Alcoholism


アルコホリズム・アルコホーリク関連作品



1 失われた週末
The Lost Weekend
★★★★★
1945年 アメリカ モノクロ 101 min
STAFF
監督:ビリー・ワイルダー
脚本:チャールズ・ブラケット/ビリー・ワイルダー
原作:チャールズ・R・ジャクソン
製作:チャールズ・ブラケット
音楽:ミクロス・ローザ
撮影:ジョン・サイツ
編集:ドーン・ハリソン
CAST
レイ・ミランドジェーン・ワィマン/フィリップ・テリー/ドリス・ダウリング/ハワード・ダ・シルヴァ/フランク・フェレイン/メアリー・ヤング
 1945年度アカデミー賞 作品賞/主演男優賞/監督賞に輝くアルコホリズム・ムービーの金字塔.ラストの明るさはちょっと安易すぎるような気がしますが,アルコホリズムという病気の本質,何故人はアルコホーリクになって,それがどのように進行していくのか,を良く描いた作品だと思います.また,アルコホーリク収容施設の描写がちょっと甘過ぎる感じがしますし,有名な幻覚シーンは今見るとそれほどのものではないような気がしますが,アルコール自体の持つ巧妙さ,恐ろしさを上手に表現した原作・脚本は素晴しいと思います.でも,でらちゃんが一度だけ経験した幻覚症状は,幻視・幻聴・幻触・幻味・幻臭のすべてが出て来ましたが,何故かよく言われる小動物の幻視はありませんでした.キャスティングでは,主演のレイ・ミランドさんのアルコホーリクも見事でしたが,ジェーン・ワイマンさんが共依存の恋人を上手に演じています.

2 欲望という名の電車
A Streetcar Named Desire
★★★★★
1951年 アメリカ モノクロ 122 min
STAFF
監督:エリア・カザン
脚本:テネシー・ウィリアムズ/オスカー・ソウル
原作:テネシー・ウィリアムズ
製作:チャールズ・K・フェルドマン
音楽:アレックス・ノース
撮影:ハリー・ストラドリング
編集:デイヴィッド・ワイスバート
CAST
ヴィヴィアン・リー/マーロン・ブランド/キム・ハンター/カール・マルデン
 アルコホーリクの元女教師という設定がでらちゃん身につまされました.しかもどうもセックス依存症とのクロス・アディクションみたいだし.依存症の最後は死か発狂しかないのです.マーロン・ブランド氏の性格破綻者はどうも地でやってるような印象ですが,ヴィヴィアン・リーさんの狂いっぷりは見事の一言に尽きます.現代じゃこんな映画作るの無理でしょうね?

3 愛しのシバよ帰れ
Come Back, Little Shiba
★★★★★
1952年 アメリカ モノクロ 98 min
STAFF
監督:ダニエル・マン
脚本:ケティ・フリングス
原作:ウィリアム・インジ
製作:ハル・B・ウォリス
音楽:フランツ・ワックスマン
撮影:ジェームズ・ウォン・ハウ
CAST
バート・ランカスター
/シャーリー・ブース/テリー・ムーア/リチャード・ジャッケル
 今回のアルコホーリクはバート・ランカスターさんですが,シャーリー・ブースさん扮する妻・ローラが主役で,アルコホーリクの家族って大変なのよってお話です.その一方で,些細なことがきっかけで再発してしまうアルコホリズムという病気の恐ろしさを見事に表現しています.スリップってこうして起こるのね? もちろんAAの人も精神病院もしっかり登場します.

4 居酒屋
Gervaise
★★★
1956年 フランス モノクロ 115 min
STAFF
監督:ルネ・クレマン
脚本:ジャン・オーランシュ/ピエール・ポスト
原作:エミール・ゾラ
製作:アニー・ドーフマン
音楽:ジョルジュ・オーリック
撮影:ロベール・ジュイヤール
編集:アンリ・ルストウ
CAST
マリア・シェル/フランソワ・ペリエ/シュジ・ドレール/アルマン・メストラル/マチルド・カサドジュ/ジャニー・オルト/フローレル/ミシェリーヌ・リュシオニ/リュシアン・ユベール/ジャック・アルダン/ジャック・イリング
 アル中がメインのお話ではありませんが,アルコホーリクに共依存すると,女はこうして不幸になって行く....の見本みたいなお話.薄幸の主人公と狂い死にしていくアルコホーリクの旦那をマリア・シェルさんとフランソワ・ペリエさんが好演していますが,脇を固めるキャストも粒ぞろいの名作だと思います.ラスト,リボンをつけて男の子たちと戯れながら走り去る少女ナナの姿が彼女の将来を暗示しているあたり,しっかりした原作とシナリオの奥深さを感じさせます.

