Animation




1 千夜一夜物語 ★★★★
1969年 日本ヘラルド カラー 130 min
STAFF
総指揮:手塚 治虫
製作:富岡 厚司
監督:山本 暎一
構成脚本:手塚 治虫/深沢 一夫/熊井 宏之
美術:やなせ たかし
音楽:冨田 勲
CAST
青島 幸男/芥川 比呂志/岸田 今日子/伊藤 幸子/小池 朝雄/加藤 治子/三谷 昇/高木 均/文野 朋子/名古屋 章/有馬 昌彦/渥美 国泰/内田 稔/新村 礼子/
友情出演:
安藤 孝子/遠藤 周作/大橋 巨泉/大森 実/大竹 壮一/木崎 国嘉/北 杜夫/小松 左京/佐賀 潜/立川 談志/筒井 康隆/野末 陳平/前田 武彦/吉行 淳之介
 虫プロダクションが製作した『アニメラマ』3部作の1作目で,日本初の大人向けアニメーション映画.アニメーションと実写の合成,エロティック・シーンの描写等,かなり完成度の高い作品に仕上がっています.キャストに俳優・声優以外に各界著名人が多数友情出演していますが,正直言ってそれが唯一の難点となっています.なんでこういうことしたのかしら?

2 クレオパトラ ★★★★★
1970年 日本ヘラルド カラー 112 min
STAFF
原案構成:手塚 治虫
製作:米山 安彦
監督:手塚 治虫/山本 暎一
脚本:里吉 しげみ
キャラクターデザイン:小島 功
音楽:冨田 勲
CAST
中山 千夏/ハナ 肇/なべ おさみ/吉村 実子/加藤 芳郎/阿部 進/柳谷 つばめ/初井 言栄/野沢 那智/塚本 信夫/入江 洋祐/今井 和子
 『アニメラマ』3部作の2作目.アニメにはまっていた大学生の頃TVで観たので,公開から約10年経っていたわけですが,全然古さを感じさせられることはありませんでした.むしろ,パロディとギャグ満載の作風でありながら,感動的なラストシーンが用意されている『大人のアニメ』の魅力に引き込まれてしまい,現在でも最もお気に入りの作品です.

3 哀しみのベラドンナ ★★★
1973年 日本ヘラルド カラー 90 min
STAFF
製作:渡辺 忠美/吉田 輝明/本橋 誠/小池 佳子
原作:ジュール・ミシュレ
監督:山本 暎一
脚本:福田 善之/山本 暎一
美術:深井 国
音楽:佐藤 允彦
CAST
長山 藍子/中山 千夏/高橋 昌也/米倉 斉加年/伊藤 孝雄/しめぎ しがこ/津坂 匡章/山谷 初男/新村 礼子/林 昭夫/山口 譲/磯貝 陽悟/石橋 雅史/折尾 吉郎/伊東 満智子/後久 博/菊池剣友会/仲代 達也
 『千夜一夜物語』,『クレオパトラ』の成功を受けて,虫プロダクションによって製作された作品ですが,今回は手塚治虫さんはノータッチらしいです.また作風も前2作とは全く異なっており,『アニメラマ』3部作の第3作と称されていますが,全く別系統の作品だと思われます.静止画を多用した実験的な作品ですが,直接的なエロティック・シーンや,アニメーションにおける新しい表現方法を追求した斬新な作風が印象に残っています.

4 宇宙戦艦ヤマト ★★★★
1977年 東映 カラー 151 min
STAFF
企画・原案・製作・総指揮:西崎 義展
脚本:藤川 桂介/山本 暎一
音楽:宮川 泰
美術・設定デザイン:松本 零士
監督:舛田 利雄
CAST
沖田 十三:納谷 悟朗/古代 進:富山 敬/島 大介:仲村 秀生/森 雪:麻上 洋子/徳川 彦左衛門,佐渡 酒造:永井 一郎/古代 守:広川 太一郎/真田 志郎:青野 武/太田 健次郎:安原 義人/加藤 三郎:神谷 明/アナライザー:緒方 賢一/地球防衛軍司令,デスラー:伊武 雅之/ヒス:山下 敬介/ドメル:小林 修/シュルツ:大林 丈史/ゲール:阪 脩/スターシャ:平井 道子/ナレーター:木村 幌
 高校生の頃,大ヒットを記録した劇場公開第1作で,『宇宙戦艦ヤマト』シリーズ第2作ということになります.第1作であるTVシリーズ『宇宙戦艦ヤマト』のダイジェスト版である感は否めませんが,それでもやはり名作だと思います.但し,やはり松本零士さんではなく西崎義展プロデューサーの作品としてですが.ラストに関しては,この度DVDで40年ぶりに公開時の『スターシャ死亡編』を見たのですが,やはりこちらの方がスターシャの神秘性が損なわれなかったという点でよかったと思います.

5 さらば宇宙戦艦ヤマト
愛の戦士たち
★★★★★
1978年 東映 カラー 151 min
STAFF
企画・原案・製作・総指揮:西崎 義展
監督・総設定:松本 零士
脚本:舛田 利雄/藤川 桂介/山本 英明
音楽:宮川 泰
監督:舛田 利雄
CAST
古代 進:富山 敬/森 雪:麻上 洋子/沖田 十三:納谷 悟朗/島 大介:仲村 秀生/真田 志郎:青野 武/相原 義一:野村 信次/太田 健次郎:安原 義人/加藤 三郎:神谷 明/南部 康雄/林 一夫/徳川 彦左衛門,佐渡 酒造:永井 一郎/アナライザー:緒方 賢一/土方艦長:木村 幌/斉藤 始:ささき いさお/大統領:梶 哲也/政治家:峰 恵研/ズオーダー:小林 修/サーベラー:小宮 和枝/バルゼー:大塚 周夫/ゴーランド:阪 脩/ゲーニッツ:村越 伊知郎/ラーゼラー:曽我部 和行/ザバイバル:富田 耕生/ミル:市川 治/司令長官,デスラー:伊武 雅之/タラン:矢田 耕司/テレサ:上田 みゆき/アンドロメダ艦長:辻村 真人/部下:池水 通洋/操縦士:島 英司/副官:島田 敏/ナレーター:広川 太一郎
 アニメにはまっていた大学生の頃公開された劇場用第2作で,『宇宙戦艦ヤマトシリーズ』としては第3作となります.観終わった後すご〜く暗い気分になったいや〜な話で,結末に松本零士さんが反対したというのもうなづけましたが,公平な眼で作品として観た場合,シリーズ中最もよくできた作品だったと思います.でも,せっかく思い切ってみんな殺しちゃったんだから,本当にこれで終わりにすればよかったのにね? 『宇宙戦艦ヤマトシリーズ』第4作のTVシリーズ『宇宙戦艦ヤマト2』では別の結末が用意され,その後続編ラッシュが始まりましたが,以後作られた作品はあまり感心できるものがありませんでした.

