未来少年コナン


第1話 「のこされ島」

脚   本:中野 顕彰
演   出:宮崎  駿

 冒頭,海岸のシーン,波が寄せると砂中に姿を隠そうとする蟹,蟹はあんなふうに砂に潜るものなのだろうか? 素朴な疑問.コナンとハナジロの決闘シーン,ハナジロの頭上に仕掛けておいた石等を落とすコナン,水中で石があんなに早く落下するものなのだろうか? 再び,素朴な疑問.ラナに与える食べ物を持ってくるコナン,「もっと柔らかいモノだ」とおじい,抱えているのが魚なんかだったりして,実はこのアニメでは,食べ物がしばしば重要なモチーフとして現れるのですが,それが滅亡しかけた地球という状況設定に妙なリアリティを与えてます? ラナの服の匂いを嗅いで「変な匂い」とコナン,この変の感覚,さすが宮崎さん,鋭いと思います.「まだお前たちはそんな事をやっているのか?」と怒るおじいに対して,「戦争を引き起こしたのはあの時大人だった貴方達じゃないの?」と,非常に正鵠を得ているモンスリーの理屈.そのとおり,常に子供は大人たちの犠牲なのさ....


第2話 「旅立ち」

脚  本:胡桃  哲
演  出:宮崎  駿

 ファルコの翼に掴まるコナンの足の指,何度も描かれるコナンの足の指の強靱さですが,これが最初の登場.善戦むなしくファルコからふり落とされ,「無駄よ.この高さから落ちたら助からないわ」とモンスリー,ところが平然と生きているスーパーマン・コナン.瀕死のおじいに「鮫の肝持って来ようか?」とコナン,そんなもん効くのか? 死を直前に控えたおじいの台詞,「人間は1人では生きていけない.いや,生きてはならないのだ」は,この作品全体を流れる主題と言えると思います.更に,「儂等の艦は儂等が地球を見捨てるのを許さなかった」,この台詞まわしに,他の追随を許さない宮崎アニメの脚本の凄さを感じさせられました.あとの見どころは,作品終了まで何度も聞かれるモンスリーとダイスの会話その初戦,魚をくわえながら砂浜に船の設計図を描き,お針仕事までこなして,ついに船を完成するコナン.


第3話 「はじめての仲間」

脚  本:中野 顕彰
演  出:宮崎  駿

 初回放映時,実はこの回から見始めました.当時,火曜日の夜 7:00 からは『宇宙海賊キャプテン・ハーロック』見ていて,その後は引き続いて TV 朝日で『女王陛下のプティ・アンジェ』など見ていたのですが,アニおたの友人が「NHK で凄いアニメをやっている」と言うので見て,その素晴らしさに圧倒されてしまいました.コナンとジムシーの決闘シーン,まさに『子供のケンカ』なのですが,食う事しか頭にないジムシーというキャラクター,これって単なるギャグ・メーカーではなく,キャラが状況設定の一端を担っている例ではないかと思うのですが,考え過ぎ? でも,こ〜ゆ〜状況ではやはり,食べ物の事しか考えないというのが,人間として正しい事だと思うよ.「プラスティックを再生して石油に」,理にかなっているような気もするけど,可能なのか? コナンに対するドンゴロスの台詞,「脳天パアか?」は,今ではやはり放送コードに引っ掛かると思います.放映局が NHK だったため,危ぶまれたタバタバ喫煙シーンは,結局無事放映されたんでしたっけ?


第4話 「バラクーダ号」

脚  本:胡桃  哲
演  出:宮崎  駿

 透過光で光るコナンの尻,この回は何と言ってもこれに尽きます.ドンゴロス・パスコ・グッチによる,恐怖の尻叩き40発,かけた水が蒸発する尻の熱,何度もコナンの尻を確認するジムシー.


第5話 「インダストリア」

脚  本:中野 顕彰
絵コンテ:奥田 誠治
演  出:宮崎  駿

 黄色いワンピースに白い帽子姿のモンスリー,そうなのです,私第3話からこのアニメ見始めたもんで,モンスリー最初に見たのがこのシーンなのです.というわけで,私にとってのモンスリー女史はこのシーンのイメージで決定されてしまっておりますし,以来作品中最もお気に入りのキャラなのです.戦闘服姿のモンスリー最初に見ていたら,違っていたかも.... あと,彼女の自転車のハンドルが直線形なのも,何故か気になっておりました.あと,7人をかつぎあげる怪力コナン.インダストリアではプラスチックからパンを作っているらしい....(そんなバカな).


第6話 「ダイスの反逆」

脚  本:中野 顕彰
演  出:宮崎  駿

 前半は,高所恐怖症の私にとっては,少々つらい展開.「跳ぶ」ととんでもない事を言い,数十メートル下方の地面に着地,大地から足を引き剥がし,ラナを抱えてガニマタで走るコナン.「まったく大した子よ.殺してしまうのは惜しいわ」,モンスリーの言葉が全てを物語っております.今回全話を見直してみて気がついたんですが,物語のクライマックスに登場するギガントが始めてその姿を見せるのがこの回だったんですね? レプカが太陽エネルギーを欲しがる理由として説明されています.レプカの脅迫に屈しない強いラナ.ダイスの反逆,このキャラ,個性的な役割の多い永井一郎氏演じるキャラの中でも,1・2を争う,アニメ史上に残る強力キャラだと思います.


