日本テレビ 系 |
![]() LD-BOX VPLX-70552/VPLX-70553 |
CAST |
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CAP 麻生 雅人 … |
沖 雅也 |
YUKO 藤波 悠子 … |
多岐川 裕美 |
NAVI 島岡 到 … |
渡辺 篤史 |
DARTS 入江 省三 … |
柴田 恭兵 |
JUN 芹沢 準 … |
神田 正輝 |
藤波 昭彦 … |
小野寺 昭 |
関谷 久美子 … |
長谷 直美 |
南雲 隆之 … |
江守 徹 |
桂 順次 … |
勝野 洋(友情出演) |
金沢 正夫 … |
三景 啓司 |
神保 雄三 … |
横谷 雄三 |
館野 康二 … | 中 康次 |
原田 道太郎 … |
下川 辰平 |
原田 みや子 … |
田坂 都 |
末広 徹平 … |
秋野 太作 |
坪井 光夫 … |
福崎 和宏 |
田村 俊子 … |
結城 美栄子 |
第1話 運が悪けりゃ死ぬだけさ |
脚 本:長野 洋 |
第1話ということで,各キャラクターの紹介が丁寧に行われていますが,たんなる顔見せの回にとどまらずストーリー自体かなり良くできたサスペンス・ミステリーでした.脚本の長野洋氏,監督の木ノ下亮氏の功績大で,流石だと思います.またゲストでは麻生探偵事務所の依頼人で田舎刑事役の橋爪功氏がすごくいい味出していたと思います.それにしても, Della ちゃんここ10年以上全く TV を見ないで,昔の番組の DVD や LD ・ビデオばかり見ているのですが,本当にこの時代の TV 番組って丁寧に作られていたと思うのです. |
第2話 運が良ければ五千万 |
脚 本:柏原 寛司/小川 英 |
後にブレイクする女優浅野温子さんがゲスト出演の第2話.それにしても浅野さんだけじゃなく,多岐川さんも長谷さんも柴田さんも神田さんも若いですね,この頃はまだあまり演技上手とは言えないけど.唯一,以前からスターだった沖さんは亡くなってしまいましたが….いわゆる『スピン・オフ』ではありませんが,『傷だらけの天使』と同じく『太陽にほえろ』から派生して作られた作品なので,共通するキャスティングが多い中,この作品以前に『太陽』で共演していた小野寺さんと沖さん,この作品以後に『太陽』で共演した神田さんと沖さんの呼吸のあったところはやはりという感じなのですが,特筆すべきは『太陽』では共演のなかった勝野さんと沖さんの共演の実現でしょうね.第1話・第2話共に2人だけのシーンではとても息のあった演技を見せてくれていると思います.また,最近渡辺さんと沖さんが共演していた『必殺仕置屋稼業』を見る機会に恵まれたのですが,こちらもなかなか.ところで,最近鉄条網ってあまり見かけなくりましたよね. |
第3話 運が悪けりゃ殺人犯 |
脚 本:小川 英/四十物 光男 |
何と『私を殺したあなたが憎い』という歌を歌う歌手・坂上ルミ(高橋恵子さん)を殺した容疑で逮捕されてしまう DARTS.他人のためのアリバイ作りが自分のアリバイを証明できなくしてしまうという,探偵稼業ならではのパラドックスを素材にしたストーリー展開は脚本陣の力量を感じさせてくれます.珍しく麻生探偵がマネージャー松川を脅迫するシーンがありますが,チンピラが全く板についていない麻生探偵って,これ逆に沖さんの演技の上手さを感じました.ゲストの梅津栄さんは,相変わらずの存在感ある演技をしています. |
第4話 運が良ければボロもうけ |
脚 本:田波 靖男/安斉 あゆ子/小川 英 |
今回の依頼人は藤波弁護士…というわけで調査を開始するのは麻生探偵と藤波の助手の久美ちゃん.これって『太陽』ではスコッチ刑事とマミー刑事なんだけど,確かこの組み合わせも実現はしていないはず.聞き込みの映画館のシーンのアラン・ドロンのポスターとアイスクリームの販売容器(あれって何て言うんだる)が時代を感じさせてくれます.また,チョイ役ながら重要な役どころで出演の三角八郎さんがいい味出しています.セリフで面白かったのは,喚き散らすゴリラに対する藤波弁護士の『人の家に来て怒鳴るな!』,まさに至言です.ストーリーが後半に入って,例によってヤクザがらみの事件の真相が浮き彫りにされてくるんだけど,この『紅興業』が以後シリーズを通じて麻生探偵事務所の宿敵として登場することになります.そして,クライマックスではキャプテンの巨大ブーメランが初登場. |
