† アニメ 作品紹介 † |
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ジャンル | 登場キャラクタ :声優 | |
ファンタジー ロボット |
金田正太郎:くまいもとこ ショウタロウ:粟野史浩 敷島博士:牛山茂 大塚署長:稲葉実 高見沢:石塚理恵 村雨健次:幹本雄之 村雨竜作:若本規夫 ビッグファイア:中村正 クロロホルム:西村知道 ベラネード:内海賢二 萱野月枝:鈴木弘子 山岸弁護士:麦人 寺町警部:仲木隆司 関刑事:関智一 官房長官:石森達幸 秘書:鈴木勝美 ナレーション:矢島正明 |
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原作 | ||
横山光輝 | ||
脚本 | ||
中島かずき | ||
監督 | ||
今川泰宏 |
ス ト | リ | |
第2次世界大戦から十年が経過した日本の首都・東京が舞台。少年探偵・金田正太郎は、父・金田博士が
残したロボット・鉄人28号を戦後日本の復興に役立てようという志を抱き、様々な難事件を解決していた。 ある日、発掘された特殊な不発弾を我が物にせんとする謎の怪ロボットが3体出現。正太郎は鉄人で迎えうつが、 苦戦を強いられる。あわや怪ロボットの手に不発弾が渡ろうとしていたその時、一人の青年が現れた。彼の名は ショウタロウ。正太郎から鉄人の操縦機を借り受けると、我こそが鉄人の真の操縦者であろうと名乗り、怪ロボットを 撃退する。その後、ショウタロウは敗戦後にずっと行方不明となっていた金田博士の義理の息子であることが明らかと なる。正太郎とショウタロウは、実の兄弟のように絆を深める。また、鉄人の正式な所有者が法的に正太郎であることが 明確になると、一時は落胆したショウタロウであったが、正太郎に乞われ、鉄人の操縦技術に関する指導をすることとなる。 一方、不発弾の開発者が正太郎の父・金田博士であることと、不発弾の正体が非生物だけを破壊する兵器・廃墟弾である ことが発覚する。廃墟弾を手に入れようとベラネード財団が暗躍し、更に狙う謎の傷痍軍人・残月が正太郎に関わる人物を 暗殺しつつ、正太郎に対して挑発的な警告文を残す。「正太郎に鉄人を持つ資格なし。残月」と。 |
† アニメ 作品レビュー † |
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1 |
映像面では、横山光輝原作コミックのテイストをそのままアニメにしたかのようなこだわりのレトロテイスト。
スピードではなくパワフルさで魅せる重厚なロボット・アクション。合唱曲でモノクロアニメ時代の雰囲気を
演出するなど、今川泰宏監督らしい独特のオールドスタイルは本作でも健在。 古い銀座や建設途上の東京タワーなど、戦後の復興に湧く日本の描写は巧みで、昭和の郷愁を掻き立てて切ない。 しかし、与えられた平和を享受する日本を受け入れられない青年・ショウタロウは葛藤する。その生真面目さ故に社会を 深く憂い、失望し、自分の居場所を見出せない。そんな彼の最期が、ノスタルジーと共に描かれる。 期待していた主人公・正太郎の活躍はほとんど無く、むしろ彼は引き立て役。実際は彼の義兄・ショウタロウの ドラマが深く掘り下げられている。鉄人の活躍はあっても、操縦しているのはショウタロウ。ストーリーの 牽引役もショウタロウ。せめて、クライマックスぐらい正太郎君&鉄人の華々しい活躍が欲しいところ...。 ターゲットに昭和層を意識した造りのようで、正直、平成の若い世代にストレートに受けるとは思えないが、 逆に昔鉄人に心を躍らせた年配者が見ると、より感慨深いのかもしれない。 | |||
評価 | B | 執筆者 | カンガルー【09/08/14掲載】 |