木の下
 

ちょっと見ただけでは

なかなか見つからないけれど

ひとつ見つけると

意外なほど たくさん落ちている 

どんぐり
 

木の下にせまる石畳の歩道で

踏まれ つぶされているのを見て

かわいそうだね

まだ きれいなのは拾っていくよ

息子が集め始める
 

踏みつぶされても

拾われても

どんぐりが その人生を全うしないことは

今日は まだ

息子には黙っておこう
 

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