SHUFFLE! SS



ネリネ。
魔王の一人娘。言ってみれば魔界のプリンセス。
頭脳明晰、容姿端麗、彼女の歌声は『天使の鐘』といわれていて、一見非の打ち
所がないように見えないこともない。
そんな彼女の苦手とするものの一つ、それは料理である。



  ネリネの料理奮闘記 〜 ネリネ 〜

                    震天 さん


放課後、帰り支度をしているシアちゃんに思い切ってお願いしてみることにしま
した。

「あの、シアちゃん。お願いがあるのですが……」
「どうしたの、リンちゃん。改まって」
「あの、その……料理……を教えて欲しいのですが」

私が苦手とするものの一つ、料理。
つい最近、完璧とはいえないけれど、卵焼きを作る事が出来ました。
それでも、他のものを作ろうとするとどうしても失敗してしまうのです。

「料理? あぁ、そうか、稟君に!」
「は、はい……」
「うん。私で良ければ教えるよ」



場所はシアちゃんのお家で作る事になりました。
別に、私の家でも良かったのですが、家にはお父様がいるので。

「まず、何から作ろうかな? リンちゃんは何か作れる物は?」
「卵焼きならなんとか……」
「そっか……う〜ん……」

シアちゃんは指を口元に当てて少し思案する。

「何か作れるようになりたいものはある?」
「そ、そうですね……カレー……とか」
「カレーか。うん、それなら簡単だし、材料もあるし。リンちゃんの料理の腕も
 知りたいから、ちょっと作ってみてくれる?」
「え、は、はい!」


料理の腕と言っても私は料理の本があっても失敗してしまうのです。
今回はシアちゃんが傍にいるので、なにか変なところがあれば指摘してくれるは
ずです。

「えーっと……カレーに使う材料は……」

ジャガイモ、ニンジン、玉ねぎ、お肉、後はカレールゥかスパイス。
材料を揃えるまでは出来るんです!
そう、問題はここからなんです!
まずは、ジャガイモとニンジン、玉ねぎの皮を……。

「あの、シアちゃん。皮むき器は……」
「え? それくらいなら包丁でできるから……」

そ、そうでした……。
お料理が得意な方は包丁があれば基本的なことはある程度できるんでした。
しかし、それができない私は……。

「う、うぅ……」
「リ、リンちゃん……何を……?」
「あ、あの……ニンジンの皮を……」
「そ、それはいくらなんでも……」

やはり、ニンジンを縦に立てて皮を剥こうとするのは違うのでしょうか?
そういえば、以前、テレビでやっていた方は手に持って皮をむいていたような気
が……。

「リンちゃん、皮むき、私がやろうか?」
「え、あの……その…………あぅ、お願いします……」

少し悩みましたが、下手をすれば材料を切るまでいけない気がしてきました。
ニンジンとジャガイモの皮むきはシアちゃんにお願いして、私は玉ねぎの皮をむ
くことにします。

