Edgar Winter


DISCOGRAPHY Part 1 (1969 - 1980)



1

JOHNNY WINTWR
/ Johnny Winter

1969

-

 Johnny Winter 氏のメジャー・デビュー・アルバム.バックは Tommy Shannon (B) と "Uncle John Turner (Perc) .弟の Edgar 氏も "I'll Drown in My Tears" でピアノ, "Good Morning Little School Girl" ではアルト・サックスで参加しております.このアルバムについては資料によっては1968年度作品となっていますが,アメリカでのリリースは1969年4月7日が正しいよ〜です. プロデュースは Johnny 氏自身が行っています.

2

SECOND WINTER
/ Johnny Winter

1969

-

 1969年10月27日にリリースされた Johnny Winter 氏の第2作.バックの面々は前作と同じですが,今回は Edgar 氏が正規メンバーとして全曲に参加している他, Production Consultant としてクレジットされております(プロデュースは前作同様 Johnny 氏自身).

3

ENTRANCE
/ Edgar Winter

1970

★★★

 1970年6月に兄 Johnny Winter からの独立宣言を行った Edgar さんが同年発表したファースト・ソロ・アルバム.アナログA面が "Winter's Dream" という組曲形式の7曲,B面が5曲という構成で,全12曲中,彼自身の単独のオリジナルが3曲, Johnny との共作が8曲を占めています(残り1曲は "Tobacco Road" ).パーソネルは Edgar Winter (Vo・Sax・Key) ・ Jimmy Gillen (Ds) ・ Randel Dolanon (G) ・ Gene Kurtz (B) ・ Johnny Winter (Harmonica) で,その他ホーン及びストリングスが多数参加してますが,B面1曲目の "Tobacco Road" のみ Edgar Winter (Vo・Sax・Key) ・ Johnny Winter (G) ・ Tommy Shannon (B) ・ John Turner (Ds) という Johnny さんの "Johnny Winter" ・ "Second Winter" でのメンバーによる録音となっています. Edgar 氏のコンポーザーとしての才能はこの第1作からすでに完成に域に達してますし,ヴォーカルも凄いです.実は何よりもこの人声質好きなんですよね...清涼感あふれていて. Johnny さんの猥褻で下品な声もあれはあれで好きなんですが... プロデュースは Edgar さん自身です.

4

Edgar Winter's White Trash

1971

★★★★

 自らのバンド White Trash を結成しての第1作目で,パーソネルは Edgar Winter (Vo・Sax・Key) ・ Jerry LaCroix (Vo・Sax・Harp) ・ John Smith (Vo・Sax) ・ Mike McLellan (Vo・Trumpet) ・ Bobby Ramirez (Ds) ・ George Sheck (B) ・ Floyd Radford (G) で, Johnny Winter ・ Rick Derringer のお2人がギターでゲスト参加しています.私,実をいうとホーン・セクションの入った Rock ってあまり好きじゃないというか〜,どちらかと言うと嫌いだったんですが,このアルバムにははっきり言ってブッとばされました,とにかくメチャクチャかっこいいです.ただ惜しむらくは Jerry LaCroix 氏のヴォーカルで,この人,声の質は悪くないんですが,少々線が細すぎるような感じがして好きになれません(同じような印象を第2期 Jeff Beck Group の Bobby Tench 氏にも感じましたが... 余談).プロヂュースは Rick Derringer 氏でした.

5

ROADWORK
/ Edgar Winter's White Trash

1972

★★★

 『ドサ回り』と題された White Trash の2枚組ライブ・アルバムで,メンバーは前作とほとんど同じですが,ベースが George Sheck から Randy Hobbs に,また,ギターが Floyd Radford から Rick Derringer の正式参加へと,活動を停止していた Johnny Winter And のメンバーを吸収した形になっています.あとアナログB面ラストで御大 Johnny Winter 氏が特別出演した "Rock and Roll, Hoochie Koo" が収録されておりますが,この時期 Johnny 氏は重度のヘロイン中毒とノイローゼで精神病院に入院しており,外出許可をもらってこのステージに参加したとかいう伝説が残っております.本当だかど〜だか判りませんが,とりあえずこの手のエピソードは信じた方が楽しいので信じることにしております.プロデュースは前作に引き続き Rick Derringer 氏でした.

6

THEY ONLY COME OUT AT NIGHT
/ The Edgar Winter Group

1972

★★★★

 White Trash での活動を停止した Edgar 氏が次に作ったのは,打って変わってシンプルな編成のロックンロール・バンドでした.パーソネルは Edgar Winter (Vo・Sax・Key) ・ Dan Hartman (Vo・B・Key) ・ Chuck Ruff (Ds) ・ Ronnie Montrose (G) .このアルバムからシングル・カットされたインストゥルメンタル・ナンバー "Frankenstein" (最初はものすご〜い長い曲だったのをツギハギだらけにして短くしたもんでこのタイトルになったらしいです)が USA No.1 ヒットに輝き,当時生彩を欠いていた兄 Johnny に代わって一躍スターダムにのし上がった Edgar 氏でした.この作品についても,ギターの Ronnie Montrose 氏に不満が残りますが, Johnny Winter ・ Rick Derringer といった両天才ギタリストと比較せれるっていうのも少々酷かも... プロデュースはまたしても Rick Derringer 氏でした.




