Addiction

でらちゃんはもともと依存心の強い性格だったので,いろんなものに依存していましたが,

特に『アルコール依存症』と『セックス依存症』のクロス・アディクションだったみたい.



1

依存症 (35人の物語)
addiction......35 stories of recovery people

なだ いなだ+吉岡 隆+徳永 雅子 編 1998年2月25日 初版第1刷発行 中央法規出版

 でらちゃんはアルコール依存症以外にも,セックス依存,病院依存,薬物依存,接食障害等の依存症(アディクション)を持っているので,この本を読んで自分に当てはまると思ったところがとてもたくさんありました(笑).また,でらちゃんが自助グループで知り合って仲良しになった仲間も,あとで35人の中のひとりだったことがわかりました(爆).
 この本を読んで,自分に当てはまるところがあると思ったら,あなたは回復への鍵を握ったことになる.
[本書カバー]

2

ラブ・アディクション 恋愛依存症
LOVE ADDICTION

岩崎 正人 著 1999年8月28日 第1刷発行 五月書房 

 でらちゃんのアルコール依存症は,セクシュアリティの問題と密接な関りがあることは後でわかったことなのですが,当時は自分は単なる恋愛体質,恋愛依存だと思っていました.自分のことって本当に知らないもんです.
 重症になると,痛み出した心の傷を癒すためにより強い刺激,セックスが必要になる.セックスだけが癒しの手段になった場合を特にセックス依存症という.
[本文第1章…ラブ・アディクションとはなにか]

2

恋愛依存症 失われた愛情と心の傷を癒す
LOVE ADDICTION

伊東 明 著 2000年6月5日 初版発行 KKベストセラーズ 

 実はでらちゃんがアルコール依存症と診断された1985年は最初の結婚生活が破綻した年で,いわゆる『底付き』を迎えた2006年は2度目の結婚生活が破綻した年でした.この事からでらちゃんのアルコール依存症は恋愛やパートナーに対する依存と密接な関係があるという事は明らかですが,後に『性同一性障害』の精神的治療を始めてカウンセリングを受けた結果,でらちゃんのケースはアルコール依存症とセックス依存症のクロスアディクションであるという事を自覚できるようになりました.
 しかしながら,実際のところ,恋愛依存症は非常に深刻な病気である.
 まず,「クロスアディクション」の問題が挙げられ,恋愛依存症の人はアルコールやドラッグ,食物など他の依存症も同時に患っている場合が多い.因果関係はいろいろあるが,たとえば,愛の苦しみから逃れるためにアルコールやドラッグに走るようになり,やがては依存症へとのパターンは容易に想像がつくだろう(逆に,他の依存症に陥りやすい人は恋愛依存症になりやすい,他の依存症に陥っているがゆえに恋愛依存症に陥りやすいということもいえる).
 第二は,恋愛依存症は人間関係そのものの病だともいえることである.恋愛依存症陥りやすい人は,恋愛関係だけでなく,その他の人間関係でも苦労することが多い.他者と「適度な距離」を保つことが難しいのである.
[本文第1章…愛という名のドラッグ]

3

恋愛依存症の心理分析 なぜ,つらい恋にのめり込むのか
FACING LOVE ADDICTION

ピア・メロディ&ミラー&ミラー 著 水澤 都加佐 訳 2001年2月10日 第1刷発行 大和書房

 でらちゃんが東京で生活していた10年間(1978〜1988)は,まさにバブルの全盛期で,猫も杓子もお金を捨てるようにして使っていた時代でした.そんな時代を背景に,でらちゃんはアルコールに耽溺する一方で,自分を理解してくれていると感じた年上の女性たち相手に不倫の相手や身体を売るような関係を繰り返していたのですが,これは相手に対する愛情よりも,相手の家庭を破壊する事に歓びを感じていたことが,後にカウンセリングを通じて自覚できました.本人は対人依存としての恋愛依存と思っていたのですが,実はプロセス依存としてのセックス依存であり,現在では恋愛依存症者に対する回避依存症者であったように理解してます.
 恋愛依存症者自身が,自分の恋愛関係の構築方法と関係のプロセスを認めない限り,治療は不可能です.(中略)アディクションの治療は,その存在を認め,それがもたらす悪影響を正面から見据えて依存を停止し,禁断症状を乗り越えるプロセスです.
[本文第2部…回復のプロセス 第1章…依存症者同士の関係にどう取り組むか]

