ラストエグザイル(英題:Last Exile)


† アニメ 作品紹介 †
ジャンル登場キャラクタ :声優
ファンタジー クラウス・ヴァルカ:浅野まゆみ
ラヴィ・ヘッド:斎藤千和
アルヴィス・E・ハミルトン:白木杏奈
アレックス・ロウ:森川智之
ソフィア・フォレスター:山崎和佳奈
タチアナ・ヴィスラ:喜多村英梨
アリスティア・アグリュー:桑谷夏子
ディーオ・エラクレア:野田順子
ルシオラ:半場友恵
モラン・シェトランド:三木眞一郎
デルフィーネ・エラクレア:根谷美智子
ドゥーニャ・シューア:須藤祐美
ゴドウィン:石塚運昇
ヴィンセント・アルツアイ:郷田ほづみ
デーヴィッド・マドセイン:秋元羊介
ナレーション:ゆかな
脚本
千明孝一
冨岡淳広
神山修一
山下友弘
監督
千明孝一




 西欧の産業革命時代をモデルにした世界・プレステールを舞台に、二大国家「アナトレー」と「デュシス」による 激しい戦争が続いていた。両国の力は、高度な科学技術を有する神にも等しい組織・ギルドが調停することで 均衡が保たれていた。
 アナトレーで暮らすクラウス・ヴァルカは、腕の立つ飛行士として周囲から一目置かれていた。彼は 幼馴染のラヴィ・ヘッドと共に、彼等の父が残してくれた小型飛行艇ヴァンシップを駆り、運送業を 営んでいた。2人はいつの日か、父の果たせなかった上空の巨大嵐・グランドストリームを越えることを 夢見ていた。
 様々な仕事をこなし、着実に飛行士としての腕を磨いていくクラウス。そんな彼がヴァンシップ・レースに 参加していた時のこと、ギルドの襲撃を受け、墜落していた同業者に遭遇した。その男は難度の高いある仕事を クラウスに引き継がせ、自爆してしまう。その仕事とは、少女アルヴィス・ハミルトンを「皆殺しのシルヴァーナ」と 呼ばれている空中戦艦に送り届けること。しかも、アルヴィスを確保しようと、ギルドの戦闘機が迫る。
 自己の仕事に誇りを持つクラウスは、ラヴィの制止を退け、アルヴィスを守りつつ戦艦シルヴァーナを目指す。 そして、伝説の存在「エグザイル」に近づいていく・・・。


† アニメ 作品レビュー †
 CGを駆使して緻密でハイクオリティなメカ描写&背景描写を実現し、それとアニメーションが違和感なく 融合していて素晴らしい。空中での迫力ある艦隊戦、スピード感溢れるレースやドッグファイトなども見応えが あった。
 そして、ラストエグザイルは主人公クラウスと相棒ラヴィの成長の物語でもある。父の果たせなかった グランドストリーム越えを夢見つつ、運び屋としての矜持を胸に、持ち前の誠実さと卓越した技量で周囲 から一目置かれる。そして、戦場やシルヴァーナ艦に身を投じることで現実の壁に遭遇し、その中で自分達の できる最善の道を見出していく。すなわち、クラウスはシルヴァーナのヴァンシップ・パイロット。 そしてラヴィは彼をサポートする整備士に。ギルドと王国の確執で人々がますます迷走していく渦中、 2人を中心として展開される人間ドラマは、ドラマチックで清々しい。

 舞台となった異世界プレステールは魅力に満ちており、全話視聴後にいろいろ調べてみて、面白く作り 込まれた世界観であったことに納得はできたものの、もっと作中で説明が欲しかった。 ギルドのデルフィーネがなぜ2国の対立を調停できる力を持ちえたのか、エグザイルとは何なのか、 なぜアルヴィスがエグザイルを起動させるキーなのか、ミステリオンとかインメルマンターンって何? ・・・、など、この世界の歴史や特殊なキーワードが分からないまま物語が進んでしまっていた。 登場人物の背景や舞台設定が分かってこそ登場人物達に共感できる部分が増え、結末の感慨もより深く なる。他にも視聴者おいてきぼりで登場人物達が一喜一憂する場面も何度かあり、非常に勿体無いと思う。
評価 執筆者 カンガルー【07/08/06掲載】


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