DISCOGRAPHY |
1 |
SILVERHEAD |
1973 |
★★★★★ |
1970年代前半のグラム・ロック・ムーブメントの中,鳴物入りでデビューした Silverhead のデビューアルバム.日本では特に前評判が高く, Marc Bolan 率いる T. Rex と同じ東芝EMI からレコードがリリースされたこともあって,このデビュー作のリリース前からファン・クラブが結成されるという,今から考えると信じられないような人気を博していたバンドだったのですが,不幸なことにこの後グラム・ロック・ブームが急速に鎮静化してしまったため,すご〜く損をしていたバンドだったと思います.当時,中学生で, David Bowie, Alice Cooper, T. Rex のファン・クラブのメンバーだった私も,このアルバムのリリースを心待ちにしていて,発売と共に購入して聴いた訳ですが, 当時すでに人気を博していた Slade, Sweet といったバンドがいまひとつ好きになれなかった私も,このバンドの実力には正直驚かされました.サウンド的にはよく Rolling Stones の亜流みたいな書かれ方をされていましたが,当時やはり Stones というバンドがあまり好きになれなかった私にとっては,このバンドの方が数倍カッコよく思えたのでした.このアルバムではトップの3曲がお気に入りで,特に2曲目の "Underneath the Light" は隠れた名曲だと思っているのです. | |||
3 |
16 and Savaged |
1974 |
★★★★ |
リリース当時本国イギリスで『最も下品なアルバム・ジャケット』に選ばれたセカンド・アルバム.この頃,すでにグラム・ロック・ブームが沈静化に向っていたため,バンドは結局評価されることなく解散してしまうのですが,いま考えても本当に惜しいバンドだったと思うのです.同時期にデビューし,やはり日本での人気が先行していたバンドがあの Queen だったのですが,やはりグラム系バンドとしてデビューした彼らの方が時流を見る目があったのか,別の方向へ向かってサウンド的なアプローチを行っていって成功を収めることができました. | |||
4 |
Live at the Rainbow London |
1975 |
★★★ |
実はこのバンド,短い活動期間に来日公演も果たしているのですが,その翌年日本だけでこのライブ・アルバムがリリースされました.演奏・録音共に粗削りで,かなりパンクです. | |||
5 |
DETECTIVE |
1977 |
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約2年間の活動期間で解散してしまった Silverhead の後,Vocalist の Michael Des Barres さんが元 Yes の Tony Key(Kbd)さん等と共に結成した Ditective のデビュー・アルバム.実は当時私もグラム離れしつつあったので,このバンドの存在は気にはなっていたのですがず〜っと聴きそびれていて,2020年の現在になってやっとこのアルバム以降の Michael さんのアルバムを入手して初めて聞くことができました.で,その感想ですが,47年前に Silverhead のデビュー作を初めて聴いたときの感動を再び味わうことができました.もともと Silverhead の中でも Michael さんの Vocal が最も気に入っていて,その声質は同時期の数多くの優れた Rock Singer の中でもトップ・クラスだと思ってます.また,バックを勤めるメンバーのプレイも Rock がだんだんつまらなくなっていき始めたこの時代にしては '70年代前半の猥雑さを引きずっていて,まさに好みのサウンドでした. | |||
6 |
IT TAKES ONE TO KNOW ONE |
1977 |
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前作の延長線上にあるというか,考えてみるとこの手のバンドってず〜っと同じ傾向しか続けられないと思われるので, Silverhead に関してもそうでしたが,やはりスタジオ・アルバムとしては2枚が限度だったのかもしれません.そういった意味ではやはり Stones は別格だったと言えると思います.また,この '70年代後半という時代は,1975年を境にしてグラム系を始めとして Rock という音楽自体が急激に衰退していった時期でしたので,こういったバンドにとっては受難の時代だったと言えると思います.ちなみに,この1977年という年は, Elvis Presley ・ Marc Bolan のお二人が相次いで亡くなり, Old Wave 死滅の年でした. |
7 |
LIVE from the Atlantic Studios |
1978 |
★★★ |
1977年12月21日 Atlantic Recording Studio における Live Album.なんでスタジオ・ライヴという形態をとったのか意味不明.スタジオ作と比べて明らかにテンション落ちてます. | |||
8 |
I'M ONLY HUMAN |
1980 |
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初のソロ・アルバム.相変わらずいい声出していますが,バックのサウンドが若干おとなしめなのでちょっと欲求不満気味? やはりこの人の持ち味は,1970年代の Silverhead,Detective といったバンドの中でこそ生かされていたような気がしました. | |||
