Mountain

 プロデューサーとして Cream を世に送りだした Felix Pappalardi(B ・ Vo ・写真右)が,1967年にシングルをプロデュースした The Bagrants の Leslie West (G ・ Vo ・写真左)のグループ脱退後,ソロ・アルバムを製作.当初は Leslie のソロ・アルバムとして進行していたプロジェクトだったが,途中からニュー・グループ結成へと変化していったバンド.当初のメンバーは Pappalardi ・ West ・ N. D. Smart II (Ds) の3人だったが,2作目からは Pappalardi ・ West ・ Corky Laing (Ds) ・ Steve Knight (Kbd) の4人編成となる.1972年に解散するが,1974年に再結成,解散を繰り返す.1983年, Pappalardi 死亡.1985年, West ・ Laing により再々結成.

 [おことわり] ここでは,本来の Mountain の活動は,'74年の解散ならびに'83年の Felix Pappalardi の死亡によって終了し,以後の活動は同名の別グループによる活動であるとの勝手な解釈のもと,作品についても '75年以降のモノは割愛させていただきました.


Discography



1
2

Leslie West - Mountain

1969

★★★

 当初 Leslie West 氏のソロ・アルバムとして制作に入ったが,途中からグループとして活動を開始することになったという第1期 Mountain 唯一の作品で,この時点ですでに Pappalardi 氏には4人組バンドとしての構想があったみたいで,数曲に N. Landsberg 氏がオルガンで参加しています.やはりアルバムの制作自体が中途半端な状況にあっただけあって,まだバンドとしての Mountain の演奏はどこかまとまりのない感じで,作品自体もかなりおとなしめではありますが,すでに Pappalardi - West の息はぴったり合っている感じで,アルバム・トップの "Blood of the Sun" などは,「あっ! Mountain だ!」って感じさせてくれるサウンドだと思います.2種類のジャケットが存在しますが,詳細は不明です.

3

Mountain Climbing

1970

★★★★

 バンドの作品としてはどこか中途半端な感のぬぐえない前作でしたが,この作品からドラムスとキーボードに Corky Raing ・ Steve Knight の両氏を迎え,いよいよ Mountain サウンドは確立に向います.やはりこの第2期こそが Mountain の黄金時代と言えるでしょう.トップの "Mississippi Queen" から,息をつかせる間もなく Zeppelin や Purple 等の British Hard Rock 勢とはまた違った Hard で Heavy なサウンドを繰り広げております. West 氏の Guitar も Vocal も1作目とは違ってかなり自由自在に飛翔している感じです.ところで, "Mississippi Queen" って何かの映画の主題曲になってましたよね? 何だっけ? - 『バニシング・ポイント』でしたね.教えて下さった F.E. さま,ありがとうございました(2001.8.25).

4

"Nantucket Sleighride"

1971

★★★★★

 Mountain サウンドの完成をみた作品,彼等の代表作と言っていいでしょう.このバンド,当初は Leslie West 氏のソロ・アルバム制作のためのプロジェクトだったわけですが,実体はやはり Pappalardi 氏のバンドだったと言っていいと思います.また,このバンドの最も魅力的な要素として,やはり Pappalardi 氏のソング・ライティングを欠かすことはできないと思います,このアルバムでも, Pappalardi - Collins 夫妻による名曲 "Nantucket Sleighride" と "Traveling in the Dark" が作品の中核をなしており,いい意味でも悪い意味でも Mountain というバンドのサウンド・イメージを作り上げてしまっていると思います.やっぱり名曲だと思うよ.

5

"Flowers of Evil"

1971

★★★★

 アナログでは Side-A がスタジオ録音, Side-B がライヴ録音だった通算4作目. Side-A に関しては言う事なし, West 氏の Guitar と Vocal がドライヴしまくるタイトル曲の "Flower of Evil" から, Pappalardi - Collins 夫妻の名曲 "One Last Cold Kiss" ・ "Clossroader" をはさんで,実験的な "Pride and Passion" にいたる構成は,多分彼等のスタジオ・ワークではベストでしょう.ところで,この "Clossroader" って曲, Deep Purple の "Speed King" とあまりにもリフが似通っているのですが,共に1971年に発表されたこともあって,どちらが先かよくわからんのですが,実際のところど〜なんだろね? それはともかくとして問題は Side-B の何と29分に及ぶライヴなのですが, Cream にせよこの Mountain にせよ, Pappalardi 氏のプロデュースするライヴってど〜してこうなっちゃうんだろね? 少々冗長すぎて,あまり聴いてみる気になれません.特に West 氏のギター・ソロ,言っちゃ悪いけど, Clapton 氏のギター・ソロでさえ延々と続けられると苦痛を感じる私にとって,これは拷問かも....? 最もこの頃ってまだ,ライヴ・アルバム制作の方法論みたいなもの(そんなもんあるのか?)が確立されてなかったんでしょうね?

6

Mountain Live "The Road Goes Ever on"

1972

★★★

 というわけで,当時やたらとライヴ・バンドとしての名声が高かった(気がした) Mountain ですが, Cream 同様スタジオ・ワークの方が出来が良い,というのが私の持論であります.はっきり言って,名曲 "Clossroader" も "Nantucket Sleighride" も,こう延々と演られると,ず〜っと付き合って聴いてるの大変です. Leslie West 氏について言及するならば,はっきり言って Guitarist としても, Vocalist としても二線級だと思いますが,その持ち味が最も易化されていたのが Pappalardi 氏のサポートを受けてのスタジオ・ワークだったと思うのです.




7

 *The Best of Mountain
  Featuring Leslie West & Felix Pappalardi

1973

★★★

 ベスト・アルバム.

8

Twin Peaks

1974

★★

 Laing ・ Knight の替わりに Alan Schwartzberg (Ds) ・ Bob Mann (Kbd) を迎えた第3期 Mountain が残した,アナログ2枚組ライヴ・アルバム.やはり,全盛期を過ぎてしまった感はぬぐえません. "Clossroader" ・ "Mississippi Queen" といった往年の名曲も今一つ生彩さを欠いている感は否めないし,圧巻は Side-B ・ C を通しての33分にも及ぶ "Nantucket Sleighride" と West 氏の "Guitar Solo" .退屈です.迷惑です.やめてほしいです.

9

Avalanche

1974

★★

 Laing 氏が復帰した第4期唯一のアルバムで,久々のスタジオ録音盤ですが,はっきり言ってかつての勢いはもはやなく,バンドの残骸が残っているっていった感じ.久々のオリジナル曲も生彩さを欠き,カヴァー曲の方が出来がいいくらいで,このバンドの先も見えたなって感じ.結局,やはり解散してしまい, Felix Pappalardi 氏の Cream に替わるバンドとしての Mountain は姿を消してしまうのでした.



Videography

BEAT-CLUB Vol.5 Revolution of Hard Rock
レーザーディスク HMO48-3225 51MIN Color MONO ¥4,800
 "Don't Look Around" 収録.