沢田 研二




1 ザ・タイガース 世界はボクらを待っている ★★★
1968年4月10日 公開/東宝=渡辺プロダクション 製作/東宝 配給/カラー 88 min
STAFF
監督:和田 嘉訓
脚本:田波 靖男
製作:渡辺 晋/五明 忠人
音楽:森岡 健一郎/すぎやま こういち
撮影:長谷川 清
編集:池田 美千子
CAST
ザ・タイガース(沢田 研二・瞳 みのる・森本 太郎・加橋 かつみ・岸部 おさみ)/久美 かおり/松本 めぐみ/高橋 厚子/美保 くるり/小橋 玲子/石橋 エータロー/三遊亭 円楽/天本 英世/なべ おさみ/浦島 千賀子/小松 政夫/武智 豊子/保積 ペペ/広瀬 正一/岩本 弘二/田中 淳一/加藤 春哉/井上 大助/浦山 珠実/すぎやま こういち/橋本 淳/スクールメイツ/小沢 昭一
振付:土居甫
 タイガース映画の中で唯一オリジナル・サウンドトラック・アルバムがリリースされていた作品だったので,そちらは何度も聴いていたのですが正直ストーリがよく解らない映画でした.今回 DVD で本編を初めて観ることが出来たのでやっと荒唐無稽なストーリーの展開が把握できたのですが,90分足らずの作品に楽曲を11曲も挿入する暴挙のため,そこに無理が生じ未消化な感じになってしまったのは残念でした.主演第1作ということもあって,はっきり言ってメンバーの演技は学芸会の域を出ていませんが,その中でも後に個性派俳優へと転身したサリーこと岸部おさみさんの演技にその片鱗が覗えます.ヒロインに抜擢された久美かおりさんは『星のプリンス』でジュリーとデュエットしてますが上手にハモっています.またトッポの『花の首飾り』,サリーの『こっちを向いて』と,他メンバーの見せ場もしっかり作られています.共演者にマネージャー役のなべおさみさんをはじめ,天本英世さん,浦島千賀子さん,武智豊子さん,小松政夫さん,小沢昭一さんらがしっかり脇を固めていますが,円谷作品から『怪奇大作戦』の小橋玲子さんと『ウルトラQ』の加藤春哉さんが出演されていたのが嬉しかったりしました.また,『銀河のロマンス』リハーサル・シーンは, DVD の解説書によると実際にこんな感じだったらしいですが,作詞・作曲の橋本淳さんとすぎやまこういちさんが本人役で出演されています.他に『落葉の物語』では CM キャラだった『明治チョコレート・デラックス』が使われていたり,今は亡き TEISCO のギター・アンプがところどころに映されていたりと,懐かしさを感じさせらるシーンも多かったです.

2 ザ・タイガース 華やかなる招待 ★★★★
1968年12月19日 公開/東京映画 製作/東宝 配給/カラー 87 min
STAFF
監督:山本 邦彦
脚本:田波 靖男
製作:渡辺 晋/五明 忠人
音楽:すぎやま こういち/宮川 泰
撮影:村井 博
編集:諏訪 三千男
CAST
ザ・タイガース(沢田 研二・加橋 かつみ・瞳 みのる・森本 太郎・岸部 おさみ)/久美 かおり/小山 ルミ/西村 晃/春川 ますみ/三宅 邦子/牟田 悌三/藤村 有弘/野村 昭子/塩沢 とき/立原 博/上田 忠孝/大泉 滉/潮 万太郎/小松 政夫/岡村 文子/ケン・サンダース/小沢 直平/内田 裕也/伊藤 素道 と リリオ・リズム・エアーズ/曽我 米子/松波 志保/麻生 三重子/菊田 ゆか/渡部 展子/佐々木 久男/青木 君雄/辺見 マリ(ノン・クレジット)
振付:土居甫
 SF メルヘン・タッチだった前作と異なり,ちょっと設定に無理があるような気がしますが,高校生5人組の愛と冒険の青春物語? メンバーの演技は相変わらず下手ですが,今回も教師役の西村晃さんはじめ,春川ますみさん,牟田悌三さん,藤村有弘さん,野村昭子さん,上田忠孝さん,大泉滉さんといった名優さんたちがしっかりフォローしており,またちょっと構成に難のあった前作と比べて,ストーリーもわかりやすく展開しております.また,今回ヒロインの友人役で出演している小山ルミさんを久しぶりに拝見することができて懐かしかったです.前作もそうでしたが,今作は特にビートルズ映画の影響大で,そのパロディであると思われる個所も散見されます.前回以上に BGM に『チョコレートは明治』のフレーズや, TEISCO のギター・アンプがやたらと画面に出てきますが,やっぱりタイアップしていたせいなんでしょうね.挿入曲ではジュリーを除く4人の演奏シーンで使われている『廃墟の鳩』のバンド・ヴァージョンが良いです.

3 クレージーメキシコ大作戦 -
1969年4月27日公開/東宝=渡辺プロダクション 製作/東宝 配給/カラー 162 min
STAFF
監督:坪島 孝
脚本:田波 靖男
製作:渡邊 晋/大森 幹彦
音楽:萩原 哲晶/宮川 泰
撮影:内海 正治
編集:武田 うめ
CAST
植木 等/ハナ 肇/谷 啓/藤田 まこと/浜 美枝/大空 真弓/園 まり/犬塚 弘/桜井 センリ/石橋 エータロー/安田 伸/中丸 忠雄/天本 英世/藤岡 琢也/春川 ますみ/田武 謙三/人見 明/浦部 粂子/浦山 珠美/塩沢 とき/東郷 晴子/十朱 久雄/桐野 洋雄/草川 直也/テッド・ガンサー/広瀬 正一/小川 安三/鈴木 和夫/大前 亘/緒方 燐作/豊浦 美子/生方壮児/オスマン・ユセフ/ハロルド・コンウェイ/ハンス・ホルネフ/ザ・ドリフターズ(いかりや 長介・加藤 茶・荒井 注・高木 ブー・仲本 工事)/ザ・ピーナッツ/中尾 ミエ/アンナ・マルティン/沢田 研二(ノンクレジット)
 ノンクレジット,カメオ出演.

