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    ◇◆◇◆ 速効!!よい子 ◆◇◆◇
   
    真剣に子育てを考えている人だけに教えたい、
   
    子どもをよい子にする方法。
   
    vol.6     2004/5/16  発行部数 348
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       『季節の小箱〜第1集 家族の時代』発売中
        全国どこの書店からでもお求めになれます。
        ぜひ一度、読んでみてください。(^o^)こうじ
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   (^o^) 宣伝していただいてありがとうございます。おかげで、毎週
   発行部数が伸びています。
   
          (^o^) 算数を登り直す 1
   
    子どもの本業は何といっても勉強です。「なぜ、勉強なんてしな
   くちゃいけないの」と子どもは必ず尋ねてきます。答えは山ほどあ
   りますが、とりあえず、「今、目の前の本業をしっかりやれない者
   は、他のどんな職に就いても、たいしたことはできない」と言って
   おきましよう。
   
    勝負事に勝ち負けが必ずあるように、がんばった成果がテストの
   点数に反映しないことだってあります。しかし、そこから、「どう
   せできないからやっても仕方ない」と考え、勉強から逃げるのは間
   違いです。大人がなぐさめのように、「学校の勉強なんて社会に出
   てからは役に立たない」などと子どもに言うのはもってのほかです。
   
   
    14歳までの新鮮な脳に、できるだけたくさんのことを詰め込み、
   詰め込んだものを繋ぐ脳の回路を作ることは、とても重要です。肉
   食獣の生きるための道具は、爪・牙・足の筋肉です。人間の生きる
   ための道具は脳です。人間に生まれてきてしまったのだから、否が
   応でも、脳を鍛えなければなりません。
   
    目の前のこと、本業をしっかりやっている人間の目の前だけに、
   新しい道は開けるのです。
   
    さて、どの教科ができると「勉強ができる子」と思われるでしょ
   う。答えは千差万別でけっこうですが、算数はやはり外せませんね。
   
   
    私は完璧に文系の人間で、数学は苦手です。高校時代は、何度も
   0点を取って、職員室の前に名前を貼り出されてしまいました。そ
   んな私が宣言します。小学校において算数は、もっとも楽に努力の
   成果の出せる教科です。
   
    小学校の算数は山道を登るようにできています。ゆっくりと山道
   をしっかり歩いて登れば、誰でも、6年生の頂上へ着くように、日
   本の算数のプログラムはできています。エスカレーターを使っては、
   だめです。
   
    山道の途中には、いくつもの草むらや藪があります。その中には、
   この先自分が進むために必要なアイテムが隠されています。そのア
   イテムを見つけ、使い方を手になじませ、次の藪に進みます。その
   繰り返しを丁寧にやっていれば、自然に算数のできる子になります。
   
   
    教室ではこんなふうにたとえ話をしています。
   
    最初は短い丈の草原に出くわす。そこには、鎌(例えば、足し算)
   というアイテムが隠れている。それを、手で草を掻き分け探そう。
   (ここでの苦労が後々脳によい影響を及ぼします。ここでは、大人は
   手を出さない方がいいです。)
   
    見つけた人は、その鎌の使い方が上手になるまで、練習しよう。
   (ここは、大人が手を出さないと、サボりたくなる子がおおいでしょ
   う。)
   
    練習が終わったら、少し登ろう。すると、さっきより丈の長い草
   原に出る。次のアイテムを探す時、昨日まで鎌の使い方をしっかり
   練習した人は、見つけるのが簡単だ。でも、鎌を置いてきたり、使
   い方が遅い人は、次のアイテムを見つけるのが、もっと遅くなる。
   ・・・出てきたのは、のこぎり(例えば、九九)というアイテムだね。
   じゃあ、その使い方を練習して、次の藪に進もう。
   
    算数の教科書に出てくる道具は、すべて必要なアイテムですから、
   一つとして、取り残してはいけません。それだけ、日本の算数教育
   は、エレガントに精選されているのです。
   
    大事なことをまとめると、
   
   1 あわてて先へ進まない。アイテム探しは授業にまかせる。(予習
   は避ける)
   
     ここで慌てると、計算だけが速い、頭の悪い子になってしまい
   ます。計算だけなら、人間はコンピューターに絶対勝てないのです
   から、計算だけ速いのは、役に立ちません。
   
   2 わかったことをスムースに使えるように、十分に練習する(家で
   の勉強は復習中心に)
   
     計算だけ速い子は役に立ちませんが、思考の展開の邪魔になる
   ような計算の遅さしかない子は、その先伸びません。でも、繰り返
   しの練習ってつまらないから、ここは親の出番です。
   
    予習と復習の使い分け方については、また日を改めて書きます。
   
   
   3 アイテムの取り忘れに気づいたら、たとえ前の学年のことでも、
   きちんとそこまで戻る
   
    6年生が、1年生、2年生に戻るのは、恥ずかしいことではあり
   ません。そこへもどったことで、算数に自信を持った子が、たくさ
   んいます。一度戻って、とり忘れたり、練習不足だったアイテムを
   手にすると、今度はものすごい速さで登り直して来て、みんなを抜
   き返すことも少なくありません。家でも、学級でも、できない所ま
   でもどっていいんだ、という雰囲気があれば最高です。
   
    「5年生なのにどうして、こんな問題ができないの」と突き放し
   てはいけません。5年生になって、5年生の問題ができないのは、
   確かに、本人の努力不足です。だから叱ってもかまいませんが、突
   き放してはいけません。どの学年のアイテムを取り忘れたのか、ま
   た、練習不足だったのか。それを調べて、そこまで戻っていいから
   がんばれ、と言ってやれば、小学生は絶対復活します。
   
    算数で心配な場合は、まず担任の先生に相談してみましょう。「
   うちの子、どうして算数ができないのでしょう」では、先生も困る
   かもしれません。
   
   ・うちの子は、何年生の算数までわかっているのでしょうか
   ・計算の速さは、今の学年では、どのくらいが標準でしょう
    (ドリルのこのページは、何分くらいでできればいいでしょうか)
   
   
   などと聞いてみると、担任の先生も調べてくれるでしょう。即答で
   きる先生は天才です。答えは何日か待ってください。
   
    勉強はやりなおしができるんだということを知らせてやれば、お
   子さんは、よい方向に向かいます。
   
    今回は、たとえ話ばかりでわかりにくかったでしょう。次回は、
   もう少し具体的にどうすればいいか、をお知らせします。
   
   ★☆うまく答えられないかもしれないけど、ご相談がありましたら、
   
     どうぞ、お寄せください。あなたのご相談の内容が、他の方の
   
     悩みを解決する鍵になるかもしれません。全く知らない人だか
   
     らこそ、言える話もありますよね。          ☆★

   
   古い一行日記から
   
   3.26 いつでも自分の持っているものより、隣の人が持っているも
   のの方が良く見えて、喉を乾かせてきたみたいな気がする。