Cult Movies



1 アンダルシアの犬
Un Chien Andalou
★★★
1929年 フランス モノクロ 21 min
STAFF
監督:ルイス・ブニュエル
脚本:ルイス・ブニュエル/サルバドール・ダリ
製作:ルイス・ブニュエル
撮影:アルベール・デュベルジャン
編集:ルイス・ブニュエル
CAST
ピエール・バチェフ/シモーヌ・マルイユ
 シュールレアリズムの傑作と評されるアヴァンギャルド・ムービー.ブニュエル監督によれば「映画の機能を否定した映画」とのことですが,確かに難解でした.しかしながら,実は先端恐怖症なもんでこゆのダメなんですが,予想していたほどグロくはありませんでした.サルヴァドール・ダリさんに関しては,個人的にアンディ・ウォーホルさんと並んで最も好きな芸術家だったので,この映画にも以前から関心があったものの,やはりコワくてなかなか観る気になれなかったのですが,制作から1世紀を経過してやっと初めて観ることができました.

2 フリークス
Freaks
★★★★
1937年 アメリカ モノクロ 64 min
STAFF
監督:トッド・ブラウニング
脚色:ウォリス・ゴールドベック/レオン・ゴードン
原作:トッド・ロビン
台詞:エドガー・アレン・ウルフ/アル・ボースバーグ
製作:トッド・ブラウニング
撮影:メリット・B・ガースタッド
編集:バシル・ランゲル
CAST
ウォーレス・フォード/リーラ・ハイアムス/オルガ・バクラノヴァ/ロスコ―・エイツ/ヘンリー・ヴィクター/ハリー・アールス/デイジー・アールス/ローズ・ディオン/デイジー&ヴァイオレット・ヒルトン/エドワード・ブロフィー/マット・マクヒュー/ピーター・ロビンソン/オルガ・ロデリック/ジョセフィーン・ジョセフ/クー・クー/エルヴァイラ・スノー/ジェニー・リー・スノー/シュリッツ/ジョニー・エック/フランシス・オコナー/プリンス・ランディアン/アンジェロ・ロシェット/エリザベス・グリーン
 元祖カルト・ムービー.『異端の者たち』総出演による,『心温まるヒューマン・ストーリー』という謳い文句は大ウソの実は残酷な復讐劇で,現在では放映はもちろん制作も不可能だと思われます.監督のトッド・ブラウニングさんはこの作品の世間に与えた衝撃と道義的責任を問われ映画界から干されてしまったという,掟破りの超問題作.

3 コレクター
The Collector
★★★★
1965年 イギリス・アメリカ カラー 119 min
STAFF
監督:ウィリアム・ワイラー
脚本:スタンリー・マン/ジョン・コーン/テリー・サザーン
原作:ジョン・ファウルズ
製作:ジョン・コーン/ジャド・キンバーグ
音楽:モーリス・ジャール
撮影:ロバート・サーティース/ロバート・クラスカー
編集:デヴィッド・ホーキンス/ロバート・スウィンク
CAST
テレンス・スタンプ/サマンサ・エッガー/モーリス・ダリモア/モナ・ウォッシュボーン
 マイ・フェヴァリット・カルト・ムービー.コレクターやいわゆるオタクにほこの主人公に感情移入できる方多いと思います.『孤独な男性の女性に対する倒錯した愛情を描いた作品』であるわけですが,視聴者の予想を見事に裏切るラストが秀逸で,単なる『男の愚かさ・女の狡さ』を描いた作品に終っていないところが良いです. TV 放映時には,ご本人も蝶のコレクターとして有名だった岸田森さんと,沢田研二さんが CV を務めていたヴァージョンがあるそうなんですが,どちらも観たことがないので一度観てみたいと思っています.

4 華氏451
Fahrenheit 451
★★★
1966年 イギリス カラー 112 min
STAFF
監督:フランソワ・トリュフォー
脚本:フランソワ・トリュフォー/ジャン・ルイ・リシャ―ル
原作:レイ・ブラッドベリ
製作:ルイス・M・アレン
音楽:バーナード・ハーマン
撮影:ニコラス・ローグ
編集:トム・ノーブル
CAST
オスカー・ウェルナー/ジュリー・クリスティ/シリル・キューザック/アントン・ディフリング/アレックス・スコット
 『SF嫌い』のフランソワ・トリュフォー監督によるSF映画.中学生の頃 TV の深夜映画劇場で観てそこはかとなく記憶に残っていた作品で,今回50年ぶりに DVD を購入して観ることができました.ストーリー等は全く覚えていませんでしたが,『サルバドール・ダリ画集』を始めとする多数の書物が焼却されるシーンはかなりショッキングな印象を受けていたらしく記憶に残っています.また,それと対比して静かなイメージの,複数の『ブックマン』たちがそれぞれの本の文章を暗唱するラスト・シーンもおぼろげながら覚えていました.今回観て感心したのは,活字禁止社会を描いた映画であるため,オープニング・タイトルやクレジットが一切表示されず,ナレーションによって説明されている点で,徹底した映画作りが見事でした.

5 欲望
Blowup
★★★
1967年 イギリス・イタリア・アメリカ カラー 111 min
STAFF
監督:ミケランジェロ・アントニオーニ
脚本:ミケランジェロ・アントニオーニ/トニーノ・グエッラ/エドワード・ボンド
原作:ミケランジェロ・アントニオーニ
制作:カルロ・ポンティ
製作総指揮:ピエール・ルーヴ
音楽:ハービー・ハンコック
撮影:カルロ・ディ・パルマ
編集:フランク・クラーク
CAST
ヴァネッサ・レッドグレイヴ/サラ・マイルズ/デヴィッド・ヘミングス/ジョン・キャッスル/ジェーン・バーキン/ジリアン・ヒルズ/ピーター・ボゥルズ/フェルシュカ/ザ・ヤードバーズ
 ストーリーがあってないようなシュールな内容はともかくとして,ツイン・リード時代のザ・ヤードバーズの演奏シーンにおけるギターを破壊するジェフ・ベックさんの演技で有名なカルト・ムービー.当然こちらが目的で観たわけですが,ラストのエアー・テニスのシーンはかなり印象的でした.1960年代のポップ・カルチャーを窺うことのできる貴重な作品だと思います.

6 モア
More
★★★★
1969年 西ドイツ・フランス カラー 117 min
STAFF
監督:バーベット・シュローダー
脚本:ポール・ジェゴフ/バーベット・シュローダー
制作:バーベット・シュローダー
音楽:ピンク・フロイド
撮影:ネストール・アルメンドロス
編集:デニス・デ・カサビアンカ/リタ・ローランド
CAST
ミムジー・ファーマー/クラウス・グリュンバーグ/ハインツ・エンゲルマン/ミシェル・シャンデルリ/ヘンリー・ウルフ/ルイズ・ウィンク
 中学生の頃観た『暗黒街のふたり』のアラン・ドロンさんの相手役が印象的だったミムジー・ファーマーさんが主演,ピンク・フロイドが音楽を担当しているということで,長い間観たい観たいと思っていながら実際に観ることはできたのは DVD を集め始めた21世紀に入ってからだったという映画の1本.また,この時代のドラッグ・カルチャーをモチーフにした名作でもあるのですが,既に依存症発症と回復を経験して現在ではアルコール,ニコチンを含む全てのドラッグと無縁になった身としては観るのが遅すぎたような感じがしています.依存症のまっただ中にあってこの作品を観てたら,もっと共感できて評価も高かったかもしれません.但し,自由を求めて自由を失う依存症という病気の本質を捕らえた佳作だと思います.