6 宇宙戦艦ヤマト
新たなる旅立ち
★★★
1979年 東映 カラー 118 min
STAFF
企画・原案・製作総指揮:西崎 義展
総設定・総監修:松本 零士
音楽:宮川 泰
脚本:山本 英明
SF原案:豊田 有恒
監修:舛田 利雄
CAST
古代 進:富山 敬/森 雪:麻上 洋子/島 大介:仲村 秀生/真田 志郎:青野 武/相原 義一:野村 信次/太田 健次郎:安原 義人/南部 康雄:林 一夫/佐渡 酒造:永井 一郎/アナライザー:緒方 賢一/山崎 奨:寺島 幹夫/徳川 太助:古谷 徹/北野 哲:井上 真樹夫/坂本 茂:古川 登志夫/島 次郎:水島 裕/古代 守:広川 太一郎/スターシャ:上田 みゆき,平井 道子/司令長官,デスラー:伊武 雅之/タラン:矢田 耕司/メルダーズ:中田 浩二/デーダー:富田 耕生/グレートエンペラー,ナレーター:木村 幌
 1979年7月31日に『テレフィーチャ―』としてTVスペシャル放映された『宇宙戦艦ヤマトシリーズ』第5作で,1981年には劇場用第4作として公開されたらしいです.作品時系列的には,TVシリーズ『宇宙戦艦ヤマト2』と劇場用第3作『ヤマトよ永遠に』の間に位置する作品です.登場人物のほとんどが死んでしまった『さらば宇宙戦艦ヤマト』ではなく,TV版の『ヤマト2』の続編なので,故人となっているのは沖田,土方の他,徳川機関長,加藤,山本,斉藤くらいで,古代守,スターシャ,デスラーも生きており,この3人を中心としたストーリーですが,正直言って,この作品のデスラーはガミラス崩壊を嘆き悲しんだり,古代との友情だとかスターシャへの愛だとかやたら人間臭く描かれており,魅力が半減しています.『宇宙戦艦ヤマトシリーズ』の魅力のほとんどはこのキャラクターの魅力によるところが大きかったので,アニメ史上に残る名悪役の堕落した姿にがっかりした記憶があります.

7 ヤマトよ永遠に ★★★
1980年 東映 カラー 151 min
STAFF
原作:松本 零士・西崎 義展
監督・総設定:松本 零士
脚本:舛田 利雄・山本 英明・藤川 桂介
音楽:宮川 泰
監督:舛田 利雄
製作・総指揮:西崎 義展
CAST
古代 進:富山 敬/森 雪:麻上 洋子/島 大介:仲村 秀生/相原 義一:野村 信次/南部 康雄:林 一夫/徳川 太助:古谷 徹/太田 健次郎:安原 義人/佐渡 酒造:永井 一郎/アナライザー:緒方 賢一/真田 志郎:青野 武/山崎 奨:寺島 幹夫/加藤 四郎:神谷 明/山南艦長:加藤 修/古代 守:広川 太一郎/司令長官:伊武 雅之/サーシャ:藩 恵子/スターシャ:上田 みゆ起/アルフォン少尉:野沢 那智/スカルダート:大平 透/カザン:寺田 誠/グロータス:田中 崇/サーダ:中谷 ゆみ/ナレーター:羽佐間 道夫
 1980年8月に公開された,シリーズ第6作,劇場用第3作.唯一タイトルに『宇宙戦艦』の語が使用されず,またデスラー総統が出演しない(スカルダートによる『人類の歴史』の中で一瞬だけ姿を見せますが)シリーズ中でも稀有な作品.やはりデスラー不在は致命的でした.森雪とアルフォン少尉,古代進とサーシャの疑似恋愛(?)を描いたストーリーはなかなか面白いのですが,どんどんキャラクターの神秘性が薄れていくのです.あと,アルフォン少尉の「地球人の健康な肉体云々」という台詞はついケムール人を思い出してしまいました,

8 宇宙戦艦ヤマト 完結編 ★★★
1983年 東映 カラー 175 min
STAFF
原作・設定・監修:松本 零士
脚本:山本 英明・笠原 和夫・山本 暎一・舛田 利雄・西崎 義展
音楽:宮川 泰・羽田 健太郎
SF設定:豊田 有恒
監督:勝間田具治・西崎 義展
総監修:舛田 利雄
企画・原作・製作・総指揮:西崎 義展
CAST
古代 進:富山 敬/森 雪:麻上 洋子/沖田 十三:納谷 悟朗/島 大介:ささき いさお,仲村 秀生/真田 志郎:青野 武/相原 義一:野村 信次/南部 康雄:林 一夫/徳川 太助:古谷 徹/太田 健次郎:安原 義人/佐渡 酒造:永井 一郎/アナライザー:緒方 賢一/山崎 奨:寺島 幹夫/加藤 四郎:神谷 明/水谷艦長:加藤 修/地球防衛軍先任参謀:筈見 純/ルガール:石田 太郎/ルガールU世:津嘉山 正種/ディンギル少年:伊倉 一恵/ディンギル倒幕僚A:納谷 六朗/クイーン・オブ・アクエリアス:田島 令子/藤堂 平九郎,デスラー:伊武 雅刀/ナレーター:仲代 達矢
 アニメにはまっていたのは大学の4年間だったのですが,1982年3月に卒業して社会人になってからは,ほとんど観なくなってしまいました.というわけで,『宇宙戦艦ヤマト』シリーズも前作の『ヤマトよ永遠に』のあとは,TVシリーズの『宇宙戦艦ヤマトV』も観ないまま何年も経ってしまっていて,この『完結編』を観たのは公開から35年後だったのです.当時としては最先端のアニメーション技術を駆使して作った作品だったんでしょうけど,CGアニメの時代に観ると,大したことはないのは当たり前のことなんですが,しかし,ストーリーもこのへんになってくると,もう誰が生きていようが死んでしまおうがもうどうでもいい感じだし,はっきり言って長すぎ.しかも,デスラー総統は最後にちょっとだけおいしい出番があっただけで残念でした.やはり,嫌いな作品だけど『さらば』で終わっていた方がよかったのにね.



9 銀河鉄道999 ★★★★★
1979年 東映 カラー 128 min
STAFF
企画・原作・構成:松本 零士
製作総指揮:今田 智憲
脚本:石森 史郎
音楽:青木 望
監督:りん・たろう
監修:市川 崑
CAST
星野 鉄郎:野沢 雅子/メーテル:池田 昌子/クレア:麻上 洋子/車掌:肝付 兼太/ハーロック:井上 真樹夫/エメラルダス:田島 令子/トチロー:富山 敬/リューズ:小原 乃梨子/機械伯爵:柴田 秀勝/シャドー:藤田 淑子/酒場主人:槐 柳二/哲郎の母:坪井 章子/ドクターバン:納谷 悟朗/プロメシューム:来宮 良子/トチローの母:麻生 美代子/アンタレス:久松 保夫/ナレーター:城 達也
 間違いなく,零士アニメの最高傑作だと思われます.当時原作はまだ連載中,TVアニメも放映中でしたが,それらとは別に独自の制作が進められました.そのため鉄郎のキャラクターなどはかなり原作と違ったものになっています.結局原作の連載は5年間,単行本18冊にわたり,あまりに長期の連載になったために,一種中だるみ状態に陥ってしまった時期もあり,中にはつまらないエピソードも含まれる結果になってしまったのに対し,この劇場用作品のストーリーは原作の持つテーマを損なうことなく,一切の無駄を排除した理想的な展開をしており,ラストも秀逸だと思います.また,ハーロック・トチロー・エメラルダス等の零士ワールドのキャラも効果的に使われてたと思います.

