エラリー・クイーン

作品2(短編集)


エラリー・クイーンの冒険
The Adventures of Ellery Queen

1934

創元推理文庫

★★★
 短篇『アフリカ旅商人の冒険』『首つりアクロバットの冒険』『一ペニイ黒切手の冒険』『ひげのある女の冒険』『三人のびっこの男の冒険』『見えない恋人の冒険』『チークのタバコ入れの冒険』『双頭の犬の冒険』『ガラスの丸天井付き時計の冒険』『七匹の黒猫の冒険』の11篇を収録.
 原書にもう1編収録されている『キ印ぞろいのお茶の会の冒険』は,江戸川乱歩編の『世界短編傑作集4』に収録されているため割愛されています.解説の中島河太郎さんによると「『一ペニイ黒切手』,『双頭の犬』,『七匹の黒猫』が佳作だと思う」との事ですが,個人的には『アフリカ旅商人』,『ひげのある女』,『チークのたばこ入れ』もよくできていると思います.
エラリー・クイーンの新冒険
The New Adventures of Ellery Queen

1940

創元推理文庫

★★★★
 中編『神の灯』,短編『宝捜しの冒険』『がらんどう竜の冒険』『暗黒の家の冒険』『血をふく肖像画の冒険』『人間が犬をかむ』『大穴』『正気にかえる』『トロイヤの馬』の計9編を収録.
 名作といわれる『神の灯』については,今となってはありふれているようですが,やはりこの家屋消失と人物入れ替りの2大トリックは名作の名に値するものだと思います.短編では『宝探し』,『暗黒の家』,『人間が犬をかむ』,『正気にかえる』が個人的に好きです.『国名シリーズ』10作と『中途の家』,『生者と死者と』,『冒険』,『新冒険』の計14册の訳者についてですが,誤訳とまではいかないもののちょっと不自然と思われる訳や,現在では「?」と思ってしまう訳が随所に見られますので,新訳のものがあれば読んでみたい気がします.
エラリー・クイーンの事件簿 1

1941

創元推理文庫

★★★★
 中編『消えた死体』『ペントハウスの謎』の2編を収録.
 『消えた死体』に登場する推理小説作家志望の娘ニッキー・ポーターが初登場し,この後『事件簿1・2』に収録された各事件でエラリーの秘書と活躍するのですが,これらの後に出版された長篇『生者と死者と』のラストでは,物語のヒロインがエラリーの秘書になるにあたって改名するという設定となっていて,読者としては「???」なのですが,ここに収録されている2編に関しては,もともと作者が映画の脚本として書き下ろしたものを後で小説化したものということで,長篇とは別のクイーン・ワールドが構築されているみたいです.
エラリー・クイーンの事件簿 2

1942

創元推理文庫

★★★★
 中編『《生き残りクラブ》の冒険』『殺された百万長者の冒険』『完全犯罪』の3編を収録.
 前作品集と同様,映画及びラジオドラマの脚本として書き下ろされたものを後で小説化したものらしいです.この『事件簿1・2』に収録された5つの作品群については,もともと小説として書かれたものでないだけに,作者の他の作品群とストーリー・プロットの点で比較するのは少々無理があるのですが,もともと映画や放送用に作られたものであるだけに,他の『小説』と違った読み易さと視覚的なストーリー展開が一種独特の魅力となっていて,でらちゃんとしては好みなのです.ニッキーさんもかわいいし....
エラリー・クイーンの国際事件簿

-

創元推理文庫

★★★
 犯罪実話『エラリー・クイーンの国際事件簿(20話)』『私の好きな犯罪実話(2話)『事件の中の女(19話)』収録.
間違いの悲劇
The Tragedy of Errors

-

創元推理文庫

★★★★
 ミッシング・リンク中編『動機』,短編『クイーン検察局(3話)』『パズル・クラブ(3話)』,ダネイ氏による梗概でリー氏の死去により小説には至らなかったエラリー・クイーン最期の事件『間違いの悲劇』を収録.ならびに『日本のエラリー・クイーン』有栖川有栖氏のエッセイ『女王の夢から覚めて』を収録.