Roxy Music

Discography Part 1(1971 - 1984)



1

Roxy Music

1972

★★★

 Bryan Ferry (Vo ・ Kbd) ・ Graham Sympson (B) ・ Brian Eno (Synth ・ Treatments) ・ Andy Mackay (Sax ・ Oboe) ・ Paul Tompson (Ds) ・ Phil Manzanera (G) のメンバーでリリースされた第1作目. T. Rex ・ David Bowie 等によって世間を席巻していたグラム・ロック・ムーヴメントの中に登場した彼等は,その独自なポップでモダンな感覚で大きな評価を得た....というのが一般的な評価ですが,当時グラムにハマっていた私は,何故かあまり好きになれませんでした. T. Rex や David Bowie ,あるいは Alice Cooper や Lou Reed 等のようなわかりやすいカッコ良さが感じられなかったのと, Ferry と Eno という強烈な個性のぶつかりあったサウンドが,何となくしっくりこなかったのがその原因だと思います.この作品の収録曲もトップの "Re-make/Re-model" 以外,あまりピンとこなかったです.

2

For Your Pleasure

1973

★★★

 1st Album リリース後,オリジナル・メンバーの Graham Sympson が脱退.その後, Bassist が Rik Kenton , John Porter , Sal Maida と替わり,翌 '73年にリリースされた第2作目.前作の延長線上にある作品で, Ferry のロマンティシズムと Eno の操る Synth と Effect が真っ向から対立してしまっている感じです.結局この2人,相性が悪かったんでしょうね? この作品を最後に Eno は脱退, Ferry ・ Eno の双頭バンドだった Roxy Music は消滅し, Ferry のワンマン・バンドと化してしまいました.脱退した Eno さんはこのしばらく後 David Bowie さんと組んで "Low" ・ "Heroes" といった傑作アルバムのサウンドを作り出して行きます.この作品収録曲としては,トップの "Do the Strand" は文句なしにカッコいいのですが,あとは冗長で,アルバム自体の出来も今野雄二さんが大サワギするほど良くないです.

3

Stranded

1973

★★★★

 Eno ・ Maida 脱退, Eddie Jobson (Violin ・ Synth) と John Gustafson (B) をメンバーに迎えての第3作.この作品からいよいよ Bryan Ferry 氏本領発揮といった感じで,日本でもこの作品と次の "Country Life" で人気を決定づけました.実は私,先にも書いたように,グラム・ロック・ムーヴメントの中において,このバンドあまり好きじゃなかった,と言うか,そもそも Bryan Ferry という人に関心が薄かったのですが, Rock 史上最もお馬鹿さんなムーヴメントと言われるグラムからの脱却を先駆けて行い,独自の世界を構築したと言う点では,やはり優れた才能の持ち主だったと思います.というわけで,バンドは '80年代まで活動を続ける事になるわけですが,やはり一番 Roxy Music というバンドが輝いていたのは,この作品と次作だと思います.この作品自体,出来は前2作に比べて格段に良いと思います.

4

Country Life

1974

★★★★★

 初めて前作と同じメンバーで作られた第4作目.日本ではジャケットの話題のみが先行したきらいがありますが,個人的には彼等のベストです.特にアルバム・トップの "The Thrill of It All" は, Ferry さんが Bowie さんを意識しているのが露骨に感じられますが,それを割り引いても,彼等のベスト・テイクだと思います.内容的には,この後の "Siren" ・ "Flesh + Blood" ・ "Avalon" 等の方が作品として質が高いと評価する向きもあるようですが,このアルバムにそこはかとなく漂うグラムの余韻みたいな感じが好きなのです.ただ, Bryan Ferry という人の評価できる点ですが,幾多の他のグラム勢と同じように現状に甘んじる事なく,バンドを成長させて行った点にあると思います.そういった彼の指向性が開花し実を結んだのが次作の "Siren" ですが,この3・4作目には,完成前夜のラフな魅力を感じるのでした.