4

愛されない愛せない私
INNOCENT FUCK

二本松 泰子 著 2001年6月21日 第1刷発行 飛鳥新社

 でらちゃんと同じアルコール依存症とセックス依存症のクロス・アディクションの女性の手記です.でらちゃんは,まだ自分が男性だと思っていた頃に,現実逃避の手段としてやはりアルコールとセックスに耽溺していました.そのときは,それ以外に自分が生きて行く術はないと思っていたのですが,自分が女性であることを知らされ,それを受け入れることによって,お酒を飲まない生活ができるようになってしばらくして,自分の生きづらさが男性として生きることを要求されていたことにあったこと,そんな自分を愛せないが故に他人を愛する事ができないでいたことに気づき,トランスへの決意を固めるきっかけのひとつにもなりました.
 酒が私の本当の姿を引き出してくれたのだ.酒が切れると,元通りの惨めな私へ.やさしくさえしてくれれば何もいらない.そのやさしさが本物でなくてもいい.セックスもせず酒も飲まずにいる私には,不安と自分への憎しみの感情以外何もないのだ.泥酔して関係したあと,にがい後悔にさいなまされる瞬間のつらさをわかってくれと言っても,それは無理な話だろう.
[本文第12章]
 どうして,どうして,酒がこんなに私を狂わせるのか? 私をおびえさせ,焦らせ,悲しませる得体の知れない何かを脇に追いやってくれた唯一の友人だった.死んでしまった本当の私に,ときには私とは違う自分にと,しまいこまれた私のいろいろな側面をそのときに応じて外側に呼び出してくれた友.いや,友人以上だ.私を否定し,醜く愚かで何の価値もない人間だと罵る声が体内で暴れ叫んでも,それに抗う力を与えてくれた.超越的な絶対を宿らせてくれる,瞬間の全能を私に授ける酒は神なのではないかと感じたこともあった.すべては虚妄だ.
[本文第12章]
 結局のところ,私は誰も愛していなかったのではないか.他人も,もちろん自分も.苦しみながらも書き続けていくうちに,私は少女の頃から自分が嫌いで嫌いでどうしようもなかったことに気づいた.愛せない女が愛されるはずがない.
[あとがき]

5

性依存 その理解と回復
Recovery fron Sexual Addiction

吉岡 隆 + 高畠 克子 編 2001年12月25日 初版発行 中央法規出版

 第2章に性依存症の当事者とその家族たちがどのように回復してきたかを綴った13編の手記を掲載,特にでらちゃんと同じ姓のペンネームの女性の手記が,ちょっとでらちゃんと似ていて印象的でした.
第1章 性依存の相談と治療
第2章 当事者が語る性依存

 依存症とは,依存対象によって社会生活が破綻した状態をいう.
[まえがき]

6

シンデレラさん,お大事に. 精神科医が読み解くおとぎ話の真実
Take care of yourself, Miss Cinderella.

杏野 丈 著 2002年6月29日 初版第1刷発行 メディアファクトリー

 実はこの著者名,でらちゃんの性同一性障害の主治医のペンネームです.取り上げられているのは,シンデレラ,マッチ売りの少女,ヘンゼルとグレーテル,白雪姫,はだかの王様,ぶんぶく茶釜で,そのうちでらちゃんは,マッチ売りの少女(セックス依存症)と,ぶんぶく茶釜(性同一性障害)ですが,シンデレラ(境界性人格障害)もかなり入っているかも....です.でも,流石にでらちゃんの先生だけあって,性同一性障害者を肯定的にとらえてくれていて,とても嬉しかったです.
 性同一性障害の人は,存在そのもので人を幸せにするのかもしれません.彼らの存在により,私たちは多くのことを考えさせられます.そして多くのことを知るのです.(中略)すべての他人がそれぞれ違うという素敵なことを私たちに教えてくれるのです.違いがあるからこそ,世界は豊かな色彩で満ちていることがわかるのです.
[症例6 ぶんぶく茶釜〜性同一性障害者が望む本当の幸せ〜]

7

恋愛依存症の女たち

衿野 未矢 著 2003年8月25日 第1刷発行 講談社

 GID MtF のでらちゃんは SRS を受けた後はAセクシュアル状態になってしまったので,恋愛依存症の女にはなれませんでした.しかしながらこの本を読んだところ,もし自分が生まれついての普通の女性だったら「よもや」と思わされる事例も多く書かれており,また著者の男性観察眼の鋭さにはただただ感心させられるばかりでした.

8

セックス依存症 その理解と回復・援助
Out of the Shadows : Understanding Sexual Addiction

パトリック・カーンズ 著 内田 恒久 訳 2004年4月20日 発行 中央法規出版

 1983年に "Sexual Addiction" として出版,1992年にタイトルが変更されてベスト・セラーとなった名著.
 セックスは望みましたが,人間関係は望んでいませんでした.
 正気であることの大切な点は現実に根ざしていることです.したがって,依存症者は現実を曲解しているという点で,セックス依存症は狂気の一形態ということになります.
 圧倒的に一番多くみられる嗜癖の組み合わせは,セックス依存症者がアルコールないし他の薬物に依存している場合です.多くの人が過剰なセックスや近親姦でさえもアルコール依存症の影響のせいにします.ところが現実は,アルコール依存症はセックス依存症の原因というよりむしろセックス依存症に併発している病気であることが多いのです.
[本文第1章…嗜癖のサイクル]