7 砂丘
Zabriskie Point
★★★
1970年 アメリカ カラー 112 min
STAFF
監督:ミケランジェロ・アントニオーニ
脚本:サム・シェパード/フレッド・ガードナー/トニーノ・グエッラ
制作:カルロ・ポンティ
音楽:ピンク・フロイド/ジェリー・ガルシア
撮影:アルフィーオ・コンティーニ
CAST
マーク・フレチェット/ダリア・ハルプリン/ロッド・テイラー/ポール・フィックス/G・D・スプラドリン/ビル・ギャラウェイ/キャスリーン・クリーバー
 『欲望』(5)でロンドンのポップ・カルチャーを描いたアントニオーニ監督が,今回はアメリカに舞台を移して当時のヒッピー・カルチャーを描いた不条理映画.『モア』(8)同様ピンク・フロイドが音楽を担当しており,長い間観たいと思っていた映画でしたが,『モア』と同時期に DVD を購入して観ることができました.この3作品が制作・公開された当時はまだこどもだったのでリアルタイムで経験することは不可能だったのですが,あと10年早く生まれていたらこの時代を生で体験できたのにね.ちょっと残念ですが,もっと面白かった1970年代を10代で体験できたのでいいです.

8 殴り込みライダー部隊
The Losers
★★★★
1970年 アメリカ カラー 95 min
STAFF
監督:ジャック・スターレット
脚本:アラン・ケイルー
制作:ジョー・ソロモン
音楽:ステュー・フィリップス
主題歌:クローバー・アン・コートネー
撮影:ノノング・ラスカ
編集:ジェームズ・ムーア/リチャード・ブロックウェイ
CAST
ウィリアム・スミス/バーニー・ハミルトン/アダム・ローク/ダニエル・ケンプ/ヒューストン・サベッジ/ジーン・コーネリアス/ポール・コスロ/ジョン・ガーウッド/アナ・コリタ/リリアン・マーガレッジョ/ジャック・スターレット
 中学1年の夏休み,友達の家にお泊りに行った時に浜松の映画館で観ました.本当は『イージー☆ライダー』を観に行きたかったのですがやっていなくて,代わりに観た映画でしたが,予想以上に面白かったです. DVD を集め始めてレンタル盤中古 DVD を入手,50年ぶりに観たのですが,ストーリーはほとんど覚えていませんでした.また,後に観たお気に入りの映画『悪魔の追跡』の監督さんの作品だった事, TV シリーズ『刑事スタスキー&ハッチ』のドビー主任役のバーニー・ハミルトンさんが出演していた事は,後になって知りました.



9 激突!
DUEL
★★★★★
1971年 アメリカ カラー 90 min
STAFF
監督:スティーヴン・スピルバーグ
脚本:リチャード・マシスン
原作:リチャード・マシスン
制作:ジョージ・エクスタイン
音楽:ビリー・ゴールデンバーグ
撮影:ジャック・A・マータ
編集:フランク・モリス
CAST
デニス・ウィーバー/ジャクリーン・スコット/エディ・ファイアストーン/ルー・フリッゼル/ユージン・ディナルスキー/ルシール・ベンソン/ティム・ハーバート/チャールズ・シール/シャーリー・オハラ/アレクサンダー・ロックウッド/エイミー・ダグラス/ディック・ウィッティントン/キャリー・ロフティン
 スピルバーグ監督のテレビ・シネマ.実は昔,ヒットした作品に対してあまり関心がなくて,この監督の『ジョーズ』も『未知との遭遇』も未だにまともに観たことがなかったのですが,この作品はわりと早い時期にテレビで観ていて,その迫力に圧倒されておりました.最後まで姿を見せないトラックの運転手がとにかく不気味で,主人公に迫りくる恐怖が見事に表現されておりました.大事に飼っていたヘビさんたちのラックををメチャクチャにされてしまうおばさんが可愛そうですが,動物が殺されるシーンがなかったのでホッとしました.

10 最後の晩餐
The Legend of HELL HOUSE
★★★
1973年 フランス・イタリア カラー 130 min
STAFF
監督:マルコ・フェレーリ
脚本:マルコ・フェレーリ/ラファエル・アスコナ
製作:ヴァンサン・マル
音楽:フィリップ・サルド
撮影:マリオ・ヴルピアーニ
編集:クローディーヌ・メルラン
CAST
マルチェロ・マストロヤンニ/ウーゴ・トニャッツィ/ミシェル・ピッコリ/フィリップ・ノワレ/アンドレア・フェレオル
 人生に絶望を感じた4人の美食家たちが,飽食・乱交を繰り返して行う『緩慢な自殺』を描いたブラック・コメディじみた異色作で,フランス・イタリア映画界の4人の名優が本人名で怪演しています.マルキ・ド・サド原作でパゾリーニ監督によって映画化された『ソドム120日』のパロディのような内容ですが,監督のマルコ・フェレーリさんはパゾリーニ監督作品『豚小屋』に俳優として出演していた方らしいです.カルト・ムービーとして高く評価されており,それなりに面白く観ることができたのですが,排泄・嘔吐・汚物の散乱といったシーンにはちょっとそういう趣味はないので,作品の評価はこのようになります.ネタばれになりますが,4人の男性が死んだ後アンドレア・フェレオルさんだけ生き残るラスト・シーンにはやはり女性性の強靭さをテーマに作品を撮り続けたというフェレーリ監督らしさを感じました.個人的には豊満な女性に魅力を感じるので,この女優さん気になって調べたところ,アラン・ドロンさんの『鷹』に出演されていました.

11 続・激突! カージャック
the sugarland express
★★★★
1974年 アメリカ カラー 110 min
STAFF
監督:スティーヴン・スピルバーグ
脚本:ハル―・バーウッド/マシュー・ロビンス
原案:スティーヴン・スピルバーグ/ハル―・バーウッド/マシュー・ロビンス
制作:デイヴィッド・ブラウン/リチャード・D・ザナック
音楽:ジョン・ウィリアムズ
撮影:ヴィルモス・スィグモント
編集:エドワード・M・アブロムス/ヴァーナ・フィールズ
CAST
ゴールディ・ホーン/ウィリアム・アザートン/ベン・ジョンソン/マイケル・サックス/グレゴリー・ウォルコット/スティーヴ・カナリー/ルイーズ・ザラム/ハリソン・ザナック/A・L・キャンプ/ジェシー・リー・フルトン/フランク・ステッガル
 テレビ・ムービー『激突』(9)のスピルバーグ監督が初めて手がけた劇場公開映画で,このような日本語タイトルが付けられているので誤解を招くのですが,決して続編ではなく,カー・アクションが見どころとなっている点を除けばストーリー的にも全く関連性のない,実話をもとにした作品です.この映画でゴールディ・ホーンさんという女優さんに初めてお目にかかったのですが,それ以前に歌手としてアルバム CD を購入して愛聴しておりました.

