泉谷 しげる

Discography Part 2(1975 - 1980)



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ライブ!泉谷〜王様たちの夜

1975

★★★★

 小室等・吉田拓郎・井上陽水の各氏と FOR LIFE を旗揚げした泉谷氏が,シングル『寒い国から来た手紙』に続いて発表した2枚組ライヴ・アルバムで, FOR LIFE からリリースされたアルバムの第1号でもありました,プロデュースは泉谷氏自身で,バックには ELEC からの最後のアルバムとなった『黄金狂時代』と同様,ラスト・ショー(アナログ Side A〜C),イエロー(同 Side D)を起用し,トップの『寒い国〜』を除いては ELEC 時代の『春夏秋冬』・『地球はお祭りさわぎ』・『光と影』・『黄金狂時代』の4枚のアルバムからセレクトした,全20曲を熱唱しています.ある意味, ELEC 時代の『フォーク・シンガー』泉谷しげるの集大成的作品で,次作への期待が持たれました.ところで,このオリジナル・ジャケットですが,アート・ディレクターを遠藤賢司氏が担当しています.

14

 *クリスマス

1975

★★★

 フォーライフ・レコードの創立1周年を記念して,30万枚限定で発売されましたが,セールス的には失敗.その後社長となった吉田拓郎氏の営業政策に泉谷さんが反発,2人の間に確執が生まれる遠因となった問題作ですが,泉谷氏作の『街を片手に散歩する』を拓郎氏が歌っていたり,4人のコーラスが聴ける『今日のわざ』等,このアルバムでは仲良くやってます. 笑えるのは『きよしこの夜』.

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家族

1976

★★★★★

 『フォーク・シンガー』泉谷しげるのラスト・アルバム? バックに有山淳司ほかサウス・トゥ・サウスの面々を起用し,フォークと言うよりブルース色の強いサウンドに仕上がっています.この人,同時代の吉田拓郎・井上陽水といった,いわゆる『ニュー・フォーク』の人たちの中では,比較的強いブルース臭さを持っていたところが特徴だったと思いますが,そのせいでいまひとつメジャーになりきれなかったとも言えると思います.このアルバムがリリースされた頃,私は高校生で,静岡で『泉谷しげるの日』というコンサートで初めて生で聴く機会があったのですが,その時初めて聴いた『彼と彼女』にある種のインパクトを受け,すぐにレコード買いに行きました.同じ頃の拓郎氏の『カンパリソーダとフライドポテト』と聴き比べてみると,同じような題材を,拓郎氏はある意味ロマンティックに,泉谷氏はシニカルに料理しているような気がいたしましたが,後に For Life の経営をめぐって,現実的に対処しようとした拓郎氏に叛旗を翻したのは,泉谷氏の理想主義・ロマンティシズムだったというのも面白い気がします.ちなみに,この時期はまだ仲が良かったみたいで,『音よりの使者たち』に拓郎氏がブルース・ハープでゲスト出演したりしています.あと『少年Α』,冗談みたいですが,作者本人の弁によると,これ実話をもとにしたものらしいです.

16

HOT TYPHOON FROM EAST

1976

★★★

 1976年7月28日,単身ハリウッドに乗り込んだ泉谷氏が『L.A. トルバドール』で収録しライヴ・アルバム.アルバムの中で泉谷氏,『Not Speak English』などと言っていますが,この頃の雑誌記事で「歌詞は字幕スーパーで流した」というのを読んだような記憶があります.本当だったのか? 

17

光石の巨人

1977

★★★

 泉谷しげる Rock 開眼作品.稚拙ではありますが, Spirit は感じられますよね? ま,泉谷さん自身によると,このアルバムは『一種の遊び』ということで,名盤『家族』の後だっただけに,賛否両論を巻き起こしたらしいです.1970年代前半のいわゆる『ニュー・フォーク・ブーム』終焉後のこの時期,かつての『フォーク・シンガー』たちは歌謡曲への接近を図り『ニュー・ミュージック』などと呼ばれるか,あるいは Rock 化・ Blues 化していくかの二者択一をせまられておりましたが,泉谷氏が選んだのは後者の道でした.また, FOR LIFE の方向性をめぐって,2代目社長の拓郎氏に叛旗を翻した泉谷氏は,オリジナル・アルバムとしてはこのアルバムを最後に FOR LIFE を退社,Warner Bros. 傘下の Asylum に移籍する事になります.

18

 *Very Best of Shigeru Izumiya

1978

★★★

 泉谷さん自身のプロデュースによる, FOR LIFE からの初のコンピレーションですが,このアルバムを最後に,結局泉谷さんは FOR LIFE を辞めてしまいました.でも,全14曲中 FOR LIFE に入ってからの作品は『寒い国から来た手紙』・『野良犬』・『土曜の夜君と帰る』の3曲だけで,あとは ELEC 時代の作品で占められているのは,少し淋しい気もいたします....




19

 *泉谷しげるライブ/サブ・トータル

1978

★★★

 1973年9月22日,中野サンプラザホールでのライヴを収録. ELEC 黄金時代のライヴで,泉谷氏のステージでの特徴的な『語り』もかなり収録されています.『ライヴ泉谷〜王様たちの夜』の『裏』的作品として,聴き比べてみるのも一興かも....

20

'80のバラッド

1978

★★★★

 Asylum 移籍第1作. ELEC 時代の『春夏秋冬』・『光と影』でアレンジを担当していた加藤和彦氏が.今回はプロデュースを担当しています.前作『光石の巨人』で ROCK Singer として開眼した(と私は思う)泉谷氏が,さらに自らの音楽性(しかし,この人くらい,この言葉が似合わない Musician もあまりいないような気がする....)に磨きをかけ,それを加藤氏が見事にサポートしている感じです.

21

都会のランナー

1979

★★★★

 前作に続いて加藤和彦氏プロデュース.そしてやはり前作と共に『名盤』として泉谷ファンの間では人気の高い作品です.前作とこの作品で,中期泉谷氏の方向性が確立したと言って良いと思います. ELEC =フォーク時代の『春夏秋冬』・『光と影』,そしてこの2作と,加藤氏が関連した作品には『名盤』と呼ばれるものが多いのですが,泉谷氏自身著書で認めているように,加藤氏のサポートが最も泉谷氏の持ち味を生かしていたのだというのは,かなり説得力あるよね....?

22

 *唄の市 泉谷しげる VS 古井戸

1979

★★★

 1972年11月14日,東京渋谷公会堂におけるライヴ.アナログ2枚組で,第1部=古井戸,第2部=泉谷しげるの構成.アンコールは全員による古井戸ナンバー『何とかなれ』.

23

 *唄の市 Second

1980

★★★

 『春のからっ風』・『眠れない夜』・『つなひき』・『春夏秋冬』の4曲を収録.

24

 *唄の市 Third

1980

★★★

 『ひねくれ子守唄』・『春夏秋冬』・『春のからっ風』の3曲を収録.