「……」
「えーっと、数はこれでいいのかな? ねぇ、リンちゃ……」
「はい……?」
「そ、そんなに……染みる?」
「はい……」

玉ねぎの皮をむくと涙が出るというのは、本当だったんですね。
しかし、皮をむくだけでこれほど涙が出るのでしたら、玉ねぎを切る時は……。

「シアちゃん……」
「なに?」
「私……料理に向いてないんでしょうか?」
「……リンちゃん……」



「できました! ……一応……」

作っては見ました。
作っては見たんですが……。

「……」
「あ、ははは……」

見事にカレーではないものが出来てしまいました。
一体、どこからこうなったのでしょうか?
……どんなものが出来たかはご想像にお任せします。

「す、すみません……」
「う、う〜ん。何がいけなかったのかな? 作り方には特に問題はなかったと思
 うんだけど……」

私も本を見ながらやったので作り方自体は間違えてないはずなのですが……。

「こ、これ、どうしましょう……?」
「あ、それは問題ないよ。お父さんに食べさせるから」

それはそれで申し訳ないような気が……。

「そうだ! カエちゃんたちにも協力してもらおう」
「え!?」



「ハ〜ロ〜! 時雨亜沙、到着しました!」

途中がかなり抜けましたので説明させていただきます。
あの後楓さんをシアちゃんのお家にお呼びして、料理を教えてもらう事になった
のですが、

「私だけでは不安なので亜沙先輩も呼びますね」

という事なので、時雨さんとカレハさんにも来て頂いたわけです。

「私のために、申し訳ありません」
「ああ、気にしないの。今日は特に予定もなかったし」

と言ってますが、時雨さんたちなら例え用事があっても来られると思います。

「そうですわ。私たちで良ければいつでもお教えしますよ」
「それでは、早速はじめましょうか」

今回作るのはやっぱりカレーにしてもらいました。
そこから作れるものを増やしていきたいです。

「え〜と、料理って言うのは作業を大きく分けて切る、味付けをする、焼く。まぁ、
 最後のやつは煮込んだり蒸したりとかに変わったりするけど。基本はそのくらい
 だし」
「はい」
「それじゃあ、まずは最初に切るだね。玉ねぎはみじん切り、ジャガイモとニン
 ジンは適当な大きさに乱切り、お肉は一口ぐらいの大きさに」
「はい」

言われたとおりに切っていきます。

「う〜ん。ちょっと手つきが危ないかな?」
「リンさん、包丁はこう持って……抑える手はこう猫の手のように丸めて」
「こ、こうですか?」
「そうそう。それから玉ねぎをみじん切りにする時は……」



それから数十分後。
「で、出来ました!」
「うわぁ、リンちゃんすごい!」

自分でも信じられないくらいの出来です。
本当にこれが自分で作ったものとは思えません。

「ね? 料理は基本さえしっかりしていれば後はちょっとしたコツで上達するん
 だから」
「さすが亜沙先輩ですね。私ではこういう風にちゃんと教えられたかどうか」
「そうだよね。私もここまでちゃんと教えれる自信ないよ」

私の料理が完成して皆さんと話しているときに、

「おう? このにおいはカレーか?」

シアちゃんのお父様が来ました。

「お父さん。見て見て、これリンちゃんが作ったんだよ」
「なに? これをネリッ子が作ったのか?」
「はい。皆さんに教えてもらいながらですけど」
「これはたいしたもんだ。おっと、こうしちゃいられねぇ!」

そういうと慌ただしく出て行かれました。

「どうされたんでしょう?」
「なんとなく想像できる」

もし、これを私の家でやっていると、お父様がこれ以上に騒いでいたでしょう。

「そうですね……。……」
「どうかしたの?」
「あ、いえ……ただ、稟様のお口に合うかどうか……」
「ま、その辺は大丈夫よ。稟ちゃん、基本的においしければ何でも食べるから」

それは安心して良いのでしょうか?
そう考えているとシアちゃんのお父様が帰ってきました。
当然、私のお父様を連れて。
それに……。

「いらっしゃい、稟ちゃん」
「り、稟様っ!?」
「よ、よぉ……」
「聞いたよ。ネリネちゃんがカレーをつくたんだって!? パパは嬉しいよ!」
「お、お父様……」

どうやら稟様の家にいきなり押しかけて強制連行してきたようです。
お父様はたいそう喜ばれて、私を抱いてくださるのですが、皆さんの前では恥ず
かしいです。

「へぇ、とても美味しそうじゃないか」
「稟ちゃん、ちょこっと味見してみない?」
「へ? 亜沙先輩にしては珍しいですね。こういう時は『後で食べれるんだから
 我慢しなさい』って言うのに」
「まぁ、私達の場合は作り慣れてるから、ある程度自信あるけど、リンちゃんの
 場合はまだそれほど自信を持ってないから」
「なるほど。それじゃあ……」

時雨さんが小皿に少しカレーを入れて稟様に渡されます。
やはり、こういう時は緊張してしまいます。
稟様が渡されたカレーを口に入れました。

「……」
「ど、どうでしょうか……」
「うん。極端に辛すぎる訳でも甘すぎる訳でもない。ちょうど良い辛さだし、ち
 ゃんとカレーになってるよ」
「ほ、本当ですか!?」
「こんな嘘ついてどうするんだよ」