9 |
CHEQUERED PAST |
1984 |
★★★★ |
3つ目のバンド Chequered Past を結成した Michael さんですが,多分この人自身,ソロ・アルバムの出来に満足できなかったんだと思われます.ギター主体のヘヴィーなバンド・サウンドの中で Michael さんの魅力が炸裂,ご機嫌なロックンロール・アルバムに仕上がっています.また,一作だけで解散してしまったのは,残念ですが正解だったのかもしれません. | |||
10 |
Somebody Up There Likes Me... |
1986 |
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ソロ2作目. Chequired Past での活動を経て,前ソロ・アルバムから軌道修正を行っている感じ? ハードなサウンドが戻ってきたのは喜ばしいことだったのですが,何故かこの後30年近くニュー・アルバムののリリースが見送られてしまうようになります. | |||
11 |
SHOW ME EVERYTHING |
2001 |
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こちらはなんと21世紀に入ってから,日本のみでリリースされた Shilverhead のライブ・アルバムCD.1973年2月のロンドン公演から7曲と,ボーナス・トラックとして1974年1月の東京公演の模様が6曲収録されています.やはり演奏・録音共に粗削りで,かなりパンクです. | |||
12 |
LIVE IN TOKYO |
- |
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こちらは上記東京公演の全貌と思われる11曲収録の多分プライベート盤. |
13 |
CARNABY STREET |
2012 |
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すご〜く久しぶりに,ついに自らの名前を冠した The Michael Des Barres Band を結成した Michael さんですが,やはりどういうわけかソロ名義より作品の出来がいいみたいです.また Michael さん自身の声質もさらにハスキーになっていて,円熟味を増しているというかかなり渋いです. | |||
14 |
HOT N STICKY LIVE |
2013 |
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出ました! ソロ初ライブ.何といってもラストのメドレーでの T. Rex "Get It On" のカヴァーが嬉しいです.グラム最盛期にデビューしたこの人,最も過小評価されているシンガーのひとりだと思います. | |||
15 |
The Key to the Universe |
2015 |
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ソロ3作目.この3年前に Silverhead オリジナル・メンバーによる再結成ギグが日本でのみ行われたらしく,その流れでしょうか,元 Silverhead,Brondie の Nigel Harrison (B) さんが参加しています.そしてインナースリーブに Silverhead 時代の Michael さんの写真が使われていたりしています.タイトなサウンドも Silverhead 時代を髣髴としていて嬉しいのです. | |||
16 |
Berlin Backlash 1973 |
2019 |
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7th February 1973. | |||
17 |
"Hitting Japan, Beating Japan" |
2021 |
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まさか今頃になってこんなモノがリリースされるとは思いませんでした. Disc 1 : RECORDED LIVE AT TOKYO KOSEINENNKIN HALL on JAN. 10th 1974 Disc 2 : RECORDED LIVE AT NAKANO SUN-PLAZA on JAN. 19th 1974 |
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18 |
MORE THAN YOUR MOUTH CAN HOLD |
2022 |
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6CD Box. Disc 1 : SHILVERHEAD (1) Disc 2 : 16 and Savaged (3) Disc 3 : Live at the Rainbow London (4) Disc 4 : SHOW ME EVERYTHING (11) Disc 5 : Berlin Backlash 1973 (16) Disc 6 : LIVE IN JAPAN (17 - Disc 2) |