1 | アッカトーネ Accattone |
★★★★ |
1961年 イタリア モノクロ 120 min | ||
STAFF 監督:ピエル・パオロ・パゾリーニ 脚本:セルジオ・チッティ/ピエル・パオロ・パゾリーニ 製作:アルフレード・ビニ/チノ・デル・ドゥーカ 音楽:J・S・バッハ 撮影:トニーノ・デリ・コリ 編集:ニーノ・バラ―リ |
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CAST フランコ・チッティ/フランカ・パスット/シルヴァーナ・コルシーニ/パオラ・グイディ/アドレアーナ/モニカ・ヴィッティ(声・ノンクレジット) |
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既に詩人・作家・脚本家としてキャリアを積んでいたパゾリーニさんの第1回監督作品.初期作品にみられる,「女は娼婦・男は泥棒」という戦後イタリアの底辺映画がすでにこの作品で出来上がっている感じです,ラストはゴダール監督『勝手にしやがれ』のパロディ? 常連俳優のフランコ・チッティさんのデビュー作で,イギリス・アカデミー主演男優賞にノミネートされました.この監督さん,素人俳優さんの起用が好きなのですが,パオラ・グイディさんの訛りがあまりに酷かったため,声のみモニカ・ヴィッティさんが吹き替えているらしいです. |
2 | マンマ・ローマ Mamma Roma |
★★★★★ |
1962年 イタリア モノクロ 106 min | ||
STAFF 監督:ピエル・パオロ・パゾリーニ 脚本:ピエル・パオロ・パゾリーニ 製作:アルフレード・ビニ 音楽:アントニオ・ヴィヴァルディ 撮影:トニーノ・デリ・コリ 編集:ニーノ・バラ―リ |
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CAST アンナ・マニャーニ/エットレ・ガロファーロ/フランコ・チッティ/シルヴァーナ・コルシーニ |
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前年『アッカトーネ』で監督デビューを飾ったパゾリーニ監督が,続いて放った初期の大傑作.素人俳優が好きな同監督が,今回はアカデミー主演女優のアンナ・マニャーニさんを主役に起用していますが,作品はほとんどこの女優さんの独り舞台で,闇を抱える中年女を見事に演じています.16歳の息子を持つ43歳くらいの元娼婦の母親という設定ですが,この当時この方すでに54歳だったみたいです.前作で主役アッカトーネを演じていたフランコ・チッティさんとその情婦役だったシルヴァーナ・コルシーニさんが重要な役で脇を固めています. |
3 | 殺し La commare secca |
★★★ |
1962年 イタリア モノクロ 92 min | ||
STAFF 監督:ベルナルド・ベルトリッチ 脚本:ベルナルド・ベルトリッチ/セルジオ・チッティ 原案:ピエル・パオロ・パゾリーニ 製作:アントニオ・チェルヴィ 音楽:ピエロ・ピッチオーニ 撮影:ジャンニ・ナルツィージ 編集:アドリアナ・スパダロ |
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CAST フランチェスコ・ルイウ/ジャンカルロ・デ・ローザ/ヴィンチェンツォ・チッコラ/レナート・トロイアーニ/アルフレード・レッジ/アルヴァロ・デルコーレ/ロマーノ・ラパーテ/ロレンツァ・べネデッティ・アレン・ミジェット/エミー・ロッチ |
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『マンマ・ローマ』の監督で手いっぱいだったパゾリーニさんが,自らの原案作品の映画化に際して依頼して作られた,『アッカトーネ』では助監督を務めていたベルトリッチさんの監督デビュー作.黒澤明監督の『羅生門』をお手本にして作られたらしい本格的ミステリですが,元ネタ同様わかりにくい作品です.名監督と呼ばれる人の映画って,難しいのが多くて苦手です.それにしても,イタリアの女の人,とくにおばちゃんになるとコワイ人が多いのね? |
4 | ロゴパグ Ro.Go.Pa.G |
★★★ |
1963年 イタリア・フランス モノクロ・パートカラー 122min | ||
