10月1日の雨

T

まだ 名前のない君を

まだ 光を知らない君を

守ってあげられなかった

ぼくが守れなかった


つぐなうことは できないけれど

あの日 雨が降っていたことだけは

忘れない
            さよなら


U

朝が来る

きっと 朝がやってくる

まるで 夜のように

まるで 冬のように

さよならの季節が来たとしても

朝が来る

きっと 朝がめぐってくる

カーテンを 少し

ゆらしながら


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