10 さよなら銀河鉄道999
―アンドロメダ終着駅―
★★★
1981年 東映 カラー 130 min
STAFF
企画・原作・構成:松本 零士
製作総指揮:今田 智憲
脚本:山浦 弘靖
音楽:東海林 修
監督:りん・たろう
CAST
星野 鉄郎:野沢 雅子/メーテル:池田 昌子/メタルメナ:麻上 洋子/車掌:肝付 兼太/ハーロック:井上 真樹夫/エメラルダス:田島 令子/ミーメ:小原 乃梨子/有紀 蛍:川島 千代子/機関車:柴田 秀勝/哲郎の母:坪井 章子/ミャウダー:富山 敬/プロメシューム:来宮 良子/ゲリラ隊長:大塚 周夫/老パルチザン:森山 周一郎/ナレーター:城 達也/黒騎士:江守 徹
 公開当時,前作の出来がよかっただけにかなり期待して観たのですが,やはり当時ヒットしていた『スター・ウォーズ』シリーズとの類似性が指摘されており,それが気になっていたこともあってかなりがっかりした記憶があります.前作がかなり原作に忠実にこの作品の持つテーマを踏襲していたのに対し,この続編はストーリーが一人歩きしており,それはそれでいいのですが,それならばそれなりにスト−リ−構築に取り組んでほしかったというのが,見終った時点での率直な感想でした.ですが,最近あらためて観たところ,以前気になっていたこの作品の弱点がそれほど気にならなくなっていたのは,たぶんおとなになったのね? で,考えようによっては,前作が大宇宙を舞台に繰り広げられる壮大なる夫婦喧嘩の話であったとするならば,今回のは壮大なる二組の親子喧嘩の話ということになるのでしょう.

11
1000年女王 ★★★★
1982年 東映 カラー 121 min
STAFF
企画・原作・構成:松本 零士
プロデューサー:横山 賢二
脚本:藤川 桂介
音楽・演奏:喜多郎
監督:明比 正行
CAST
雪野 弥生・1000年女王:潘 恵子/雨森 始:戸田 恵子/雨森 教授:永井 一郎/新女王:小山 茉美/セレン:麻上 洋子/雨森 元:野島 昭生/夜森 大介:古谷 徹/ミライ:杉山 佳寿子/永久管理人:増山 江威子/ハンニバル:池田 秀一/コンピューター:古川 登志夫/ラーメタル人:家弓 家正/クレオパトラ:池田 昌子/卑弥呼:松島 みのり/楊貴妃:来宮 良子/ドクター・ファラ:野沢 那智/ラーレラ:武藤 礼子
 松本零士ブームが頂点にあった頃,『銀河鉄道999』の後番組として放映されたTVシリーズも,サンケイ新聞に1ページずつ連載されていた原作も,いまひとつという感じだったのであまり期待しないで観に行った記憶があります.やはり『999』の後だったので見劣りがして,当時はあまり感心しませんでしたが,最近一連の零士アニメを観なおしてみて,実はこの作品がキャラクター・ストーリーともに,最も神秘的に描かれ,魅力的な感じがしています.また歴史博物館の武器で抵抗する地球人に対して,ラーメタル側が「敵の武器が想像を絶するもので,防ぐ手立てがありません」というギャグがいかにも松本零士的で良かったのです.

12
わが青春のアルカディア ★★★
1982年 東映 カラー 130 min
STAFF
企画・原作・構成:松本 零士
製作総指揮:今田 智憲
脚本:尾中 洋一
音楽:木森 敏之
監督:勝間田 具治
CAST
ファントム・F・ハーロックU,キャプテンハーロック:井上 真樹夫/大山 敏郎,トチロー:富山 敬/マーヤ:武藤 礼子/クイーン・エメラルダス:田島 令子/ゾル:池田 秀一/ゼーダ:石田 太郎/老トカーガ兵:森山 周一郎/トライター:高木 均/ムリグソン:青野 武/魔女:増山 江威子/ラ・ミーメ:山本 百合子/ミラ:鶴 ひろみ/黒衣の指揮官:柴田 秀勝/トリさん:大竹 宏/イルミダス将校:矢田 耕司/ファントム・F・ハーロックT:石原 裕次郎
 この映画が公開されたのは大学を卒業した年の夏だったのですが,当時アルコール依存の最盛期で,せっかく期待して友人たちと観に行ったのにすぐに眠りこけてしまい,後日もっかいひとりで観に行って,再度眠りこけてしまったという苦い経験があるのです.要は酔っぱらっていたのと,アニメに飽き始めていたのと両方の原因があるのですが,その後あまりアニメも観なくなり,それと並行して松本零士アニメ・ブームも終焉を迎えます.内容的には,松本作品における各時代のハーロックにまつわるエピソードのアニメ化の部分は楽しく観ることができたのに,肝心のメイン・ストーリーはあまり感心しない出来でした.

13
ルパン三世 ルパンVS複製人間 ★★★★
1978年 東宝 カラー 102 min
STAFF
原作:モンキー・パンチ
脚本:大和屋 竺・吉川 惣司
監督:吉川 惣司
監修:大塚 康生
音楽:大野 雄二
製作:トムス・エンタテインメント
CAST
ルパン三世:山田 康雄/峰 不二子:増山 江威子/次元 大介:小林 清志/石川 五右衛門:井上 真樹夫/銭形警部:納谷 悟朗/警視総監:富田 耕生/スタッキー:大平 透/ゴードン:柴田 秀勝/フリンチ:飯塚 昭三/エジプト警察署長:三波 春夫/大統領:赤塚 不二夫/書記長:梶原 一騎/マモー:西村 晃
 劇場公開第一作.公開当時,私自身は大学生だったのですが,TV第2シリーズ放映中でした.TV第1シリーズ放映時はTVのない生活をしていたためリアルタイムで観たことがなかったので,この作品が初めて観た『大人のルパン』だったわけですが,やはり段違いに面白かったです.マニアにも人気の高い作品で,『ルパン三世カルトブック』(双葉社)の『編集部が選んだ BEST EPISODE 30』では,次作の『カリオストロの城』(第3位)を抑えて第2位に選ばれてます.また,ビデオソフト化の際に『ルパン三世 ルパンVS複製人間』に改題されましたが,公開当時のタイトルはただの『ルパン三世』でした.

14
ルパン三世 カリオストロの城 ★★★★★
1979年 東宝 カラー 100 min
STAFF
原作:モンキー・パンチ
脚本:宮崎 駿・山崎 晴哉
監督:宮崎 駿
作画監督:大塚 康生
音楽:大野 雄二
製作:トムス・エンタテインメント
CAST
ルパン三世:山田 康雄/峰 不二子:増山 江威子/次元 大介:小林 清志/石川 五右衛門:井上 真樹夫/銭形警部:納谷 悟朗/クラリス:島本 須美/カリオストロ伯爵:石田 太郎/ジョドー:永井 一郎/園丁:宮内 幸平
 TV第1シリーズの大塚・宮崎コンビによる劇場公開第2作で,アニメ史上に残る大傑作.この作品以降,宮崎監督は日本アニメ界の第一人者としての名声をほしいままにしますが,個人的にはこの人が本当に凄かったのはやはりバックに大塚氏がついていた『ルパン』・『コナン』の時期であったと思います.

15
ルパン三世 バビロンの黄金伝説 ★★★
1985年 東宝 カラー 100 min
STAFF
原作:モンキー・パンチ
脚本:滝沢 義雄・大和屋 竺
監督:鈴木 清順・吉田 しげつぐ
作画監督:青木 雄三
音楽:大野 雄二
製作:東宝/日本テレビ/よみうりテレビ/トムス・エンタテインメント
CAST
ルパン三世:山田 康雄/峰 不二子:増山 江威子/次元 大介:小林 清志/石川 五右衛門:井上 真樹夫/銭形警部:納谷 悟朗/ロゼッタ:塩沢 とき/マルチアーノ:カルーセル 麻紀/コワルスキー:大塚 周夫/ウィリー:おぼん/陳:こぼん/サム:緒方 賢一/キャラメール:平野 文/チンジャオ:藩 恵子/ザクスカヤ:吉田 理保子/サランダ:戸田 恵子/ラザーニア:島津 冴子/特別出演:河合 奈保子
 ルパンに関してはTVは第2シリーズまで,映画に関しては2作目までしか観ていなかったので,この作品は公開されてから30年以上経って初めて観たことになりますが,正直言って残念な出来の作品で,劇中で不二子が言っている通り,「何が何だかさっぱり訳の分からない」話でした.ゲスト・キャラクター設定も,銭形警部を取り巻く5人の婦警のうちザクスカヤの印象が残っているくらいで,あまり魅力を感じませんでした.そして,特別出演の河合奈保子さんですが,あまりにも声の演技が下手.主題曲はいい出来だっただけに残念でした.