STAFF 製作:アルフレード・ピニ 音楽:カルロ・ルスティケッリ 第3話 意志薄弱な男 La Ricotta 監督:ピエル・パオロ・パゾリーニ 脚本:ピエル・パオロ・パゾリーニ 撮影:トニーノ・デリ・コリ 編集:ニーノ・バラ―リ |
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CAST オーソン・ウェルズ/ラウラ・ベッティ |
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ロベルト・ロッセリーニさん,ジャン=リュック・ゴダールさん,ピエル・パオロ・パゾリーニさん,ウーゴ・グレゴレッティさんの4人の監督した短編映画4本で構成されたオムニバス・コメディ映画でしたが,イタリア国内ではパゾリーニさん監督の作品が当局の検閲によって,「国家の宗教にとって不愉快なもの」として削除され,他の3本のみ別タイトルで上映されたらしいです.ところが,パゾリーニさんの作品が群を抜いて面白く高く評価されているとのことでしたが,実際に観たところ,パゾリーニさんの作品が最も難解でよく理解できませんでした.また,どういう訳かパゾリーニさんの作品だけ,部分的にカラーなのも残念ながらイミフ. |
5 | 奇跡の丘 Il Vangelo secondo Matteo |
★★★★ |
1964年 イタリア・フランス モノクロ 137 min | ||
STAFF 監督:ピエル・パオロ・パゾリーニ 脚本:ピエル・パオロ・パゾリーニ 製作:アルフレード・ビニ 音楽:ルイス・バカロフ 撮影:トニーノ・デリ・コリ 編集:ニーノ・バラ―リ |
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CAST エンリケ・イラソキ/マルゲリータ・カルーソ/スザンナ・パゾリーニ/マルチェロ・モランテ/マリオ・ソクラテ/セティミオ・デ・ポルト/アルフォンソ・ガット/ルイジ・バルビー二/ジャコモ・モランテ/ジョルジョ・アガンベン/グイド・チェレター二/ロザリオ・ミガーレ/フィルッチョ・ヌッツォ/マルチェロ・ガルディー二/エリオ・スパツィアーニ/エンゾ・シチリアーノ/オテロ・セスティリ/ロドルフォ・ウィルコック/アレッサンドロ・クレリチ/アメリゴ・ベヴィラッカ/フランチェスコ・レオネッティ/フランカ・クパーネ/パオラ・テデスコ/エリゼオ・ボッシ/ナタリア・ギンズブルグ |
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新約聖書の『マタイの福音書』をほぼ忠実に映像化した作品.長尺のモノクロ作品なので,キリスト教に興味・関心がないとちょっと退屈してしまうかもしれませんが,お勉強になります.キャストのほとんどが学生・素人ですが,老年期の聖母マリアをパゾリーニ監督の実母スザンナ・パゾリーニさんが演じている他,後にパゾリーニ作品常連俳優さんとなるニネット・ダボリさんがチョイ役で初出演されています. |
6 | 愛の集会 Comizi d'amore |
★★★ |
1966年 イタリア モノクロ 88 min | ||
STAFF 監督:ピエル・パオロ・パゾリーニ 脚本:ピエル・パオロ・パゾリーニ 原案:ピエル・パオロ・パゾリーニ 製作:アルフレード・ビニ 撮影:マリオ・ベルナルド/トニーノ・デリ・コリ 編集:ニーノ・バラ―リ |
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CAST ピエル・パオロ・パゾリーニ/アルベルト・モラヴィア/チェザーレ・ムザッティ/オリアナ・ファッラーチ |
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パゾリーニ監督本人のインタヴュー形式ドキュメンタリー. |
7 | 大きな鳥と小さな鳥 Uccellacci e uccellini |
★★★ |
1966年 イタリア モノクロ 88 min | ||
STAFF 監督:ピエル・パオロ・パゾリーニ 脚本:ピエル・パオロ・パゾリーニ 製作:アルフレード・ビニ 音楽:エンニオ・モリコーネ 撮影:マリオ・ベルナルド/トニーノ・デリ・コリ 編集:ニーノ・バラ―リ |
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CAST トト/ニネット・ダボリ/フェミ・べニュッシ/フランチェスコ・レオネッティ |
