ボン&ロッキー編 (1977) |
第256話 ロッキー刑事登場! |
脚 本:小川 英/四十物 光男 |
七曲署捜査一係欠員補充という形で登場したロッキー刑事ですが,新人刑事教育係のゴリさんが「あいつはダメだ」と言い切ってしまった珍しいケースでした.富士五湖署刑事役の金井大さんは,『ウルトラQ』第7話『SOS富士山』でもやはり地元の巡査役を演っていましたが,まさか同一人物という設定ではありませんよね? |
第257話 山男 |
脚 本:小川 英/長野 洋 |
この頃高校3年生でほとんどこの番組観てなかったのですが,この回は観ていたみたいでゴリさんとの食事のシーンが記憶に残っています.前回のゴリさんに続いて,今回は山さんに鉄拳をくらいますが,2人の先輩刑事に殴られた新人刑事はもしかしたらロッキーが初めてだったのでは? 事件の実行犯役の富川K夫さんは,第118話『信じあう仲間』ではゴリさんの旧友,第239話『挑発』ではかつて殿下に逮捕された男を演じていて,他にも何度かゲスト出演していますが,いつの間にか故人となられていたらしいです.また,事件の黒幕役の野口元夫さんは七曲署の初代署長だったはずなのに,いつの間にか悪役に変身してしまった珍しい例でした. |
第258話 愛の追憶 |
脚 本:桃井 章 |
山村刑事の妻・高子が第11話で登場し,第206話で亡くなるまで何本か存在する夫婦の絆をテーマにした作品群の後日談ともいうべき作品で,ちょうど1年後という設定のエピソード.容疑者(村地弘美さん)に自首をさせるために,亡き妻との思い出を涙を浮かべて語る山さん,露口さんの演技に心を打たれます.でも自首をさせたいがために逮捕状を取らないようボスに頼むのってやはりアンフェアです. |
第259話 怪物 |
脚 本:小川 英/四十物 光男/胡桃 哲 |
殺人事件の被害者が実は悪意に満ちた『怪物』で,容疑者と目されたカップルが実は『怪物』の悪意に苛まされる被害者だったという,複雑な構造ではあるが良くできたミステリーで,印象に残っているエピソードです.今回入手した DVD のブックレットで,被疑者役の河原崎長一郎さんと『怪物』役の小松方正さんが同じ年に亡くなっているのを知ってちょっと驚きました. |
第260話 宝くじ |
脚 本:小川 英/杉村 のぼる |
ボン&ロッキー初のコンビ主演作.また,このエピソードからボンとロッキーがボンのアパートに同居する設定ですが,このアパートはボン殉職後もロッキー→ロッキー&マミー→マミーと代々受け継がれていくのでした.ゲストの片岡五郎さんは,シリーズ初期には記者役で山東昭子さんとペアでセミレギュラー出演していましたが,山東さんが政界入りしたため,ともにセミレギュラーを外れてしまった気の毒な俳優さんですが,その後度々ゲスト出演されています.ラストでゴリさんが宝くじで「千円当たった」と言っているので,多分この頃の宝くじは1枚百円だったと思われます. |
第261話 偽証 |
脚 本:小川 英/鴨井 達比古 |
ロッキー刑事単独主演エピソード.お兄さん役で浜畑賢吉さんが初登場.高度経済成長時代末期のこの当時ありがちなサラリーマン社会に対するアンチテーゼが感じられるエピソードでした. |
第262話 誇り高き刑事 |
脚 本:小川 英/うど ふみこ |
長さん主演エピソード.誰もがいずれ直面せざるを得ない『老い』の問題を描いた佳作ですが,途中で真犯人がわかってしまうのが残念.織本さんの今回の起用はミスキャストだったのでは? |
第263話 罠 |
脚 本:小川 英/柏倉 敏之 |
山さん主演エピソード.頭のいいおバカさんを久富惟晴さんが好演しています.このケースに限らず,どんなに頭脳が優秀であっても,犯罪を実行に移す時点でおバカさんなのです.よくできたミステリーなのですが,山さんの仕掛けるトリックははっきり言ってアンフェア,ずっこいです. |
第264話 撃てなかった拳銃 |
脚 本:小川 英/四十物 光男 |
殿下主演エピソード.拳銃の故障という不慮の事態で明らかになる殺意の不在.よくできた心理ミステリーだと思います. |
第265話 ゴリ,爆発! |
脚 本:播磨 幸治 |
ゴリさん主演エピソード.この回もリアルタイムで観た記憶があるのですが,覚えていたのは福島に到着したゴリさんがタバコのポイ捨てを咎められるシーンだけで,ストーリーそのものはあまり印象に残っていませんでした.今観ると,三ツ木さん,樋浦さん,浜田さん等ゲストが豪華な回ですが,何といっても第217話『スコッチ刑事登場!』で強烈な印象を残した北条清嗣さんが,今回も田舎者のドラ息子を見事に演じています.最後の病院のシーン,ボスを始めアッコまで捜査一課の全員が入院中のゴリさんの前に駆け付けてますが,あれは福島? 東京? |