4 ザ・タイガース ハーイ!ロンドン ★★★
1969年7月12日公開/東京映画=渡辺プロ 製作/東宝 配給/カラー 85 min
STAFF
監督:岩内 克己
脚本:田波 靖男
製作:渡辺 晋/田波 靖男
音楽:村井邦彦
撮影:原一民
編集:広瀬千鶴
CAST
ザ・タイガース(沢田 研二・瞳 みのる・岸部 シロー・森本 太郎・岸部 おさみ)/久美 かおり/杉本 エマ/アダムス/左 とん平/小松 政夫/田島 義文/青空 はるお/青空 あきお/ビージーズ ヴァリー・ギブ(特別出演)/ピンキーとフェラーズ(特別出演)/藤田 まこと
 わりと現実的なお話だった前作から,また SF タッチのメルヘン路線に戻ってしまったタイガース映画最終作.第1作もそうですしたが,設定がムチャクチャな荒唐無稽なストーリーですが,今回は初の海外ロケが売りなので,実はそんなものはどうでもよかったんだと思います.というわけで,今回は共演者も本職の俳優さんは少なく,お笑いの人メインでした.後に必殺シリーズの名優となった藤田まことさんも,この時期はまだ半分コメディアンだった時期で,メイン・ゲストの悪魔役を演じていますが,かなり情けない扱いで気の毒でした.3作全てでヒロイン役を演じた久美かおりさんは,今回初めてソロで挿入曲を1曲披露していますが,この映画を最後に活動を停止,翌年引退されてしまったそ〜です.あとやはり3作全てに出演していた小松政夫さんも今回は最も出番が少なく,あまり印象に残りませんでした.今回はタイアップの明治製菓の CM がやたらと多かったのは,かなりお金出していたんでしょうね?.ビージーズのバリー・ギブさん(なぜかヴァリーとクレジット)が特別出演扱いですが,ジュリーと握手するシーンだけで,ほんの数秒の出演でいくらもらっていたのかな?

5 虹をわたって ★★★
1972年9月29日 公開/松竹 製作/松竹 配給/ カラー 88 min
STAFF
監督:前田陽一
脚本:田波 靖男/馬嶋 満
製作;名島 徹/井沢 健
音楽:森岡 賢一郎
撮影:竹村 博
編集:太田 和夫
CAST
天地 真理/沢田 研二/岸部 シロー/萩原 健一/日色 ともゑ/谷村 昌彦/財津 一郎/武智 豊子/立原 博/左 時枝/大前 均/三井 弘次/林 由里/園田 健二/小森 英明/大久保 敏男/水木 涼子/高畑 喜之/北 竜介/山本 幸栄/今井 健太郎/江藤 孝/谷 よしの/樫 明男/川島 照満/大杉 侃二郎/佐藤 達郎/高梨 梨恵/なべ おさみ/有島 一郎
 当時絶大な人気を誇っていた元祖アイドル・天地真理さんの主演映画.中学一年生の秋,渋谷の映画館で観たのですが,時間がなくて最後まで観ることができなかったのと,同時上演のショーケンの出世作『約束』の印象が強烈すぎて,こちらの映画の内容はほとんど覚えていませんでした.ジュリーが弾き語りで『君をのせて』を歌うシーンだけ記憶に残っています.2023年になって何故か DVD がリリースされたので早速購入して観ましたが,やはりほとんど忘れていたみたいです.

6 炎の肖像 ★★★★
1974年12月28日 公開/日活 製作/日活 配給/カラー 96 min
STAFF
監督:藤田 敏八/加藤 彰
脚本:内田 栄一
製作;伊地智 啓
製作総指揮:五味 春雄
音楽:井上 堯之/大野 克夫
撮影:山崎 善弘
編集:井上 治
CAST
沢田 研二/秋吉 久美子/地井 武男/大門 正明/中山 麻理/原田 美枝子/中島 葵/五條 博/神山 勝/白井 鋭/影山 英俊/賀川 修嗣/薊 千露/井上堯之バンド(井上 堯之・大野 克夫・岸部 おさみ・速水 清司・田中 清司)/内田 裕也/佐野 周二/悠木 千帆/朝丘 雪路(特別出演)
 ジュリー単独主演第1作.本編は『ジュリー』と呼ばれるロック・シンガー・鈴木次郎を主人公としたフィクションですが,オープニングのインタヴューとラストのライブ・シーンは現実のジュリー・沢田研二によるノン・フィクションという構成が取られています.本編ストーリーでは暴力シーンやベッド・シーンでワイルドな役柄を演じて,アイドルからの脱却を図っていますが,そういった意味では成功していたと思います.ところで,私はこの映画中学生の頃御殿場の映画館で観たのですが,ライブ・シーンに出演している師匠・内田裕也さんの奥さんであり,当時 TV番組『寺内貫太郎一家で「ジュリー」と絶叫していた悠木千帆さんと,一応相手役の秋吉久美子さん,が出演していたのは覚えていたものの,他の地井武男さん,中山麻理さん,原田美枝子さん,佐野周二さん,朝丘雪路さんに関しては後にビデオで観るまでしっかり忘れていました.ゴキブリを手でつぶすシーンはやはりやめてほしかったです.