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DVD 収録の Production Note によると,「初期のリアリズム傾向の強い作風から,寓話と風刺画が織りまぜられた重層的な作風へと移るきっかけとなった,パゾリーニ監督の転換点といえる重要な作品」で,『ぴあ CINEMACLUB '91』によれば,『パゾリーニの思想や内的独白を映像化したシネマ・エッセイ』だそーですが,その思想内容はちょっと難解でよく理解できませんでした.劇中の『鳥』がパゾリーニ監督自身の代弁者であるとするのであれば,ラストはかなり自虐的です.ニネット・ダボリさんの初主演作ですが,イタリアの大物喜劇役者のトトさんと見事なコンビネーションを見せてくれています.旧タイトル『パゾリーニの鳥』. |
8 | アポロンの地獄 EDIPO RE |
★★★★ |
1967年 イタリア・モロッコ カラー 104 min | ||
STAFF 監督:ピエル・パオロ・パゾリーニ 脚本:ピエル・パオロ・パゾリーニ 原作:ソフォクレス 『オイディプス』 製作:アルフレード・ビニ 音楽:ピエル・パオロ・パゾリーニ 撮影:ジュゼッペ・ルッツォリーニ 編集:ニーノ・バラ―リ |
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CAST シルヴァーナ・マンガーノ/フランコ・チッティ/アリダ・ヴァリ/ジュリアン・ベック/カルメロ・ベネ/ニネット・ダヴォリ/ルチアーノ・バルトーリ/アーメッド・ベルハクミ/フランチェスコ・レオネッティ/ジャンドメニコ・ダヴォリ/イヴァン・スクラトゥリア/ピエル・パオロ・パゾリーニ |
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ソフォクレスによるギリシャ悲劇の最高傑作とされる戯曲の映画化ですが,パゾリーニ監督はオイディプス王の悲劇を自分の人生に投影させた映画作りを行っています.要するにこの人の原点って,ジョン・レノンさんと同じく極度のマザー・コンプレックスだったことを覗わせる作品になっています.イタリアの名女優シルヴァーナ・マンガーノさん,流石に綺麗です.何故か日本では全く内容と関係のないタイトルが付けられていますが,これイケナイです, |
9 | テオレマ Teorema |
★★★★★ |
1968年 イタリア カラー 105 min | ||
STAFF 監督:ピエル・パオロ・パゾリーニ 脚本:ピエル・パオロ・パゾリーニ 製作:マウロ・ボロニーニ/フランコ・ロッセリーニ 音楽:エンニオ・モリコーネ 撮影:ジュゼッペ・ルッツォリーニ 編集:ニーノ・バラ―リ |
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CAST シルヴァーナ・マンガーノ/テレンス・スタンプ/マッシモ・ジロッティ/アンヌ・ヴィアゼムスキー/ラウラ・ベッティ/アレドレ・ホセ・クルス/ニネット・ダヴォリ |
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この人の映画ってすご〜くわかりにくいのが多いのですが,この作品は特に後で解説を読んでストーリーが把握できた難解な映画でした.よく理解できないながらも,なんとなく引き込まれるような魅力を持った作品で,登場人物のそれぞれに現在の自分自身を投影しながらぼ〜っとして観ていたのですが,ある程度意味がわかってくると,今度は違った視点からこの作品を観てみたくなりました,この監督の作品は複数回観ることが必須だと思います.一人の訪問者によって意識を変革され,破滅へと導かれていく一家の母親と長女を演じ,シルヴァーナ・マンガーノさん,アンヌ・ヴィアゼムスキーさん,そして一人神性へと導かれる(らしい)家政婦役のラウラ・ベッティさんの3人の女優さんが,それぞれの魅力を発揮してます. |
10 | 豚小屋 POLKILE |
★★★ |
1969年 イタリア カラー 99 min | ||
STAFF 監督:ピエル・パオロ・パゾリーニ 脚本:ピエル・パオロ・パゾリーニ 製作:ジャン・ビット―リオ・バルディ 音楽:ベネデット・ギリア 撮影:トニーノ・デリ・コリ/アルマンド・ナンヌッツィ/ジュゼッペ・ルッツォリーニ 編集:ニーノ・バラ―リ |