16
ルパン三世 風魔一族の陰謀 ★★★
1987年 東宝 カラー 73 min
STAFF
原作:モンキー・パンチ
脚本:内藤 誠
監修:大塚 康生
演出:大関 雅幸
作画監督:友永 和秀
音楽:宮浦 清
製作:東宝/トムス・エンタテインメント
CAST
ルパン三世:古川 登志夫/次元 大介:銀河 万丈/石川 五右衛門:塩沢 兼人/峰 不二子:小山 茉美/銭形警部:加藤 精三/紫:荘 真由美/黒縄老人:宮内 幸平/ボス:広瀬 正志/風見:千葉 繁/ガクシャ:中原 茂/隊長:島香 裕
 TV第1シリーズの作画監督だった大塚康生氏監修のOVA作品.流石にアニメーションの出来は素晴らしいのですが,やはり声優全とっかえは無謀だったような気がします.



17
太陽の王子 ホルスの大冒険 ★★★
1968年 東映 カラー 82 min
STAFF
製作:大川 博
企画:関 政次郎/相野田 悟/原 徹/斉藤 信
脚本:深沢 一夫
作画監督:大塚 康生
場面設計:宮崎 駿
音楽:間宮 芳生
CAST
ホルス:大方 斐紗子/ヒルダ:市原 悦子/グルンワルド:平 幹二朗/村長:三島 雅夫/ドラーゴ:永田 靖/トト:横森 久/モーグ:横内 正/チロ:小原 乃梨子/コロ:朝井 ゆかり/マウニ:水垣 洋子/ガンコ:東野 英治郎
 1980年代当時において「30余年におよぶ東映動画史上に残る大傑作」という事ですが,やはり今見ると古さを感じます.結構静止画も多いし.... ま,宮崎・大塚アニメの原点という意味で,一見の価値はあります.それにしてもキャストの面々,すごいね.ヒルダはバラバラ.

18
未来少年コナン ★★
1978年 東映/日本アニメーション
STAFF
製作:本橋 浩一
プロデューサー:足立 和
総監督:佐藤 肇
脚本:今戸 栄一
原作:アレクサンダー・ケイ
録音:岡村 昭治
編集:田中 修
音響効果:大平 紀義
選曲:石川 孝
記録:宮本 衣子
音楽:藤家 虹二
キャラクター・デザイン:宮崎 駿/大塚 康生
CAST
コナン:小原 乃梨子/ラナ:信沢 美恵子/ジムシー:青木 和代/ダイス:永井 一郎/モンスリー:吉田 理保子/ラオ博士:山内 雅人/レプカ:家弓 家正
 はっきり言ってこの劇場版は作られるべきではなかったと思います.TVシリーズは日本アニメ史上燦然と輝く最高傑作だったのですが,この劇場版には宮崎さんはほとんど関わっていませんし,ファンの間でも「真のコナン・ファンは劇場版は無視すべき」とまで言われて,最高に評判悪かったです.個人的には研ナオコさんの主題歌は好きでしたが....

19
アルプスの少女ハイジ ★★
1979年 東宝東和
STAFF
製作:高橋 茂人
物語構成:松木 功
脚本:吉田 義昭/大川久男/佐々木守
原作:ヨハンナ・スピリ
撮影:トランスアーツ
録音監督:千葉 耕市
編集:沼崎 梅子
効果:片岡 陽三
画面設定:宮崎 駿
キャラクター・デザイン:小田部 洋一
美術:井岡 雅夫
音楽:渡辺 岳夫
演出:高畑 勲
構成監督:中尾 寿美子
企画・製作:瑞鷹エンタープライズ
CAST
ハイジ:杉山 佳寿子/アルムおんじ:宮内 幸平/ペーター:丸山 裕子/デーテおばさん:浅井 淑子/クララ:藩 恵子/ロッテンマイヤー:京田 尚子/ゼーゼマン:筈見 純/セバスチャン:槐 柳二/チネッテ:原 えおり/クララのおばあさま:高村 章子/ペーターのおばあさん:麻生 美代子/ペーターのおかあさん:荘司 美代子/バルベル:畠山 洋子/先生:上田 敏也/トマッシュ:八木 光生/堂守:高田 竜二/ヨハン・駅員・パン屋:千田 光男/ナレーション:前田 敏子
 TVシリーズに関しては,確かに良く出来た作品だと思いますが,放映されていた当時はあまり好きじゃありませんでした.でも好き嫌いを抜きにして現在観れば,やっぱり凄い作品だったと思います.しかしながら,この劇場版の方はは残念ながらTVシリーズのダイジェスト版という感は否めません.そして何よりも,ペーター,クララ等,ハイジ以外のメイン・キャラクターの声優さんが変更されていたのがすご〜く残念でした.

20
母をたずねて三千里 ★★
1980年 東宝東和
STAFF
製作:本橋 浩一
脚本:深沢 一夫
原作:エドモンド・デ・アミーチス著『クオレ』より
音楽:坂田 晃一
場面設定・レイアウト:宮崎 駿
キャラクター・デザイン・作画監督:小田部 洋一
美術監督:椋尾 篁
撮影監督:黒木 敬七
撮影:トランスアーツ
録音監督:浦上 靖夫
編集:瀬山 武司/掛須 秀一/小野寺 桂子
プロデューサー:中島 順三/松戸 隆二
演出:高畑 勲
構成監督:岡安 肇
企画・製作:日本アニメーション
CAST
マルコ:松尾 佳子/フィオリーナ:信沢 美恵子/ペッピーノ:永井 一郎/コンチエッタ:小原 乃梨子/ジーナ:坪井 章子/ジュリエッタ:千々松 幸子/アンナ・ロッシ:二階堂 有希子/女:塚田 恵美子/ジョバンニ:田中 康郎/マルセル:梶 哲也/船長:村越 伊知郎/トニオ:曽我部 和行/フェデリコ:峰 恵研/ロンバルディーニ:上田 敏也/ジャコモ:島田 彰/ホルヘ:杉田 俊也/レオナルド:神山 卓三/執事:北山 年夫/ロッキー:野島 昭生/医者:緑川 稔/水夫:滝 雅也/パブロ:東 美江/ベルナルダ:京田 尚子/カタリナ:麻生 美代子/ファナ:横沢 啓子/ジロッティ:塩見 竜介/モレー二・三田 松五郎/ピエトロ:川久保 潔
 同じくこの『名作シリーズ』あまり好きじゃなかったのですが,やっぱり良く出来た作品だったと思います.しかしながら映画版の方はやはり19と同じくTVシリーズのダイジェスト版という感は否めませんでした.興行は不振のため1週間で終了したとのことですが,藤沢市の小さな映画館の小さなスクリーンで観た記憶があります.