12 ファントム・オブ・パラダイス
Phantom of the Paradise
★★★★
1974年 アメリカ カラー 92 min
STAFF
監督:ブライアン・デ・パルマ
脚本:ブライアン・デ・パルマ
製作:エドワード・R・プレスマン
製作総指揮:グスタフ・M・バーン
音楽:ポール・ウィリアムズ/ジョージ・アリソン・ティプトン
撮影:ラリー・バイザー
編集:ポール・ハーシュ
CAST
ポール・ウィリアムズ/ウィリアム・フィンレイ/ジェシカ・ハーパー/ジョージ・メモリ/ゲリット・グレアム/ジェフリー・カマナー/アーチ―・ハーン/ピーター・エルブリング
 『オペラ座の怪人』,『ファウスト』等の古典作品を元ネタにしたロック・ミュージカル.公開時は見逃していて,『ロッキー・ホラー・ショー』(16),『ヘアー』(22)同様,東京在住時に観ました.『ロッキー・ホラー・ショー』と共にロック・ミュージカル,カルト・ムービーの代表的古典作品とされていますが,1970年代にカーペンターズやスリー・ドッグ・ナイトのコンポーザーとして名前だけはよく知っていたポール・ウィリアムさんが主演,音楽を担当しており,初めてこの映画でそのお姿を拝見することができました.ちなみに,この映画でポール・ウィリアムさんが演じている『スワン』というキャラクターですが,後に『ルパン三世』映画版第一作のキャラクター『マモー』のモデルだったらしいです.ついでに劇中に出てくるバンド『ジューシー・フルーツ』も後に日本で同名のバンドが出現しました.

13 ガルシアの首
Bring Me the Head of Alfredo Garcia
★★★★
1974年 アメリカ カラー 112 min
STAFF
監督:サム・ペキンパー
脚本:サム・ペキンパー/ゴードン・ドーソン
原案:フランク・コワルスキー/サム・ペキンパー
製作:マーティン・バウム
製作総指揮:ヘルムート・ダンティン
音楽:ジェリー・フィールディング
撮影:アレックス・フィリップ・Jr.
編集:デニス・ドーラン/セルジオ・オルティガ/ロッブ・ロバーツ
CAST
ウォーレン・オーツ/イセラ・ヴェガ/ロバート・ウェッバー/ギグ・ヤング/ヘルムート・ダンタイン/エミリオ・フェルナンデス/クリス・クリストファーソン
 ペキンパー監督が親友だったウォーレン・オーツさんを主演に迎えて撮ったお得意のヴァイオレンス・ムービーですが,本国アメリカでは公開当時不評だったにも関わらず,日本ではやたらと評判の高かった作品で,この頃雑誌『ロード・ショー』を毎月購読していたのですが,その誌上でも評論家,制作者,監督,俳優の方々がべた褒めしていたような記憶があります.後にアメリカでも高評価を得るようになり,日本では現在でも知る人ぞ知る傑作カルト・ムービーの評価を受けている作品です.で,わりと早いうちに TV で視聴していて,今回 DVD を入手して再度観てみたのですが,確かにストーリーも面白くよく出来た作品だとは思いますが,最高傑作と呼べるほどのものであるのかは,この監督の他作品を全部観たわけではないので,保留させていただきます.

14 未来惑星ザルドス
ZARDOZ
★★★
1974年 イギリス・アイルランド・アメリカ カラー 106 min
STAFF
監督:ジョン・プアマン
脚本:ジョン・プアマン
製作:ジョン・プアマン
音楽:デイヴィッド・マンロウ
撮影:ジェフリー・アンスワース
編集:ジョン・メリット
CAST
ショーン・コネリー/シャーロット・ランプリング/セーラ・ケステルマン/ジョン・アルダートン/サリー・アン・ニュートン/ボスコ・ホーガン/ナイオール・バギー/ベアブル・ダウリング/クリストファー・カソン/ジョン・プアマン/デイジー・プアマン/カトリーヌ・プアマン/テルシェ・プアマン/レジナルド・ジャーマン(声)/デヴィッド・デ・キーサー(声)
 中学2年の夏休み,新宿の映画館でアンディ・ウォーホルさんの『悪魔のはらわた』を観た後,別の映画館ですぐに観ました.ロードショーのハシゴをしたのは,この時が唯一の体験です.この頃仲の良かったショーン・コネリーの大ファンの友達に勧められて観てみたのですが,ストーリーはほとんど覚えていなくて,今回 DVD を入手して50年ぶりに2度目の視聴をしてみたところ,そのあまりにシュールで難解な内容に唖然とさせられました.しかしながら,そこはかとなく感じられる『不老不死の否定』みたいなテーマは後の松本零士さんの『銀河鉄道999』に繋がっていると思います.

15 カッコーの巣の上で
One Flew Over the Cuckoo's Nest
★★★★
1975年 アメリカ カラー 133 min
STAFF
監督:ミロス・フォアマン
脚本:ローレンス・ホーベン
原作:ケン・キージー
製作:ソウル・ゼインツ/マイケル・ダグラス
音楽:ジャック・ニッチェ
撮影:ハスケル・ウェクスラー/ビル・バトラー(ノンクレジット)
編集:シェルドン・カーン/リンジー・クリングマン/リチャード・チュウ
CAST
ジャック・ニコルソン/ルイーズ・フレッチャー/マイケル・ベリーマン/ウィリアム・レッドフィールド/ブラッド・デゥーリフ/クリストファー・ロイド/ダニー・デヴィート/ヴィンセント・スキャベリ/スキャットマン・クローザース/シドニー・ラシック/ウィル・サンプソン/マーヤ・スモール
 精神病院閉鎖病棟が舞台というカルト的な要素にあふれた作品でありながら,この年のアカデミー賞主要5部門を受賞してしまったヒット作にしてアメリカン・ニュー・シネマの代表作.はずかしながら精神科閉鎖病棟入院体験者としては,こんな管理や規制が緩やかな病院など存在しないように思えるのですが,そこは所詮フィクションの世界ですから.主人公がロボトミー手術を施されてしまうラストに至ってはいささか荒唐無稽な感じがしてしまうのですが,むしろ,劇中で語られている「刑務所には刑期が存在するが,精神病院にはそんなものはない」という事実に,現実社会の精神病院における措置入院・医療保護入院といった強制入院制度の本当の恐ろしさが感じられます.これってホラーですよね?