良かった。
稟様の口に合わないかとひやひやしました。
ようやく肩の荷が下りたような感じでした。

「ちょうど腹が減っている時にこの量じゃ、食欲を増すだけだな」
「じゃあ、すぐに食べよう。私もおなかぺこぺこ」
「僕達もご馳走になってもいいの? 明らかに量が足らなそうだけど……」
「あ、それなら良いの良いの。お父さん達には他のがあるから」
「お、俺達だけネリッ子の作ったものじゃないのか?」
「それは酷いよ、シアちゃん」
「ご心配なく。正真正銘、リンちゃんが作ったものだから」
「シ、シアちゃん! ほ、本当に、あれを?」

まさか、本気だとは思いませんでした。
神王様やお父様は大丈夫なのでしょうか?

「大丈夫。お父さん、食べ物なら何でも食べるし。それに……」
「それに?」
「稟君呼びに行く役目取られちゃったし」
「あ……」

そう言えば、そうでした。
ちゃんと食べていただける心構えをしてから呼びに行こうと思っていましたのに。

「だから……」
「そうですね」

お父様も同罪という事で、シアちゃんの意見に賛同する事にします。



「おお! こうして、ちゃんと盛られると更に美味そうに見えるな」
「カレーのルゥだけ食べる人はほとんどいなからね。こうしてちゃんと盛られて
 初めて美味しそう、っていう人の方が多いよ」
「……美味しそう」

食べる準備をしている間に、楓さんはリムちゃんを呼びに行きました。
急に稟様を連れて行かれたので少し拗ねてましたが。

「リンさん、一生懸命でしたから」
「わ、私は……その、稟様に、美味しいお料理を……」
「まままあ♪」

カレハさんの目が輝かれました。
稟様たちが言うには、スイッチが入ったとのことですが、私にはよくわかりませ
ん。

「その気持ちわかります。私もいつもそうですから」
「気持ちだけなら、私も負けないつもりだよ」
「……ところで……いいの? あれ」

時雨さんもあまり触れないようにしていたのでしょうか。
とある二人の前にだけは明らかにカレーとは異なるものが置かれています。

「シ、シア。これは一体……」
「リンちゃんが作ったものだよ?」
「それは良いんだが……その……」

そう、とある二人というのは無論、神王様とお父様。
目の前に置かれているのは私が本を見ながら作ったにもかかわらず失敗してしま
ったものです。

「だって、お父さん、稟くんを呼びに行く楽しみを奪っちゃったもん」
「なっ!」
「お父様も同罪です」
「そ、そんなっ!」
「俺を呼ぶ楽しみ?」
「そう。自分が作った料理を食べてもらいたくて、でも、やっぱり不安で。そう
 いうのを感じるのも稟くんを愛する者の楽しみなんだよ?」
「そ、そんなもんか?」

私を含め、女性の方は全て頷かれました。
リムちゃんまで頷いたのは少し驚きですが。

「そ、そうなのか……」
「だから、残さず全部食べてね♪」
「いや、しかし……」
「食べてね、し・ん・お・う・さ・ま♪」
「!?」
「もちろん、食べてくださいますよね、ま・お・う・さ・ま♪」
「!?」

お二人の後ろに稲妻が落ちたように見えましたが、あまり気にしてはなりません
ね。

「綺麗に全部食べたら、こっちのも食べさせてあげるから」
「あるのか?」
「稟くん以外、皆小食だから。なんとか1人分はあるけど?」
「一人分?」
「あ、じゃあ、こうしない?」

時雨さんが何かを思いつかれたようです。
稟様はもう感付かれているようですが。

「まさか、亜沙先輩。先に全部食べた方にその一人分を……」
「ピンポーン! さすがは稟ちゃん、なかなか鋭いわね」
「先に……」
「全部食べた方に……」

それを聞いた途端、神王様とお父様の目の色が変わりました。

「ちなみに、途中でリタイアした場合、おかわり1週間禁止の上、神王様と呼ぶ
 ことにします」
「な、なに!?」
「では、私は一週間口を利かない上、魔王様と呼ぶことにします」
「そ、それだけは!?」

それを聞いて、先ほどとは打って変わって、お二人が蒼ざめてきました。

「だ、大丈夫ですよ。残さなければ普段どおりに接して貰えるのですから」

楓さんがすかさずフォローを入れます。

「そ、それもそうだな。残さなけりゃ良いんだもんな」
「それに、先に食べ終わればネリネちゃんの作ったカレーが食べられる」
「「……」」

がつがつがつがつっ!

