Alice Cooper


DISCOGRAPHY Part 3 (1978 - 1991)



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From The Inside

1978

★★★★★

 アルコール依存症を克服した Alice 嬢は,これまでず〜っと一緒に仕事をしてきたプロデューサー Bob Ezrin さんと訣別,新プロデューサーに David Foster さんを起用し,自らのアルコール依存体験を生かしたこのアルバムを発表.精神病院をテーマにした久々の傑作アルバムで,バラード路線最後のシングル "How You Gonnna See Me Now" もヒットしました.しかしながらこの後,なが〜い低迷期に突入してしまうのでした.

26

THE ORIGINAL MOTION PICTURE SOUND TRACK
Sgt. Pepper's LONELY HEARTS CLUB band

1978

★★★

 John Lennon さんの "Because" を歌ってます.ミスキャストでは?と思われたのですが,実は意外と….

27

FLUSH THE FASHION

1980

★★★

 プロデューサーに Roy Thomas Baker さんを迎え,ジャケットに "ALICE COOPER '80" と大書されたこのアルバムで Alice 嬢はそれまでの路線からの大幅な転換を図ったつもりだったのでしょうが,残念ながら全くの見当外れに終ってしまっています.裏ジャケの写真にも見られる通り,かなりパンクを意識した音作りをしていますが,はっきり言って失敗に終っています.但し,一部ではそれまでのソフト&メロウ路線からの脱却を好意的に見た批評も見受けられました.

28

SPECIAL FORCES

1981

★★★

 自らのバック・バンド Special Forces を従えての第1作で,タイトルもバンド名をそのまま使っています.前作同様タイトなロックを目ざしてはいるのですが,はっきり言ってこの路線,Alice 嬢の持ち味を完全に消してしまっていて,無惨な仕上がりだと思います.

29

ZIPPER CATCHES SKIN

1982

★★★

 前2作の延長線上にあるアルバムですが,少しずつ軌道修正してきた感じがします.少なくとも前2作ほど無味乾燥な感じのする曲は少なくなってきたかなって感じ? このアルバムに収録された "I am the Future" は,映画『処刑教室』のテーマ・ソングに使われていました.

30

DADA

1983

★★★

 かなり軌道を昔に戻した感じで,久々にドラマチックな構成を持ったコンセプト・アルバムに仕上がっていますが,まだまだ以前のファンタジック?な Alice ワールドの再現には至っておりません.次作への期待が持たれましたが,この後 Alice さんは活動を停止してしまい,聞くところによりますと TV のクイズ番組などにゲスト出演していたらしいです.




31

CONSTRICTOR

1986

★★★★

 実は長年のアルコールの大量摂取による内臓疾患の治療に専念していた Alice さんは'86年, 古巣のWarner Brothers から MCA に移籍,このアルバムによって奇跡の復活を果たしました.第1弾シングル "He's Back" は,ソロになってからの一連のバラード路線とは全く異なったもので,スプラッター・ロックの元祖 Alice の復活にふさわしいものだったと思います.でもそれが『13日の金曜日 Part 6』のテーマ曲に採用されたってゆ〜のは,正直言ってお話できすぎているよ〜な気もいたしますが?

32

RAISE YOUR FIST AND YELL

1987

★★★

 奇跡の復活を果たした Alice さんが,バンド・メンバーを強化し,全米・ヨーロッパ・ツアーをおこなった後,発表した第2弾.全く前作と同じ流れの作品ではありますが,このアルバムのリリースで,復活は本物だったと一安心したものでした.

33

PRINCE of DARKNESS

1989

-

 MCA 時代のベスト・アルバムで,"Constrictor" からの5曲と " Raise Your Fist And Yell" からの4曲に,バンド時代の名曲 "Billion Dollar Babies" の1976年度のライブ・バージョンを加えた10曲で構成されています.

34

THE BEAST OF ALICE COOPER

1989

-

 こちらはワ−ナ−時代のベスト CD ですが,何と全14曲中バンド時代の曲が12曲を占めており,やはり1974年までが黄金時代であったことを立証してしまっております.

35

TRASH

1989

★★★★★

 なが〜い低迷期を MCA への移籍・"Constricter" の発表で脱した Alice さんは,今度は Epic に移籍. ゲストに Aerosmith や Bon Jovi のメンバーを迎えたこのアルバムの発表によって完全復活を果たし,シングル・カットされた "Poison" などのビッグ・ヒット及びアルバム自体のビッグ・セールスを記録しました.よかったね Alice ちゃん.作品としては最高の出来で,このアルバムによって,やっとバンド時代の Alice さん自身を超えることができた...と私は思ってます.このアルバム発表後ワールド・ツアーを開始,翌'90年には初の日本公演も実現しました(バンド時代に単独来日した事がありますが,その時は公演は実現しなかったのです).

36

Hey Stoopid

1991

★★★★

 前作のセールスとツアーの大成功に気を良くした Alice さんが,またも豪華ゲストを迎えて発表した作品です.はっきり言って2番煎じの感は否めませんが,作品としての出来はいいと思います.しかしながら,このアルバム発表直後に行ったパッケージ・ツアー "Operation Rock'N'Roll" は不評だった模様です.