5 リオ・ブラボー!
Rio Bravo
★★★
1959年 アメリカ カラー 115 min
STAFF
監督:ハワード・ホークス
脚本:リー・ブラケット/ジュールズ・ファースマン
製作:ハワード・ホークス
音楽:ディミトリ・ティオムキン
撮影:ラッセル・ハーマン
編集・フォーマー・ブラングステッド
CAST
ジョン・ウェイン/ディーン・マーチン/リッキー・ネルソン/アンジー・ディッキンソン/ウォルター・ブレナン/ワード・ボンド/ジョン・ラッセル/クロード・エイキンス/ペドロ・ゴンザレス=ゴンザレス
 これもいわゆるアルコホリズム・ムービーではありませんが,実生活でもアルコホーリクだったディーン・マーチンさんが,物語のキー・パーソンとなるアルコホーリクの保安官助手を見事に(地のまま?)演じています.でもアルコホリズムって,この話のように簡単に罹ったり立ち直ったりできるもんではありません.なめんなよ.

6 酒とバラの日々
Days of Wine and Roses
★★★★★
1962年 アメリカ モノクロ 117 min
STAFF
監督:ブレイク・エドワーズ
脚本:J・P・ミラー
製作:マーティン・マヌリス
作詞:ジョニー・マーサ
音楽:ヘンリー・マンシーニ
撮影:フィル・ラスロップ
編集:パトリック・マコーミック
CAST
ジャック・レモン
リー・レミック/ジャック・クラグマン/チャールズ・ビックフォード
 あまりにも有名なアルコホリズム・ムービーの代表作で,いろんなアルコール病棟で治療に使われています.主演のジャック・レモンさんもかつてアルコホリズムから回復した経験があったらしいですが,鬼気せまる演技を見せてくれています.また,相手役のリー・レミックさんはほとんど飲めない人だったらしいですが,だとしたら,この映画での演技はほとんど奇蹟的と言っていいと思います.『失われた週末』同様,隠した酒を捜す場面が作品のクライマックスとなっていますが,この映画の温室のシーンは,たいていのアルコホーリクは似たような経験をしているので.どんな映画のどんなシーンより怖いのです.

7 何がジェーンに起こったか?
What Ever Happened to Baby Jane?
★★★★★
1962年 アメリカ モノクロ 134 min
STAFF
監督:ロバート・オルドリッチ
脚本:ルーカス・ヘラー
原作:ヘンリー・ファレル
製作:ロバート・オルドリッチ
製作総指揮:ケネス・ハイマン
音楽:フランク・デ・ヴォール
撮影:アーネスト・ホーラ―
編集:マイケル・ルチアーノ
CAST
ベティ・デイビス
/ジョーン・クロフォード/ヴィクター・ブオノ/メイディー・ノーマン/アンナ・リー/マージョリー・ベネット
 こちらはアルコホリズム・ムービーとして語られることはほとんどないサイコ・サスペンスの傑作ですが,アルコホリズムの持つブラックアウトや,怒りや恨みそして怖れといった感情のコントロール障害といった典型的な症状がストーリーのファクターとなっているあたり,見事なアルコホリズム・ムービーだと思います.もしかして,この監督さんアルコホーリクだったのじゃないかしらん?