9

セックス依存症の記録
A WOMAN'S STORY OF SEXUAL ADDICTION

相馬 真由美 著 2005年6月30日 第1刷発行 朱鳥社

 実は性同一性障害者だったでらちゃんは,そんな事とはつゆ知らず,自分の生き辛さがどこにあるのかもわからず,どんどんアルコールとセックスへの依存を深め,社会人になるとさらにその傾向は進み(丁度その頃世の中はバブルの最盛期だった事もあって),年上の女性の不倫の相手や身体を売るような事を繰り返していました.そんな中で一人の不倫相手が家庭を捨ててでらちゃんのもとに来てくれたのが最初の結婚だったのですが,それはでらちゃんにとっては現実逃避の一手段に過ぎませんでした.要するに,自分に対する相手の好意・愛情につけ込んで,自分の生き辛さを緩和するために利用していただけで,今から思うと自分も他人も愛する事ができない人間になってしまっていたんだと思います.
 仏教の教えが示すように,人生に苦はつきものであり,苦は煩悩から生まれる.煩悩にまみれた,執着心の強い欲から自分を解き放つことができれば,心の平安が保たれる.だから,あらゆる依存症の本当の解決は,満たされずにいる真の欲求が何かを見極めた上で,それを満たせるよう自分の生活を適応させることに,場合によっては自分の生活を大きく変えることにあると思う.
[本文第4章]

10

セックス依存症だった私

K子・押川 剛 著 2005年9月30日 発行 新潮社 

 この方の場合,でらちゃんのようなアルコールとは違って,薬物とセックスのクロス・アディクションですが,アルコールも薬物なので,行き着くところは程度の差こそあれ,同じだったような気がしています.でらちゃんも,現実逃避の手段としてアルコールとセックスだけが自分を自由にしてくれると思っていたのですが,結局そんなアディクションこそが最も自分を不自由にしていたのでした.
 ドラッグを一言で言うと?「破壊」ですかね…….メチャクチャ自由になりたくてドラッグをやっていたんですけど,反対に,本当に不自由な自分になっちゃいました…….
[本文第2章]
 人は欲望のドアを開いた瞬間,「愛」のない世界に葬り去られ,心を喪失する.
[あとがき]

11

新版 こころの病の文化史

池田 功 著 2008年3月20日 初版発行 おうふう 

 でらちゃんの『アルコール依存症』はれっきとした『病気』です.しかしながら『性同一性障害』は優生保護法のもとで性別適合手術をする際の必要上『障害』という名称がつけられていますが,実は『障害』でも『病気』でもありません.だから治療に際して健康保険はまったく使えません.また,同様に『セクシュアル・マイノリティである』という事は,『男性である』,『女性である』,『若者である』,『老人である』といった表現と同様,人間の属性を表すもので,決して『性に関して障害を持つ』,『性に関するアディクションを持つ』という意味を表すものではありません.誤解しないでね.
 「『病気』として客観的に指摘することができる」のが身体の病であるのに対し,こころの病の場合はそうではなく,(中略)「『日常生活に適応できているかどうか』を基準にし,適応できていない場合,つまり日常生活に支障が出ている場合にのみ『精神に障害がある』と診断」されるのである.
[こころの病とは]

12

わたしはいくら?

武内 晃一 著 2008年11月23日 第1刷発行 早稲田出版 

 2年間のカウンセリングを終えて,自分がセックス依存症だったことがわかったでらちゃんは,人を愛せないという致命的な人間としての欠陥を持っていることに気づいて,今後の人生をひとりで生きて行くという選択肢を選び, SRS(性別再判定手術)を受けてかたつむりの生活しています.
 愛して欲しいのなら,自分も愛を与えるべきだろう.欲しい欲しいとばかりのたまっても,それで手に入れられるものはタカが知れている.簡単に手に入るものの価値は,それまでのものでしかない.簡単に手に入る愛=ゆきずりのセックス,これでは,結局のところ心が満たされることはない.
[セックス依存症 奈々]

13

あたしはラブにヤラレてる. 異常恋愛依存症 全4巻

高田 祐子 著 2002年7月22日 第1巻初版発行 秋田書店

 2001年10月号から2003年8月号にかけて COMIC MIU に掲載された『依存』1〜16話と,短編『カズ君のこと.』(2001年 COMIC MIU 8月号掲載),『恋愛ロジック』(2003年 Vanila 1月号掲載)を収録.『異常恋愛依存症』というサブタイトルですが,『恋愛』って結局は全て『異常な』精神状態なので,それらから自由になったAセクシュアルのでらちゃんは現在楽に生きています(笑).