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CAST ピエール・クレマンティ/ジャン=ピエール・レオー/アルベルト・リオネロ/アンヌ・ヴィアゼムスキー/ウーゴ・トニャッティ/マルコ・フェレーリ/フランコ・チッティ/ニネット・ダヴォリ |
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中世編と現代編の2つのストーリーが交互に進行していく形のオムニバス映画なのですが,この監督の作品にしては珍しく直接的な場面描写が少なく,1回観ただけでは難しくてよく内容が理解できない作品でした.観終わった後で解説を読んで,それぞれ食人と獣姦というタブーをテーマにしていることがわかって,なんとなく理解することができましたが,この手の芸術作品は何度か見返さないと理解できないものが多いです.私,頭悪いのかしら? |
11 | 王女メディア Medea |
★★★★ |
1969年 イタリア・フランス・西ドイツ カラー 106 min | ||
STAFF 監督:ピエル・パオロ・パゾリーニ 脚本:ピエル・パオロ・パゾリーニ 製作:フランコ・ロッセリーニ 音楽:エルサ・モランテ 撮影:エンニオ・グァルニエリ 編集:ニーノ・バラ―リ |
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CAST マリア・カラス/マッシモ・ジロッティ/ローラン・テルズィエフ/ジュゼッペ・ジェンティーレ/マルガレート・クレメンティ/ポール・ヤバラ |
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『アポロンの地獄』に続いてギリシャ神話に取り組んだファンタジーですが,時代考証等は全く無視されており,何故か日本の謡曲等が BGM に使われていたりしています.やはり,特に前半部分は登場人物の台詞も少なく,場面設定やストーリーの流れを把握しづらく,作品に対する予備知識が皆無だとわけのわからない映画になってしまうおそれがありますが,後半におけるマリア・カラスさんの演技は迫力的で,何とも言えない説得力があるのです.唯一の主演作ですが,歌は歌っていません. |
12 | デカメロン IL Decameron |
★★★★ |
1971年 イタリア カラー 106 min | ||
STAFF 監督:ピエル・パオロ・パゾリーニ 脚本:ピエル・パオロ・パゾリーニ 原作:ボッカッチョ 『デカメロン』 製作:アルベルト・グリマルディ 音楽:エンニオ・モリコーネ 撮影:トニーノ・デリ・コリ 編集:ニーノ・バラ―リ/タチアナ・カシーニ・モリジ |
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CAST フランコ・チッティ/ニネット・ダヴォリ/ヴィンチェンツォ・アマート/アンジェラ・ルーチェ/ピエル・パオロ・パゾリーニ/ジュゼッペ・ジガイナ/ジュゼッペ・アリーゴ/ジャンドメニコ・ダヴォリ/ヴィットリオ・ヴィットーニ/ジャコモ・リッツォ/ジャンニ・リッツォ/グイド・アルベルティ/モニク・ヴァン・ウォーレン/シルヴァーナ・マンガーノ(ノン・クレジット)/エリザベッタ・ジュノベーゼ(ノン・クレジット) |
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全8話からなるオムニバス・コメディ・ムービー.原作はまだ読んでないのですが,ペストを逃れて別荘に引き込まった男女10人によって10夜にわたって語られる10のストーリーという設定で,その中からパゾリーニ監督が好みで選択した8エピソードを映像化した作品です.それぞれのエピソードがほぼ切れ間なく繰り広げられるので当初ちょっとわかりづらさを感じましたが,前半4話,後半4話の構成を把握して観ると,映画全体を一つのストーリーとして途中で退屈することなく観ることができました.また,監督の意向でほぼ素人の多いキャスト陣の中で,第4話に『悪魔のはらわた』のモニク・ヴァン・ウォーレンさん,第8話にイタリアの大女優シルヴァーナ・マンガーノさんがそれぞれ『死の女王』,『聖母』役でカメオ出演しており,強烈な印象を残しています. |
