DISCOGRAPHY (1970 - 1984) |
1 |
McCartney |
1970 |
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Paul さんが全ての楽器を演奏し,一人多重録音で製作したことで有名なソロ第一作ですが,同じ年わずかに早く日本ではかまやつひろしさんが同じ手法でソロ第一作アルバムをリリースしておりました.かまやつさんによると,「Keith Jarrett が一人目,ボクが二人目, Paul が三人目」だそーです.すごいぞムッシュ.さて,このアルバムですが,リリース当時, Paul さんの初のソロ・アルバムとゆーことで寄せられていた期待があまりに大きかったため,『期待外れの駄作』みたいな扱い方をされていてとても気の毒でしたが,もちろん水準以上の作品でした.いろんな人にカバーされている初期の名曲 "Maybe I'm Amazed" 収録. | |||
2 |
RAM |
1971 |
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ソロ2作目は Paul & Linda 名義で,ジャケット・デザインもご自分で担当されているらしく極めて at home な感覚のアルバムでしたが,やっぱりリリース当時は評判がよくなかったみたいですが,後に Paul さんのソロ・アルバムの中では最も高く評価されています. John Lennon さんがこのアルバム・ジャケットの Paul さんを揶揄してパロって撮影した写真が一時話題になったらしいです. | |||
3 |
Wings Wild Life |
1972 |
★★★ |
で,やはり Band に」回帰した Paul さんが,奥方の Linda さんと,元 Moody Blues の Denny Lane さんと結成した Wings の 1st Album.やっぱり評判はいまひとつという感じでしたが,この時期のシングルでアルバムには未収録だった "Give Ireland Back to the Irish" と "Mary Had a Little Lamb" は大好きだったので,しっかり購入していました. | |||
4 |
Red Rose Speedway |
1973 |
★★★★★ |
このアルバムからリアルタイムで聴いていたこともあって,個人的に最も好きな作品です.また,アルバムには収録されていませんが,シングルでリリースされてイギリスでは放送禁止になった "Hi, Hi, Hi"も,アルバム冒頭の "Big Burn Bed" と共にお気に入りの曲でした.また,このアルバムB面のメドレーは,はっきり言って "Abbey Road" のB面より好きです. | |||
5 |
Band on the Run |
1973 |
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メンバーの相次ぐ脱退で3人になってしまった Wings が南アフリカで製作したらしいです.これまで意識してアルバムにシングル曲を入れていなかった Paul さんでしたが,このあたりから軌道修正を図ったようで,このアルバムから "Jet", "Mrs, Vandebilt", "Band on the Run" といった曲がシングル・カットされています.これまでいまひとつの感があったアルバムの評判も今回は高く,現在でも Paul さんの最高傑作とされています.でも,例によってひねくれている私は前作の方が好きで,このアルバムもかなり後になって入手しました. | |||
6 |
VENUS AND MARS |
1975 |
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"Wings Wild Life"(3) のセールス不振によって,バンド・クレジットを Paul McCartney & Wings" に変更せざるを得なかったらしいのですが, "Band on the Run"(5)のセールスが好調だったため,クレジットを "Wings" に戻しての意欲作で,前作に引き続き "Listen to What the Man Said", "Letting Go", "Vunus and Mars/Rock Show" の3曲がシングル・カットされ,それぞれヒットを記録しました.世間的に評価の高いこの2枚のアルバムですが,個人的には以前のアルバムとシングルが別々だった頃の Wings の方が好きでした. |
7 |
WINGS AT THE SPEED OF SOUND |
1976 |
★★★ |
Wings が自らのワンマン・バンドとして評価されるのを嫌った Paul さんが,各メンバーをフィ―チュアした楽曲をそれぞれ最低1曲入れて製作した冒険作.アルバムとしての出来はまずまずだったのですが,やはりシングル・カットされた "Silly Love Songs", "let 'Em In" の印象が強烈です.メンバーの楽曲の中では,Denny Lane さんの "Time to Hide",この曲,大好きな女性シンガーの Ruby Starr さんがカヴァーしていて,実はそちらの方を先に聴いて知っていたのですが,数ある Wings のナンバーの中でも屈指の名曲だと思ってます. | |||
