しかし、あの消化不良気味なラストはいったい・・・。 結局何も解決していないし、何も進展していない。何も変わっていない。人間関係も、自然と人間の対立も、 人間や神々の考え方も、アシタカの呪いも・・・。
 確かに「自然は大切だ。」と「人間は自然を破壊しつつ生きていく。」という2つの対立するテーマは、 未だに議論が続いていて安直に結論が下せるようなものではない。しかし、物語の主人公として、何も決断しないのは いかがなものか。アシタカは自然の側と人間の側、どっち付かずで問題先送り。それで、「共に生きよう!」って。 それが出来んから争っているのだろうに・・・。
 人と自然は共存できるのか?人の英知は、自然の脅威をも解決しうるのか?それらの展望が示されるでもなく、 ヒントすらない。考察できる要素も残せてないし、感動できる要素も無かった。奇妙な気だるさだけが残った。 いったい宮崎監督は、この作品を通じて何を伝えたかったのだろう。よく分からん。

 しかし宮崎監督、確かこの作品を最後に引退するとか言ってなかったっけ?その後も続々と宮崎アニメの新作が 世に出ておりますが。いったいあの発言は何だったんだろう?ま、別にいいんだけど。
評価 執筆者 カンガルー【05/08/24掲載】


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