古井戸


DISCOGRAPHY Part 1 (1972 - 1975)



1

唄の市 第一集

1972

★★★

 エレックが新人アーティスト育成のため発足したコンサート・ムーブメントの実況録音盤.オリジナル・アルバム未収録の『花言葉』・『大雪のあとで』の2曲(いずれも Chabo 氏の作品)を収録.

2

古井戸の世界

1972

★★★★★

 1972年『唄の市 第1集』(2)でエレックからデビューした古井戸が同年に発表したファースト・アルバム.『さなえちゃん』のヒットで一種コミック・バンドのような評価を与えられがちでしたが,実は彼等の本質はその叙情性にあるとして評価するファンも多かったように記憶してます.全14曲中9曲が Chabo 氏の作品(うち1曲『ちどり足』は作曲のみ,作詞は加奈崎氏).個人的には実はこれ初めて買ったLPだったので,すご〜く愛着あります.

3

唄の市 組曲「男・男・男」

1972

★★★

 『待ちぼうけ』・『ごろ寝』・『花言葉』の3曲,組曲『男・男・男』の一部として『750円のブルース』,さらに,なぎらけんいち・生田敬太郎・古井戸による『この暗い時期にも』収録.

4

野音唄の市

1972

★★★

 1972年5月6日,日比谷野音での収録.LP 2枚+シングル1枚組.C面に古井戸の5曲(『通り雨』・『ごろ寝』・『冬の夜』・『ろくでなし』・『明日引越します』)と.シングルE面に全員による「さなえちゃん」が収録されています.

5

オレンジ色のすけっち

1972

★★★★

 『古井戸の世界』(3)の延長線上にあるセカンド・アルバムですが,もろに素人フォーク的だった前作に比べて,詞曲共にかなり作り込んだ感じがしていると思います.でも個人的には前作の方が好き! 全15曲中9曲が Chabo 氏の作品ですが,うち1曲『うわの空』は作詞のみ(作曲は加奈崎氏).また『バスケット・シューズ』はRCサクセションの忌野清志郎氏との合作で,すでにこの頃から解散後の進路が見えております?

6

ぽえじー

1973

★★★★

 全15曲中8曲が Chabo 氏の作品ですが,うち1曲『つらい恋です』は作曲のみ(作詞は門谷憲司氏),1曲『らびん・すぷんふる』は作詞のみ(作曲はジョン山崎氏),また『あの娘が結婚してしまう』・『コーヒーサイフォン』の2曲は忌野清志郎氏との合作です.初期の古井戸サウンドが完成した作品として評価の高いアルバムですが,変にまとまりすぎたきらいもあります.やはりファーストの乱雑さの方が彼等には似合っていたような気がするのですが...




7

唄の市ギター・スタイルブック

1973

-

 ELEC によるギタースコア/教則本付きのスタイルブック.『インスタントラーメン』・『ポスターカラー』・『もうねむたいよ』・『終りです』の4曲が収録されています.

8

古井戸ライブ

1974

★★★★

 人気が頂点にあった頃発売された2枚組ライブ.過去3枚のアルバムから17曲と次の『四季の詩』からの2曲のライブが収められています.個人的には,加奈崎氏の『バラード』・『ちどり足』と12分近くに及ぶ Chabo 氏の『讃美歌』がベスト・トラックだと思うのですが,現在の Chabo 氏だったらこの『讃美歌』あたり自己の汚点だと思っていそうな気もします...

9

古井戸 Vol.4 四季の詩

1974

★★★

 過去3枚のアコ−スティック・ギタ−中心の音作りから脱皮しようと,サウンド的に冒険に近いアプローチを試みていますが,成功しているかど〜かには疑問が残ります.ただ意外と Chabo 氏自身は古井戸のアルバムの中では最も気に入っているらしいです.

10

流行歌 傑作選

1974

-

 エレックによる全曲ライヴによるアンソロジー.『インスタント・ラーメン』(1972年6月 渋谷公会堂『第2回古井戸リサイタル』)が収録されています.

11

古井戸イエスタデイズ

1975

-

 CBSソニー移籍後,エレックから発表されたコンピレーション・アルバムですが,内訳は『オレンジ色のすけっち』から2曲,『ぽえじー』から1曲,『四季の詩』から1曲と,'73年澁谷公会堂でのライブ3曲,'75年共立講堂でのライブ4曲,ラジオ番組テーマ曲(未発表)となかなかのモノ.

12

酔醒

1975

★★★★★

 1975年にエレックから移籍した古井戸が唯一CBSソニーから発表した作品.なかば素人っぽいフォーク路線・叙情性を売物にしていたエレック時代とは変化を見せています.古井戸ファンの間でも評価のわかれる作品ですが,私は彼等の最高傑作だと思っているのです.