8 |
Wings over America |
1976 |
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実は The Beatles の中で最初に一番好きだったのがこの人だったのですが,その頃周囲にはアンチ Beatles,アンチ Paul の人が多くて,まだ自己主張のできなかった私はすぐに他人の意見に従ってしまう性格だったので,次第に気持ちは John Lennon さんの方に移ってしまい,いつしか Wings のアルバムはわざわざ買ってまで聴かなくなってしまっていました.そんなある日近所で輸入盤を見つけて買ったこのアルバムが, "Red Rose Speedway"(4)以来の Wings の作品でしたが,全てのシングル・ヒットや The Beatles の Paul さんの代表曲が網羅されているこのライヴ・アルバムは最高の作品だと認識して,現在に至ってます. | |||
9 |
LONDON TOWN |
1978 |
★★★★ |
初のライヴ・アルバムのリリース後,またも3人になってしまった Wings が今度は何故かヴァージン諸島で3隻のヨットをチャーターしてレコーディングに取り組んだらしいです.やはり3人のメンバーによって南アフリカで製作された "Band on the Run"(5)同様,落ち着いた雰囲気を持った秀作で,個性の強い Paul さんには気心の知れたこのメンバーによるユニットが最も相性がよかったのだと思われますが,個人的には "Red Rose Speedway"(4)や "Wings over America"(8)の多人数によるわちゃわちゃした感じの方がが好きだったりするのでした. | |||
10 |
WINGS GREATEST |
1978 |
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アルバム未収録のシングル・ヒットがまとめて聴けるという点で, The Beatles の "Oldies" 同様とても便利なアルバムなので,わりと気に入っているのです. | |||
11 |
Back to the Egg |
1979 |
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Wings ラスト・アルバム. John Lennon さんに対する関心が増す一方で Paul さんの作品はあまり聴かなくなっており,このアルバム以降の作品は,実はつい最近(2023年)になってから聴き始めました.すみません.で, Wings のアルバムの中では最もハードな音作りで好みのサウンドであるはずなのですが,正直言ってあまりピンと来るものがありませんでした.多分,私自身が Paul さんの音楽に要求するものがこういうサウンド作りじゃなかったんだと思います.これって,何なんでしょうね? | |||
12 |
McCartney II |
1980 |
★★★ |
1980年1月,当時大学生だったのですが, Wings 日本公演のため来日した Paul さんは,成田空港で大麻不法所持のため逮捕されてしまい,来日公演は全て中止.この事件は,すでに Paul さんに対する関心が薄くなっていた私にとっても衝撃的でした.この後, Wings は活動を停止してしまい, "McCartney"(1)以来10年ぶりのソロ・アルバムのリリースとなりました.また,この年の12月には John Lennon さんが殺害されてしまい,ショックを受けた Paul さんはしばらく活動を停止してしまいます.このアルバムについては "McCartney" 同様ほとんど全ての楽器を Paul さんが演奏しているということで,当時ブームだったテクノ・サウンドの影響を受けていることが窺われますが,前作以上の違和感を感じてしまいました. |
13 |
TUG OF WAR |
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★★★ |
1980年,活動を停止していた Wings のメンバーによって,ジョージ・マーティンさんプロデュースのもとレコーディングが行われたものの, John Lennonn さんの事件後,カリブ海で再会されたレコーディングの途中で Denny Lane さんが脱退, Wings が正式に解散したため, Paul さんのソロ・アルバムとしてリリースされたいわくつきの作品ですが, Stevie Wonder さんとの共演が話題を呼び,アルバム・シングルともに大ヒットを記録したらしいです. | |||
14 |
PIPES OF PEACE |
1983 |
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前作未収録の作品に新たに録音された楽曲を追加してリリースされたソロ第4作. 今回は Michael Jackson さんとの共演盤. | |||
15 |
Give my regards to BROAD STREET |
1984 |
★★★ |
映画『ヤァ!ブロード・ストリート』オリジナル・サウンドトラック.映画はまだ観てません. |