21
風の谷のナウシカ ★★★
1984年 東映 カラー 116 min
STAFF
原作・監督・脚本:宮崎 駿
プロデューサー:高畑 勲
作画監督:小松原 一男
美術監督:中村 光毅
音楽:久石 譲
制作:トップクラフト
CAST
ナウシカ:島本 須美/ユパ・ミラルダ:納谷 悟朗/アスペル:松田 洋治/ミト:永井 一郎/クシャナ:榊原 良子/クロトワ:家弓 家正/ジル:辻村 真人/大ババ:京田 尚子
 社会人になってはじめて見に行ったアニメ映画だったと思います.アニおたでロリの友人が「単なるアニメ映画じゃなく,どんな実写版の映画と比較しても勝るとも劣らないストーリー展開,素晴らしい演出」と絶賛しておりましたので,見に行ったところ確かに圧倒されました.しかしながら,後に2回目,3回目と回数をおって観ていくごとに,途中退屈してしまう部分も多く,ラストも結局何が言いたいのかよくわからないような気がして,あまり評価できなくなってしまいました.また,宮崎アニメのヒロインはみんな『良い子』すぎるのが難点だと思っているのですが,特にこのナウシカに関してはあまりに優等生で偉そうなので,あんまり好きなキャラではないのです.個人的にはクロトワのキャラが気に入っています.

22
天空の城ラピュタ ★★★★★
1986年 東映 カラー 124 min
STAFF
原作・監督・脚本:宮崎 駿
プロデューサー:高畑 勲
作画監督:丹内 司
美術:野崎 俊郎/山本 二三
音楽:久石 譲
制作:スタジオジブリ
CAST
バズー:田中 真弓/シータ:横沢 啓子/ドーラ:初井 言栄/ムスカ:寺田 農/ポムじい:常田 富士男/将軍:永井 一郎/親方:糸 博/おかみ:鷲尾 真知子
 物語のシチュエーションはかなり『コナン』に近いモノがあるのですが,絶対ワンパターンに陥らないところが,この人(宮崎氏)の凄いところだと思います.また,本当にサブキャラの性格づけが丁寧で,主人公・悪役・傍役そろって,魅力的なキャラクターが勢ぞろいしているのが凄いところです.『ナウシカ』にも出てきたキツネリスが出てくるのはスタッフのお遊び?



23 となりのトトロ ★★★★★
1985年 東宝 カラー 86 min
STAFF
原作・監督・脚本:宮崎 駿
プロデューサー:原 徹
作画:佐藤 好春
美術:男鹿 和雄
仕上:保田 道世
音楽:久石 譲
制作:スタジオジブリ
CAST
サツキ:日 のり子/メイ:坂本 千夏/とうさん:糸井 重里/かあさん:島本 須美/ばあちゃん:北林 八栄/トトロ:高木 均
 これまでとは全く傾向の違った作品で,初めて日本を舞台にした作品だったこともあって,最初に観たときはそこはかとなく違和感を感じてしまっていたのですが,回数を重ねるごとにこの作品の持つ魅力に引き込まれてしまいました.また人間のキャラクターには全く魅力を感じませんでしたが,それだけにトトロとネコバスの存在感が強烈で,かなり計算して創られている感じがしてます.

24 魔女の宅急便 ★★★★★
1989年 東映 カラー 102 min
STAFF
原作:角野栄子
プロデューサー・監督・脚本:宮崎 駿
作画:大塚 伸治/近藤 勝也/近藤 喜文
美術:大野 広司
色彩設計:保田 道世
音楽:久石 譲
音楽演出:高畑 勲
制作:スタジオジブリ
CAST
キキ・ウルスラ:高山 みなみ/ジジ:佐久間 レイ/コキリ:信沢 美恵子/おソノ:戸田 恵子/トンボ:山口 勝平/バーサ:関 弘子/オキノ:三浦 浩一/老婦人:加藤 治子
 『宮崎駿初めての女性映画』という事で,原作は本人ではありませんが,実は私こ〜ゆ〜の好きだったりして.... 多分宮崎アニメの中で一番好きな作品だと思います.ヒロインもこのキキが一番好きかな? 製作に『ヤマト運輸』が協賛しているというのがいいです.ちゃんと黒ネコのキャラも出てるし.でもこのジジが実は一番のお気に入りのキャラだったので,物語終盤で人の言葉を話さなくなってしまったのはちょっと残念でした.

25 紅の豚 ★★★★
1992年 東宝 カラー 93 min
STAFF
原作・監督・脚本:宮崎 駿
プロデューサー:鈴木 敏夫
作画監督:賀川愛/川口 俊夫
美術監督:久村 佳津
色彩チーフ:保田 道世
音楽:久石 譲
制作:スタジオジブリ
CAST
ポルコ・ロッソ:森山 周一郎/マダム・ジーナ:加藤 登紀子/ピッコロおやじ:桂 三枝/マンマユート・ボス:上條 恒彦/フィオ・ピッコロ:岡村 明美/ミスター・カーチス:大塚 明夫/バアちゃん:関 弘子
 ひさ〜しぶりに映画館まで見に行った宮崎作品で,当時は確かに良く出来ているとは思ったものの,『カリオストロ』や『ナウシカ』をはじめて見た頃の衝撃は感じなかったので.宮崎作品のマンネリ化か,あるいは私が歳くったせいなのか?と思ってしまいましたが,最近作品集 DVD を入手して年代順に作品を観なおしてみて,それが全く筋違いな印象だったことを確認することができました.特に作品ごとに全く違ったコンセプトを持った作品が続いたこの頃が,宮崎監督にとって最もクリエイティブな時期だったのではないかと思います.前作の『ヤマト運輸』に続いて,この作品の協賛は『日本航空』でした.

26 もののけ姫 ★★★
1997年 東宝 カラー 110 min
STAFF
原作・監督・脚本:宮崎 駿
プロデューサー:鈴木 敏夫
作画監督:安藤 雅司/高坂 希太郎/近藤 喜文
美術監督:山本 二三/田中 直哉/武重 洋二/黒田 聡/男鹿 和雄
色彩設計:保田 道世
音楽:久石 譲
制作:スタジオジブリ
CAST
アシタカ:松田 洋治/サン:石田 ゆり子/エボシ御前:田中 裕子/ジコ坊:小林 薫/甲六:西村 雅彦/ゴンザ:上條 恒彦/トキ:島本 須美/山犬:渡辺 哲/タタリ神:佐藤 允/牛飼い:名古屋 章/モロの君:美輪 明宏/ヒイさま:森 光子/乙事主:森繁 久彌
 空前の大ヒット作となった作品で確かに良く出来た作品だと思いましたが,何故か見終わった後, TV 版の『コナン』や『ルパン』旧シリーズ,『カリオストロ』や『ラピュタ』ほどには印象が強く残らなかった作品でした.多分好みが合わなかったんだと思いますが,それでこれ以降の作品は最近まで全く観ていなかったのです.今回観なおしてみて確かに凄い作品だとは思いましたが,やはりあまり面白くなく感じてしまいました.理由としてはアニメ作品としては長尺すぎること,メイン・キャラクターのほとんどを声優さんではなく有名な俳優さんを使っていること,それ故キャラクターに対する感情移入が希薄になってしまうことなどがあげられます.唯一共感できたのが最後のジコ坊の台詞「バカには勝てん」でした.

27 千と千尋の神隠し ★★★★★
2001年 東宝 カラー 124min
STAFF
原作・監督・脚本:宮崎 駿
プロデューサー:鈴木 敏夫
作画監督:安藤 雅司/高坂 希太郎/賀川 愛
美術監督:武重 洋二
色彩設計:保田 道世
映像演出:奥井 敬
音楽:久石 譲
制作:スタジオジブリ
CAST
千尋:柊瑠美/ハク:入野 自由/湯婆婆・銭婆:夏木 マリ/お父さん:内藤 剛志/お母さん:沢口 靖子/青蛙:我修院 達也/坊:神木 隆之介/リン:玉井 夕海/番台蛙:大泉 洋/河の神:はやし・こば/父役:上條 恒彦/兄役:小林 武彦/釜爺:菅原 文太
 日本歴代興行収入第1位
に輝く宮崎監督作品の最高傑作であることは間違いないと思います.シュールなストーリー展開はまさにでらちゃん好みだったので,2時間を超える長尺でありながら全く飽きることなくその作品世界に引き込まれてしまいました.最初,夢オチ以外にどう説明をつけるのかちょっと心配でしたが,単なる夢オチに終わらせていないところに,宮崎さんのストーリーテラーとしての力量を感じました.また,でらちゃんはアニメ・ファン=声優ファンでもあったので,有名俳優さんのCV起用には懐疑的だったのですが,この作品のキャスティングに関しては全く文句のつけどころがありませんでした.
夏木マリさんすごいです.