二人がものすごい勢いで食べ始めました。
なんだか、鬼気迫るものがあります。

「さて、お父さんたちは食べ始めたし、私達も食べよう」
「そうだな。もうそろそろ我慢の限界だ。それでは」
「「「「「「「いっただきまーす!」」」」」」」

ぱくっ!

私だけ食べずに皆さんが食べるのを見ます。

「……う」
「稟様?」
「うまいっ!」
「良かった……」
「美味しいよ、リンちゃん」
「うん、これなら合格点だよ」
「とっても美味しいですわ」
「リンさん、頑張りましたから」
「……美味しい」

皆さんあっという間に食べ終わってしまいました。

「ふぅ、ご馳走様」
「喜んでいただけて何よりです」
「ネリネ、また何か作れるようになったらご馳走してもらって良いかな?」
「は、はい! それはもちろん!」

それは私の方からお願いしたいくらいですから。

「むぅ〜。稟君、リンちゃんだけ?」
「え?」

シアちゃんが少し拗ねてる感じで言いました。

「私の料理も食べて欲しいな♪」
「あ、ああ。そうだな」
「り、稟くん! 私の料理、飽きてしまいましたか!?」

楓さんは必死です。

「そ、そんな事ない! 楓の料理も食うぞ!」
「じゃあ、便乗して僕のも食べてもらおうかな?」
「へ?」
「それでは、私も便乗して」
「か、カレハ先輩も!?」
「……稟」
「プ、プリムラも……なのか?」

やはり、皆さん稟様が好きなのですね。

「そう言えば、おじさんたちはどうなったんだ?」
「そう言えば……」

すっかり忘れていました。
後ろを見てみると、

「お、お父様!?」
「ふ、ふふふ……か、完食、した……がくっ!」
「魔王のおじさん、撃沈」

稟様、あまり冷静に言われても困るのですが……。

「お父さんはなんともないの?」
「……」
「……気絶してる」

スプーンを持ったまま固まってしまってます。
そ、それはやっぱり、私の失敗のせいでしょうか?

「仕方ないな……」

シアちゃんが立ち上がり、おもむろに椅子を持ち上げます。
シアちゃん、まさか……。

「お父さん、いいかげん起きてくださいっ!」

どがっ!

神王様の頭に直撃して、鈍い音がしました。
シアちゃん、さすがにそれはやりすぎなのでは……。

「はっ! 今、河を半分渡ってたぜ」
「危なかったですね、神王のおじさん」
「な、なんだい!? 今の音は!?」

お父様も起きられました。
どうやら、さっきの音に驚いたようです。

「おじさんたち、大丈夫なんですか?」
「ん? ああ、特になんともない。頭が少し痛いくらいか」

あれを受けて少し痛いくらいで済む神王様って、一体……。

「私も特には。ただ、綺麗なお花畑にいた気がしないでもないが」
「お二人とも、危ないところだったんですね」
「カレハ先輩、この二人は多分……いや、絶対、殺しても死にませんから」
「稟ちゃん、言い切っちゃった」

時雨さんは口ではああ言ってますが、おそらく内心稟様と同じことを思っていた
に違いありません。
私を含め、この場にいた皆さんが頷いてますから。

「ところで、勝負の方はどうなったんですか? お二人とも全部食べたようですが」
「はっ! そう言えば」

気絶したショックで忘れていたようです。

「途中までは俺が勝ってた所までは覚えているんだが」
「何を言っているんだい、神ちゃん。勝っていたのは私のほうじゃないか」

なんだか雲行きが怪しくなってきました。

「それはねぇぞ、まー坊。大体、食べるペースは明らかに俺の方が上だろう」
「だけど、今日はほとんど同じペース、いや、私の方が上だったはずだ」
「何なら、今ここで決着つけてもいいんだぜ?」
「望むところだね」