7 太陽を盗んだ男 ★★★★★
1979年10月16日 公開/キティ・フィルム・コーポレーション 製作/東宝 配給/カラー 147 min
STAFF
監督:長谷川 和彦
脚本:長谷川 和彦/レナード・シュナイダー
原作:レナード・シュナイダー
製作:山本 又一朗
製作総指揮:伊地智 啓
音楽:作曲・井上 堯之/編曲・星 勝
撮影:鈴木 達夫
編集:鈴木 晄
CAST
沢田 研二/菅原 文太/池上 季実子/北村 和夫/神山 繁/佐藤 慶/伊藤 雄之助(特別出演)/汐路 章/市川 好朗/石山 雄大/森 大河/木樽 仙三/中平 哲仟/江角 英明/風間 杜夫/草薙 幸二郎/小松 方正/浜口 竜哉/五條 博/沢田 情児/久遠 利三/高並 功/奈辺 悟/幸 英二/吉宮 慎一/宮城 健太狼/佐藤 了一/賀川 修嗣/溝口 拳/森 洋二/谷口 永伍/大平 忠行/高山 千草/高橋 ナナコ/森 みどり/庄司 三郎/小宮山 玉樹/小寺 大介/柄沢 英二/古谷 哲/麿 のぼる/今村 昭信/堀 礼文/草薙 良一/永井 雅春/星 一/井上 裕季子/上田 正雄/戸川 京子/山添 三千代/増田 康好/岩本 和弘/木島 久司/鹿股 裕司/香山 リカ/宮田 啓之/坂本 智一/西田 敏行/水谷 豊
 セミ・ドキュメンタリー・タッチだった『炎の肖像』の後,ジュリーが3億円事件犯人を演じた TV ドラマ『悪魔のようなあいつ』で脚本を担当していた長谷川和彦さんの監督で今度は『原爆のにーちゃん』を演じた犯罪映画の傑作.ジュリーと菅原文太さんの共演が話題を呼びましたが,長谷川監督が先に飲み友達の文太さんに出演を依頼したところ,文太さんがジュリーの起用を提案して『日本一多忙な新人俳優の主演』が実現したらしく,トップ・クレジットではジュリーが先,エンド・クレジットでは文太さんが先のダブル主演扱いとなっています.私はこの映画, TV 初放映の時に観たはずなのですが,何故かオープニングの電車の窓に押し付けられるジュリーのアップと,ラストの髪の毛が抜けるシーンしか覚えていなかったので,何らかの理由で視聴を中断せざるを得なかったんだと思います.長い間カルト・ムービー扱いでビデオや DVD も入手困難でしたが,その後の再評価で DVD が安価で再リリースされるようになり.今回40年を経て全編を観ることができました.ジュリーの演技者としての才能が見事に開花しており,ストーリーはかなりムチャクチャでド派手なカー・スタント・シーンなどかなり現実離れしている感はありますが,所詮エンタテインメントと開き直って観るととにかく面白い作品で.映画は面白ければいいのです.共演者の中では特別出演でバスジャック犯役の伊藤雄之助さんの狂気じみた怪演と,捜査陣側の北村和夫さん,神山繁さん,佐藤慶さんのおじさまトリオの手堅い演技が印象に残りました.また,車関係で協力していたマツダの『ファミリア』の CF が出てきますが,他に文太さんの台詞に『日立のビーバー・エアコン』なんてのが出てきます.事件の巻き添えで死んでしまうネコと池上季実子さんがかわいそうでした.

8 源氏物語 ★★★★
1980年1月3日 放映/KANOX・TBS 製作/カラー 122 min
STAFF
演出:久世 光彦
脚本:向田 邦子
原作:紫 式部
音楽:都倉 俊一/高田 弘
タイトル美術:横尾 忠則
企画・製作協力:渡辺プロダクション
プロデューサー:久世 光彦/雨笠 明男
CAST
沢田 研二/八千草 薫/いしだ あゆみ/風吹 ジュン/岸本 加世子/藤 真利子/倍賞 美津子/植木 等/火野 正平/仲谷 昇/伊東 四朗/叶 和貴子/朝加 真由美/ジョニー 大倉/山口 いづみ/成田 三樹夫/金田 龍之介/渡辺 美佐子/伴 淳三郎/南 美江/東 恵美子/たしろ 之芙子/緋多 景子/浦部 粂子/五十嵐 夕紀/諏訪 圭一/三沢 もとこ/井上 裕季子/佐藤 弥生/高木 修平/浅沼 晋平/吉田 太門/島村 卓志/山下 和行/島田 零子/西尾 マリ/浅野 能司/宮沢 公栄/朝比奈 えり子/宇田 渚/成田 次穂/桑原 一人/坂 俊一/城海 峯/池内 彦祥/水谷 敏行/如月 ひろみ/深谷 みさお/大阪 憲/橋本 菊子/肥土 尚弘/劇団いろは/綜芸企画/竹脇 無我/芦田 伸介/十朱 幸代/ナレーター:石坂 浩二
 名プロデューサー久世光彦さんが,数々の TV ドラマでコンビを組んだ向田邦子さんの脚本,思い入れの強かった沢田研二さんの主演で製作した TV ムービー.真崎守さんのコミックは愛読していましたが,紫式部さんの原作はダイジェストでしか読んだことがなかったので,前半のエピソードはよく知っていたのですが,後半の展開はこの作品で初めて目にしました.あまりにも有名な古典大作のドラマ化ですが,主人公の光源氏を当時美しさの絶頂期にあったジュリーがこれ以上ないはまり役で見事に演じ切っていて,150分にわたる長尺をあっという間に観終ってしまいました.



9 魔界転生 ★★★★★
1981年6月6日 公開/東映京都 製作/東映 配給/カラー 122 min
STAFF
監督:深作 欣二
脚本:野上 龍雄/石川 孝人/深作 欣二
原作:山田 風太郎
企画:角川春樹事務所
製作:角川 春樹
音楽:山本 邦山/菅野 光亮
撮影:長谷川 清
編集:市田 勇
CAST
千葉 真一/沢田 研二/佳那 晃子/真田 広之/神崎 愛/室田 日出男/松橋 登/菊地 優子/久保 菜穂子/成田 三樹夫/犬塚 弘/内田 朝雄/大場 順/成瀬 正/島 英津夫/飛鳥 裕子/浜村 純/三谷 昇/中島 葵/鈴木 瑞穂/丹波 哲郎/岩尾 正隆/中村 錦司/河合 絃司/相馬 剛三/有川 正治/鈴木 康弘/秋山 勝俊/野口 貴史/丘 路千/川浪 公次郎/高月 忠/畑中 猛重/梅沢 昇/赤羽根 明/白川 浩二郎/鄭 美玲/東 龍子/丸平 峯子/淡 九郎/中島 茂樹/林 三郎/小林 将孝/中江 英生/那須 伸太朗/笹木 俊志/壬生 新太郎/森 源太郎/島田 秀雄/山田 良樹/大城 泰/和田 昌也/福本 清三/木谷 邦臣/平河 正雄/藤沢 徹夫/細川 純一/?奔田 陵/白井 滋郎/疋田 泰盛/波多野 博/小峰 隆司/藤長 照夫/宮城 幸生/志茂山 高也/椿 竜二/北村 明男/美加 まどか/稲垣 陽子/美柳 陽子/富永 佳代子/星野 美恵子/三谷 真理子/紅 かおる/美松 艶子/岡嶋 艶子/小池 満敏/歳原 幸博/近藤 健/山崎 修/伊庭 剛/徳永 まゆみ/武田 文雄/高木 吉治/古川 京子/小国 真寿/田口 智子/安倉 文子/吉川 幸江/西田 治子/前川 恵美子/山本 享/崎津 均/稲田 龍雄/沢田 祥二/剣持 誠/吉沢 高明/白石 加代子/カルロッタ 池田/味方 健/味方 団/谷田 宗二郎/森 晴蔵/茂山 あきら/緒形 拳/若山 富三郎/角川 春樹(ノンクレジット)
 この映画の公開当時,私は大学生で一番よく映画を観ていた時期だったのですが,観たいと思っていたのにも関わらず何故か見逃してしまった映画の1本です.また当時角川映画の最盛期だったのですが,専門筋には大作主義と評判が悪く,興行収入が高かった割に作品の評価は低かったような気がします.今回 DVD を入手してやっと観ることが出来たのですが,十分期待通り面白い作品でした,主演のお2人はもちろんの事,脇を固める名優たちの演技が素晴らしく,特に細川ガラシャ夫人役の佳那晃子さんのまさに憑りつかれたような熱演が見事だったと思います.この方大好きな女優さんだったのですが….ところで今回観ていて気が付いたのですが,この作品って千葉さん・丹波さんの『キイハンター』組 VS 沢田さん・若山さんの『悪魔のようなあいつ』組の演技対決でもあったのでした.