28 ハウルの動く城 ★★★★
2004年 東宝 カラー 119 min
STAFF
原作:ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
監督・脚本:宮崎 駿
プロデューサー:鈴木 敏夫
作画監督:山下 明彦/稲村 武志/高坂 希太郎
美術監督:武重 洋二/吉田 昇
色彩設計:保田 道世
音楽:久石 譲
制作:スタジオジブリ
CAST
ソフィー:倍賞 千恵子/ハウル:木村 拓哉/荒地の魔女:美輪 明宏/カルシファー:我修院 達也/マルクル:神木 隆之介/かかしのカブ:大泉 洋/国王:大塚 明夫/ヒン:原田 大二郎/サリマン:加藤 治子
 前作『千と千尋の神隠し』以上にシュールなストーリー展開を持つ作品で,ちょっと把握しづらいのが難点かも.登場人物(動物?)の性格がコロコロ変化して,最終的にはみんないい人になってしまうのですが,物語中盤まではその人格変化?についていくのが大変でした.CVでは少女と老婆の声を見事につかいわけた倍賞千恵子さんと,最後まで喋ることのなかった犬・ヒンの声(息?)を演じ切った原田大二郎さんの演技が光ってました.

29 崖の上のポニョ ★★★★
2008年 東宝 カラー 101 min
STAFF
原作・監督・脚本:宮崎 駿
プロデューサー:鈴木 敏夫
制作:星野 康二
作画監督:近藤 勝也
美術監督:吉田 昇
色彩設計:保田 道世
映像演出:奥井 敬
音楽:久石 譲
制作:スタジオジブリ
CAST
リサ:山口 智子/耕一:長嶋 一茂/クランマンマーレ:天海 祐希/フジモト:所 ジョージ/ポニョ:奈良 柚莉愛/宗介:土井 洋輝/夫人:柊 瑠美/いもうと達:矢野 顕子/トキさん:吉行 和子/よしえさん:奈良岡 朋子
 全2作と比較して少々起伏に乏しいストーリーのように感じてしまいましたが,ラストは感動的でした.この作品が公開された頃映画を観た知り合いから,「ポニョのお母さんに似ている」と言われたことがありますが,でらちゃんあの頃はまだ若くて今よりは綺麗だったのよ?

30 風立ちぬ ★★★
2013年 東宝 カラー 126 min
STAFF
原作・監督・脚本:宮崎 駿
プロデューサー:鈴木 敏夫
制作:星野 康二
作画監督:高坂 希太郎
動画検査:館野 仁美
美術監督:武重 洋二
色彩設計:保田 道世
映像演出:奥井 敬
音楽:久石 譲
制作:スタジオジブリ
CAST
堀越 二郎:庵野 秀明/里見 菜穂子:瀧本 美織/本庄:西島 秀俊/黒川:西村 雅彦/カストルプ:スティーブン・アルバート/里見:風間 杜夫/二郎の母:竹下 景子/堀越 加代:志田 未来/服部:國村 隼/黒川夫人:大竹 しのぶ/カプローニ:野村 萬斎
 アニメーション作品としてはさすがによくできていると思いますが,有名曲の主題歌採用がそのままネタバレになってしまっているのは残念かも.



31 地球へ ★★★★
1980年 東映 カラー 112 min
STAFF
監督:恩地 日出夫
脚本:恩地 日出夫/塩田 千種
原作:竹宮 恵子
企画:有賀 健/田宮 武
音楽:佐藤 勝
美術監督:土田 勇
作画監督:須田 正己
アニメーション演出:笠井 由勝
キャラクターデザイン:須田 正己
CAST
ジェミー・マーキス・シン:井上 純一/フィシス:秋吉 久美子/ソルジャー・ブルー:志垣 太郎/ジョナ・マッカ:薬師丸 ひろ子/グランド・マザー:岸田 今日子/セキ・ロイ・シロエ:神谷 明/マザー・イライザ:池田 昌子/テラズNo.5:増山 江威子/トォニィ:古谷 徹/コンピューター・テラ:久松 保夫/ハーレイ;野田 圭一/リオ:三景 啓司/サム・ヒューストン:石丸 博也/ゼル機関長:柴田 秀勝/ドクター:八奈見 乗児/エラ女史:野口 すみえ/ママ:藤田 淑子/カリナ:小山 茉美/教授:北川 国彦/白衣の男:岸野 和彦/パパ:田中 崇/トォニィ(子供時代):川島 千代子/看護婦:中谷 ゆみ/クフ艦長:戸谷 公次/警官:佐藤 正治/ミュウの少年A:野沢 トヨ子/ミュウの少年B:間嶋 里美/ミュウの少年C:鈴木 富子/キース・アニアン:沖 雅也
 この作品は公開当時アニメにはまっていた時期にも関わらず,どういう訳か全く関心が持てなかったので観ていなかったのですが,最近になって沖雅也さん目当てで DVD を購入して観たところ,キースの最期の台詞,「今こそ私は私の意思で,自らの生命にピリオドを打つ」,怖すぎません? やめてよ〜.

32 宮沢賢治 銀河鉄道の夜 ★★★
1985年 日本ヘラルド映画 カラー 108 min
STAFF
監督:杉井 ギサブロー
脚本:別役 稔
原作:宮沢 賢治
原案:ますむら ひろし
プロデューサー:原 正人/田代 敦巳
企画:伊藤 正昭/山下 健一郎
音楽:細野 晴臣
撮影:小山 信夫
編集:古川 雅士
美術:馬郡 美保子
作画:江口 摩吏介/猿山 二郎
アニメーション監督:前田 康生
設定デザイン:児玉 喬夫
CAST
ジョバンニ:田中 真弓/カムパネルラ:坂本 千夏/ザネリ:堀 絢子/マルソ:一城 みゆ希/ジョバンニの母:島村 佳江/雑貨屋の主人:槐 柳二/活版所の文選工:八代 駿/老婆:新村 礼子/鳥獲り:大塚 周夫/青年:菊地 英博/ただし:渕崎 ゆり子/かおる:中原 香織(新人)/車掌:梶 哲也/無線 技士:青野 武/牛乳屋:倉崎 青児/警察署長:仁内 建之/街の人々:山崎 哲也・勝田 治美・丸山 真奈美・渡辺 真砂子・新井 美由紀/カムパネルラの父:納谷 悟朗/先生・学者:金田 龍之介/灯台守:常田 富士夫
 宮沢賢治さんの有名な小説をますむらひろしさんが漫画化したものをさらにアニメ化した文部省特選作ですが,ますむらさんも認めている通り原作があまりにも難解であるのと,キャラクター設定およびデザインがますむらさんの原案からかなり変えられてしまっているため,ちょっと残念な作品になってしまったと思います.