8 鬼火
Le Feu Follet
★★★★
1963年 フランス モノクロ 104 min
STAFF
監督:ルイ・マル
脚本:ルイ・マル
原作:ピエール・ドリュ=ラ=ロシェル
製作:アラン・ケフェレアン
音楽:エリック・サティ
撮影:ギスラン・クロケ
編集:スザンヌ・バロン
CAST
モーリス・ロネ
/ジャンヌ・モロー/レナ・スケルラ/ベルナール・ノエル/アレクサンドラ・スチュワルト/イヴォンヌ・クレシュ/ユベール・デシャン/ジャン−ポール・ムリノ/モナ・ドール
 鬱を持った観念論的なアルコホーリクのお話で,その理屈っぽさに途中少々疲れを感じましたが,やっぱり最後には主人公に共感するところ大でした.つまりのところこちらも負けないくらいに病んでいるわけですが,「人を愛せなくなった云々」はすべてのアディクションを持つ人が共通して感じるところだと思います.



9 世にも怪奇な物語
Histoires Extraordinaires
★★★
1968年 フランス カラー 116min
STAFF
製作:アルベルト・グリマルディ/レイモンド・イーガー
原作:エドガー・アラン・ポー
第3話 悪魔の首飾り Toby Dammit
監督:フェデリコ・フェリーニ
脚本:フェデリコ・フェリーニ/ベルナルディーノ・ザッポーニ
撮影:ジュゼッペ・ロトゥンノ
音楽:ニーノ・ロータ
CAST
テレンス・スタンプ
/サルヴォ・ランド―ネ
 3つのエピソードから成るオムニバス映画の第3話.原作者のエドガー・アラン・ポーさんはアルコホーリクでしたが,それが最も如実に表れているエピソードです.アルコホーリクを見事に演じているテレンス・スタンプさんは,『コレクター』の性格異常者役が有名ですが,そこで吹き替えを担当していた岸田森さんも,コレクターであると同時にアルコホーリクでした.

10 評決
The Verdict
★★★★
1982年 アメリカ カラー 129 min
STAFF
監督:シドニー・ルメット
脚本:デイビッド・マメット
原作:バリー・リード
製作:リチャード・D・ザナック/デイビッド・ブラウン
製作総指揮:バート・ハリス
音楽:ジョニー・マンデル
撮影:アンジェイ・バートコウィアク
編集:ピーター・フランク
CAST
ポール・ニューマン
/シャーロット・ランプリング/ジャック・ウォーデン/ジェームズ・メイスン/ミロ・オーシャ/リンゼイ・クローズ/エドワード・ビンズ/ジュリー・ボヴァッソ/ロクサーヌ・ハート/ジェームズ・ハンディ/ウェズリー・アディ/ジョー・セネカ/ルイス・スタッドレン/ケント・ブロードハースト/コリン・スティントン/バート・ハリス
 アルコホーリクの弁護士が主役の法廷ミステリーの傑作ですが,アルコホリズムを主題に捉えた作品ではありません.実は,この映画,今回25年ぶりに DVD を入手して観たのですが,ずいぶん内容を間違えて覚えていたことがわかりました.多分,同時期の『スクープ 悪意の不在』との混同があったと思うのですが,この作品の公開当時,でらちゃんもアルコホリズムの最盛期を迎えていて,いつも飲みながら映画観に行っていたもんですから(恥).

11 ジェームズ・ウッズの ドランカー
My Name Is Bill W.
★★★★★
1989年 アメリカ カラー 98 min
STAFF
監督:ダニエル・ペトリ
脚本:ウイリアム・G・ポーシャー
製作:ダニエル・ペトリ
音楽:ローレンス・ローゼンサル
撮影:ニール・ロウチ
編集:ポール・ルベル/ジョン・ライト
CAST
ジェイムズ・ウッズ
/ジョベス・ウィリアムス/ジェイムズ・ガーナーゲイリー・シナイスジョン・インスコウ
 実はこの作品はまだ DVD でリリースされていないので,ビデオを購入して観ました.アルコホーリクの自助グループ A.A.(アルコホーリクス・アノニマス)創始者ビル・Wの物語.『霊的な体験』を通じて気付きを得られるアルコホーリクは,逆説的ではありますが一般人よりある意味恵まれている存在だと思えてくるから不思議です.神様は必要なものは与えて,いらないものは取り除いてくださるということを,真のアルコホーリクには実感できるのです.