16 ロッキー・ホラー・ショー
The Rocky Horror Picture Show
★★★★★
1975年 イギリス/アメリカ カラー 99 min
STAFF
監督:ジム・シャーマン
脚本:ジム・シャーマン/リチャード・オブライエン
製作:マイケル・ホワイト
製作総指揮:ルー・アドラー
音楽:リチャード・ハートリー
撮影:ピーター・シュシツキー
編集:グレイム・クリフォード
CAST
ティム・カリー/スーザン・サランドン/バリー・ボストウィック/リチャード・オブライエン/パトリシア・クリン/ネル・キャンベル/ジョナサン・アダムス/ピーター・ハインウッド/ミートローフ/チャールズ・グレイ
 キング・オブ・カルト・ムービー.音楽界的には GLAM ROCK 終焉期で ROCK MUSIC 転換期の1975年に公開され,自分史的には高校に入学した時期でとても関心があったのですが,当時住んでいた静岡では確か公開されず,大学に入って東京に移ってからすぐに観に行きました.以後『時計仕掛けのオレンジ』と並ぶマイ・フェヴァリット・ムービーで, VHS, LD-BOX, DVD,そしてもちろんサウンドトラック CD の全てを入手して繰り返し何度も視聴しています.ちなみに, ROCKY HORROR というのは作中に出てくる人造人間の名称で ROCK とも HORROR とも関係ないのですが,この他にも大好きなケーキを連想させる Dr. Frank Furter や異性装者を表す Transvestite 星人等,様々なネーミングのセンスが嬉しかったのです.この頃のスーザン・サランドンさんは可憐でしたが,個人的にはパトリシア・クインさん,ネル・キャンベルさんのお二人の方が印象に残りました.そしてやはりティム・カリーさん,リチャード・オブライエンさんのキャラクター設定は強烈でした.



17 トミー
Tommy
★★★★★
1975年 イギリス/アメリカ カラー 111 min
STAFF
監督:ケン・ラッセル
脚本:ケン・ラッセル/ピート・タウンゼント
製作:ケン・ラッセル/ロバート・スティグウッド
音楽:ザ・フー
撮影:ディック・ブッシュ/ロニー・テイラー
編集:スチュアート・ベアード
CAST
オリヴァー・リード/アン=マーグレット/ロジャー・ダルトリー/エルトン・ジョン/エリック・クラプトン/ジョン・エントウィッスル/キース・ムーン/ポール・ニコラス/ジャック・ニコルソン/ロバート・パウエル/ピート・タウンゼンド/ティナ・ターナー
 やはり高校に入学した年に公開された ROCK OPERA の傑作映画で,こちらは静岡市でもロードショー公開されたので,当時同じ下宿にいた先輩と一緒に観に行きました.今回 DVD を入手して50年ぶりに観たわけですが, THE WHO のアルバムは愛聴盤なので,当然ストーリーもよく覚えているのも関わらず,それぞれのシーンの映像はほとんど忘れていました.当初は当然 The Who, Elton John, Eric Clapton, Tina Turner といったミュージシャンの方々目当てに観に行ったわけですが,やはりアン・マーグレットさん,オリバー・リードさん,ジャック・ニコルソンさんといった名優の方々の好演あっての作品だったと思います.以外だったのはロジャー・ダルトリ―さんが三重苦の主人公という難しい役柄をわりと上手に演じていたことでした.

18 ヒッチハイク
Autostop Rosso Sangue
★★★
1977年 イタリア カラー 104 min
STAFF
監督:パスクァーレ・フェスタ・カンパニーレ
脚本:パスクァーレ・フェスタ・カンパニーレ/オッタヴィオ・イェンマ/アルド・クルード
音楽:エンニオ・モリコーネ
撮影:フランコ・ディ・ジャコモ/ジュゼッペ・ルゾリーニ
編集:アントニオ・シチリアーノ
CAST
フランコ・ネロ/コリンヌ・クレリー/デヴィッド・ヘス/ジョシュア・シンクレア/カルロ・ブリ
 実はこれ,他の作品を購入した際におまけについてきた DVD で,本当に偶然観ることのできた数少ない映画です.フランコ・ネロさんとコリンヌ・クレリーさん演じる倦怠期の夫婦が災難に遇うストーリーですが,イタリア映画らしい過激な殺戮シーンと,撮影中にスタントマンが事故死したというカー・アクション,そして何よりも視聴者の予想を完全に裏切る絶望的に救いのないラストが絶妙でした.でも後味が悪いのでこういう評価になります.ちなみに共演者のジョシュア・シンクレアさんは翌年デヴィッド・ボウイさん主演『ジャスト・ア・ジゴロ』の脚本・制作を手がけ,後に俳優を辞めてお医者さんになったという多才な方だそ~です.

19 1941
1941
★★★
1979年 アメリカ カラー 118 min
STAFF
監督:スティーヴン・スピルバーグ
脚本:ロバート・ゼメキス/ボブ・ゲイル/ジョン・ミリアス
原案:ロバート・ゼメキス/ボブ・ゲイル
製作:バズ・フェイトシャンズ
製作総指揮:ジョン・ミリアス
音楽:ジョン・ウィリアムズ
撮影:ウィリアム・A・フレイカー
編集:マイケル・カーン
CAST
ダン・エイクロイド/ネッド・ビーティ/ジョン・ベルーシ/ロレイン・ゲイリー/マーレイ・ハミルトン/クリストファー・リー/ティム・マシスン/トシロー・ミフネ/ウォーレン・オーツ/ロバート・スタック/トリート・ウィリアムズ/ナンシー・アレン/ルシール・ベンソン/ジョーダン・ブライアン/ジョン・キャシディ/エリシャ・クック/エディ・ディーゼン/ボビー・ディ・シッコ/ダイアン・ケイ/ペリー・ラング/パティ・ルポーン/J・パトリック・マクナマラ/フランク・マクレー/スティーヴン・モンド/スリム・ピケンズ/ウェンディ・ジョー・スパーハー/ライオネル・スタンダー/ダブ・テイラー/イグナチオ・ウルフィントン/クリスチャン・ジカ/ロニー・マクミラン/ジョセフ・P・フラエティ/デイビット・ランダー/マイケル・マッキーン/スーザン・マックリニー/サム・フラー/ジョン・ランディス/リチャード・ミラー/アキオ・ミタムラ/ミッキー・ローク/ドノヴァン・スコット/ヒロシ・シミズ/ジェームズ・カーン(ノンクレジット)/シドニー・ラシック(ノンクレジット)
 スピルバーグさんが『ジョーズ』,『未知との遭遇』のヒット作に続いて監督したコメディ映画ですが興行的に失敗してしまったため,以後コメディ映画の監督は自ら行わず制作という立場に徹するようになったらしいですが,それって正解だったと思います.封切時に東京の映画館で観たのですが,冒頭の『ジョーズ』のパロディとラストの家の崩壊シーンくらいしか記憶に残っておらず,今回 DVD を入手して45年ぶりに観た感想としても,確かに特撮場面は凄いのですが肝心のギャグがほとんど不発で,この人コメディ映画には向いていないような気がしました.『スター・ウォーズ』オビワン・ケノビ役のオファーを断ってしまった『世界の』三船敏郎さんはじめオールスターキャストによる『最もお金をかけたコメディ映画』との事ですが,それって無駄遣いでは? 今回ジョン・ベルーシさんが給油のため着陸したガス・ステーションが,『激突!』(9)でも使用されたものだったのを確認できたのが唯一の収穫でした.

