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    ◇◆◇◆ 速効!!よい子 ◆◇◆◇
   
    真剣に子育てを考えている人だけに教えたい、
   
    子どもをよい子にする方法。
   
    vol.341     2010/12/4  発行部数 1171
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       『季節の小箱〜第1集 家族の時代』発売中
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        ぜひ一度、読んでみてください。(^o^)こうじ
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    こんにちは。あっという間に師走ですね。
   
    静岡の陽差しは温かですが、さすがに風は冷たいです。その分、
   富士山がくっきり見えて、ここで暮らす幸せを感じます。
   
    今週も、たくさんのコメントをありがとうございます。「よい子」
   の内容とは関係ないのに、「ライブがんばれ」という声もいただき
   ました。とってもうれしいです。
   
    では、先週の続きです。
   
           (^o^) 怪しい言葉
   
    今週は、説明文の話を書くつもりでしたが、先週の感想に、何人
   もの方から「怪しい言葉」とは何か、という質問をいただいたので、
   少し、そのことを書きます。
   
    といっても、たいしたことはないのですが、参考になれば、と思
   います。
   
    ここには「川とノリオ」の本文を載せられないので、想像しなが
   らお読みください。
   
    「怪しい言葉に印をつけよう」という呼びかけに、子ども達は、
   本当にたくさんの印を教科書につけました。
   
    たとえば、色です。
   
    この物語には、「青」「白」「銀色」などの色に関する言葉が、
   少し多めに出てきます。
   
    「なんか、色がたくさん出ているような気がする」ふと、そう思
   った子は、色を表す言葉全部に印をつけます。
   
    これだけでも、「怪しい言葉」探しは、充分です。
   
    作者が意図的に、その色の名を使っているところもあるし、無意
   識に使っているだろうと思われるところもあります。
   
    ですから、それをすべて正確に読み取る必要はありません。
   
    全く違う場面に、違うものを表すために使われている「青」とい
   う言葉が、もしかしたら、悲しみなどの同じ感情を表すために使わ
   れているのではないか、と想像するだけでいいのです。
   
    1回目に読んだ時は気づかなかったことを、2回目に読んだ時、
   自分が発見してしまった。この喜びが大事です。
   
    作者の意図と全く違う解釈をしてしまうのは、さすがに問題があ
   りますが、作者にしても、微に入り細に入り、すべての言葉に仕掛
   けをしてあるわけではないし、逆に、作者が意図しなかった部分で、
   読者に深い解釈をしてもらえるのは、作者としてもうれしいことで
   す。
   
    ただ、子どもが読む場合、解釈には、大人に手伝ってもらわなけ
   ればいけない部分もあります。
   
    「川とノリオ」の中で、ノリオのお父さんとお母さんが亡くなっ
   てしまうのですが、その時のおじいさんの悲しみの描写については、
   知識が必要です。
   
    おかあさんが亡くなった時には、おじいさんの顔が「ヘイケガニ」
   のようにぎゅっとゆがみます。これはわかりにくいのですが、教科
   書にはヒントが脚注に書かれています。
   
    お父さんが亡くなった時には、おじいさんは、煙管をぎゅっと噛
   み、うっ、うっと声を出します。
   
    煙管の仕組みを詳しく説明したら、子ども達は「想像していたお
   じいさんの様子と違った」と口々に言いました。
   
    ここから「お父さんが亡くなった時とお母さんが亡くなった時の
   おじいさんの様子は、どうして違うのだろう」と考える子も出てき
   ます。
   
    結論を言ってしまうと、「怪しい言葉」はどれでもいいのです。
   
    優秀な文学作品は、すべての言葉が「怪しい」と思っても間違い
   ではありません。
   
    大事なのは、怪しい言葉を見つける喜び、怪しい言葉を見つける
   意欲、そして、怪しい言葉を共有してくれる人が周りにいるかどう
   か、です。
   
    個人の読書を豊かにしてくれるのも、やっぱり「人との関係」な
   のです。
   
    説明文のことは、また、来週書きます。
   
    では、今から歌いに行ってきます(^o^)。

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   言える話もありますよね。                ☆★