ルパン三世 カリオストロの城
上映時間:100分


† アニメ 作品紹介 †
ジャンル登場キャラクタ :声優
アクション
ファンタジー
山田康雄:ルパン三世
次元大介:小林清志
クラリス:島本須美
石川五右ヱ門:井上真樹夫
峰不二子:増山江威子
銭形警部:納谷悟朗
カリオストロ伯爵:石田太郎
ジョドー:永井一郎
園丁:宮内幸平
原作
モンキー・パンチ
脚本/監督
宮崎駿




 銀行から盗み出し多額の札束が全部「ゴート札」と呼ばれる偽札だと気づき、大いに落胆する ルパンと次元。そのゴート札を密かに製造し、世界経済の裏側で暗躍するカリオストロ公国に 2人はやって来た。
 そこでルパンは、何者かに拉致されようとしていた美女クラリスを偶然救う。 クラリスは大公家の公女で、カリオストロ公爵に結婚を迫られていた。更に伯爵は、大公家と 伯爵家の両家の持つ指輪の謎を解き明かし、莫大な財宝を手に入れようと考えていた。ルパンは クラリスに協力し、カリオストロ伯爵と対決する・・・。


† アニメ 作品レビュー †
 今でこそ日本アニメ最高峰の1つなどと評価されているが、公開当時は大コケしてしまった本作。
 しかし、自分が見た「ルパン三世」映画の中では最高。というか、これは圧倒的に突き抜けているでしょ。今後 何作ルパン映画を作っても、これは超えられないかと。宮崎駿が「風の谷のナウシカ」や「天空の城ラピュタ」で人気を 不動のものとした後で金曜ロードショーで放映されるようになり、注目度が一気に高まった。それ以降に、ようやく真っ当な 評価をされるようになった。
 本家のルパンはもっとエロでハードボイルドでダンディだが、この宮崎駿風味のルパンは一味違う。人情があり、 ストイックだ。原作ファンには眉をひそめる者もいるだろうが、こういった親近感の湧き易い人物こそ、 宮崎駿が最も力を発揮できる主人公像だ。悪い大臣から薄幸の姫を救い出すという冒険活劇の王道パターンで、 ストーリーのキレやテンポの良さが素晴らしいまでに軽快。ラストでとんでもない物を盗んでしまったルパンも 魅力だし、相棒の次元、五右衛門、不二子もそれぞれがルパンを良く支えている。清楚で純真無垢なクラリス皇女、 彼女を狙うカリオストロ伯爵の悪役ぶりも魅力的。敵の警備隊長や銭型配下の警察隊達は自己の職務を忠実に 遂行する真面目っぷりを発揮しつつ、どこかお間抜けな所があって憎めない。そして銭型警部が妙に渋い。 他作品は挫折ばかりの彼だが、ルパンや不二子と共闘する魅せ場で存分に活躍してくれる。ラストの台詞は 「くっさ〜〜〜(*´∀`)」と思わず破顔してしまったが、ルパン最大のライバルがあえて敵を賞賛している 言葉だからこそ、どうしようもないほど格好良くなってしまうのだろう。
 アルプスの少女ハイジに出てきたっぽいおじさんの締めの言葉「何と気持ちのいい連中だろう。」も 自然共感してしまう。本当に気持ちのいい連中ばかりだった。
評価 執筆者 カンガルー【05/08/07掲載】


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