第5話 運が悪けりゃ女にモテる |
脚 本:和久田 正明 |
『傷だらけの天使』のレギュラー.岸田森さんにホーン・ユキさん,そして緑魔子さんという豪華なゲスト陣が魅力的な回で,他のところにも書きましたが,この岸田さんと緑さんは Della ちゃん最もお気に入りの日本の男優さんと女優さんなのです.また.ストーリーの方もシリーズ中最もマンガチックな展開をもつ内容でお気に入りの1話です.さらにすでに共に故人となってからかなりの年月を経てしまった岸田さん(1982年12月28日没)と沖さん(ちょうど半年後の1983年6月28日没)の貴重なからみのシーンが見られる, Della ちゃんにとっては感涙モノの映像なのでした. |
第6話 運が良ければ痛み分け |
脚 本:長野 洋 |
このシリーズの主人公・麻生雅人が警察を辞める原因となった政財界のフィクサー・大滝剛三が登場する話で,前回とはうってかわってこのシリーズとしてはシリアスなストーリー展開となっています.話の性格上,登場するキャラクター相互の関係が説明されており,原案ではシリーズ最終回に大滝剛三が逮捕される予定だったらしいのですが,結局この回だけで終わってしまってます.大滝剛三を演ずるのは,『太陽にほえろ!』ではボスの宿敵『箱根の人』宇佐美淳氏でした. |
第7話 運が悪けりゃ現行犯 |
脚 本:柏原 寛司 |
麻薬とヤクザと暴走族がからんでの大乱痴気騒ぎ,このシリーズの真骨頂とでもいうべき作品です.多分, TV 放映時に最初に見たのがこの話で,話の中に出てくるDARTSのアイデアに爆笑させていただきました.また,この回初めて悠子の読唇術が披露されますが,結構間違っているのがご愛嬌と共にリアリズム. |
第8話 運が良ければ相続人 |
脚 本:杉村 のぼる/小川 英 |
第4話に続いて2度目の藤波弁護士の依頼は,20億円の大仕事ならむ遺産相続人捜し.相続を巡って群がるハイエナを次々駆逐していく中,何とかして探偵料だけは手に入れようと苦心した麻生探偵事務所でしたが,結果は….信頼関係で結ばれていると思われていた麻生と藤波の人間関係でしたが,実はそれほどのものでもなく,お金がからむとやはりシビアである事が判ったりして,何となく???が残る話でした. |
第9話 運が悪けりゃワンパターン |
脚 本:柏原 寛司 |
今回は DARTS と久美ちゃんのコンビが前半活躍するお話.5年前に起きた銀行強盗の犯人達の仲間割れにまつわる話ですが,ストーリーの出来自体はシリーズ中では凡庸だと思います.また設定では『格闘に関しては全くダメ』なはずの JUN がヤクザ相手に結構立派に闘っていたりして,前回同様初期設定との食い違いが感じられる回でした. |
第10話 運が良ければ特ダネだ |
脚 本:石川 孝人,小川 英 |
麻生探偵のライバルで,ゆすり・たかりを常習とする悪徳女探偵を演じるのがゲストの笵文雀さんですが,共に若くして故人となってしまいました.魅力的な俳優・女優さんだっただけに残念です.今回も DARTS が中心となって活躍するストーリーですが,この DARTS というキャラクター,シリーズ全体を通じて最も良く書き込まれているキャラクターで,演じている柴田さんも他のキャストに比べて目立っていたような気がします. |
第11話 運が悪けりゃゴリラが泣くぞ |
脚 本:長野 洋 |
ゴリラ役の横谷雄三さん,この方もこの後『太陽』にセミ・レギュラー出演するようになりました.今回のお話も真犯人とヤクザと麻生探偵事務所三つ巴のお金の取りっこで終わるわけですが,シリーズ中盤このパターンはお約束になっています.今回 NAVI 役の渡辺さんはお休みです. |
第12話 運が良ければキッスができる |