12 男が女を愛する時
When a Man Loves a Woman
★★★★
1994年 アメリカ カラー 125 min
STAFF
監督:ルイス・マンドーキ
脚本:ロナルド・パス/アル・フランケン
製作:ジョーダン・カーナー/ジョン・アヴネット
製作総指揮:サイモン・マスロー/ロナルド・パス/アル・フランケン
音楽:スピグニエフ・プレイスネル
撮影:コルタイ・ラヨシュ
編集:ガース・クレイヴン
CAST
アンディ・ガルシア/メグ・ライアン/ローレン・トム/フィリップ・シーモア・ホフマン/ティナ・マジョリーノ/メイ・ホイットマン/エレン・バースティン/ゲイル・ストリックランド/スザンナ・トンプソン/ユージン・ロッシュ/ラターナ・リチャードソン/ウィリアム・フランクファーザー
 でらちゃんが自分自身や周りの仲間のアルコホーリクたちに関して知る限りにおいては,結婚生活がアルコホリズムの原因である場合,発病と共にその結婚は破綻しているというのがほとんどなのですが,そういった意味においては,この映画は綺麗すぎる,理想主義的すぎるという感じがするのです.実際のところ,アルコホーリクは発病時においてもそうですが,その後回復が進めば進む程一般人とは別種の人間になっていくような気がします.そうなると両者の分かち合いも難しくなるので,夫婦関係の復旧は難しいのではないかと思われるのです.やはり,ちょっとアルコホリズムを甘く見ている感は否めません.

13 リービング・ラスベガス
Leaving Las Vegas
★★★★
1995年 アメリカ カラー 111 min
STAFF
監督:マイク・フィギス
脚本:マイク・フィギス
原作:ジョン・オブライエン
製作:リラ・カゼス/アニー・スチュワート
製作総指揮:ペイジ・シンプソン/スチュワート・リージェン
音楽:マイク・フィギス
撮影:デクラン・クイン
編集:ジョン・スミス
CAST
ニコラス・ケイジ/エリザベス・ショー/ジュリアン・サンズ/リチャード・ルイス/スティーヴン・ウェバー/ヴァレリア・ゴリノ/エミリー・プロクター/キャリー・ローウェル/R・リー・アーメイ/ダニー・ヒューストン/ジュリアン・レノン/ボブ・ラフェルソン./ザンダー・バークレー/ルー・ロウルズ
 行き着くところは不毛の愛と死.... 明るい未来など全く予感させない絶望的なストーリーが,アルコホリズムという病気の本質を見事に表現している作品だと思います.われわれアルコホーリクにとっては明日への希望などは望むべくもなく,ただ現在を生き続けることだけが残された生き方なのですが,それは生命を失うまで飲み続けてアルコホーリクとしての生き方を全うするか,あるいはアルコホーリクとしての人生を諦めて飲まない生き方に歓びを見い出すか,ふたつにひとつの選択肢しか残されていません.そういった意味でアルコホリズム・ムービーにいわゆるハッピーエンドなど期待するのは間違っているのです.なんとチョイ役でジュリアン・レノンさんが出ていますが,あのジュリアン・レノンさんですよね?

14 クワイエットルームにようこそ
Welcome to the Quiet Room
★★★★★
2007年 日本 カラー 118 min
STAFF
監督:松尾 スズキ
脚本:松尾 スズキ
原作:松尾 スズキ
音楽:門司 肇/森 敬
撮影:岡林 昭宏
編集:上野 聡一
CAST
内田 有紀/宮藤 官九郎/蒼井 優/りょう/中村 優子/高橋 真唯/馬渕 英俚可/筒井 真理子/宍戸 美和公/平岩 紙/徳井 優/峯村 リエ/武沢 宏/伊勢 志摩/箕輪 はるか/近藤 春奈/庵野 秀明/河井 克夫/俵 万智/しりあがり 寿/川藤 正幸/しまお まほ/塚本 晋也/平田 満/妻夫木 聡/大竹 しのぶ
 主人公は薬物のオーバードーズという設定ですが,これは紛れもなくアルコールと睡眠薬の併用なので,アルコール依存と薬物依存のクロス・アディクションであると思われます.アルコールと睡眠薬の併用は簡単にブラックアウトや幻覚症状の原因となるのですが,特にハルシオンとアルコールの相性は最悪です.その他にも,拒食や過食,食べ吐きなどの摂食障害の患者や,精神病棟ではよくある光景が描かれていますが,実在の精神病院のクワイエットルーム(特別保護室)の多くは,あんなに綺麗で広く明るいものではありませんし,普通病室からは離れた場所にあるのが一般的なので,この作品のように他の患者が覗いたりすることはできないのが通常です.