20 ウォリアーズ
The Worriors
★★★
1979年 アメリカ カラー 93 min
STAFF
監督:ウォルター・ヒル
脚本:デヴィッド・シェイバー/ウォルター・ヒル
原作:ソル・ユーリック
製作:ローレンス・ゴードン
製作総指揮:フランク・マーシャル
音楽:バリー・デ・ヴォーソン
撮影:アンドリュー・ラズロ
編集:フリーマン・ディヴィス・Jr./デヴィッド・ホールデン/スーザン・E・モース
CAST
マイケル・ベック/ジェームズ・レマー/ドーシー・ライト/ブライアン・タイラー/デヴィッド・ハリス/トム・マッキターリック/マルセリーノ・サンチェス/テリー・マイコス/デボラ・ヴァン・フォルケンバーグ/ロジャー・ヒル/デヴィッド・パトリック・ケリー/リン・シグペン/ジニー・オルティス/マーセデス・ルール/ジョン・スナイダー/デニス・グレゴリー/エドワード・ソワー/ポール・グレコ/ジェリーヒューイット/スティーヴ・ジェームス/ビル・アナグノス/ケイト・クルーグマン/コンラッド・シーハン/クレイグ・R・バクスリー/アーウィン・キーズ/ソニー・ランダム/パメラ・ポワチエ/トーマス・G・ウェイツ(ノンクレジット)
 現実ではありえないほとんどマンガのようなバカバカしいお話なのですが,何故か引き込まれるヘンな魅力を持ったまさにカルト・ムービーで,アメリカではこの映画のヒットがきっかけでたくさんの無名俳優さんたちがスターへの道を掴んでおり,翌年マイケル・ベックさんはオリヴィア・ニュートン=ジョンさんの『ザナドゥ』(21),ジェームズ・レマーさんはアル・パチーノさんの『クルージング』に共演しています.入手した DVD は字幕版だったので,富川激夫さん,伊武雅刀さん,樋浦勉さん等の吹替版を観たいのですが,入手不可能みたいです.

21 ザナドゥ
Xanadu
★★★
1979年 アメリカ カラー 96 min
STAFF
監督:ロバート・グリーンウェルド
脚本:リチャード・クリスチャン・ダナス/マーク・リード・ルベル
製作:ローレンス・ゴードン/ジョエル・シルバー
製作総指揮:リー・クレイマー
音楽:ジョン・ファーラー/ジェフ・リン/バリー・デ・ヴォーゾン
撮影:ヴィクター・J・ケンバー
編集:デニス・ヴァークラー
CAST
オリヴィア・ニュートン=ジョン/シーン・ケリー/マイケル・ベック/ジェームズ・スローヤン/ディミトラ・アーリス/キャティー・ハンリー/フレッド・マッカラン
 大学在学中に吉祥寺の映画館に2度観に行ったにも関わらず,内容を前々覚えていないという映画です.というのは,2回ともビール飲みながら観ていて,すぐに寝てしまったという恥ずかしい理由によるのです.オリヴィアさんの大ファンではありましたが,映画に関してはミュージカルが苦手ということもあってほとんど観ていません.さてこの作品ですが,映画自体は大コケしたもののサウンドトラックは世界中で大ヒットを記録したという珍しい作品です.今回 DVD を購入して45年ぶりに初めてまともに全編を楽しく観ることができました.オリヴィアさんがミューズに扮するファンタジック・ミュージカルでよく出来たラブ・ロマンスですが, 1本の映画にいろんな要素を詰め込み過ぎたきらいがあって,散漫な印象を受ける作品です.あと特撮・アニメーション部分に関しては,やはり日本のものと比較して見劣りがしました.

22 ヘアー
Hair
★★★★
1979年 アメリカ カラー 121 min
STAFF
監督:ミロス・フォアマン
脚本:マイケル・ウェラー
原作:ジェローム・ラグニ/ジェームズ・ラドー
製作:マイケル・バトラー/レスター・バースキー
音楽:ガルト・マクダーモット
撮影:ミロスラフ・オンドリチェク
編集:アラン・ハイム/スタンリー・カーノウ
CAST
ジョン・サベージ/トリート・ウィリアムズ/ビヴァリー・ダンジェロ/アニー・ゴールデン/ドーシー・ライト/ドン・ダカス/ネル・カーター/シェリル・バーンズ/リチャード・ブライト/エレン・フォーリー/シャーロット・レエ/ローリー・ビーチマン/ニコラス・レイ/マイケル・ジェッター
 アカデミー賞5部門受賞作『カッコーの巣の上で』(15)のミロス・フォアマン監督によるロック・ミュージカル・ムービー.この映画も大学在学中,公開時に観に行っており,今回 DVD で45年ぶりに懐かしく観ることができました.こちらは全体のストーリーならびに『アクエリアス』,『ヘアー』,『レット・ザ・サンシャイン・イン』等のいくつかの印象的なシーンは覚えていたものの,やはり細かい部分はほとんど記憶から抜け落ちていました.ベトナム戦争が行われていた1960年代,ヒッピー・ムーブメント真只中 LOVE & PEACE の時代を描いた伝説のロック・ミュージカルの映画化ですが,ちょっと時期を外してしまった感は否めません.

23 トワイライト・ゾーン 超次元の体験
The Twilight Zone : The Movie
★★★★
1983年 アメリカ カラー 101 min
STAFF
監督:ジョン・ランディス/スティーヴン・スピルバーグ/ジョー・ダンテ/ジョージ・ミラー
脚本:ジョン・ランディス/ジョージ・クレイトン・ジョンソン/リチャード・マシスン/メリッサ・マシスン
製作:スティーヴン・スピルバーグ/ジョン・ランディス
製作総指揮:フランク・マーシャル
音楽:ジェリー・ゴールドスミス
撮影:スティーブン・ラーナー/アレン・ダヴィオー/ジョン・ホラ
編集:マルコム・キャンベル/マイケル・カーン/ティナ・ハーシュ/ハワード・スミス
CAST
ダン・エイクロイド/アルバート・ブルックス/ヴィック・モロー/ダグ・マグラス/チャールズ・ハラハン/スキャットマン・クローザース/ビル・クイン/マーティン・ガーナ―/セルマ・ダイアモンド/ヘレン・ショウ/キャスリーン・クインラン/ジェレミー・ライト/ウィリアム・シャラート/パトリシア・バリー/ケヴィン・マッカーシー/ナンシー・カートライト/ディック・ミラー/ジョン・リスゴー/アビ―・レーン/ドナ・ディクソン/ジョン・デニス・ジョンストン/クリスティナ・リグラ/チャールズ・ナップ/バージェス・メレディス(ナレーター)
 こちらは4人の監督さんがそれぞれ手がけた4篇からなるオムニバス・ムービー.撮影中の事故による亡くなったヴィック・モローさんの遺作となった第1話をはじめ,珠玉のエピソードが進みますが,個人的には第3話が最も印象に残りました.やはりこどもって怖いです.