10 水のないプール
A pool without water
★★
1982年2月20日 公開/若松プロ 製作/東映セントラルフィルム 配給/カラー 103min
STAFF
監督:若松 孝二
脚本:内田 栄一
製作:若松 孝二/浅岡 弘行/清水 一夫
音楽:大野 克夫
撮影:袴 一喜
編集:中島 照雄
CAST
内田 裕也/MIE/藤田 弓子/中村 れい子/浅岡 朱美/紗貴 めぐみ/今泉 洋/下元 史郎/上野 淳/宮田 論/ジャンボ 杉田/山口 千枝/忍海 よしこ/藤 ひろ子/大小原 繁(子役)/上田 絵美(子役)/中沢 青六/飯島 大介/本間 窓奈/高本 暁/林 ゆみ/美加里/あおい 恵/竹村 祐佳/松原 アコ/五月 マリア/織田 倭歌/松本 信子/横山 昌代/宮本 麻代/山地 美貴/飯島 洋一/土方 鉄人/安岡 力也/殿山 泰司/常田 富士男/赤塚 不二夫/タモリ/黒田 征太郎/沢田 研二/原田 芳雄
 師匠・内田裕也さん主演の実話に基づく桃色犯罪映画.私が大学を卒業して社会人になった年にちゃんと映画館で観た数少ない日本映画の1本なので,一部思い違いをしていた点もありましたが,大体の内容はしっかり覚えていました.今回 DVD を入手して約40年ぶりに観ましたが,内田さんの役柄もはまっていて,やはりよくできた作品だったと思いました.ジュリーはストーリーの初めの方の飲み屋のシーンで安岡力也さんと一緒にヤクザさんを演じていますが,結構サマになっていたのにも関わらず,『お騒がせしちゃったね』の台詞で何故か館内に笑い声が起こったのが記憶に残ってます.ストーリー半ばで主人公の娘が全裸で出てくるシーンがありますが,児童ポルノが規制されている現在,よく DVD 化の際にカットされなかったものだと思いました.

11 男はつらいよ 花も嵐も寅次郎 ★★★★
1982年12月28日 公開/松竹 製作/松竹 配給/カラー 106 min
STAFF
監督:山田 洋二
脚本:山田 洋二/朝間 義隆
原作:山田 洋二
製作:島津 清/佐生 哲雄
音楽:山本 直純
撮影:高羽 哲夫
編集:石井 厳
CAST
渥美 清/倍賞 千恵子/田中 裕子/下條 正巳/美崎 千恵子/前田 吟/太宰 久雄/佐藤 蛾次郎/吉岡 秀隆/内田 朝雄/児島 美ゆき/馬渕 晴子/殿山 泰司/人見 明/アパッチ けん/光石 研/笠井 一彦/桜井 センリ/谷 よしの/朝丘 雪路/笠 智衆/沢田 研二
 お正月映画の定番だった人気シリーズの第30作記念作品.実は私このシリーズ,あまり好きじゃないというか興味がなかったのでほとんど観たことがなく,この作品も今回 DVD を入手して初めて観ました.現実の本人のイメージとは最もかけ離れた内気な青年をジュリーが好演しています.オープニングの寅さんの夢に出てくる『スケコマシのジュリー』がさくらにイモ呼ばわりされますが,この10年くらい前に『イモジュリー事件』というのがあって本人が活動時自粛したことがあったので,かなり自虐的なエピソードだったと思います.また,大分のロケシーンでジュリーが運転する車は,本人が CM キャラを勤めていた『日産ブルーバード』でした.この作品での共演をきっかけにジュリーと田中裕子さんは不倫関係に入り後に結婚しますが,すぐにバッシングされる現在と違っておおらかな時代でよかったです.

12 ときめきに死す ★★★★
1984年2月18日 公開/ニュー・センチュリー・プロデューサーズ 製作/ヘラルド・エース=にっかつ 配給/カラー 105 min
STAFF
監督:森田 芳光
脚本:森田 芳光
原作:丸山 健二
製作:増山 茂
音楽:塩村 修
撮影:前田 米造
編集:川島 章正
CAST
沢田 研二/樋口 可南子/日下 武史/岸部 一徳/岡本 真/矢崎 茂/林 亜里沙/吉川 游土/KIM/千場 てる美/中村 亜湖/加藤 治子/宮本 信子/上田 耕一/佐竹 一男/加藤 善博/佐藤 恒治/曾澤 雅人/綾田 俊樹/杉浦 直樹
 この映画も『太陽を盗んだ男』同様, TV でジュリーが自害するラスト・シーンだけ観た記憶があるのですが,他は全く覚えていない作品で,今回 DVD を入手して観て初めてこういう話だったのかと納得しました.正直言って,話の筋に把握しにくい部分があって理解できていない部分も多々あるのですが,主演の3人それぞれのキャラクターが上手く描かれており,ジュリー,樋口さん,杉浦さんの演技がそれぞれにうまくハマっていて何度も観てみたくなる,また原作を読んでみたくなる不思議な魅力を持った作品だと思います.クルミを噛み砕くジュリーの癖がラストの伏線となっているのですが,実際にやってみると痛いので無理です.