7

Shock Treatment
/ The Edgar Winter Group

1974

★★★★★

 このアルバム,あまり名盤として評価されることはないのですが,多分私にとって
20世紀最高のロックンロール・アルバム
ということになると思います.1979年に発行された『これが最高 EVERYBODY'S CHOISE TOP 100 Vol.2 日本編』では,ただ1人近田春夫氏がベスト10中第3位にあげてました.ちなみに第1位は T.REX の "Electric Warrior",第2位は David Bowie の "Ziggy Stardust" で,この人の趣味私に似てます .メンバーは Montrose 結成のために抜けてしまった Ronnie Montrose 氏に代わって Rick Derringer 氏が正式加入しております.さて,コンポーザーとしての Edgar 氏の能力が最高に発揮されるのはロックンロール・ナンバーもさることながら,やはりバラードにおいてだと思うのですが,このアルバムに収録された "Someone Take My Heart Away" という曲,"Edgar Winter's White Trash" に収録されていた "Dying to Live" と並んで,フェイヴァリット・ソングとなりました.プロデュースは Rick Derringer 氏でした.

8

JASMINE NIGHTDREAMS
/ Edgar Winter

1975

★★★★

 "Entrance" に続く,ソロ・アルバムとしては久々の第2作目ですが,バックは Rick ・ Dan ・ Chuck の Edgar Winter Group の面々で, Johnny Winter (G) ・ Rick Marotta (Ds) のお2人がゲスト参加しております.内容的にもロックンロール及びソフト&メロウ路線で Edgar Winter Group のそれとほぼ同一ですが,アルバムのラストにインストを3曲まとめて入れるなど実験的な試みもやってたみたいです.

9

THE EDGAR WINTERGROUP
WITH RICK DERRINGER

1975

★★★★

 Frank Zappa や Johnny Winter のページでも書きましたが,本っ当にこの時期の CBS SONY ってアルバムにムチャクチャな邦題つけておりまして,このアルバムの邦題ときたら何と『謎の発光物体』(哀),「おいっ!」といいたくなりましたが... それはともかくとして Edgar Winter Group としての最終作で,タイトル(原題だよもちろん)からも明らかなように, Rick Derringer 氏をこれまでになくフィーチュアしております.この時期 Rick 氏は Johnny 氏・Edgar 氏のサポート的な活動とは別に,すでに2枚のソロ・アルバムを完成しており,ソロ・アーティストとしての独立をかなり意識していたみたいです.プロデュースはこれが最後の Rick Derringer 氏でした.

10

TOGETHER
/ Johnny and Edgar Winter

1976

★★★

 Winter Family (この呼び方ってかなり CBS SONY の営業戦略入ってるので嫌う人もいるんだけどね)総出演によるライブ・アルバム.メンバーは Johnny 側から Johnny Winter (G・Vo) ・ Randy Jo Hobbs (B) ・ Richard Hudges (Ds) ・ Floyd Radford (G) , Edgar 側から Edgar Winter (Sax・Vo) ・ Rick Derringer (G・Vo) ・ Dan Hartman (Pf・Vo) ・ Chuck Ruff (Ds) の各氏,豪華ですな... 完全なお祭りアルバムですが,それだけに楽しく聴ける作品です.プロデュースは Johnny & Edgar Winter.

11

RECYCLED
/ Edgar Winter's White Trash

1977

 久々に復活した White Trash としての3作目.パーソネルは Edgar Winter (Vo・Key) ・ Jerry LaCroix (Vo・Sax) ・ John Smith (Vo・Sax) ・ Marshall Cyr (Vo・Trumpet) ・ George Recile (Ds) ・ Robert "California" Arnold (B) ・ Floyd Radford (G) の各氏で, Dan Hartoman さんがギターで1曲だけ参加しています.今回は Rick Derringer さんの参加はなしで, White Trash 脱退後 Johnny Winter さんのバンドに参加していた Floyd Radford さんが復帰しているのが目を引きますが,今回のこのアルバム, White Trash のというか Edgar 氏の全アルバムの中でも最も凡庸な仕上がりで,あまり感心できませんでした.プロデュースは Edgar Winter 氏.

12

The Edgar Winter album

1979

★★★★

 "JASMINE NIGHTDREAMS" (8)以来久々のソロ・アルバム第3作目ですが,この作品以降アルバムはほとんどが Edgar Winter 名義で発表されるようになりました.パーソネルも一新され, Edgar Winter (Vo・Key・Sax) ・ Keith Benson (Ds) ・ James Williams (B) ・ Craig Snyder (G) ・ Larry Washington (Congas) というメンバーによる作品です. Edgar 氏の曲作りも前回の White Trash 作品では生彩を欠いていましたが,この作品では見事軌道修正というか,一連の Edgar Winter Group 時代の感じに戻っている感じでかなり良い出来だと思います.名曲 "Dying to Live" の再録に関しては,バックのオーケストラが大仰すぎるような感じがして,White Trash のテイクの方が好きです.プロデュースは Edgar Winter & Tom Moulton.