二人の間の超高密度の魔力が集中しています。

「な、なぁ、ネリネ。もし、あれが……」
「あれなら、県の一つや二つ消えてもおかしくありませんね」
「って、冷静にいってられる場合か!? 二人ともストップ! こんなところで
 核兵器を放つような事しないで下さいよ!」
「稟ちゃん、放射能は出ないから、核兵器よりクリーン―」
「そういう問題かっ!?」

稟様、かなり必死です。
確かに、ここで喧嘩されては困りますね。

「シアちゃん」
「うん、わかってるよ」

私とシアちゃんはそれぞれ二人の背後に回ります。

「稟殿。男にはやらなきゃいけねぇときがある」
「そうだよ稟ちゃん。そして、今がその時なんだ」
「だから! そういうのは被害が全く出ない所でやってくださいよ!」

さすがの稟様でも今回のお二人を止める事は難しいようです。
これ以上、稟様のお手を煩わせる事は出来ませんね。
私とシアちゃんは頷き合うとそれぞれ神王様とお父様の肩に手をおきました。

「これ以上、稟君を困らせるのは止めて、し・ん・お・う・さ・ま」
「!? シ、シア……」
「これ以上、稟様を困らせるとどうなるかお分かりですか? ま・お・う・さ・ま」
「!? ネ、ネリネちゃん……」
「「……」」

二人が黙りました。
そして、

がしっ!

「「引き分けという事で!」」
「「よろしい」」

どうやら解決したようです。
引き分けという事なので、一人分を二人で分けてもらう事にしました。

「お、美味しいよ。ネリネちゃん。パパは感無量だよ」
「まー坊、食わねぇなら俺が……」
「食べるに決まってる!」

お二人が食べ終わるのを待ちます。
時雨さんとカレハさんはもうお帰りになられました。
楓さんも眠くなってしまったリムちゃんを連れて帰られてしまいました。

「あの二人、やっぱりすごいな」
「稟様」

稟様はまだ帰らずにいました。

「あれだけの量を二人で食べてまだ食うか。底なしか?」
「クスクス」
「シアは片づけしてるって。俺も手伝うか、って聞いたんだけど、楓と似たよう
 なことを言われた」
「あ、そ、そうでした。後片付けをしないと……」
「シアが休んでて良いって。せっかくだからお言葉に甘えようぜ」
「……はい」

シアちゃん、ごめんなさい。

「なぁ、ネリネ」
「はい?」
「次、リクエストしていいかな?」
「え? 次?」
「ああ。料理のリクエスト」
「!? た、食べていただけるんですか!?」
「さっきも言っただろう? またご馳走になって良いかって。今日のカレーは本
 当に美味かったからさ」
「あ、ありがとうございます……。あの、それで……」
「うん。ありきたりなんだけど、肉じゃがをお願いできるかな?」
「はい、わかりました。頑張ります。いつになるかわかりませんけど」
「それでも構わないさ。楽しみに待ってるから」
「……はい」

稟様に喜んでもらえた。
そして、また食べてくれる、そう言って貰えました。
それだけで、私はまた頑張れます。
また、稟様に喜んでもらえるようなお料理を……。

                                          Fin.


震天さんのSHUFFLE!三作目っ!
今回は……ネリネですね♪
またまたありがとうございます〜。


カレーも肉じゃがも好きですっ!!(ぉ
しかも美味しそうに食べることには定評があるんですよ〜。(ナンジャソリャ
……そんなわけで、私にも作って下さい。(笑

美味しく食べることを喜んで貰えるのは、男冥利に尽きるってもんです。
そうなんですよ? 全国のお嬢さん♪
……なので、誰か私にも作って……(マタカイ

とまあ、私の戯れ言はおいといて。
稟にたいするネリネの愛情がたっぷりなSSですね。
なんかこう、ネリネのドキドキしている感が伝わって来るようです。
こんなネリネなら、大きくても構わない気がしてきます。(ぇ

……カレーっぽいブツがどうなってたのかも非常に気になります。(爆

Comment by けもりん



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