第266話 逃亡者 |
脚 本:小川 英/山崎 巌 |
放送5周年記念オーストラリア・ロケによるボン&ロッキー主演エピソード前編.橋爪功さん扮する殺人犯を追って,シドニーに飛んだボンとロッキーですが,現地でのコミュニケーションはほとんどボンが取っていて,ロッキーはどうも英会話が苦手なようでした.たまに思わず日本語で喋ってしまうのですが,それが何故か何となく通じてしまっているのが不思議と言えば不思議でした.5年後にロッキーはカナダで住職するのですが,その頃は単身で出かけているので,この後英会話のお勉強をしたのだと思われます. |
第267話 追跡者 |
脚 本:小川 英/長野 洋 |
同じく後編.ボン&ロッキーに続いて,殿下,長さん,ゴリさんが入れ違いでオーストラリアに飛びますが,山さんとボスはお留守番.山さん役の露口茂さんは飛行機がダメだったらしく,海外ロケはもとより国内の地方ロケの際もほとんどお留守番していました.ボン&ロッキーを始めとする捜査一課の面々にとって,何よりも捜査の妨げとなっていたのが,倉野章子さん扮する恋狂いの女性で,この方,スコッチ刑事編の第236話『砂の城』でもそうでしたが,この手のガンコな女性を本当に上手に演じていたのが印象に残ってます. |
第268話 偶然 |
脚 本:中村 勝行 |
山さん主演エピソード.「警察と知恵比べをするつもりならよした方がいい.我々はプロですからね」.現在では過去の物となってしまったプッシュホンやビデオを駆使したアリバイ工作や『偶然』を装ったトリックによる警察への挑戦は,嘘つき山さんの前にもろくも崩れ去ってしまうのでした. |
第269話 みつばちの家 |
脚 本:小川 英/柏倉 敏之 |
ゴリさん主演エピソード.メイン・ゲストの加藤嘉さんは,第113話『虫けら』ではテキサス刑事,第391話『黄色いボタン』ではロッキー刑事とのからみで印象に残っていますが,こうしてみると3作とも似たような役柄で老人問題提起キャラの代表格といった感じです.もお一方,ジーパン役の松田優作さんの盟友で常連ゲストの山西道広さんは,後にボギー刑事を殺害するヤクザさん役が有名ですが,ここでは老人たちと生活を共にする『みつばちの家』を主宰する若者役で,エピソードによって凶悪犯から善人役までいろいろな役柄を上手に演じて分けていました. |
第270話 殿下とライオン |
脚 本:小川 英/高階 秋成 |
かつては『ザ・ガードマン』の小森隊員,後の『あぶない刑事』の近藤課長の中条静夫さんが3度目のゲスト出演で,今回は主役をはっています.でもちょっと『ライオン』社長役には迫力不足.そんなに怖くないです. |
第271話 警察犬ブラック |
脚 本:小川 英/四十物 光男 |
ゴリさん→テキサス→ボンと受け継がれてきた警察犬シリーズ.前回ブラックが登場した第245話『警察犬対ギャング犬』では,ロッキー刑事の木之元亮さんが調教士役でテスト出演されてました.このエピソードですが,いくら似ているからといって飼い主の犯人が犬のすり替えに気が付かないのは不自然過ぎ.プロットが良くできていただけに残念でした.また,ゲストの西田健さん,この頃から髪型がちょっと不自然な感じですが,すでにカツラ着用していたのかしら? |
第272話 秘密 |
脚 本:小川 英/杉浦 のぼる |
ロッキー主演のサイコ・サスペンスの秀作.高沢順子さんは今回が初出演ですが,かわいそうなヒロインを上手に演じていて,この後も3回ほどゲスト出演されてます.それにしてもロッキー顔大きすぎ.高沢さんの倍近くあるように見えます. |
第273話 逆恨み |
脚 本:小川 英/長野 洋 |
久々のボス主演エピソード.クライマックスでは人間技とは思えないガン捌きを見せてくれます.金子信雄さんはこの回が唯一のゲスト出演ですが,ストーリー上すぐに入院してしまって見せ場がほとんどない友情出演的な感じです.一方の剛達人さんは岡田晋吉さんプロデュース作品の常連で,このシリーズでも犯人,刑事両方の役柄で出演している俳優さんの一人です. |
第274話 帰ってきたスコッチ刑事 |
脚 本:杉村 のぼる/小川 英 |
半年ぶりに姿を見せたスコッチ刑事は,髪型とタバコが変っていました.初顔合わせとなるロッキー刑事の拳銃恐怖症を克服させるというストーリーですが,犯人を廃工場で追い詰めるシーンは本当にスリリングでした,ところで,この犯人さんは覚せい剤で精神に異常をきたしているという設定でしたが,精神障害者の取り扱いに神経質な昨今,このエピソード自体は欠番にはならなかったのかしらね? キャプテン・ウルトラの中田博久さんがやーさま役で出ています. |
第275話 迷路 |
脚 本:小川 英/中村 勝之 |