24 SF エイリアン天国
Spaceship
★★★
1983年 アメリカ カラー 88 min
STAFF
監督:ブルース・キンメル
脚本:ブルース・キンメル
製作:マーク・ハガード
製作総指揮:マイケル・S・ランディス/アルバート・スチュワート
音楽:デヴィッド・スピア
撮影:ダニー・ラヴィル
編集:デヴィッド・ブラングステッド
CAST
シンディ・ウィリアムズ/レスリー・ニールセン/グレット・グレアム/パトリック・マクニー/ブルース・キンメル/ロン・クロウスキー/ポール・ブリネガ―/ブロデリック・クロフォード(声)
 別名『レスリー・ニールセンの裸の宇宙銃を持つ男(The Creature Wasn't Nice Naked Space)』.日本では劇場未公開.有名俳優5人による宇宙船ごっこ.バカバカしいけど面白いです.昔なんとなく購入した VHS ですが, DVD は流石にリリースされていないようです.



25 ゴーストバスターズ
Ghostrusters
★★★
1984年 アメリカ カラー 105 min
STAFF
監督:アイヴァン・ライトマン
脚本:ダン・エイクロイド/ハロルド・ライミス
製作:アイヴァン・ライトマン
製作総指揮:バーニー・ブリルスタイン
音楽:エルマー・バーンステイン
撮影:ラズロ・コヴァックス
編集:シェルドン・カーン
CAST
ビル・マーレイ/ダン・エイクロイド/シガニー・ウィーバー/ハロルド・ライミス/リック・モラニス/アニー・ポッツ/アーニー・ハドソン/ウィリアム・アザートン/デヴィッド・マーキュリーズ/トム・マクダーモット/ノーマン・マトロック/マイケル・エンサイン/スティ―ヴン・タッシュ/ジェニファー・ラニヨン/ジョン・ロスマン/アリス・ドラモンド/レジナルド・ヴェルジョンソン/ローダ・ジャミニャーニ/ジーン・カセム/ラリー・キング/スラピトザ・ジャパン/バディ・エドワーズ(声)
 実はこの作品,コメディ,アクション,ホラーを融合させた映画として大ヒットを記録した当時は全く関心が持てなくて観ていませんでした.後に続編の方をロードショーで観る機会に恵まれたのですが,内容はほとんど覚えていません.それからかなり後になって,この1作目の VHS を観たのですが,やはりあまり印象に残っていません.それからまたかなり月日が流れて久しぶりに鑑賞したのですが,未だに何故そんなにヒットしたのかわかりません.

26 悪魔の毒々モンスター
The Toxic Avenger
★★★
1984年 アメリカ カラー 92 min
STAFF
監督:ロイド・カウフマン/マイケル・ハーツ
脚本:ジョー・リッター/マイケル・ハーツ
製作:ロイド・カウフマン/マイケル・ハーツ
音楽:マーク・カッツ
撮影:ジェームズ・ロンドン/ロイド・カウフマン
編集:リチャード・W・へインズ
特殊メイク:ジェニファー・アスピナル
CAST
ミッチェル・コーエン/アンドリー・アマンダ/マーク・トーグル/ジェニファー・バプティスト/シンディ・マニオン/ゲイリー・シュナイダー
 むか~し,オークションサイト黎明期に個人のサイトで『大馬鹿者映画』という謳い文句で出品されていた VHS ビデオを面白がって買った作品で,この度 DVD も入手してしまいました.ギャグ満載のコメディ・ホラーで,わりとこういうバカバカしいのスキなんですが,殺されてしまうイヌが可愛そうなのでこういう評価が下がってしまいました.動物が死ぬのって観たくないです.但し,この映画では子どもや動物の死体がネガ映像になるのが救いです.

27 悪魔の毒々ハイスクール
The Toxic Avenger
★★★
1986年 アメリカ カラー 92 min
STAFF
監督:リチャード・W・ヘインズ/サミュエル・ウェイル
脚本:リチャード・W・ヘインズ/マーク・ルドニツキー/ロイド・カウフマン/スチュアート・ストラディン
原案:リチャード・W・ヘインズ
製作ロイド・カウフマン/マイケル・ハーツ
製作総指揮:ジェームズ・トリードウェル:
音楽:マイケル・ラタンジィ
撮影:マイケル・マイヤーズ
編集:リチャード・W・へインズ
特殊効果:スコット・コールター/ブライアン・クイン
CAST
ジャネリー・ブラディ/ギルバート・ブレントン/ロバート・プリチャード/R・J・ライアン/ジェームズ・ニュートン/ヴァーノン
 トロマのおバカさんムービー第2弾.上記オークションサイトで前作の『毒々モンスター』(26)と一緒に VHS を購入.最近このページを作るため久~しぶりに観ましたが,やはりバカバカしいです.前作と比較してヴァイオレンス・シーン等ますます過激になってはいますが,その分ストーリー性が失われており,結局何が何だかわからない結末になだれ込んでいく感じです.こちらも DVD は一応探してみたものの,あまりにも高価かったので未入手です.

28 リトル・ショップ・オブ・ホラーズ
The Little Shop of Horrors
★★★★
1986年 アメリカ カラー 94 min
STAFF
監督:フランク・オズ
脚本:ハワード・アッシュマン
製作:デヴィッド・ゲフィン/ウィリアム・S・ギルモア
音楽:マイルズ・グッドマン
撮影:ロバート・ペインター
編集:ジョン・シンプソン
CAST
リック・モラニス/エレン・グリーン/ヴィンセント・ガーディニア/スティーヴ・マーティン/リーヴァイ・スタップス/ジェームス・ベルーシ/ジョン・キャンディ/ビル・マーレイ/クリストファー・ゲスト/ミリアム・マーゴリーズ/
 この辺の作品は1990年代に入ってから現在ではなくなってしまった某オークション・サイトで VHS を購入したものが多く,今回久しぶりに鑑賞してこのページに UP しております.この作品はそんな中の1本ですが,わりとお気に入りの作品で,エレン・グリーンさんがかわいいです.調べたところ,1960年の同名ホラー映画が1982年にミュージカル化されたものを更に映画化したものらしいです.ストーリーのラストは一応ハッピーエンドのようですが,実はこの主人公2件の殺人を犯しているわけで,「これでいいのか?」という疑問が残ります.

