日曜日。
「あ、お兄ちゃんだ♪」
「お、兄貴じゃん」
道端で晶とあゆに会った。
「よ、あゆじゃねーか」
「兄貴、あたしは・・・?」
「あたしは、って朝会ってんじゃねーか」
「ま、そりゃそーだけどさ・・・」
いちごぅ、ごーごー!!なSS
symphony delle sorelle
written
by woody
「なんだ、学校の帰りか?」
「うん♪」
「そうだよ」
「そうか、落第すんなよ」
「だいじょうぶだよぅ」
「兄貴じゃないんだから」
なぜかかならず2人から返答が返ってくる。
ミルキーウェイを知らない方にご紹介しよう。
ぶっきらぼうな方が俺の妹、晶だ。
最近、妹萌え、とやらが流行っているらしいが・・・。
「?なんだよ、こっちジロジロ見て」
俺から言えばちっとも萌えない。
うう、昔はもっと素直でかわいかったのに・・・。
それにくらべて。
「えへへー、お兄ちゃんと一緒だぁ」
こちらの
萌える方が晶の親友、あゆだ。
小さいころからよく遊びに来ていて昔から俺になついてくれた。
いまでは俺の妹分としてミルキーウェイで働いてもらっている。
ぶっちゃけ欲を言えばこんな妹が欲しかった。
まあ、いまさらそれはムリなのであきらめる。
「ねえ、兄貴」
「ん?」
萌えない方晶が呼びかけてきた。
「兄貴はなんでこんなとこにいんの?お店は?」
「ああ。だれかさんのせいで店の包帯のストックがなくなってな」
「・・・ま、だれかは聞かないでおくよ」
「さんくす」
ヒントは俺の幼馴染といっておこう。
notメガネのほうな。
「どーすんだ?このあと」
「あゆはお店に行くー♪」
「ありがとな。無理すんなよ」
「うんっ!!」
「しょーがないわね、あたしも行ってあげるわよ」
「別に無理にこなくてもいいぞ」
「な、なにいってんのよ、あ、あたしは・・・」
「あたしは・・・?」
「あ、あゆがどっかの誰かさんに襲われないようにと・・・」
「でも、あゆお兄ちゃんになら・・・」
「な、なんですとっ!!」
「あゆっ!!ダメだよ!!」
「ほえ?」
「こいつをつけあがらせると良くないよ」
実の兄にこいつよばわりですか。
「もー、晶ちゃんたら素直じゃないなー」
「あ、あゆっ!!!」
いつのまにか俺たちは店の前まで歩いてきていた。
「さっきからなにもめてんだ、お前ら」
「うるさいっ、誰のせいだと・・・」
「え?俺?」
「ん〜・・・なんでもないっ!!」
そういって先に晶は店に入っていってしまった。
「??なに怒ってんだ、あいつ」
「お兄ちゃん♪」
「ん、どうしたあゆ」
「あのね・・・」
「ん?」
あゆに耳を近づける。
ちゅっ♪
「のわぁっ!!」
「あゆ、誰にも負けないからねっ!!」
『な、なにを・・・?』そう聞きたかったがさっきのキスでびっくりして声が出ない。
「お兄ちゃん、だ〜い好きっ!!」
そういって顔を赤らめて店に入っていった。
ぽつーん。
一人残された俺。
「はは・・・」
キスされた頬をおもわずおさえる。
なんかやけに嬉しい・・・。
「よっし!!なんか今日はめいっぱい元気がでてきたぞ!!」
あゆか・・・。
ま、しばらくはこの関係のままでいようかな。
本当の妹がヤキモチ焼きそうだし。
その日、俺はあまりに客にサービスしすぎて倫にこっぴどく怒られた。
ついでにあまりに笑顔が多いのでウェイトレスみんな(あゆ除く)に軽く引かれた。
〜あとがき〜
ほほう。
意外とキャラが立ってますなぁ。
けっこう書きやすかったですぞ。この二人は。
なんか早くkanon書きたくなってきた。
ちなみにこのSSのタイトルはイタリア語。唯一わかる外国語。(英語ニガテ・・・)
訳は「妹たちのシンフォニー」です。
いやぁ、石投げないで・・・。
今回でキャンペーンは終わりです。
もう当分やらね。
お兄ちゃん、戻っちゃうよっ♪