松本 零士


作品4 (1985〜1999年頃)



怪盗M

1985 講談社

 『講談社サイエンス・コミック』の1册として発行された異色作で,『コミックらくらくロボットテクノロジー』という副題がついています(このシリーズ,他に永井豪・石川賢の『コミックらくらくニューメディア・テLクノロGメン』と長谷川法世の『コミックらくらくバイオテクノロジー・DNA エンジェル』があるらしいです).巻末に工業技術院電子技術総合研究所企画室長・田村浩一郎氏の解説と『ロボットテクノロジー用語解説』が収録されている,はっきり言ってどういう意図で企画されたのかよくわからん作品です.ストーリーもよくありそうなパターンで何の斬新さも感じさせられません.


妖星伝 全2巻

1985 - 1986 中央公論社

 珍しく週刊現代に連載された半村良原作のSF時代ロマン(そんなジャンルあるのか?).実はこの手の話って大好きで,また,この手の作品描かせたら松本先生の右に出る漫画家いないと思います.例によって多少ストーリー展開が解りにくいのが難点か? この時期,私病気療養で入退院をくり返しておりまして,買い忘れていた単行本けっこうあってこの作品もそうだったんですが, 1999年 5月31日,やっと入手いたしました.


ハードメタル 全3巻

1986 - 1990 小学館

 『戦場まんがシリーズ』・『ザ・コクピット・シリーズ』に続く戦記モノの作品ですが,個々のエピソードはやはりトーンダウンしている感は否めません.




V2パンツァー 全2巻

1988 - 1989 少年画報社

 実はこの作品のオリジナル単行本全2巻は買いそびれていて長い間未入手で,持っていたのは1994年に大都社から1巻にまとめて復刻されたモノ(他に『漂流幹線 000』・『蜃気楼フェリー アイランダー0』などが同社より90年代に復刻された)だけだったのですが,1999年 6月 6日ついに入手できました. 第2巻に短編『フランケンシュタインII』を併録,この作品もよいです.


無の黒船・クライシスIII 全2巻

1988 - 1989 リイド社

 長い間未入手でしたが,1999年 5月21日,やっと入手いたしました.さて感想ですが,東大名誉教授・竹内均氏監修のこの作品,はっきり言って難しくてわかりにくい話ではありました... しかし松本作品の場合,何度も読みなおすことによって解ってくる良さってあるので,これからですね... 『漂流幹線000』に続いて平田姓の女性が出てきます,しかも今回は姉妹なので2人です.この平田揺と澪の姉妹ですが,松本作品に出てくる女性の2典型で,その対比がうまく生かされていたと思います.夕刊フジ20周年記念企画として掲載された作品らしいです.


平賀源内 明日から来た影

1989 光輪社

 この単行本も買い忘れていて,なかなか手に入れることができなかったのですが,1999年10月18日,やっと入手することができました.
 作者にしては珍しく音楽家以外の歴史上の人物を題材にした作品ですが,この平賀源内については水木しげる氏も漫画化しており,読みくらべるのも一興かも.




蜃気楼綺譚 1991 小学館
 久々の大傑作だと思います.個々のストーリーの面白さといい,作品全体をつつむ独特の雰囲気といい,洗練されたギャグといい….しかし何と言っても素晴らしいのはラスト.一読をおススメします.

夢奥の細道 1991 小学館
 これもなかなか良く出来た作品だとは思うのですが….いまひとつ個々のエピソードの印象が希薄な感じがするのが残念です.

ニーベルングの指輪 既刊3巻 1992 - 新潮社
 ハーロック・ミーメ・トチロー・エメラルダス・メーテル・台羽正...松本零士ワールドの名キャラクター総出演による全四部作で,第1部『ラインの黄金』は雑誌『中古車ファン』に連載されましたが,第1部が終了すると同時に雑誌そのものが休刊になってしまい,第2部『ワルキューレ』以降の連載が危ぶまれました.結局,インターネット『Web 新潮』で第3部『ジークフリート』が連載され,現在第4部『神々の黄昏』が連載中.作者が影響を受けたワーグナーの楽曲の世界をコミック化した壮大なスペース・ファンタジーで,設定・ストーリー共に素晴らしい出来です.



ニーベルングの指輪 既刊8巻(未完) 2002 - 新潮社
 結局,『Web 新潮』で連載されていた第4部『神々の黄昏』は途中で連載が途絶えてしまい,単行本も第1〜3部の計8刊で刊行がストップしてしまいました.第8巻『ジークフリート【下】』の巻末に,「第9巻:神々の黄昏【上】へつづく」と記載されているのがそこはかとなく寂しいです.



天使の時空船 全7巻

1994 - 潮出版社

 天才レオナルド・ダ・ヴィンチの生涯をモチーフにした,作者お得意のSFロマンですが,もうひとつストーリーが未消化なまま終ってしまったような感じがするのが残念でした.




ケースハード 全6巻

1994 - 小学館

 『戦場まんがシリーズ』→『ザ・コクピット』→『ハード・メタル』→『ケースハード』,年代が後になるほどテンション落ちてしまうのは仕方ないかも.




陽炎の紋章 既刊4巻

1994 - 中央公論社

 未完結の作品ですので,コメントは控えさせていただきます.


火星旅団ダナサイト999.9 既刊2巻

1996 - 朝日ソノラマ

 未完結の作品ですので,コメントは控えさせていただきます.




超時空戦艦まほろば 既刊2巻

1998 - 小学館

 未完結の作品ですので,コメントは控えさせていただきます.


児女英雄伝 既刊2巻

1998- 潮出版社

 未完結の作品ですので,コメントは控えさせていただきます.


 未完結の作品ですので,コメントは控えさせていただきます.

コクピット・レジェンド 既刊1巻

1999- 小学館

 未完結の作品ですので,コメントは控えさせていただきます.




銀河鉄道999 全21巻

1996 - 2005 小学館

 1977〜1981年に少年画報社『週刊少年キング』に連載された大ヒット作(第1〜14巻)と,その続編が 1996〜2005年に小学館『ビッグ ゴールド』(第15〜19巻),『ビッグ コミック 増刊号』(第20巻),『ビッグ コミック スペリオール』(第21巻)に不定期掲載されたものがコミックスにまとめられたもの.