13 カポネ大いに泣く ★★★
1985年2月16日 公開/ケイ・エンタープライズ 製作/松竹=松竹富士 配給/カラー 130 min
STAFF
監督:鈴木 清順
脚本:太和屋 竺/木村 威夫/鈴木 岬一
原作:梶山 季之
製作:櫻井 五郎
音楽:井上 堯之
美術:木村 威夫
撮影:藤澤 順一/高田 昭
編集:鈴木 晄
CAST
萩原 健一/田中 裕子/チャック・ウィルソン/ランディ・レイス/ローリー・ベリス/江本 明/加藤 治子/樹木 希林/牧 伸二/梅宮 辰夫/平田 満/峰岸 徹/刈谷 俊介/ベンガル/阿藤 海/常田 富士男/たこ 八郎/高倉 美貴/沢田 研二
 これこそジャパニーズ・カルト・ムービー.まったくもって訳の分からんシュールなストーリー展開ですが,130分にわたって観る者の目を釘付けにする.不思議な魅力を持った作品で,主役3人のそれぞれのキャラも十分生かされています.但しショーケンによると,PYG 以来ジュリーと組んでやった仕事はうまくいったためしがないみたいで,この映画も大コケしてしまったみたいです.そのせいか DVD もあまり出回っていないのかすごく高額になってます.

14 Mishima: A Life in Four Chapters ★★★★★
1985年 製作・未公開/Zoetrope Studios, Filmlink International, Lucasfilm 製作/カラー/モノクロ 120 min
STAFF
監督:ポール・シュレイダー
脚本:ポール・シュレイダー/レナード・シュレイダー/チエコ・シュレイダー
原作:三島 由紀夫
製作:山本 又一朗/トム・ラディ
製作総指揮:フランシス・フォード・コッポラ/ジョージ・ルーカス
音楽:フィリップ・グラス
撮影:ジョン・ベイリー/栗田 豊道
編集:マイケル・チャンドラー
CAST
『フラッシュバック』:緒形 拳/利重 剛/Yuki Nagahara/Masato Nagahara/大谷 直子/小林 久三/北詰 友樹/新井 康弘/細川 俊夫/水野 洋介/福原 秀雄/加藤 治子
『1970年11月25日』:緒形 拳/塩野谷 正幸/三上 博史/立原 繁人/Junya Fukuda/江角 英明/穂高 稔/織本 順吉
『金閣寺』:坂東 八十助/萬田 久子/沖 直美/高倉 美貴/辻 伊万里/笠 智衆/佐藤 浩市
『鏡子の家』:
沢田 研二/烏丸 せつこ/倉田 保昭/横尾 忠則/李 麗仙/平田 満/左 幸子
『奔馬』:永島 敏行/池部 良/誠 直也/勝野 洋/根上 淳/井田 弘樹
 日本未公開作品.三島由紀夫さんの奥さまの反対,右翼団体の抗議の噂などの理由により,日本では劇場公開されず,ビデオ・ DVD 化もされなかったらしいです.というわけで,輸入 DVD を入手してやっと観ることができました.製作総指揮を『ゴッドファーザー』シリーズのコッポラさんと『スター・ウォーズ』シリーズのルーカスさんが務め,日本映画界を代表する名優たちが日本語で演じている本格的なアメリカ・日本の合作映画で,アメリカでは興行的に失敗したものの高く評価されたにも関わらず,日本では未公開となってしまった幻の作品ですが,苦労して観ただけの価値は十分ありました.本編における緒形拳さんの三島役は最高にハマっていましたし,収録された三島作品3篇の中では,やはりジュリーと左幸子さんが母子役で共演している『鏡子の家』が最高に美しくよくできていたと思います.

15 リボルバー
Revolver
★★★★★
1988年10月22日 公開/にっかつ 製作/シネ・ロッポニカ 配給/カラー 115 min
STAFF
監督:藤田 敏八
脚本:荒井 晴彦
原作:佐藤 正午 『リボルバー』
製作:山田 耕大/小林 壽夫
音楽:原田 末秋
撮影:藤沢 順一
編集:井上 治
CAST
沢田 研二/村上 雅俊/佐倉 しおり/手塚 理美/南條 玲子/高部 知子(友情出演)/清水 まゆみ/露原 千草/倉吉 朝子/川村 一代/吉田 光希/山田 辰夫/我王 銀次/村田 雄浩/有福 正志/椎谷 建治/北見 敏之/水上 功治/浦 信太郎/松下 一矢/阿部 雅彦/前川 麻子/白井 真木/遠藤 奈々子/竜 のり子/二家本 辰巳/高田 純/丸内 敏治/内田 洋介/宮原 正二郎/山田島 規浩/濱崎 順一郎/谷口 良子/井上 由美子/竹下 和代/小幡 操/田中 薫/鹿児島大学演劇部 「テアトル火山団」/長門 裕之(特別出演)/小林 克也/尾美 としのり/柄本 明
 盗まれた一丁の拳銃を巡って繰り広げられる様々な人間模様がテンポよく描かれていて,まったく退屈することなく観ることができました,一応犯罪映画ではあるのですが,ジュリーが珍しく体制側でかつ被害者の平凡な男を演じていて,けっこうそれがしっくり似合っています.他には競輪狂コンビの柄本明さんと尾美としのりさんが印象に残る演技を見せてくれています.久しぶりに映画を観て,原作を読んでみたいと思いました.

16 シンデレラ・エクスプレス
CINDERELLA EXPRESS
1990年5月19日 公開/伊藤萬=ヤングキネマ 製作/キネマスターフィルム 配給/カラー 94 min
STAFF
監督:売野 雅勇
脚本:売野 雅勇
製作:大家 一光
企画:宮城 松男
プロデューサー:山本 裕治/萩原 暁/會志崎 信二
音楽:山本 達彦/樋口 康雄
撮影:山崎 善弘
編集:井上 治
CAST
団 優太/古藤 芳治/沙木 麻希子/中村 あずさ/高橋 かおり/秋川 リサ/大竹 まこと/松男 貴史/ボビー 大倉/アントリン 麻里/藤東 勤/坂井 徹/平山 みき/水木 薫/滝口 敬介
友情出演:角野 卓三/日野 皓正/加納 典明/高橋 睦郎/金子 國義/斎藤 耕一
特別出演:浅野 ゆう子/河原崎 長一郎/沢田 研二
 この作品は DVD がリリースされていなかったので,久しぶりに LD を購入したのですが, LD プレーヤーが作動しなくなってしまっていて,実はまだ観ることができないでいるのです.