5

Siren

1975

★★★★

 Gustafson 脱退.後任の Bassist に元 Uriah Heep ,後に King Crimson に参加する John Wetton 氏を迎えての第5作目で, Roxy Music サウンドが確立した記念碑的作品,この頃,かつて一世を風靡したグラム・ロック・ムーヴメントはあれあれあられと言う間に下火になり,かつてのスターたちは非常に苦しんでおりました.あの天才 Marc Bolan 氏でさえ不遇の時期を迎えていたこの時期に,グラムからの脱却を見事に成功させてみせたのが, David Bowie ・ Bryan Ferry の両氏だったと思います. Bowie 氏はかつて Roxy に在籍していた Eno 氏と組んで,ウラム時代とは音楽性を異にした,ある意味プログレッシヴな "Low" ・ "Heroes" 等の傑作を世に送りだして行きましたし, Ferry 氏はソロ活動もさる事ながら,一方で Roxy Music のサウンドを完成し,大人の鑑賞にも耐えうる数少ないロック・バンドとして成長させる事に成功しました.これは後の AOR なんかより10年も早かったと思います.

6

Viva !

1976

★★★

 Wetton 氏は前作1作のみで脱退,一時 Gustafson 氏が復帰しますが,またすぐに脱退.後任の Bassist に Rick Wills 氏を迎えての,初のライヴ・アルバムですが,はっきり言ってこのバンド,ライヴで聴くのはちょっとしんどい.以前 NHK で放映された彼等のステージを見た事がありましたが,サウンドも, Ferry 氏のステージ・パフォーマンスも,あまり感心しませんでした.このアルバムも,1枚通して聴くのは少々辛いモノがあり,それは解散後にリリースされた何枚かのライヴ・アルバムにも同じ事が言えるのです.私,ライヴ・バンドとしては評価できませんの....



7

 *Greatest Hits

1977

★★★

 オフィシャル・ベスト・アルバム.収録曲は. "Stranded" ・ "Country Life" から各3曲. "For Your Pleasure" から2曲, "Roxy Music" ・ "Siren" ・ "Viva !" から各1曲の計11曲.

8

Manifesto

1979

★★★

 4年ぶり,スタジオ作としては5年ぶりの作品.この間,メンバーにかなりの入れ替えがあり,この作品にクレジットされているメンバーは, Ferry ・ Manzanera ・ Mackay ・ Thompson の4人に, Gary Tibbs (B) ・ Alan Spenner (B) ・ Paul Carrack (Kbd) の7人. Eno なき後の Synth 奏者で Violinist の Eddie Jobson 氏が脱退してしまったためと, Ferry さんが New Wave を意識したためか,かなりシンプルなサウンドになっている,後期 Roxy Music のスタートを飾る作品です.

9

Flesh + Blood

1980

★★★★

 Thompson ・ Carrack 脱退.このアルバムにメンバーとしてクレジットされているのは Ferry ・Manzanera ・ Mackay の3人だけで,あとはゲストとして Allan Schwartzberg (Ds) ・ Andy Newmark (Ds) ・ Simon Phillips (Ds) ・ Alen Spenner (B) ・ Neil Jason (B) ・ Gary Tibbs (B) ・ Neil Hubbard (G) ・ Paul Carrack (Kbd) がクレジットされているという,何か "Red" の頃の King Crimson みたいな状態になってしまってます.しかしながら,メンバー削減によるバンドのユニット化が功を奏したのか,前作の試行錯誤から脱却した新たなサウンド作りに成功している感じの作品です.このアルバムからカットされた "Same Old Scene" はシングルとしてビッグ・ヒットとなりました.

10

Avalon

1982

★★★★★

 結局のところ Ferry さんにとっての Roxy Music というのは,バンド構築のための研究素材であったのかもしれません.その辺, King Crimson の Robert Fripp 氏みたいでもあります.様々な試行錯誤やメンバー・チェンジを繰り返し,そのサウンドが結実したこの作品を最後に,バンドはあっさり解散してしまいました.実際に全くムダのない,完成されたサウンドだと思いますし, Rock 史上に残る名盤かもしれませんが,好みという事から言えば, "Stranded"(3) や "Country Life"(4) の頃の猥雑さが懐かしいような気もします.

11

The High Road

1983

★★★★

 4曲収録のミニ・ライヴ・アルバム.曲数が少ないせいもあって,彼等のライヴの中では最も聴き易いです. John Lennon 氏の "Jealous Guy" が Ferry さんのキャラにハマっている,と言ったら怒られるかしらん?

12

 *The Atlantic Years 1973 - 80

1983

★★★

  "For Your Pleasure"(2)から1曲, "Siren"(5)から1曲, "Manifesto"(8)から4曲,"Flesh + Blood"(9)から4曲,という,選曲にものすご〜い偏りのあるコンピレーション.