ジョジョの奇妙な冒険


† アニメ 作品紹介 †
ジャンル登場キャラクタ :声優
SF
アクション
空条承太郎:小杉十郎太
ジョセフ・ジョースター:大塚周夫
ホリィ:安藤ありさ、佐久間レイ
モハメッド・アヴドゥル:小林清志
花京院典明:鈴置洋孝
ポルナレフ:森功至
ディオ:田中信夫
ディオの側近:深見梨加
スージーQ:来宮良子
原作
荒木飛呂彦
監督
北久保弘之




 荒木飛呂彦の漫画「ジョジョの奇妙な冒険」第3部をOVA化。
 2代目ジョースターで考古学者のジョナサンは、親友ディオ・ブランドーに父ジョージ・ジョースター1世を 殺さる。更にディオは、ジョナサンの研究していたインディオの仮面を使って不死身の吸血鬼に変貌。 ジョナサンは吸血鬼に対抗しうる「波紋(仙道)」と呼ばれる格闘術を身に付けてディオに挑む。 2人の戦いは熾烈を極め、遂には2人は太平洋上で決着を着ける。ジョナサンは懐妊していた妻の エレナを逃がして船を爆破、ディオもろとも命を落とす(※ここまでは、第1部の内容)。
 やがて月日は流れた。死んだはずのディオは、太平洋に沈没した船内でジョナサンの首から 下をのっとりつつ復活。ジョナサンの孫ジョセフとジョセフの孫・空条承太郎はディオの復活を 知り、更にディオの復活の影響でジョセフ、承太郎はスタンド能力という不思議な超能力を身に 着ける。ディオを倒すため、そしてディオ復活の影響で体に異変を生じてしまった承太郎の 母ホリィを救うため、ジョセフ達はアブドゥル、花京院、ポルナレフなどのスタンド使いの 仲間を加えつつ、ディオのひそむエジプトを目指す。
 ディオもジョセフ達の動向を察知。宿敵ジョースター家を倒すべく、自分に従うスタンド使い達を 次々と刺客として送り込んだ・・・。


† アニメ 作品レビュー †
 このOVAは、ディオとジョースター家の因縁に関する説明や、スタンドとはなんなのかという説明が皆無。 非常に独特な世界観なので、原作を知らない人には少々理解し難いかもしれない。また、原作では主人公達は 多くのスタンド使い達と戦っているが、OVAが全6巻と短いため、原作をかなり端折ってしまっている。収録 されているのは、ン・ドゥール、ダービー、ヴァニラ・アイス、ディオの4人の戦いのみ。
 ン・ドゥールの戦いはいまいちに感じられたが、それ以外は概ね満足。アクションで魅せる戦いが 原作で多い中、あえてダービー(賭け事で負けた人間の魂を奪うスタンド使い)との戦いを選ぶとは・・・。 しかし、コップの水を溢れさせずに何枚コインが入るかの駆け引きや、凄い緊張感の中でのポーカー戦など、 見応え抜群。「ドギャーン」のどの大仰な擬音を駆使し、視覚で訴える手法が斬新な荒木漫画だが、その雰囲気が アニメでも違和感無く表現できていた。ヴァニラ・アイスとディオの戦いはオリジナルの部分がかなり入ったが、 この2人の戦いもなかなか良かった。ディオはラストボスに相応しい貫禄。時間を5秒静止させ、止まった時間の 中を好き放題攻撃してくるというとんでもない能力で、こんな奴倒せるのか!?と原作をリアルタイムで読んで いた時も目が離せなかったが、あの緊迫感はOVAでも健在。時間を止める超能力って誰もが思いつきそうでは あるが、万能過ぎてどうやってその能力者を倒すかのアイディアはなかなか出せないでしょ。それを、この 作者は違和感なくシーソーゲーム的な展開の末に倒してしまうストーリーにしてしまうんだから凄いと思うよ、 ホント。ディオも馬鹿じゃないから、死んだふりをすれば用心するし、遠くから時間を止めてナイフをたくさん 投げてくるような安全策をとるし、血を吸って怪我を瞬時に治す。狡猾で用心深く、人間離れした腕力を 有す不死身のヴァンパイア。でも、主人公は苦戦の末に倒す。まぁ、ラストの主人公も反則ではあるけど。
 唯一不満点を指摘させてもらうと、ヴァニラ・アイスとディオの声。2人とも若いのに、声がおじさん過ぎて、 原作のイメージとはあまりにもかけ離れていた。
評価 執筆者 カンガルー【05/05/04掲載】


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