33 アタゴオルは猫の森 ★★★
2006年 デジタル・フロンティア カラー 81 min
STAFF
監督:西久保 瑞穂
脚本:小林 弘利
原作:ますむら ひろし
エグゼクティブ・プロデューサー:三宅 澄二/植木 英則
プロデューサー:松村 傑/山国 秀幸
音楽監督:石井 竜也
音楽プロデューサー:安井 輝
オリジナルスコア:高橋 哲也
音響監督:鶴岡 陽太
CGディレクター:毛利 陽一
CGプロデューサー:豊崎 勇作
キャラクターデザイン原案:福島 敦子
色彩設計:遊佐 久美子
美術デザイン:黒田 聡
CAST
ヒデヨシ:山寺 宏一/ツキミ姫:平山 あや/テンプラ:内田 朝陽/綱弦:谷 啓/ヒデコ(輝彦宮):小桜 エツ子/MCタツヤ:石井 竜也(特別出演)/テマリ:谷山 浩子(特別出演)/長老:牟田 悌三(特別出演)/竜駒:佐野 史郎/ギルバルス:田辺 誠一/ピレア:夏木 マリ
 何とCGアニメ.実はわたくし以前 CG デザイナーのはしくれだったのですが, CG アニメは嫌いで,ほとんど観たことないです.というわけでこの作品もあまり期待しないで観たのですが,期待通りのちょっと残念な作品でした.タイトルは『アタゴオルは猫の森』と原作のシリーズからとられていますが,原作の外伝扱いの『ギルドマ』がモチーフとなっており,ストーリーの大筋は原作の『ギルドマ』と変わらないものの,舞台がアタゴオルの西方のギルドマ・ジャングルからアタゴオルに変えられており,それに伴って登場する人間キャラもタクマからテンプラとツキミ姫に変更されていたり,かなりの設定上の変更が目立っています.それは良いのですが,やはり CG 化は失敗で,原作の持つ雰囲気が再現されておらず,それに伴いヒデヨシを始めとするキャラクターの魅力も半減してしまっています.また,音楽を重視した作品作りをしているものの,これが正直言って全く期待外れでした.ヒロインの女王ピレアにせっかく夏木マリさんを起用していながら,挿入歌は他の人が歌っていたのも残念でした.

34 グスコーブドリの伝記 ★★★
2012年 ワーナー・ブラザース映画 カラー 108 min
STAFF
監督:杉井 ギサブロー
脚本:杉井 ギサブロー
原作:宮沢 賢治
キャラクター原案:ますむら ひろし
監修:天沢退二郎/中田 節也
企画:渡邉 桐子
プロデュース:清水 義裕/渡辺 繁
音楽:小松 亮太
主題歌:小田 和正 「生まれ来る子供たちのために」
撮影監督:佐藤 陽一郎
編集:古川 雅士
美術:馬郡 美保子
作画:江口 摩吏介/猿山 二郎
アニメーション監督:前田 康生
キャラクターデザイン・総作画監督・アニメーション演出:江口 摩吏介
CAST
グスコー・ブドリ:小栗 旬/グスコー・ネリ:忽那 汐里/コトリ(人さらいの男):佐々木 蔵之介/ブドリの母:草苅 民代/赤ひげ:林家 正蔵/てぐす工場主:内海 賢二/学校の先生:桑島 法子/赤ひげの奥さん:小宮 和枝/赤ひげの父:亀山 助清/水下の男(赤ひげの隣人):岩崎 征実/ナカタ:宮本 充/ペンナンネーム技師:キートン 山田/材木工場の工場長:星野 充昭/観測員:遊佐 浩二/世界裁判所の羊男:柳原 哲也(アメリカザリガニ)/グスコー・ナドリ:林 隆三/語り・クーボー博士:柄本 明
 『銀河鉄道の夜』(33)とほぼ同じスタッフによって作られた,ますむら版宮沢賢治シリーズ・アニメ第2弾.前作同様,キャラクター・デザインがますむらさんの原案からかなりかけ離れたものになっているのと,シナリオもストーリー後半のエピソードがかなり省略されてしまっており,特にクライマックスのひとつである妹ネリとの再会の場面が割愛されている等,ちょっと残念な作品になってしまっています.小田和正さんの歌う主題歌は良かったです.今回ますむらさん関連のアニメを製作年度順に3作拝見したのですが,いずれも原作の持つ魅力を再現されておらず,この方の作品はもしかしたらアニメ化に向かなかったのかもしれません.



41 指輪物語
The Lord of the Rings
★★★
1978年 アメリカ カラー 133 min
STAFF
監督:ラルフ・バクシ
脚本:クリス・コンクリング/ピーター・S・ビーグル
原作:J・R・R・トールキン
製作:ソウル・ゼインツ
音楽:レナード・ローゼンマン
撮影:ティモシー・ギャルファス
編集:ドナルド・W・エルンスト
CAST
フロド:クリストファー・ガード/ガンダルフ:ウィリアム・スクワイア―/サム:マイケル・スコールズ/アラゴルン:ジョン・ハート/メリー:サイモン・チャンドラー/ピピン:ドミニク・ガード/ピルポ:ノーマン・バード/ポロミア:マイケル・グレアム・コックス/レゴラス:アンソニー・ダニエルズ/ギムリ:デイヴィッド・バック/ゴラム:ピーター・ウッドソープ/サルマン:フレイザー・カー/セオデン:フィリップ・ストーン/蛇の舌グリマ:マイケル・ディーコン/エルロンド:アンドレ・モレル/宿屋の主人:アラン・ティルバーン/ガラドリエル:アネット・クロスビー/木の鬚:ジョン・ウェストブルック
 アニメにはまっていた大学生の頃観に行ったはずなのですが,内容まったく忘れていました.人間の演技を撮影したフィルムをアニメ化するロトスコープ技法に関しては,手塚治虫さんは好意的,宮崎駿さんは否定的な見解を述べておられるようですが,今回 DVD で鑑賞してみたところ,やはりそこはかとなく違和感は感じたものの,昨今の CG アニメよりはましだったような気がします.但し,作品そのものは133分という長尺を飽きずに観ることのできるものではなく,ストーリーに起伏が少なく,戦闘場面が多すぎることもあって,ちょっと退屈してしまいました.しかしながら,原作のもつ世界観をアニメで再現できたという点に関しては,やはり佳作といえるのではないかと思います.

42 ウォーターシップダウンのうさぎたち ★★★★★
1979年 イギリス カラー 88 min
STAFF
監督:マーティン・ローゼン
脚本:マーティン・ローゼン
原作:リチャード・アダムス
製作:マーティン・ローゼン
音楽:アンジェラ・モーレイ/マルコム・ウィリアムソン
主題歌:アート・ガーファンクル(井上 陽水)
アニメーション監督:トニー・ガイ
アニメーション監修:須田 正己
CAST
ヘイゼル:ジョン・ハート(古川 登志夫)/ファイバー:リチャード・ブライアーズ(杉山 佳寿子)/ビッグウィック:マイケル・グレアム・コックス(村松 康雄)/ホリー:ジョン・ベネット(はせ さん治)/チーフラビット:ラルフ・リチャードソン(雨森 雅司)/ブラックベリ:サイモン・カデル(千田 光男)/シルバー:テレンス・リグビー(塩沢 兼人)/ピプキン:ロイ・キニア(山本 圭子)/ダンデライオン:リチャード・オキャラハン(矢田 耕司)/カウスリップ:デンホルム・エリオット(国坂 伸)/キーハー:ゼロ・モステル(藤村 俊二)/将軍:ラルフ・リチャードソン(森山 周一郎)/ハイゼンスレイ:ハンナ・ゴードン(檀 ふみ)/黒ウサギ:ジョス・アクランド(永井 一郎)/クローバー:メアリー・マドックス(中野 聖子)
 大好きな映画です.単なるハッピーエンドで終わらない大人向けのアニメーションで,『死』というものを悲惨なものではなく運命的なものとして捉えたラストが秀逸だったと思います.

