「シアに、かな」
「おめでとうございます、シアちゃん! 優勝はシアちゃん!」
「ありがとう、稟くん!」
嬉しさのあまり抱きつくシア。
ちなみに、水着審査から着替えてません。
「お、おい、シア……男として大変嬉しい状況ではあるんだが……」
いまや注目の的の土見稟君。
学園の男全員から殺気と嫉妬と憎しみを独り占め、憎いね、この野郎。
「では、シアちゃん。優勝賞品である絶対命令権。聞くまでもないんですが、誰
になにを命令しますか?」
「えっと、稟くんに神界の王様になってもらいたいな♪」
「……そ、それって、まさか……」
「遠回しな言い方だけど、結婚してって言ってるのよね」
「……マジか?」
「マジっす! お父さん!」
「おうよ!」
舞台袖からシアのお父さんが登場。
大掛かりな魔法をかけ、その場をすぐに結婚式会場にしてしまった。
当然、稟とシアはタキシードとウェディングドレス着用、他の方も正装しており
ます。
「では、ここで新婦であるシアちゃんに今の気持ちを聞いてみたいと思います。
シアちゃん、今の心境は?」
「もう、すっごく幸せっす!」
「土見君は?」
「天国と地獄の狭間にいる気分だ」
強制的な結婚式に参列している生徒たちの方は殺気の海ですからね。
そのまま飛び込んでも良いんですけどね。
「と言う事で、ミスバーベナ学園コンテスト、優勝者はシアちゃんでした! で
は、次は第二回ミスバーベナ学園コンテストでお会いしましょう! さような
ら〜!」
「って、続くのか!?」
バーベナ学園に土見稟と土見ラバーズがいる限り、コンテストは続くのでした。
追記
本来なら司会進行を勤めるのは緑葉樹のはずでしたが、とある諸事情により、あ
る女生徒によって封印、監禁され、この結果を見ることが出来ませんでした。
無断転載厳禁です。
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