13 | カンタベリー物語 I Racconti de Canterbury |
★★★ |
1972年 イタリア カラー 122 min | ||
STAFF 監督:ピエル・パオロ・パゾリーニ 脚本:ピエル・パオロ・パゾリーニ 原作:チョーサー 『カンタベリー物語』 製作:アルベルト・グリマルディ 音楽:エンニオ・モリコーネ 撮影:トニーノ・デリ・コリ 編集:ニーノ・バラ―リ/タチアナ・カシーニ・モリジ |
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CAST ヒュー・グリフィス/ラウラ・ベッティ/ニネット・ダヴォリ/フランコ・チッティ/ジョゼフィン・チャップリン/アラン・ウェッブ/ピエル・パオロ・パゾリーニ/ヴァーノン・ドブチェフ/エイドリアン・ストリート/デレク・デッドマン/ニコラス・スミス/トム・ベイカー/オスカル・フォケッティ/エリザべッタ・ヴィトー・ジェノヴェージ/ジュゼッペ・アリー/マイケル・ヴァルフォア/ジェニー・ルネイカー/ダン・トーマス/ジョン・フランシス・レイン/パトリック・デュフェ/アルバート・キング |
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前作同様全8話からなるオムニバス・コメディ・ムービーで,舞台がイタリアからイギリスに替わった分,物語の全体的な雰囲気は変化しているものの,やはり二番煎じの感は否めません.また,各エピソードについてはスカトロジーをモチーフにしたお下劣趣味のモノが多く,ちょっと生理的に受け付けませんでした.やっぱりこの監督,変態ですわん. |
14 | エロスの詩 Bawdy Tales |
★★★★★ |
1973年 イタリア・フランス カラー 98 min | ||
STAFF 監督:セルジオ・チッティ 脚本:ピエル・パオロ・パゾリーニ 製作:アルベルト・グリマルディ 音楽:フランチェスコ・デ・マージ 撮影:トニーノ・デリ・コリ |
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CAST ニネット・ダヴォリ/フランコ・チッティ/ニコレッタ・マッキャベリ/ジャンニ・リッツォ/エリザベッタ・・ダボリ |
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『生の三部作』の合間に,パゾリーニさんが自ら書き下ろした脚本をセルジオ・チッティさん監督によって作られた全5話からなるオムニバス・ムービーで,スタッフ・キャスト共にパゾリーニ一家の面々が名を連ねています.実はこれが高校生の頃(だったと思う)映画館で観た唯一のパゾリーニ作品なのですが,それにしてもセンスのかけらも感じられない最悪の日本語タイトルのせいもあって世間的にはあまり評価されていないマイナー作品でありながら,それぞれのエピソードも解り易く印象に残っている映画で,今回も最初に DVD を入手したついでに他の作品も集め始めたというのが真相なのでした.狂言回しのフランコ・チッティさんとニネット・ダヴォリさんはパゾリーニ作品の常連さんですが,最初観たときは『あのねのね』を連想してしまいました.あとこの頃アランドロンさんの『ビッグ・ガン』,『愛人関係』に出演していたニコレッタ・マッキャベリさんが物語前半のエピソードで重要な役を演じており,この3名がトップにクレジットされています.ラストの絞首台のシーンの笑い声が印象的でした. |
15 | アラビアンナイト Il fiore delle Mille e una notte |
★★★★ |
1974年 イタリア カラー 125 min | ||
STAFF 監督:ピエル・パオロ・パゾリーニ 脚本:ダーチャ・マライ―ニ/ピエル・パオロ・パゾリーニ 原作:『アラビアンナイト』 製作:アルベルト・グリマルディ 音楽:エンニオ・モリコーネ 撮影:トニーノ・デリ・コリ 編集:ニーノ・バラ―リ/タチアナ・カシーニ・モリジ |
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CAST ニネット・ダヴォリ/フランコ・チッティ/フランコ・メルリ/テッサ・ブーシェ/イネス・ベルグリーニ/マルガート・クレメンティ/ルイジーナ・ロッキ/アルベルト・アルジェンティーノ/フランチェスコ・パオロ・コヴェルナーレ/サルヴァトーレ・サビエンツァ/エリザベッタ・ヴィトー・ジェノヴェージ |
