DISCOGRAPHY Part 1-03 (Original Albums 1974- 1977) |
9 |
Zinc Alloy & The Hidden Riders of Tomorrow |
1974 |
★★★★ |
【Side-A】 |
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T. Rex の全アルバム中,この作品だけクレジットが Marc Bolan & T. Rex となっております.このあたりから人気にかげりが見え始め,私もこのアルバム買い忘れてて,探したときには輸入盤で30000円もの値段がついてました(結局,2枚持ってた友達に譲ってもらいました).オリジナルは見開きジャケ,日本初回発売時はポスターとブックレットが付いていました.10枚の U.K. チャート Top 5 入りシングルの後,Marc Bolan with Big Currot 名義でリリースされた "Blackjack" をはさんでリリースされたシングル "Track on (Tyke)" はチャート第12位と,初の Top 10 圏外の成績に終わってしまい,以後ヒット曲に恵まれなくなってしまうのですが, Bolan 氏は当初 "Track on (Tyke)" と,このアルバムのトップを飾る "Venus Loon" のどちらを次のシングルにするか悩んでいたらしいです.また,次のシングルとしてリリースされた "Teenage Dream" は成績こそ第13位に終わりましたが, Bolan Ballad の不朽の名曲です. Bolan 氏にとって不幸だったのは,それまでのシングル・ヒットの評価が高すぎたため, T.Rex がアルバム・アーティストとして評価が低かった点にあると思うのですがいかがでしょう? このアルバム以降のすべてのアルバムは,もっと評価されて良かったと思うよ. |
10 |
BOLAN'S ZIP-GUN |
1975 |
★★★★ |
【Side-A】 |
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Bolan 氏低迷期の作品.この時期のシングル曲も "Light of Love" が第22位, "Zip Gun Boogie" が第41位と,さらにランクを下げておりました.そのためか,非常に地味でめだたない印象を与えますが,実は "Till Dawn" ・"Think Zink" 等隠れた名曲が多いアルバムでもあります.また,この時期, The Rolling Stones ・ Led Zeppelin ・ Emerson, Lake & Palmer 等のビッグ・ネームは税金対策のため,フランス等海外に移住しておりましたが, Bolan 氏もモンテ・カルロに逃れており,このアルバムを初の海外録音としてハリウッドで制作しております.さらに,長年 T.Rex のプロデュースを担当してきた Tony Visconti 氏と前作で訣別し,今回は Bolan 氏自身がプロデュースを行っている等,マンネリ・低迷を脱するための試行錯誤がなされているのですが,成功したとは言えず,この作品を最後に Micky Finn 氏とも別れてしまいました.オリジナルは穴あき変型ジャケ. |
11 |
Futuristic Dragon |
1976 |
★★★★★ |
【Side-A】 |
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従来の T.Rex サウンドから脱皮して,新局面を打ち出そうとした Bolan 氏の意欲作.そのためか T.Rex の全アルバム中最も派手な印象を受けたアルバムでした.しかしながら,この時期にリリースされたシングルも,アルバムに収録されている "New York City" が第15位, "Dreamy Lady" が第30位,その後リリースされた "London Boys" も第40位と,いずれも Bolan 氏としては不本意な成績に終わっております. |
12 |
DANDY IN THE UNDERWORLD |
1977 |
★★★★★ |
【Side-A】 |
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新生 T.Rex による再起をかけたこの大傑作は,結局 Bolan 氏の遺作となってしまいました.アルバムの出来自体 "Erectric Warrior" 以来の素晴らしさだったのに... オリジナルは穴あき変型ジャケ.この時期のシングル曲は, "I Love to Boogie" が第13位,アルバム未収録の "Lasor Love" が第41位, "The Soul of My Suit" が第42位を記録している他,その後も Bolan 氏の死と前後して, "Dandy in the Underworld" ・ "Celebrate Summer"(アルバム未収録) ・ "Crimson Moon" がリリースされております.個人的に大好きなのは,ラストを飾る "Teen Riot Structure" なのでした. |