17 ヒルコ/妖怪ハンター ★★★
1991年5月11日 公開/セディック 製作/ウィングス・ジャパン・インク=日映エージェンシー 製作協力/松竹富士 配給/カラー 90 min
STAFF
監督:塚本 晋也
脚本:塚本 晋也
原作:諸星 大二郎
音楽:梅垣 達志
撮影:岸本 正弘
編集:黒岩 義民
CAST
沢田 研二/工藤 正貴/上野 めぐみ/佐野 智郎/塚原 靖章/山下 大介/光石 研/趙方 豪/余 貴美子/大谷 亮介/猪瀬 将人/林 安理/辻 伊万里/三谷 侑未/朝本 千可/竹中 直人/室田 日出男
 諸星大二郎さんの原作ということで期待が大きすぎたのか,ちょっと残念でしたって感じ.やはり COMIC の実写化って難しいと思います.

18 夢二 ★★★★
1991年5月31日 公開/荒戸源次郎事務所 製作/ムービーギャング 配給/カラー 128 min
裏方
監督:鈴木 清順
脚本:田中 陽造
製作:荒戸 源次郎
音楽:川内 紀/梅林 茂
撮影:藤沢 順一
編集:鈴木 晄
表方
沢田 研二/毬谷 友子/宮崎 萬純/広田 玲央名/宮城 千賀子/長谷川 和彦/磨 赤児/余 貴美子/新松 聡子/芹 明香/牧口 元美/中沢 清六/松永 真以子/森本 健介/高橋 よしこ/伊藤 みどり/深谷 恵美/石川 恵美/金沢放送劇団/劇団北陸新協/演劇アンサンブルかなざわ/劇団一等賞/劇団新人類人猿/太和屋 竺/梅林 茂/鈴木 晋介/山根 鉄仙/久保 史/後藤 繁雄/橋本 裕志/秋山 晴子/阿部 朋子/稲垣 弘子/井上 かおる/門田 圭子/干潟 智子/矢沢 美紀/山本 華奈子/原田 芳雄/大楠 道代/坂東 玉三郎
 ストーリーがシュールでちょっとわかりにくい部分もありますが,とにかく画像が美しく,ジュリーも玉三郎さんも魅力的なキャラクターを見事に演じています.夢二をめぐる三人の女性も魅力的に描かれていますが,女優陣の中では広田玲央名さんの成長ぶりが見事でした.

19 バカヤロー!4 YOU! お前のことだよ ★★★
1991年9月14日 公開/光和インターナショナル 製作/松竹 配給/カラー 97 min
STAFF
監督:太田 光(第1話)/加藤 良一(第2話)/明石 知幸(第3話)
脚本:森田義光
企画製作:鈴木光
総指揮:森田芳光
プロデューサー:青木 勝彦/三沢 和子/杉崎 隆行
音楽:東京おとぼけCAT'S(第1話)/近田 春夫(第2話)/久米 大作(第3話)
主題歌:RC サクセション 『サン・トワ・マ・ミー』
撮影:前田 米造
編集:奥原 好幸
CAST
第1話 『泊ったら最後』:
春風亭 小朝/後藤 直樹/春風亭 あさ市/川添 法臣/比嘉 ひとみ/貴本 亜莉紗/建部 和美/田中 裕二(爆笑問題)/萩原 正人/椿田 昇耶/花輪 理恵/後藤 宙美/金剛寺 美樹/朝倉 圭矢/竹本 りえ/浅野 眞彦/花原 照子/松永 光代/眞行寺 君枝
第2話:『カラダだけの男』:
沢田 研二/大久保 鷹/岩松 了/石丸 謙二郎/蛭子 能収/蛭子 貴美子/吉田 健/後藤 浩子/大島 蓉子/尾藤 イサオ/金守 珍/ひさうち みきお/田中 安彦/斎藤 和典/樫村 浩幸/西内 建二/大串 真一郎/吉松 泰三/松尾 一/峯村 リエ/小松 直文/伊佐山 ひろ子/松田 美由紀
第3話 『サギるなジャパン』:
ユン・ピョウ/原 久美子/李 思行/ハッサン・ジャヒール/ダリオ・ポニッシ/アハメッド・アブド・サイード/寺田 農/きん太/田野 敦子/尾崎 友康/小島 なおみ/石原 かず子/柴崎 みゆき/後藤 友子/高橋 伸稔/千葉 浩一/野口 彰宏/西田 昌史/小谷 徹/佐藤 恒治/伊藤 正宏/田中 博樹/久保 京子/イッセー 尾形
 全3話からなるオムニバス・ムービー,ジュリーは第2話の主演で,潔癖症のサラリーマンを好演していますが,それよりもその影響でだんだんおかしくなっていく妻を演じている松田美由紀さんが凄いです.当時ジュリーのバンドにいた吉田健さんがカメオ出演しています.

20 大阪物語 ★★★★
1999年3月27日 公開/『大阪物語』 製作委員会 (吉本興業=関西テレビ放送=電通=近代映画協会=エス・エムエム) 製作/東京テアトル 配給/ カラー 120 min
STAFF
監督:市川 準
脚本:犬童 一心
製作:泉 正隆/中澤 隆司/勝田 祥三
製作総指揮:横澤 彪/片桐 松樹/吉川 英昭
音楽:浅川 朋之
撮影:小林 達比古/蔦井 孝洋
編集:渡辺 行夫
CAST
池脇 千鶴/南野 公助/沢田 研二/田中 裕子/中野 敬祐/小林 麻子/辻中 達也/一陽斎 蝶一/北川 智子/松本 雄吉/石井 達矢/町田 康/川崎 択/関口 まい/隼 ジュン/町野 あかり/宮地 あんな/三人奴/笑福亭 鶴笑/マーミン・マヤ/ザ・ダッシュ/ショウショウ/隼ブラザース/森崎 香織/COWCOW/林家 小染/ガブリエル/宮川 大輔/太平 かつみ/二葉 由紀子・羽田 たか志/トリオジャガントセットセッグ/狭間 トク/剣太郎 セガール/千原兄弟/トゥナイト/大木 ひびき/チャンバラトリオ/原 哲男/坂田 利夫/中田 カウス・中田 ボタン/今 いくよ・今 くるよ/浜村 純/夢路 こいし・喜味 こいし/ミヤコ 蝶々
 肥り始めたジュリーが,これまでにないキャラクターのダメ男役を見事に演じきっています.猥雑な感じのカメラ・ワークとストーリー構成がいかにも舞台となる大阪の雰囲気を醸し出しているのですが,この手の作品に慣れていないせいもあって,ちょっと違和感じました.