15 クレイジーハート
Cragy Heart
★★★
2010年 アメリカ カラー 111 min
STAFF
監督:スコット・クーパー
脚本:スコット・クーパー
原作:トーマス・コップ
製作:スコット・クーパー/ロバート・デュヴァル/ロブ・カーライナー/ジュディ・カイロ/T=ボーン・バーネット
製作総指揮:ジェフ・ブリッジス/マイケル・A・シンプソン/エリック・ブレナー/レスリー・ベルツバーグ
音楽:T=ボーン・バーネット/スティーヴン・ブルトン
撮影:バリー・マーコウィッツ
編集:ジョン・アクセルラッド
CAST
ジェフ・ブリッジス/マギー・ギレンホール/ロバート・デュヴァル/コリン・ファレル/ポール・ハーマン/トム・バウアー/リック・ダイアル/ライル・アダムソン/ジャック・ネイション/J・マイケル・オリヴァ
 ストーリーも面白いし,良くできている作品だとは思いますが,正直言って主人公のアルコホリズムの描写がなまぬるい.アルコホリズムの恐ろしさが全く伝わってこないのは残念です.

16 酔いがさめたら,うちに帰ろう. ★★★★★
2010年 日本 カラー 118 min
STAFF
監督:東 陽一
脚本:東 陽一
原作:鴨志田 譲
企画・製作/山下 徹二郎
製作:大和田 廣樹/定井 勇二/大島 満
プロデューサー:渡辺 栄二
製作:シグロ/バップ/ビターズ・エンド
主題歌:忌野 清志郎 『誇り高く生きよう}
撮影:釘宮 慎治
編集:東 陽一
CAST
浅野 忠信/永作 博美/藤岡 洋介/森 くれあ/市川 実日子/高田 聖子/柊 瑠美/利重 剛/西原 理恵子/大島 蓉子/阿部 聡子/森 康子/甲本 雅裕/渡辺 真起子/堀部 圭亮/西尾 まり/大久保 鷹滝藤 賢一志賀 廣太郎古舘 寛治佐藤 幾優塚本 幸男伊藤 幸純北見 敏行蛍 雪次朗光石 研/香山 美子
 戦場カメラマン鴨志田穣さんの原作ということはつまりほとんど実話の映画化で,元妻の西原理恵子さんも劇中イラスト作画と,精神科の患者役で出演しています.アルコール病棟の患者のエピソードや担当医とのやり取り等,事実に即しているだけによく描かれてます.



17 フライト
Flight
★★★★
2013年 アメリカ カラー 138 min
STAFF
監督:ロバート・ゼメキス
脚本:ジョン・ゲイティンズ
製作:ローリー・マクドナルド/ウォルター・F・バークス/ジャック・ラプケ/スティーヴ・スターキー/ロバート・ゼメキス
製作総指揮:ジェリラン・マーティン
音楽:アラン・シルヴェストリ
撮影:ドン・バージェス
編集:ジェレマイア・オドリスコル
CAST
デンゼル・ワシントン
ドン・チードル/ケリー・ライリー/ジョン・グッドマン/ブルース・グリーンウッド/ブライアン・ジェラティ/タマラ・チュニー/ナディーン・ベラスケス/ピーター・ゲレッティ/ガーセル・ボヴェイ/ジェームズ・バッジ・デール/メリッサ・レオ
 事故で死んでしまう主人公の恋人の客室乗務員(ナディーン・ベラスケスさん)についてアルコール依存症の治療を受けた前歴がありながら航空機の乗務員という職に就いていたり,副操縦士(ブライアン・ジェラティさん)が気づくほどアルコールの匂いをさせた主人公の機長(デンゼル・ワシントンさん)がそのまま職務に就いていたり,設定に不自然な点が見られるような気がするのですが,それらの点を除いてはアルコール依存症という病気の本質とその恐ろしさを見事に描いた作品だと思います.この手の映画ではお約束のAAミーティングのシーンも出てきます.