吉報
 

ある夜、突然

友人から吉報が届く

置いたばかりの受話器が

大切なものに見えて

もう一度触れた

プレゼントにあれこれ思いはめぐり

添える言葉がいくつも湧き上がる
 

さっきまで

行き詰まって

泥のように死にかけていたはずの心が

スパンと目を覚ましている
 

いつだって

自分の力だけで立ち直るのは難しい

だから

そんな時

友人の声はいい

わけても

幸せになったばかりの友人の声は

とてもいい
 

この吉報を

もう一人の友人に伝えるため

受話器を上げた
 

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