21 ピストルオペラ ★★★
2001年10月27日 公開/日本ビクター=松竹=衛星劇場=テレビ東京=電通=スパイク=小椋事務所 製作/松竹 配給/カラー 112 min
STAFF
監督:鈴木 清順
脚本:伊藤 和典
プロデューサー:小椋 悟/片嶋 一貫
エグゼクティブプロデューサー:小澤 俊晴/宮島 秀司/石川 博/菅原 章
音楽:こだま 和文
撮影:前田 米造
美術:木村 威夫
CAST
江角 マキコ/山口 小夜子/韓 英恵(新人)/永瀬 正敏/樹木 希林/ヤン・B・ワウドストラ/渡辺 博光/加藤 善博/柴田 理恵/青木 富夫/乾 朔太郎(渡辺 謙作)/美原 康可/田中 要次/加藤 照男/森下 能幸/木村 慶太/鈴木 康介/藤井 かほり/上野 昂志/城戸 光晴/原田 悦嗣/鈴木 重男/茂木 香/背戸口 里絵/成田 祐介/阿部 能丸/高橋 洋/島田 元/神田 裕司/東大路 昌弘/森田 優一/西山 隆行/シンゴ&アスカ ダンシングチーム/Sal Vanilla/加藤 治子/沢田 研二/平 幹二朗
 鈴木清順監督の『殺しの烙印』(1967年)の後日談とされているフィルムノワール作品ということですが,『カポネ大いに泣く』や『夢二』同様,この監督さんの映画って芸術的過ぎてよく理解できませんでした.但しキャストが豪華なので,わりと楽しんで観ることができました.特に大好きなモデルさんだった山口小夜子さんがしっかり女優されているのには感動しました.ジュリーは物語の冒頭で姿を見せますが,残念ながらすぐに殺されて画面から姿を消してしまいました.

22 カタクリ家の幸福 ???
2002年2月23日 公開/松竹=毎日放送=衛星劇場=スパイク=セディックインターナショナル=電通=幻冬舎=リトルガレージ=がんも 製作/松竹京都映画 製作協力/松竹 配給/カラー 113 min
STAFF
監督:三池 崇史
脚本:山岸 きくみ
製作:宮島 秀司/門川 博美/石川 富康/椎橋 晃/小山 載親/児玉 圭太/馬飼野 康司
プロデューサー:佐生 哲雄/吉田 浩二
音楽:馬飼野 康司/遠藤 浩二
撮影:山本 英夫
編集:島村 泰司
CAST
沢田 研二/松坂 慶子/武田 真治/西田 尚美/宮崎 遥希/ガタピシ/塩田 時敏/中谷 由香/めぐろ あや/磨呂/有薗 芳記/畠山 明子/森下 能幸/濱田 マリ/絵沢 萌子/遠藤 憲一/竹中 直人/忌野 清志郎/丹波 哲郎
 ホラー・コメディ・ミュージカルですとか.かなりムチャクチャな作品ですが,わりとこういうの好きです.ジュリーの演技は,かなりいいです.

23 SABU 〜さぶ〜 ★★★★
2002年10月5日 公開/名古屋テレビ=電通=セディックインターナショナル 製作/キネマ旬報社 配給/カラー 121 min
STAFF
監督:三池 崇史
脚本:竹山 洋
原作:山本 周五郎 『さぶ』
企画:池上 司/中沢 敏明
プロデューサー:原口 淳/池上 司
音楽:遠藤 浩二
撮影:山本 英夫
編集:島村 泰司
CAST
藤原 竜也/妻夫木 聡/田畑 智子/吹石 一恵/六平 直政/山田 辰夫/有薗 芳記/山口 祥行/玉木 宏/合田 雅吏/やべ きょうすけ/土平 ドンペイ/森羅 万象/石川 伸一郎/村上 連/堀江 光/谷山 雄二郎/紺野 智史/壬生 新太郎/岡田 友孝/河上 真人/本山 力/中村 裕一/杉山 幸晴/遠藤 憲一/八木 小織/西山 繭子/田中 要次/遠藤 雅/林 知花/井前 隆一朗/巽 勇太/小笠原 ひかる/亀山 忍/葉山 将/青木 哲也/安田 暁/森保 郁夫/こじ郎/藤田 佳昭/ステキチ/向田 祐介/岩井 太郎/麻丘 紐智美/野口 貴史/絵沢 萌子/石丸 謙二郎/堀部 圭亮/大杉 漣/沢田 研二
 名古屋テレビ開局40周年記念番組として製作されたテレビドラマの反響が大きかったため,未放送シーンを付け加えて劇場公開された,山本周五郎さん原作の青春時代劇.この時期になるとほとんどの俳優さん知らないのですが,主演の藤原さん,妻夫木さんはじめ,六平さん,山田さん,有薗さん,堀部さん,遠藤さん,そしてベテランの大杉さん,ジュリーがそれぞれの見せ場で印象的な演技を魅せてくれていたのに対し,ヒロインのお二人がちょっと魅力不足で精彩に欠けていたのが残念でした.

24 eiko ★★★★
2004年2月28日 公開/映画 『eiko』 製作委員会 製作/日本シムコ=東京テアトル 配給/カラー 108 min
STAFF
監督:加門 幾生
脚本:三澤慶子/加門 幾生
製作:伊藤 春樹/佐久間 寛/土田 忠/升水 惟雄
企画:石井 渉/井上 信央/瀬谷 慎/中 俊貴
プロデューサー:鉤屋 利兵衛/續 彰秀/野崎 公明
音楽:WaSaBi!
撮影:安田 光
編集:古関 祐輔
CAST
麻生 久美子/沢田 研二/阿部 サダヲ/袴田 吉彦/宇梶 剛士/玉山 鉄二/田口 浩正/徳井 優/吉野 きみか/森田 あつ子/酒井 一圭/守田 比呂也/石戸 久子/目黒 真希/草野 剛志/中村 和彦/岡部 務/林 亜衣子/寺崎 万里子/美怜/高村 七聖/渡辺 武彦/塩山 由佳/古賀プロダクション/劇団日本児童/桜井 センリ/南 果歩/大杉 漣
 ジュリーはボケ老人を装った実は詐欺師を演じていますが,見事にはまっています.初老の域に入って,演技の幅が拡がってきていることを感じさせてくれる作品でした.胡散臭い人物が次々と現れるストーリーですが,中でも南果歩さんのキャッチセールスの女が絶品で,昔八王子駅前でこれとそっくりの経験をしたことを思い出しました.買わなかったけどね.