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前2作のような純然たるオムニバス・ムービーの形式ではなく,青年ヌーレディンと女奴隷ズムルードのストーリーを縦軸に様々なエピソードが語られていくのですが,後半ちょっとエピソード間の関連性が理解しづらい部分がありたものの,三部作の中では性表現は最もおとなしめで,わりとのんびりと観ることができました.でも,三晩続けてこの三部作を観たらやはりちょっと疲れてしまいました. |
16 | ソドムの市 SALO o le 120 giornate di Sodoma |
??? |
1975年 イタリア・フランス カラー 117 min | ||
STAFF 監督:ピエル・パオロ・パゾリーニ 脚本:ピエル・パオロ・パゾリーニ/セルジオ・チッティ 原作:マルキ・ド・サド 『ソドム120日あるいは淫蕩学校』 製作:アルベルト・グリマルディ 音楽:エンニオ・モリコーネ 撮影:トニーノ・デリ・コリ 編集:ウンベルト・アンセルッチ |
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CAST パオロ・ボナチェッリ/ジョルジョ・カタルディ/ウベルト・パオロ・クインタヴァレ/アルド・ヴァレッティ/カテリーナ・ボラット/エルサ・デ・ジョルジ/エレーヌ・シュルジュール/ソニア・サビアンジュ/エツィオ・マン二/イネス・ペレグリー二/セルジォ・ファセッティ/ブルーノ・ムッソ/アントニオ・オルランド/クラウディオ・チケッティ/フランコ・メルリ/ウンベルト・ケサーリ/ランベルト・ブック/ガスパール・ド・ジェンノ/ジュリアナ・メリス/ファリダー・マリク/グラツィエッラ・アニチェート/レナータ・モア/ドリット・エンケ/アンティニスカ・ネムール/ベネデッタ・ゲターニ/オルガ・アンドレス/タチアーナ・モジランスキ/スザンナ・ラダエリ/ジュリアーナ・オルランディ/リアナ・アクアヴィーヴァ |
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ヨーロッパ諸国やアメリカで上映禁止となったひどい映画で,この監督最大の問題にして遺作.マルキ・ド・サド原作の映像化なので,ひどい映画なのは当たり前なのですが,その割にスカトロジーやサディズムの表現等,現在観るとそれほどのものではないような気もします.それよりも凄いと思ったのは,近世フランスを舞台にした原作の設定を第二次世界大戦末期の北イタリアに置き換えており,作品制作当時のネオファシスト運動や資本主義に対する批判を露骨に行っている点でした.この作品の公開後,パゾリーニ監督は謎の死を遂げ,当初は性的虐待を受けたとされる少年が容疑者として逮捕されましたが,後に当容疑者からファシストのリンチによる虐殺だったという旨の主張がなされています. 結論 こういう映画を撮ると殺されます |
99 | ピエル・パオロ・パゾリーニ Pier Paolo Pasolini |
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1999年 イタリア モノクロ・カラー 50 min | ||
ドキュメンタリー. |
0 | ピエル・パオロ・パゾリーニ 生誕90年特別限定 DVD BOX PIER PAOLO PASOLINI - A 90 ANNI DALLA NASCITA |
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08 アポロンの地獄 EDIPO RE 11 豚小屋 PORCILE 16 ソドムの市 SALO o le 120 giornate di Sodoma |
00 | パゾリーニ・コレクション ”生の三部作” DVD-BOX Piel Paolo Pasolini's "LA TRILOGOA DELLA VITA" |
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12 デカメロン IL DECAMERON 13 カンタベリー物語 I RACCONTI DI CANTERBURY 15 アラビアンナイト IL FIORE DELLE MILLE E UNA NOTTE |