Loggins & Messina


DISCOGRAPHY



1

Kenny Loggins with Jim Messina Sittin' in

1971

★★★★
 もともとは Kenny Loggins さんのソロ・アルバムとして企画されたアルバムで,タイトルにも明らかなとおり, Jim Messina さんはあくまで共演者としてのスタンスをとっています.これは Buffalo Springfield, Poco のメンバーとしてキャリアを積んでいた Jim Messina さんが,当時は無名で売り出し中の Kenny Loggins さんのアルバムをプロデュースするにあたって,既に知名度のあった自らの名前を併記することを提案したともいわれてますが,両者の作品がバランスよく配置され,デュエットとして確立された内容を持ったアルバムだと思います.

2

Loggins and Messina

1972

★★★★

 というわけで,正確にはこれがユニットとしての Loggins & Messina の 1st Album となります.シングル・カットされた "Your Mama Don't Dance" がヒットし,後に研ナオコさんが某国営放送の『みんなのうた』で『子象のダンス』としてカヴァーしたことでも知られています.この1972年という年は,ちょうど音楽を本格的に聴き始めた年だったのですが,このデュオに関しては,このアルバムのジャケットとシングル・ヒットのイメージから,アイドル的なポップ・デュオと勘違いしてしまって,しばらくはマジメに聴いてみる気になれないでいました.ところが2年後にライヴ・アルバム(4)を入手し,そのグレードの高さに圧倒されて認識を新たにし,当時廉価盤がリリースされた初期の2作品も入手するに至りました.ところで日本ではやはり同じ頃にデビューし,1972年『さなえちゃん』のヒットを飛ばした古井戸というバンドがあり,同じようにルックスとヒット曲のイメージから長い間まともな評価をされておりませんでしたが,どういうわけかそちらの方は,早いうちからその音楽性に注目して聴き続けておりました.

3

Full Sail

1973

★★★★

 実のところ,中学生の頃に初めて "On Stage" (4)を聴いてその素晴らしさに圧倒され,遡って廉価盤の "Sittin' in" (1)と "Loggins and Messina" (2)を入手して聴いた後は,ほとんど聴いたことがなかったのですが,つい最近になってこのアルバムのアナログ盤を入手して聴いてみたところ,このバンドのサウンド面での変化がこの作品で顕著であり,次のライヴ・アルバムに繋がっていることに気づいて関心が再燃したことがきっかけとなり, "Mother Lodel" (5)以降の作品をアナログ盤で入手して聴いてみているのが現在の状況です.

4

On Stage

1974

★★★★★

 上記の通り,当初このバンドに関する関心は全くと言っていいほどなかったのですが,ある日御殿場のレコード屋さんでこのライヴ・アルバムの輸入盤を発見.渋いジャケットが気に入って入手,一聴して認識を新たにするほどのショックを受けました.特に,アルバム冒頭の Kenny Loggins さんの一連の引き語りには圧倒されました.また,中盤以降の JAZZ へのアプローチを感じさせる Jim Messina さんのギター・ワークも素晴らしいです.で,この後廉価版でリリースされた初期の2枚と, Buffalo Springfield や Poco のアルバムも聴いてみたのですがそこまでで終わってしまい,長い間関心の外にあったかわいそうなバンドでした.

5

Mother Lode

1974

★★★

 やはりほぼリアルタイムで聴いていた初期の作品群と,最近になって聴くことができた作品群を比較してしまうと,圧倒的に前者が好みなのですが,さらにサウンド面で変化が見られたこのアルバムも,聴きやすさという点ではかなり優れた作品だと思います.

6

"So Fine"

1975

★★★

 1950〜60年代のオールディーズ12曲を収録した初のカヴァー・アルバム.流石によくできていますが,選曲に全く意外性が感じられないのが,まさに優等生バンドの作品という感じ.ちょっと物足りなさを感じてしまいました.



7

Mative Sons

1975

★★★

 カヴァー・アルバムのリリース直後にリリースされた新作集にして,彼らのラスト・アルバム.アナログB面に収録されている5曲が,一つのテーマに沿った組曲となっている.コンセプト・アルバムともいえるこの作品は,彼らの集大成であったことを感じさせる力作ではありますが,聴いた時期がかなり遅かっただけに一抹の寂しさを感じてしまったのでした.

8

Finale

1976

★★★★
 2作目のライヴ・アルバムですが,リリース時,既に解散してしまっていました.というわけで,どうしたって前作(4)よりはテンションが落ちてしまっていますが仕方ないです.残念です.ところで,今回一連の作品を聴いてみて思ったのですが,このバンドの辿ってきた軌跡に,前出の古井戸のそれが酷似していることに気づいてしまいました.偶然ですよね?

9

The Best of Friends

1977

-

 解散後にリリースされた初のコンピレーション.

10

The Best of Loggins & Messina

1980

未入手

 日本では多分未リリースのコンピレーション2作目.どなたか譲ってくださいな.

11

The Best: Sittin' in Again

2005

-

 再結成,再始動に向けてリリースされたコンピレーション CD.

12

Live: Sittin' In Again at the Santa Barbara Bowl

2005

★★★★
 再結成・再始動ライヴ・アルバム.やはり,このバンド,ライヴがいいです.結局,約30年ぶりの再結成でライヴ・アルバムを1枚リリースしただけだったわけですが,古井戸も 2015年の Chabo さんの 45th Anniversary で似たようなことやってましたね?