25 幸福のスイッチ ★★★★
2006年10月14日公開/『幸福のスイッチ』 製作委員会 (東北新社クリエイツ=東京テアトル=関西テレビ放送) 製作/JTB西日本 製作協力/東京テアトル 配給/カラー 105 min
STAFF
監督:安田 真奈
脚本:安田 真奈
製作:林田 洋/松下 晴彦/岡林 可典
製作総指揮:二宮 清隆
音楽:原 夕輝
撮影:中村 夏葉
編集:藤沢 和貴
CAST
上野 樹里/本上 まなみ/沢田 研二/中村 静香/林 剛史/笠原 秀幸/石坂 ちなみ/宮田 早苗/田中 要次/玉生 司朗/下元 年世/円藤 さや/亀井 賢二/林 舞水/寿 美菜子/鍋本 帆乃香/久賀 大雅/和泉 敬子/杉野 じんべえ/宮本 時代/新屋 英子/谷口 高史/楠 年明/桂 都んぼ/鴨 鈴女/フランキー 仲村/タイソン 大屋/伊東 清子/田代 貴典/杉山 陽子/竹岡 良子/林 加奈子/辰巳 美津子/西本 利久/三浦 景虎/深浦 加奈子/芦屋 小雁/出演協力:和歌山県・田辺市のみなさん
 素朴でのどかなご当地映画然とした作品ですが,ジュリーの頑固オヤジ役はやはり見事にはまってます.ショーケンといい,サリーといい,元GS勢は年齢を重ねてみんないい俳優さんになりましたね.

26 キネマの神様 ★★★★★
2021年8月6日 公開/『キネマの神様』 製作委員会 (松竹=テレビ朝日=木下グループ=住友商事=松竹ブロードキャスティング=voque ting=博報堂=博報堂 DY メディアパートナーズ=読売新聞社=朝日放送テレビ=日本出版販売=GYAO=文藝春秋=メ〜テレ) 製作/松竹 配給/カラー 125 min
STAFF
監督:山田 洋次
脚本:山田 洋次/朝原 雄三
原作:原田 マハ
製作:「キネマの神様」製作委員会
プロデューサー:房 俊介/阿部 雅人
音楽:岩代 太郎
撮影:近森 眞史
編集:石島 一秀
CAST
沢田 研二/菅田 将暉/永野 芽郁/野村 洋次郎/リリー・フランキー/前田 旺志郎/志尊 淳/松尾 貴史/広岡 由里子/北山 雅康/原田 泰造/片桐 はいり/迫田 孝也/近藤 公園/豊原 江理佳/渋谷 天笑/渋川 清彦/松野 太紀/曾我廼家 貫太郎/今井 翼/前田 航基/北川 景子/寺島 しのぶ/小林 稔侍/宮本 信子
 松竹映画100周年記念作品.コロナに倒れた志村けんさんの代わりにジュリーが主役を演じた作品ですが,すごくいいです.ギャンブルとアルコールのクロス・アディクションを患った78歳の老人役が,まさかここまでサマになっている(?)とは思いませんでした.その他のキャストも,宮本信子さんと小林稔侍さんは流石に安定した演技を見せてくれますし,菅田将暉さんという俳優さんの演技はは多分初めて観たのですが,近年珍しい俳優さんらしい俳優さんだと思いました.作品そのものも素晴らしい出来で,久しぶりに映画らしい映画を堪能させていただきました.

27 土を喰らう十二ヵ月 ★★★★★
2022年11月11日 公開/『土を喰らう十二ヵ月』 製作委員会 (日活=バップ=読売新聞社=信濃毎日新聞社=日販=スターキャット=二見書房=スモーク)+オフィス・シロウズ 製作/日活 配給/カラー 111 min
STAFF
監督:中江 裕司
脚本:中江 裕司
原作:水上 勉
製作:鳥羽 乾二郎/藤本 鈴子/阿部 順一/小松 佳浩/奥村 景二/松下 寿昭/堀内 誠人/宇田川 寧
製作総指揮:福家 康孝
音楽:大友 良英
主題歌:沢田 研二 「いつか君は」
撮影:杉根 広隆
編集:宮島 竜治
CAST
沢田 研二/松 たか子/西田 尚美/尾美 としのり/瀧川 鯉八/藤巻 るも/久住 小春/平井 正修/佐藤 優太郎/松田 広子/もも/檀 ふみ/梨子田 芳正/渡辺 郁子/竹内 恵子/野口 祐子/常田 貴志子/中山 正子/仙波 美代子/笠原 千代子/袖山 妙子/千村 美恵子/田中 慧/波場 大和/長澤 漸/白馬村のみなさん/須坂市豊岡上町のみなさん/映画ワークショップのみなさん/火野 正平/奈良岡 朋子
 2022年 第96回 キネマ旬報ベスト・テン 主演男優賞,2022年 第77回 毎日映画コンクール 男優主演賞,2022年 第15回 東京新聞映画賞,2022年度 全国映連賞 男優賞の各賞を受賞した,『俳優 沢田研二』の代表作.キネ旬男優賞受賞の際,「こういう賞は萩原健一さんみたいな方が受賞するのかと思った」とか言われたらしいですが,最近になって俳優としてショーケンの域に追いついたような印象です.これが遺作となった奈良岡朋子さんの存在感については語るに及ばず,若いころはあまり好きじゃなかった女優さんの檀ふみさんや,火野正平さん,そしてジュリーが本当にいい年齢の取り方をしていたのが印象的でした.作品についてはとても静かで穏やかな作品で,観たのがちょうど自分自身つらいことがあった直後だったので,心がすごく救われた感じがしました.孤独を選ぶことが,実は理想的な老後に繋がることを確信させていただきました.久しぶりに本当にいい映画を観た感じでした.