第7話 「追 跡」

脚  本:中野 顕彰
演  出:宮崎  駿

 年寄りばかりなのに,シート・ベルトもしないで大丈夫なのだろうか? つい心配になる委員会委員たちの仕事風景.ラナに初対面のジムシー,「お前,泣き虫でも.意気地なしでも,大食いでもないな?」,第3話にも出て来たセリフで,彼にとって女とはそんなものなわけですが,怒られてもしらんよ.... 「いいなぁ,コナンの奴,いいなぁ」,この後も出てくるジムシーの名セリフ.ここでジムシーに貰ったカエルをラナはどうしたのか?が気になるところですが,その答えは次回で明らかになります.田舎芝居と脅迫でラナに迫るロリコン・ダイス.健気なラナいじめは,吾妻ひでお氏のロリコン・マンガのモチーフにもなってました.『母を尋ねて三千里』以来のお約束,なかなか会えないコナンとラナ.


第8話 「逃 亡」

脚  本:中野 顕彰
演  出:宮崎  駿

 前回に続いてジムシイ「いいなぁ,コナンの奴,いいなぁ」,ドンゴロス「凄い女の子」,この辺名セリフ集の常連ですね.前回気になっていたカエルについて,「まだポケットに入ってる」.ガンボートを撃沈されたコナンについてジムシー「あいつが死ぬはずないよ」.その通り死ぬわけないのです,アニメ史上に残るキス・シーン(?),「生きて,コナン,生きて」,健気なラナ.「よほど浜で寝るのが好きなんですね?」.どうでもいいけど不思議なのは,弾ける砂漠の果実.ラナを抱えて砂漠を走るコナンの走り方,これ宮崎さん独特の走り方で,『カリオストロの城』のルパンも同じような走り方してました.あと,あの作品のルパンの顔,コナンに似てましたよね?


第9話 「サルベージ船」

脚  本:吉川 惣司
絵コンテ:高畑  勲
演  出:宮崎  駿/高畑  勲

 パッチとテリット登場,最初またややこしいキャラクターが出て来たので,ますます子供を虐待する話になるのかな?って思いましたが,杞憂でした.ラナとコナンに付きっきりのパッチに,「他の者に手を出すなって言わんばかりじゃないか?」,と鋭いテリット.あと,この回見ていて気付いた事ですが,戦闘服を着ると太目に見えるモンスリーちゃん♪


第10話 「ラオ博士」

脚  本:吉川 惣司
演  出:宮崎  駿/高畑  勲

 密告者テリットにレプカが言う台詞,「インダストリアの未来はお前にかかっているという事を忘れるな」,いくらなんでも持ち上げ過ぎでは.... 実は私,このテリットというキャラクター,かなり気にいってたりするのです.受験世代の共感を呼ぶ点取り虫テリット(爆).意外に早くわかってしまうパッチの正体.「無理もないさ,この姿では....」,ケガのおかげで親玉パッチになりすます事ができたという,少々説得力に欠ける設定.あと,砂浜に蠢く虫の大群, LD 解説によると『風の谷のナウシカ』の王蟲の原形だそ〜ですが,単なるダンゴムシにしか見えんが....


第11話 「脱 出」

脚  本:吉川 惣司
演  出:宮崎  駿/早川 啓二

 「せっかく見つけたラオをみすみす逃すようなドジに用はないわ」,「俺の手柄は?」,「二等市民は当分お預けね」,かわいそ〜なテリット.「は〜い♪」,良いお返事でフライング・マシンを持ち上げるコナンとラナ,ラナをマシンに乗せた後,荷物を執りに戻るコナン,キャラクターの性格設定が行き届いている感じ.死刑執行中(?)のダイス船長.ファルコ撃墜(自滅)で,「そんな馬鹿な!」とモンスリー,ごもっとも.いつの間にかロボノイドの運転が上手になっているコナン,いつ習得したのか? 獄中のジムシー・ドンゴロス・パスコ・グッチ,ダイス在監中には姿がなかったパスコが増えてる? 取り調べ中だったのか?


第12話 「コアブロック」

脚  本:中野 顕彰
絵コンテ:宮崎  駿/早川 啓二
演  出:宮崎  駿/早川 啓二

 マシンをラナに任せ,コアブロックに降りて行くラオ博士,ラナの『おじいさん』という呼び方ですごく年寄りに感じてしまうのですが,このキャラ,実際はかなり若いのでは? またしてもダイスに裏切られるコナン.「さらばインダストリア,さらばコナン」などと勝手な事を言っているダイスに,「何で置いて来たんだ?」とジムシー.「奴は愛する者のため残ったのだ」とダイス,「あばよ」とジムシー.ルーケとの出会い,ルーケの声,この第12話では安原義人さんが演じてますが,第21話いこうでは田中秀幸さんが演じています.『おじい』そっくりの老人との出会い,この老人,「息子を救ってくれて有難う」と言って現れるのですが,ルーケの父親かどうかは不祥.ウインチで引き上げられるラオ博士を救出するコナン・ラナ・ジムシー,ここで素朴な疑問です.コナンの足の力もさることながら,何故レプカはラオ博士をウインチなんかで引き上げたのか? 危険なだけで,全く必要性を感じないのです.ラナの無事を知って,ハイハーバーへ進路をとるお調子者のダイス,このアニメの最高の魅力は,等身大のキャラクターが皆『生きている』ことだと思います.


第13話 「ハイハーバー」

脚  本:中野 顕彰
演  出:宮崎  駿/早川 啓二

 単身インダストリアに戻るラオ博士.バクダン・マニアのガル,「レプカよりひどい爺いだ」.大木の前で,珍しくせっかく捕まえたカエルを放り出すジムシー.木の上で,全体重をコナンにかける危険な少女ラナ.