後のロッキー夫人,ロッキー殉職後マミー刑事として捜査一課メンバーとなる早瀬婦警初登場エピソード.A級ライセンス所持者の長谷直美さんは,劇中でも同じ設定で度々華麗なドライビング・テクニックを見せてくれました.またテアトル・エコー所属の方をはじめ,声優さんのゲスト出演が多いシリーズですが,この回は安原義人さんはじめ,八代駿さん,峰恵研さん,村越伊知郎さん,山下啓介さん等,有名どころの声優さんが多数出演しています. |
第276話 初恋 |
脚 本:播磨 幸治 |
殿下主演エピソード.ヒロインの大竹しのぶさんはこれが唯一のゲスト出演ですが,すでに後に持ち味と評された『女の闇』を感じさせる演技をしていて,大女優の片鱗を覗わせています.また日活ロマンポルノの大スターだった片桐夕子さんは,今回が初のゲスト出演ですが,この後も4回ほど重要な役割で下衆田出演されています.というわけで,今回は岡田英二さん影薄いです. |
第277話 身代り |
脚 本:小川 英/杉村 のぼる |
山さん主演エピソード.山本亘さん演じる殺人放火犯の身代わりとして無期懲役を受ける父親役の下条正巳さんは第29話『失われたマイホーム』に続いてのゲスト出演ですが,この後2回ほどゴリさんの父親役でセミレギュラー出演しています.また,4度目ゲスト出演の小栗一也さんも今回はチョイ役ですが,次回第350話『高校時代』ではやはりゴリさんの恩師役で出演しています.ところで,このエピソードで危篤状態の元家政婦の老婆(田中筆子さん)にゴリさんとロッキーが事情聴取中に容態が急変して亡くなってしまうのですが,これはいくらなんでもまずいっしょ? |
第278話 刑事嫌い |
脚 本:小川 英/四十物 光男 |
ゴリさん主演エピソード.常連ゲストで名バイ・プレーヤーの江幡高志さんは今回はもう一人の堂々と主役をはってます.この方,第525話『石塚刑事殉職』でもゴリさんを忌避しながら最後はゴリさんに協力するわりと重要な役を演じています. |
第279話 愛と怒り |
脚 本:小川 英/長野 洋 |
ボン主演エピソード.ロッキーの赴任で先輩刑事となったボンの,刑事としての成長した姿を表現したエピソードで,常連ゲストの神田隆さんと田口計さんの演技が見事にフォローしています.物語のヒロインかと思われたがすぐに殺されて姿を消してしまう立枝歩さんは第247話『家出』に続いてのゲスト出演ですが,この後常連ゲストの一人として印象に残る役柄を演じていました. |
第280話 狼 |
脚 本:小川 英/柏倉 敏之 |
ロッキー主演エピソード.早瀬婦警が2度目の登場ですが,この回ですでにボンではなく,ロッキーとペアを組んでおり,後々のシリーズの展開を覗わせています.この時期ゲスト常連の富川K夫(クレジットでは徹夫さんと誤表記)さんが記憶喪失に陥った殺し屋という難しい役柄を見事に演じています.野菊の花束がストーリー上重要なモチーフとなっていますが,病院へのお見舞いに菊はまずいんじゃないかしら?などと余計なことを感じてしまいました. |
第281話 わかれ道 |
脚 本:小川 英/田波 靖男/安斉 あゆ子 |
長さん主演エピソード.学歴コンプレックス,エリートに対する反感をモチーフに,息子(石垣恵三郎さん)との対立・葛藤を描いた家族ドラマ.というわけで,ゲストの柴田p彦さん,森幹太さん以上に,セミレギュラーの西朱美さん,井岡文代さん,柴俊夫さんの好演が印象に残ります.それにしても,日本人はなんで飛び降り自殺の時に靴を脱ぐのか?などとまた余計なことを…. |
第282話 婚約指輪 |
脚 本:小川 英/うど ふみこ |
殿下主演エピソード.殿下の妹・島京子役(二代目)の中田喜子さんは,これが3度目で最後のセミレギュラー出演となりました.また,その婚約者・達村明役の秋野太作(クレジットでは大作と誤表記)さんはセミレギュラーではなくスペシャル・ゲスト扱いでタイトルバックのラストにクレジットされていましたが,7年後の第607話『狼を追え!』に別役で出演されています.ところで,劇中で使用されていた偽名が『福田一郎』でしたが,そういう名前の音楽評論家がいて大嫌いでした. |
第273話 激突 |
脚 本:小川 英/四十物 光男 |
ゴリさん主演エピソード.早瀬婦警3度目の出演エピソードで,ゴリさんやボン,果てにはボスにまで反抗するじゃじゃ馬ぶりを発揮しています.人を信じることから始まる交通課の仕事と,人を疑うことから始まる捜査一課の捜査の七曲署内部における対立が描かれていて印象的なエピソードでした.原口巡査役の河原崎健三さんは,第3話『あの命を守れ!』以来久しぶり2度目のゲスト出演でしたが,この後も第452&453話,第663話と忘れたころにシリーズに顔を見せてます. |