29 ホンキートンク天国
Baja OKLAHOMA
★★★
1988年 アメリカ カラー 97 min
STAFF
監督:ボビー・ロス
脚本:ボビー・ロス
製作:マリケー・パウエル
製作総指揮:ハント・ローリー
音楽:ウィリー・ネルソン
撮影:マイケル・ボールハウス
CAST
レスリー・アン・ウォーレン/ピーター・コヨーテ/ジュリア・ロバーツ/スージー・カーツ/ウィリアム・フォーサイス/ウィリー・ネルソン/エミルー・ハリス
 カントリー界の大御所ウィリー・ネルソンさん,エミルー・ハリスさんが特別出演しているというので,先述のオークション・サイトで VHS を購入していました.今回久しぶりに観たのですが,当初バラバラに進行している感のあったいくつかのエピソードが最後に上手く結びついているのは,ちょっとご都合主義的な面もありますが,一応納得できました.ヒロインのレスリー・アン・ウォーレンさんとジュリア・ロバーツさんが,髪型を同じにしていたためか母子らしくよく似て見えたのにはちょっと驚きました.

30 バイブス秘宝の謎
VIVES
★★★
1988年 アメリカ カラー 97 min
STAFF
監督:ケン・クワピス
脚本:ローウェル・ガンツ/ババルー・マンデル
原案:デボラ・プラム/ローウェル・ガンツ/ババルー・マンデル
製作:デボラ・プラム/トニー・ガンズ
製作総指揮:ロン・ハワード
音楽:ジェームズ・ホーナー
撮影:ジョン・ベイリー
編集:キャロル・リトルトン
CAST
シンディ・ローパー/ジェフ・ゴールドプラム/ジュリアン・サンズ/グーギー・グレス/ピーター・フォーク/ラモン・ピエリ/エリザベス・ペーニャ
 同じくこちらはシンディ・ローパーさん目当てで同オークション・サイトで VHS を購入してありました.ストーリーは超能力者ごっこの宝さがしみたいな感じで,『インディ・ジョーンズ』シリーズを意識したようなB級アドべンチャー・ムービーですが,唯一オチが気に入っています.

31 ゴーストバスターズ2
Ghostrusters 2
★★★
1989年 アメリカ カラー 105 min
STAFF
監督:アイヴァン・ライトマン
脚本:ダン・エイクロイド/ハロルド・ライミス
製作:アイヴァン・ライトマン
製作総指揮:バーニー・ブリルスタイン
音楽:エルマー・バーンステイン
撮影:ラズロ・コヴァックス
編集:シェルドン・カーン
CAST
ビル・マーレイ/ダン・エイクロイド/シガニー・ウィーバー/ハロルド・ライミス/リック・モラニス/アニー・ポッツ/アーニー・ハドソン/ピーター・マクニコル/ハリス・ユーリン/ジャネット・マーゴリン/デヴィッド・マーギュリーズ/カート・フラー/ヴィルヘルム・フォン・ホンブルグ/マックス・フォン・シド―(声)
 これ,ある事情があって珍しく有楽町の映画館でロードショー上映していたのを観た映画なのですが,当時このシリーズにほとんど関心がなく第1作も未見だったため,ほとんど印象に残っていない映画です.数年後に第1作の VHS を入手して観ており,今回は両作品の DVD を購入して観ているわけですが,やはりこのシリーズの面白さってよくわかりません.

32 カフカ 迷宮の悪夢
KAFKA
★★★
1991年 アメリカ カラー 98 min
STAFF
監督:スティーヴン・ソダ―バーグ
脚本:レム・ドブス
製作:スチュアート・コーンフェルド/ハリー・ベン
製作総指揮:ポール・ロッサム/マーク・ジョンソン
音楽:クリフ・マルティネス
撮影:ウォルト・ロイド
編集:スティーヴン・ソダ―バーグ
CAST
ジェレミー・アイアンズ/テレサ・ラッセル/ジョエル・グレイ/イアン・ホルム/ジェローン・クラッペ/アーミン・ミューラー=スタール/アレック・ギネス/ブライアン・グラヴァー/キース・アレン/サイモン・マクバーニー/ロバート・フレミング/マティロック・ギブズ/エミル・ウォーク/ジェローム・フリン/ペトル・ヤクル
 『作家フランツ・カフカをモチーフにしたドイツ表現主義的 SF ホラー』ということですが,この手の映画にありがちな現実と小説の世界が入り乱れて描かれているので,すご~くわかりづらいです.これも以前 VHS を入手していたものの1本ですが,また DVD を入手して見直さなくてはならない作品が増えてしまいました.



33 フリージャック
Freejack
★★★★
1992年 アメリカ カラー 110 min
STAFF
監督:ジェフ・マーフィー
脚本:ロナルド・シャセット/スティーヴン・プレスフィールド/タン・ギルロイ
製作:ロバート・シェクリイ
製作総指揮:グレイ・バーダー/デイヴィッド・ニックジー/ジェームズ・G・ロビンソン
音楽:トレヴァ―・ジョーンズ
撮影:アミール・モクリ
編集:デニス・ヴァークラ―
CAST
エミリオ・エステべス/ミック・ジャガー/レネ・ルッソ/アンソニー・ホプキンス/ジョナサン・バンクス/デヴィッド・ヨハンセン/アマンダ・プラマー/グランド・L・ブッシュ/フランキー・フェイソン/ジョン・シェア/イーサイ・モラレス/ウィルバー・フィッツジェラルド/ジェリー・ホール
 多分『フック』か何かと同時上映していた御殿場の映画館で観たんだと思いますが,ミック・ジャガーさんが出演していて,しかもかなりいい役を演じていたので驚きました.内容的にはよくありそうなお話ですが,追う者と追われる者との間に芽生える奇妙な友情みたいな前世紀的なテーマが印象に残る,やはり前時代の典型的な SF 映画の秀作という感じでした.悪役のアンソニー・ホプキンスさんは出演場面が場面が少なくて残念でしたが,ロック界からミックさんとデヴィッド・ヨハンセンさんがしっかり俳優さんしていたのがよろしかったです.

34 ヘアスプレー
Hairspray
★★★
1992年 アメリカ カラー 107 min
STAFF
監督:ジョン・ウォーターズ
脚本:ジョン・ウォーターズ
製作:ジョン・ウォーターズ/ロバート・シェイ/レイチェル・タラレイ
音楽:ケニー・ヴァンス
撮影:デイヴィッド・ボナー
編集:ジャニス・ハンプトン
CAST
リッキー・レイク/ディヴァイン/デボラ・ハリー/ソニー・ボノ/ジェリー・スティラー/レスリー・アン・パワーズ/コリーン・フィッツパトリック/マイケル・セント・ジェラルド/クレイトン・プリンス/ルース・ブラウン/ショーン・トンプソン/ミンク・ストール/ジョアン・ハヴリラ/アラン・J・ウェンドル/トウサント・・マコール/ジョン・ウォーターズ
カウンシル・メンバー:ジョシュ・チャールズ/ジェイソン・ダウンズ/ホルター・グラハム/ダン・グリフィス/レジーナ・ハモンド/ブリジット・キンジー/フランキー・モルデン/ブルック・ステイシー・ミルズ/ジョン・オロフィノ/キム・ウエブ/デブラ・ワース
特別出演:リック・オケイセック/ピア・ザドラ
 『悪趣味映画の帝王』ジョン・ウォーターズ監督の初のメジャー系映画.興行成績はまずまずだったものの,ビデオ化されてからさらにヒットし,カルト.クラシックとなった作品.この監督の他の作品ほどの過激さはありませんが,それ故安心して観られる作風となってます.