脚 本:和久田 正明 |
シリーズの中では珍しい,催眠術をモチーフにしたミステリー・タッチの作品. CAP の台詞『犯罪の影にはたくさんのお金』と懐かしいギャグ「グワシ」が印象に残っています.NAVI は沖縄に出張していて,番組の最終部分にだけ顔を出します. |
第13話 運が悪けりゃ死刑台 |
脚 本:和久田 正明 |
CAP 最大のピンチ? 第3話の DARTS 同様,殺人犯としてヤクザと警察両方から追われる立場に.高木均さんが組長を演ずる今回のヤクザ屋さんは潮組という名前ですが,第5話の潮商事とは無関係みたいです.今回も NAVI は留守なので,変わりに久美子・悠子の女性陣が大活躍するのが見どころです. |
第14話 運が良ければリッチ・マン |
脚 本:田波 靖男/安斉 あゆ子/小川 英 |
第6話同様フィクサーがらみの話で,冒頭で黒幕やフィクサーがからむと我を忘れて行動するという,金沢刑事の先輩・麻生探偵への思い込みが説明されています.ストーリーは何と『死体泥棒』を依頼されるユニークな話.ゲストも大信田礼子さん,小島三児さんとユニークです.また第7話に続いて悠子がちょっと怪しい読唇術を披露してます. |
第15話 運が悪けりゃ劇的最期 |
脚 本:渡辺 由自/小川 英 |
劇画作家のボディガードを依頼された麻生探偵事務所.実はこれ最初は狂言だったのですが,ゴーストライターの復讐と現実の暴力団抗争により,現実となってしまい,麻生たちがヤクザ相手に現金をいただこうろするお話.ヤクザから画鋲と胡椒を使って逃げようとして,万事休すの時には「おまわりさ〜ん!」.ここでのヤクザは潮興業と紅会で,毎回微妙に団体名が変っているのが御愛嬌. |
第16話 運が良ければキャンピング |
脚 本:石川 孝人 |
本当に久しぶりの NAVI さんメインのお話ですが,ヤクザは相変わらず潮金融.格闘シーンのお遊びもますますエスカレート. NAVI が勤める自動車整備工場の社長を演じている金井大さんは相変わらずの存在感ですが,事務員役の樋口のり子さんもかなり強烈な印象を残しています. |
第17話 運が悪けりゃ誘拐犯 |
脚 本:和久田 正明 |
またまた久しぶりの藤波弁護士にまつわる話ですが.今回は何と言っても富士急ハイランドを舞台に繰り広げられる8933番潮会との密輸ダイヤの奪い合い.あとこの番組,よく『カール』が出てくるんだけど,『キイハンター』同様,明治製菓がスポンサーだったのね? ところで,富士急ハイランドで BGM に使われてた『キャンディ・キャンディ』と有馬加奈子さん入浴シーンは現在では放送は難しいのでは? |
第18話 運が良ければ次期社長 |
脚 本:和久田 正明 |
今回は逆玉ねらいの DARTS のお話.何と身内の DARTS の身辺調査を依頼され,便乗して老後の安定を夢見る麻生探偵事務所の面々って,いいかも.あと,豪華なゲスト陣の中でも特に加藤和夫さんのコミカルな演技が印象に残った回でした.冒頭のCM撮影シーンでは,沖さんが出演していた映画『惑星大戦争』で使用されていたコスチュームが使いまわしされています. |
第19話 運が悪けりゃターゲット |
脚 本:柏原 寛司 |
多分 JUN がメインの話ってこれが初めてだと思うのですが,南伊豆を舞台にヤクザの組長の身替わりをさせられそうになる話.最終的には2つの組を壊滅させ,金銭的にはともかく最高の成功を得られた回でした. JUN 役の神田さんは,この番組のあと『太陽にほえろ!』にドック刑事として加わり,中期『太陽』のメイン・キャストとなり,松田聖子さんと結婚したりして,柴田さんともども人気俳優への道を進んで行きました. |
第20話 運が良ければ別れも愉し |
脚 本:長野 洋 |
レギュラーメンバー勢ぞろいで迎えるこれ以上はないっていうくらいハッピーエンドの大団円ですが,唯一気の毒なのは都落してしまった藤波弁護士? ラストにふさわしくゲスト陣も豪華で,石橋さん・江幡さんとヒロインの田島令子さん,でらちゃんのお気に入りの方々が勢ぞろいでした. |