43 スノーマン
The Snowman
★★★★
1982年 イギリス カラー 26 min
STAFF
演出:ウルリッヒ・エデル
監修:ジミー・ムラカミ
原作:レイモンドブリッグス
製作:ジョン・コーツ
製作総指揮:イアン・ハーベイ
音楽:ハワード・ブレイク
CAST
ナレーション:デヴィッド・ボウイ(1984年)
 レイモンド・ブリッグスさん原作絵本のアニメ化なので登場人物の台詞は一切ありません.1982年に製作されその年のクリスマス・イブに初放映されましたが,1984年にデヴィッド・ボウイさんがナレーションを担当し出演もしているオープニングのバージョンが作られましたということで,ボウイさん目当てで DVDを購入して観たのですが,きわめて良質のアニメーション・ムービーでした.

44 アーサーとミニモイの不思議な国
Arthur et les Minimoys
★★★★
2006年 フランス カラー 103 min
STAFF
監督:リュック・ベッソン
脚本:リュック・ベッソン/セリーヌ・ガルシア
原案:セリーヌ・ガルシア
原作:リュック・ベッソン
製作:リュック・ベッソン/エマニュエル・ブレヴォ
音楽:エリック・セラ
撮影:ティエリー・アルボガスト
美術監督:パトリス・ガルシア/フィリップ・ルシエ
CG監督:ピエール・ブファン
CAST
【実写】アーサー:フレディ・ハイモア(神木 隆之介)/おばあちゃん:ミア・ファロウ(夏木 マリ)/アーサーの母:ぺニー・バルフォー(勝田 晶子)/アーサーの父:ダグ・ランド(咲野 俊介)/おじいちゃん:ロナルド・クロフォード(永井 一郎)
【アニメーション】セレニア:マドンナ(戸田 恵梨香)/ベタメッシュ:ジミー・ファロン(えなり かずき)マックス:スヌープ・ドッグ(トシ)/クーロマッサイ:アンソニー・アンダーソン(タカ)/イージーロー:アレン・ホイスト(タカ)//国王:ロバート・デ・ニーロ(富田 耕生)/ダルコス:ジェイソン・ベイトマン(乃村 健次)/マルタザール:デヴィッド・ボウイ(Gackt)
 実写と 3D アニメとで構成されたファンタジー3部作の1作目.ボウイさんがアニメ部分の声優として魔王マルタザール役を演じている他,マドンナがヒロインの王女セレニアを演じていますがお二人ともこの第1作のみの出演で,第2・3作ではマルタザール役をなんとルー・リードさんが演じています.私は CG の導入が映画をつまらなくしたと思っているので, CG アニメに関しては懐疑的なのですが,この作品は実写との合成が非常に効果的だったと思います.あと,日本語版の声優さんとして夏木マリさんが起用されていたのも良かったです.

45 アーサーと魔王マルタザールの逆襲
Arthur et la Vengeance de Maltazard
★★★★
2006年 フランス カラー 93 min
STAFF
監督:リュック・ベッソン
脚本:リュック・ベッソン/セリーヌ・ガルシア
原案:セリーヌ・ガルシア
原作:リュック・ベッソン
製作:リュック・ベッソン/エマニュエル・ブレヴォ
音楽:エリック・セラ
撮影:ティエリー・アルボガスト
編集:ピエール・ブファン
CAST
【実写】アーサー:フレディ・ハイモア(神木 隆之介)/デイジー(おばあちゃん):ミア・ファロー(夏木 マリ)/ローズ(ママ):ぺニー・バルフォー(勝田 晶子)/アルマン(パパ):ロバート・スタントン(咲野 俊介)/アーチボルト(おじいちゃん):ロナルド・クロフォード(永井 一郎)
【アニメーション】セレニア:セレーナ・ゴメス(弓場 沙織)/ベタメッシュ:ダグ・ランド(阪口 大助)/王:デヴィッド・ガスマン(富田 耕生)/マックス:スヌープ・ドッグ(伊丸岡 篤)/リプレイ:ファーギー(IMALU)/マルタザール:ルー・リード(Gackt)
 シリーズ第2作.実はこのシリーズ,前作だけデヴィッド・ボウイさんが声優やっているというので観てみたかっただけで,第2作以降は観る予定ではなかったのですが,何とこの作品からはボウイさんに替わってルー・リードさんがマルタザールの声を演じているということで興味津々, DVD 買って観てしまいました. CG と実写の合成による世界観は相変わらず素晴らしくいのですが,『次回に続く』的なエンディングには肩透かしをくらわされた感じでした.それで不評だったのか,次のシリーズ最終作は劇場公開が見送られてしまったようです.

46 アーサーとふたつの世界の決戦
Arthur et la quarre des deux mondes
★★★
2006年 フランス カラー 100 min
STAFF
監督:リュック・ベッソン
脚本:リュック・ベッソン/セリーヌ・ガルシア
原案:セリーヌ・ガルシア
原作:リュック・ベッソン
製作:リュック・ベッソン/エマニュエル・ブレヴォ
音楽:エリック・セラ
撮影:ティエリー・アルボガスト
編集:ピエール・ブファン
CAST
【実写】アーサー:フレディ・ハイモア(池田 恭祐)/デイジーおばあちゃん:ミア・ファロー(片貝 薫)/アーチボルトおじいちゃん:ロナルド・クロフォード(永井 一郎)
【アニメーション】セレニア:セレーナ・ゴメス(弓場 沙織)/ベタメッシュ:ジミー・ファロン(阪口 大助)/ダルコス:イギー・ポップ(乃村 健次)/マルタザール:ルー・リード(高木 渉)
 シリーズ最終作.日本では劇場未公開だったためか, DVD 収録に際して声優さんの多くが変更されています.今回は,物語後半の舞台が人間社会となるため, CG よりも実写の部分が多いのですが,かえって造り物っぽさが目立つ結果となっています.

47 スポンジ・ボブ/スクエアパンツ ザ・ムービー
The SpongeBob Squarepants Movie
★★★
2007年 アメリカ カラー 87 min
STAFF
監督:ステファン・ヒーレンバーグ
脚本:ステファン・ヒーレンバーグ/デレク・ドライモン/ティム・ヒル/ケント・オズボーン/アーロン・スプリンガー/ポール・デイビット
製作:ステファン・ヒーレンバーグ/ジュリア・ピスター/デレク・ドライモン/アルビー・ヘクト/ジーナ・フェイ
音楽:グレゴール・ナーホルス
撮影:イエジー・ジェリンスキ
CAST
スポンジ・ボブ:トム・ケニー(松野 太紀)/イカルド:ロジャー・パンパス(納谷 六朗)/パトリック・ビル・ファッガーバッケ(長嶝 高士)/カーニ:クランシー・ブラウン(奥田 啓人)/サンディ:キャロリン・ローレンス(松浦 チエ)/プランクトン:ミスター・ローレンス(チョー)/カレン:ジル・タリー(谷 育子)/パフ先生:メアリー・ジョー・キャトレット(谷 育子)/パール:ロリ・アラン(谷 育子)/ネプチューン王:ジェフリー・タンバー(銀河 万丈)/ミンディ:スカーレット・ヨハンソン(北西 純子)/殺し屋デニス:アレック・ボールドウィン(辻 親八)/サイクロプス:二―ル・ロス/本人役(実写):デヴィッド・ハッセルホフ(加藤 亮夫)
 実はこれ, Wikipedia の『デヴィッド・ボウイの出演作品』の欄に間違って掲載されていて,実際に出演しているのはボウイさんではなくデヴィッド・ハッセルホフさんなのですが,騙されて DVD を購入してしまいました.2000年頃から現在に至るまで放映が継続されている,アメリカでは最強の人気を誇るアニメ・シリーズの劇場公開作品第1弾だそーですが,「それほどのモノかしら?」というのが正直な感想です.決してつまらない作品だとは思いませんが.