35 ピンク・フラミンゴ《特別編》
Pink Flamingos
★★★
1992年 アメリカ カラー 107 min
STAFF
監督:ジョン・ウォーターズ
脚本:ジョン・ウォーターズ
製作:ジョン・ウォーターズ
共同制作・助監督:パット・モーラン
美術:ヴィンセント・ベラーニョ
撮影:ジョン・ウォーターズ/デヴィッド・インスレイ
編集:ジョン・ウォーターズ/ジャニス・ハンプトン
CAST
ディヴァイン/デヴィッド・ローチャリー/メアリー・ヴィヴィアン・ピアース/ミンク・ストール/ダニー・ミルズ/エディス・マッセイ/チャニング・ウィルロイ/クッキー・マーラー/ポール・スウィフト/スーザン・ウォルシュ/リンダ・オルガーソン/エリザベス・コフィ/クッキー/ジョン・ウォーターズ(ナレーター)
 1972年公開の”伝説の”カルト・コメディ(72分)に,25周年記念として17の未公開シーンと監督が語る裏話(15分)を加えた《特別編》.とんでもないお下劣映画で,前半は動物愛護協会からクレームのついた鶏姦シーンなどもあってあまり感心しないで観ていましたが,後半になって,コメディだとばかり思って安心(?)して観ていたストーリーが急激に過激な様相を呈してきて,思わず最後まで画面に引き付けられてしまいました.とても現代では作れないような映画ですが,半世紀前の1972年にこれが作られていたというのは,ある意味納得できるのです.この時期のアートって,音楽も映画も文学も最も過激で急進的でした.ドラァグクイーンについては,女性性のパロディであるという点で現在のトランスヴェスタイトとは一線を画す存在ですが,ちょうど音楽における現在のヴィジュアル系に対する過去のグラム・ロックみたいな存在だったと思われます.はるかにキッチュでパンクで過激でした.

36 トレインスポッティング
Trainspotting
★★★★
1996年 イギリス カラー 94 min
STAFF
監督:ダニー・ボイル
脚本:ジョン・ホッジ
原作:アーヴィング・ウェルシュ
製作:アンドリュー・マクドナルド
美術:ケイヴ・クイン
撮影:ブライアン・ティファノ
編集:マサヒロ・ヒラクボ
CAST
ユアン・マクレガー/ユエン・ブレムナー/ジョニー・リー・ミラー/ケヴィン・マクキッド/ロバート・カーライル/ケリー・マクドナルド/ピーター・マラン/アーヴィン・ウェルシュ/ジェームズ・コスモ/アイリーン・ニコラス/スーザン・ヴィルダー/ポーリーン・リンチ/シャーリー・ヘンダーソン/スチュアート・マッカリ
 イギリス・エディンバラのジャンキーたちの生態を描いたパンキッシュ・ムービー.個人的に違法薬物の使用経験はありませんが,アルコールや処方薬に依存した経験があるので,共感できるエピソードが多々あり,すごく面白く観ることができましたが,ストーリーの展開が目まぐるしく,またところどころで現実と幻覚の区別がつかないシーンが挿入されるので,ちょっとわかりにくい部分があるのが難点でした.

37 メランコリア
Melancholia
★★★★
2011年 デンマーク・スウェーデン・フランス・ドイツ カラー 135 min
STAFF
監督:ラース・フォン・トリアー
脚本:ラース・フォン・トリアー
製作:ミタ・ルイーズ・フォルデイガー/ルイーズ・ヴェス
製作総指揮:ペーター・オルベク・イェンセン/ペーター・ガルデ
撮影:マヌエル・アルベルト・タラロ
編集:モリー・マーリーン・ステンスガード
CAST
キルスティン・ダンスト/シャルロット・ゲンズブール/アレクサンダー・スカルスガルド/ブラディ・コーベット/シャーロット・ランプリング/イェスパー・クリステンセン/ジョン・ハート/ステラン・スカルスガルド/ウド・キア/キーファー・サザーランド
 ランス・フォン・トリアー監督の『鬱三部作』の第2作目.ホラー・サスペンスの『アンチクライスト』から一変して,今回はSF? また息子を失った夫婦のみでストーリーが展開したどちらかというと地味な前作とは打って変わって,今回はシャルロット・ゲンズブールさんをはじめシャーロット・ランプリングさん,ジョン・ハートさん,ウド・キアさん,キーファー・サザーランドさんといった一癖も二癖もある俳優さんたちを迎えたオール・スター・キャストによる大作となっています.中でもウェディング・プランナーでありながら花嫁であるヒロインを嫌って,「見たくもない」と手を掲げて顔を合わせないようにしているるウド・キアさんの演技が笑えました.その精神を病んでいるヒロインには当初ペネロペ・クルスさんが予定されていましたが,結局キルスティン・ダンストさんが演じました.映画のアイディアは,鬱病に苦しんでいたトリアー監督自身が出席したセラピーから得たものらしいですが,依存症をはじめとする精神疾患は結構優れた芸術作品を生み出す原動力となることが多いのです.

38 SUSHI GIRL
Sushi Girl
★★★
2012年 アメリカ カラー 98 min
STAFF
監督:カーン・サクストン
脚本:ディスティン・パフ/カーン・サクストン
製作:ディスティン・パフ/二―ル・フィッシャー/カーン・サクストン/スーレン・M・セロン
製作総指揮:トニー・トッド
音楽:フリッツ・マイヤーズ
撮影:アーロン・マイスター
編集:カーン・サクストン
CAST
トニー・トッド/ノア・ハザウェイ/マーク・ハミル/ジェームズ・デュヴァル/アンディ・マッケンジー/ジェフ・フェイヒー/マイケル・ビーン/ダニー・トレホ/コートニー・パーム/サニー・チバ
 これ, Amazon で偶然見つけて面白そうだったので早速購入して観ました.強盗犯人たちが女体盛りで同窓会を開くバカバカしい設定のD級ミステリーですが,結構面白く観ることができました.延々と繰り広げられる拷問・殺戮シーンはかなり凄まじいです.久しぶりにそのお姿を拝見したマーク・ハミルさんの変態演技が見事でしたが,寿司職人役の千葉真一さんは残念ながら顔見せ程度の出演でした.