早川 義夫

Discography Part 1 (1968 - 2000)



1

ジャックスの世界/ジャックス

1968

★★★★★

 当時の日本のロック・シーンというと,内田裕也やフラワー・トラベリン・バンドの英語派とはっぴいえんどやジャックスの日本語派が対立(?)していたらしいです.個人的な見解としては,やはり日本語による ROCK がこの時期に確立されたというのは,喜ばしいことだったと思うのです.で,はっぴいえんどとの比較になりますが,妙に明るいはっぴえんどの ROCK よりかは,ジャックスの暗さの方が好みではありました.今聴くと演奏も歌もけっしてうまいとは思えませんが,やはり,『時計をとめて』,『からっぽの世界』,名曲だと思います.

2

ジャックスの奇蹟/ジャックス

1969

★★★

 リード・ギターの水橋春夫氏が脱退し,つのだひろ氏が加入しての2作目.全11曲中の4曲(しかもアナログではすべてA面!)のヴォーカルをつのだ氏がとっているためか,前作にくらべて早川氏の存在が希薄に感じられますが,やはり作品全体を聴いた限りではつのだ氏中心のA面よりも,早川氏が全曲リード・ヴォーカルをとっているB面の方が,ジャックスならではの雰囲気を出していて好きです.個人的には,名作(?)と言われている『ロール・オーヴァー・ゆらの助』もいいですが,ラストの『敵は遠くに』が何といっても Best なのです.

3

かっこいいことはなんてかっこ悪いんだろう

1969

★★★★

 昔々,ニュー・フォーク・ブームの頃,もとまろとか岩渕リリとかっていうフォークまがいの人たちが歌った『サルビアの花』がヒットしていて,実は「なんてイヤな歌なんだろう」と思っていたのですが,月刊『明星』に作者の早川氏が「あの歌の“君の部屋”っていうのは子宮のこと,こんな歌が流行るようじゃ世も末だ」というようなコメントを載せていて,実はそれが早川氏に興味をもったきっかけだったのです.そして,初めて聴いたのがこのアルバムだったわけですが,詞も曲も声も強烈な印象だったです.で,『サルビアの花』に対しては,この曲に関しては早川氏以外の人間が歌ってはイケナイ曲だった(作詞は本人ではなく,相沢靖子さんですが),というのがその後の私の意見となりました.アルバム自体については,さすがに今の時点では,1枚通して聴くのは少ししんどいかもしれません.『NHKに捧げる歌』って個人的には名曲だと思います.

4

LIVE 68.7.24 / Jacks

1973

★★★

 お茶の水の日仏会館ホールで行われた第2回ジャックス・ショウの音源を収録し,ファン・クラブの会員だけに400枚限定で通信販売されたプライベート盤で,『おまえはひな菊』が唯一収録されている『幻の名盤』扱いされておりましたが, 2003 年になって,やはり限定版としてリリースされました.確かに歴史的名盤かもしれませんが,残念ながら音が悪すぎ(ジャケット写真は再発盤のモノです).

5

Echoes In The Radio / Jacks

1986

★★★

 1966年から数回にわたって出演していたニッポン放送『バイタリス・フォーク・ビレッジ』用のレコーディング・テイク集.全7曲中,高橋末広氏とのデュエット時代のテイクが2曲収録されています.残りの5曲は水橋春夫在籍時の4人によるもので,とりあえずは歴史的価値のある1枚であるとは言えますが,果たして早川氏はこの作品のリリース('86年)にどの程度まで賛成だったのか...? 素朴な疑問です.

6

 *CD BOX / Jacks

1989

未入手

 未入手です,誰か譲ってくださいな.




7

この世で一番キレイなもの

1994

★★★★★

 そんなわけで,このアルバムが出たときは早速買って来て聴いたわけですが,もう久しぶりにぶっとびました,本当に... 25年ぶりのカムバックというのも衝撃的でしたが,何よりもこの25年が氏にとって単なる沈黙でなかったこと,それ以上にこの25年こそが氏を偉大なアーティストに育てあげていたことを感じましたし,アーティストには各自その創作活動をするのにふさわしいペースというモノがあるということを実感させてくれました.このアルバムに関しては,本当に文句のつけようのない出来で,さらに渋み・凄みを増したヴォーカルが何よりも心地よいです.どの曲も素晴らしいと思いますが,個人的な好みをしいてあげるならばやはりタイトル曲かな? 再録されている『サルビアの花』については,ピアノ引き語り風の旧作も良かったですが,このアルバムではフル・バンドをバックに迫力的に迫って来ていて,これもまたいいです.『H』,『いつか』,本当にスゴイ詞を書く人だと思います.

8

ひまわりの花

1995

★★★

 カムバック第2弾.実は前作が出たとき,また姿を消してしまうんじゃないかという危惧があったのですが,続くビデオのリリース及びこの作品の発表で,カムバックが一時的なものではなく,本格的なものであることがわかって大いに安心しました.
前作の『サルビアの花』に続いて,今回はジャックス時代の『駄天使ロック』をセルフ・カバーしてますが,なんでこの曲を選んだのかについては,少々疑問が残りますが,ま,別に本人の勝手なので... 個人的には,みるばやしみほ作詞・作曲の『身体と歌だけの関係』,本人の作品では『いい娘だね』あたりが好きです.初めて佐久間正英氏がプロデュースを担当しています.

9

花のような一瞬

1996

★★★★

 6曲入りのピアノ・ソロ・ミニ・アルバムですが,すご〜くテンション高いです.全曲とも本人の作詞・作曲で,しかもかなり強烈に印象に残る作品がそろっております.わりとオススメできる作品だと思います.

10

アメンボの歌

1997

★★★

 桑田佳祐作詞・作曲のシングル.早川氏と桑田氏の強烈な個性がはたしてうまく調和するものかという危惧があったんですが,それほど早川氏のキャラをぶちこわしていない出来で安心いたしました.ただ,やはり本人の作品とは隔たりがある感じで,ミスマッチとまではいきませんが,多少の違和感を感じてしまうのは仕方のないところだと思います.もう1曲の『嵐のキッス』も,早川氏の作品にしては凡庸な感じがいたしました.ところで,アメンボって飛べるんですか? しりませんでした.あと Photo : 渋谷陽一って,あの渋谷陽一氏?

11

恥ずかしい僕の人生

1997

★★★★

 『花のような一瞬』に収録されていた曲が5曲収録されていますが,いずれも新録音です.ピアノの引き語りも良かったけど,ここではフル・バンドをバックにそれぞれの作品が見事に蘇っています.今回は,ジャックスの名曲『敵は遠くに』と『からっぽの世界』をセルフ・カバーしていますが,これらに関してはやはりジャックスのヴァージョンの方が好きです.ラストに『アメンボの歌』が収録されていますが,やはりアルバムの中では,少々浮いてしまっているような印象を受けました.ブックレットにつげ義春氏の作品が使われているのが,嬉しかったりして...

12

 *JACKS 7inch Box

2000

★★★

 7インチ・シングル6枚組復刻盤.
*タクト盤
「からっぽの世界 c/w いい娘だね」
「マリアンヌ c/w 時計をとめて」
*コロムビア盤
「からっぽの世界 c/w 時計をとめて」
*エキスプレス盤
「この道 c/w 時計をとめて」
「ジョーのロック c/w 花が咲いて」
「時計をとめて c/w からっぽの世界」