鉄拳


† アニメ画 作品紹介 †
ジャンル登場キャラクタ :声優
アクション 三島一八:山路和弘
風間準:冬馬由美
三島平八:郷里大輔
リー・チャオラン:三木眞一郎
ニーナ・ウィリアムス/
 三島一八(少年時代)/
 風間仁(少年時代):高山みなみ
風間準(少女時代):仙台エリ
レイ・ウーロン:中村彰男
ミシェール・チャン:日高成留美
白頭山(ペク・トーサン):津久井教生
ガンリュウ:長峰高士
アンナ・ウィリアムス:山像かおり
ボスコノビッチ博士:大木民夫
ジャック2/ナレーション:大塚明夫
原作
ナムコ
脚本
山口亮太
監督
杉島邦久




 全世界でシリーズ累計1000万本を超える大ヒットを記録した3D格闘ゲーム「鉄拳」のOVA。
 世界の軍事産業の70%を支配する三島財閥の総帥・三島平八は、世界的な格闘大会『アイアン フィスト・バトルロイヤル』を開催する。彼の配信した招待状により、古今東西の有能な格闘家達が 財閥の管理する島に集結した。
 大会出場者の一人であり、平八の息子でもある三島一八は、そのあまりにも過酷な育てられ方から 平八を憎悪し、平八抹殺の執念を抱いていた。他、三島財閥の動物密輸及び動物実験の真相を 暴くべく乗り込んだ風間準、彼女をサポートする国際警察の刑事レイ・ウーロン、平八を仇と 狙うミシェール、姉妹喧嘩の決着をつけるべく闘志を燃やすニーナ&アンナのウィリアムズ 姉妹、一八を嫌悪し三島財閥総帥の座を狙う平八の養子りー、などなど・・・。各々が己の 信念を拳に賭け、闘いに挑む。


† アニメ 作品レビュー †
 「鉄拳」は、「鉄拳」「鉄拳2」「鉄拳3」「鉄拳TagTornament」「鉄拳4」「鉄拳5」と、 現在6作目までリリースされている息の長い格闘ゲーム。近々、「鉄拳5DarkResarection」も リリース予定。このアニメは、ちょうど「鉄拳2」が発売された後くらいに登場した。 ストーリー的にも、「鉄拳」「鉄拳2」の内容が融合されたものになっている。
 「鉄拳」は、格闘ゲームマニアだった私がゲーセンに最も貢ぎ込んだゲーム。ゲームとしての 面白さについては割愛するとして、ストーリーに関してはシリーズ通してとんでもなく 常識外れでユニークなのだ。大抵の格闘ゲームの場合、正義感に燃え、ひたすら強くなることを 夢見る熱血日本男児が典型的主人公だが、最初に発売された「鉄拳」の主人公は冷血御曹司。父親が ラストボスで、とんでもない巨悪。幼少の頃に父親から千仭の谷に突き落とされた一八は、 エンディングで父親を崖から投げ落としてご満悦。「鉄拳2」はラストボスだった平八が 主人公となり(全格闘ゲーム中、最高齢の主人公!?)、三島財閥総帥に上り詰めた一八に挑む。 オープニングで崖を這い上がって咆哮するおっさんの姿は、当時かなりインパクトを受けた。 最終的に平八は息子の一八を倒して復讐を果たし、その後に登場する化け物化した一八こと デビルカズヤを倒す。エンディングでは一八を火山の噴火口に放り込んで(鬼だ・・・)再び 三島平八が三島財閥総帥に君臨して次作に繋がっていく。
 それ以降のシリーズでも、とにかく荒唐無稽な展開ばかり。
 アニメでも、そんな無茶苦茶な人間関係やシナリオは健在。さり気にゲームの技がアニメでも披露されて いたのはファンには嬉しい。ゲームで扱えるカンガルーや恐竜も出演していたし(鉄拳シリーズに フル出場している常連のクマが出てこなかったのが残念・・・)、三島平八の化け物っぷりは アニメでもいかんなく発揮されていた。飛んできたインディアンの斧を、歯でキャッチして噛み砕く。 「わしを倒したくば、勝ち抜いて来い!逃げも隠れもせん!」とは、さすが平八。この人は自己中で 容赦の無い極悪人だが、誰からの挑戦であろうと真っ向から受けて立つ所が好感が持てる。
 「正義や悪の概念など、時代の流れと共に変わっていくものだ。ならば、己の信じる正義を 己の鉄拳に託して実現してみせよっ!!」
 「鉄拳」好きの私には少々ノストルジーに浸れて楽しかったが、ゲーム未プレイの人は観ても 時間の無駄。余談だが、「鉄拳3」以降は一八と準の子供である風間仁も親子喧嘩に 加わり、ストーリーはより壮大で、複雑で、無茶苦茶になっていく。それでも6作目まで続き、 破綻が少ないのは流石と言うべきか。
評価 執筆者 カンガルー【05/10/23掲載】

戻る